【ひまわりの育て方】さまざまな種類やサンフィニティを見ることのできる施設を紹介

【ひまわりの育て方】さまざまな種類やサンフィニティを見ることのできる施設を紹介

夏の代表的な花といえば、ひまわりを思い浮かべる方も多いことでしょう。暑さに負けず元気に咲き続けるひまわりは、育て方が簡単なので初心者の方も気軽に栽培できます。

今回はひまわりの育て方を中心に、基礎知識や育て方のポイント、トラブルと対処法のほか、人気の品種「サンフィニティ」の概要や観賞できる施設についてもご紹介いたします。

ひまわりの基礎知識

はじめに、ひまわりについての知識を深めましょう。

ひまわりの概要

キク科ヒマワリ属に分類される一年草で、一般的な開花期は7~9月です。ひまわりの名前は、太陽の位置に合わせてつぼみの向きが変わることに由来し、英語では「sunflower(サンフラワー)」と呼びます。

紀元前1500年ころから栽培され、原産地の北アメリカではタネを食用にしたほか、医療用や染料にも使用したとされます。その後16世紀にはヨーロッパ各地に伝わり、さらにロシアや中国へと広まりました。

1660年代に日本へ伝来したころは「丈菊(じょうぎく)」などと呼ばれ、後に「日廻(まわ)り」から中国語の表記である「向日葵」に変化しました。栽培だけでなく、切り花を一輪挿しに飾ったり、ドライフラワーにしてクラフトに使用したりする楽しみ方もあります。品種によっては、タネを食用やオイル、動物の飼料などにも使用します。

一輪挿しについては「【一輪挿しでお部屋を華やかに!】一輪挿しの魅力や楽しみ方を紹介します」、ドライフラワーについては「ドライフラワーの簡単な作り方を解説【インテリアやプレゼントにも最適!】」の記事をご覧ください。

ひまわりの種類

現在、ひまわりの種類は100を超え、高さ30cmくらいの小型のものや3mくらいまで伸びる大型のものまでさまざまです。花のサイズも多彩で、花びらには一重のほかに画像のような八重(やえ)咲き、その中間の半八重咲きがあります。

花色はよく見かける黄だけでなく、オレンジや褐色、複数の色が混ざったものも流通します。大輪で一重(ひとえ)の花が咲く高さ2mくらいの代表的な品種は、「ロシア」の仲間がほとんどです。

そのほか、葉が小さめで花期の長い「サンリッチ」、ゴッホやモネなどの絵画をイメージした「画家シリーズ」、モコモコとした八重咲きの「テディベア」、高さ30cmほどの小さな「ミニひまわり」などがあります。後にご紹介する「サンフィニティ」は、茎が分岐してたくさんの花を咲かせるタイプです。

黄色い花については、「黄色い花を咲かせよう!黄色い花の種類を春・夏・秋・冬の季節ごとに紹介」の記事でご紹介しています。

ひまわりの育て方【3つのポイント】

ひまわりの育て方のポイント3つ

ひまわりの育て方は、次の3点がポイントです。

① 日当たりと水やり

日光が大好きな植物なので、日当たりのよい場所で栽培しましょう。鉢植えの場合は、水分が不足しないように後述の方法で水やりをしてください。

② 植えつける際は丁寧に

ひまわりの根は繊細で、移植による負担が大きいため、苗をポットから取り出すときや植えつけるときは丁寧に扱いましょう。

③ 支柱で支えながら管理

背の高くなるタイプは、茎が倒れないように早い時期から支柱で支えながら育ててください。

ひまわりの栽培に必要なもの

ひまわりの栽培に必要なもの

栽培する際は、シャベルやジョウロ、園芸用のハサミのほかに、次のものを用意しましょう。

花だんまたはプランター

日当たりのよい場所で栽培し、背の高くなる品種には広いスペースも確保しましょう。ひまわりは連作障害の少ない植物ですが、病気を予防するためにも前年にキク科の植物を植えた場所を避けて栽培してください。鉢やプランターで育てるときのおすすめは小さめの品種で、ネットに入れた鉢底石も必要です。

タネまたは苗

タネから育てるときは、育てる環境や好みに合わせて品種を選んでください。タネは花だんやプランターなどに直接まいても構いませんが、園芸用のポットにまくときはタネまき用の土や霧吹きも用意します。

苗を購入するときは生長後のサイズを確認し、茎が太く葉の色も濃いものを選びましょう。ひまわりは生長後の移植を嫌うため、本葉が5~6枚以上ついた苗は避けてください。

支柱とビニタイなど

背が高くなるタイプは、支柱とビニタイで茎を支えながら育てます。支柱の長さは、ひまわりのサイズに合わせてください。品種によっては、リングがついたあんどん仕立て用の支柱を使用してもよいでしょう。

そのほか、土の乾燥防止や病気の予防には、敷きわらや腐葉土などのマルチングをおすすめします。

マルチングについては、「園芸におけるマルチングとは?効果や使用方法、注意点をわかりやすく解説」の記事を参考にしてください。

土や肥料など

プランターで育てるときは、市販の草花用培養土で構いません。古い土を再利用する場合は、下記の方法で下準備をしてください。花だんで栽培するときは、石灰や腐葉土、たい肥を用意します。水はけの悪い場所には、赤玉土(あかだまつち)や軽石を加えるとよいでしょう。ひまわりに与える肥料は、粒状の化成肥料が便利です。

初心者も安心!ひまわりの育て方

それでは、ひまわりの育て方を順にご紹介いたします。

土の下準備

花だんの土を下から掘り返して石や古い根などを取り除き、日光に当てて消毒します。植えつけの2週間くらい前に石灰をまいて酸性の土を中和させ、腐葉土やたい肥も加えましょう。水はけの悪い土には、赤玉土や軽石を混ぜておきます。

植えつけの1週間くらい前になったら、肥料を加えてなじませてください。水はけをよくしたいときは、畝(うね)を作ってから植えつけるとよいでしょう。

タネから育てるとき

ひまわりの発芽適温は20~25℃なので、十分に気温が上がった4月下旬以降に作業してください。花だんやプランターに直接まくときは、背の高い品種は50~60cm、そのほかのものは15~20cmの間隔を取り、深さ2cmほどの穴を掘ります。タネを2~3粒まいて土をかぶせ、水を静かに与えます。

発芽するまでは定期的に水やりをして、乾燥させないようにしましょう。発芽後は土の表面が乾いたら水を与え、本葉が開いたら数本のうち生育のよい芽を1本残します。ポットで育てるときは2~3粒のタネをまき、同様に間引いて本葉が3~4枚くらいのころに植えつけます。

植えつけのポイント

植えつけの際にポットから取り出すときは、丁寧に扱ってください。植えつける間隔は種まきと同様に、背の高い品種で50~60cm、そのほかのものは15~20cmが目安です。根がよく張るように、土を深く耕してから植えつけましょう。

鉢やプランターに植えるときは、横長のタイプには2株、丸いタイプには1株を目安にします。背が高く伸びる品種は、植えつけたら早めに支柱を立てて茎を支えてください。特につぼみがつくと頭が重くなるので、倒れないように気をつけましょう。

日々の管理と肥料

花だんで栽培しているひまわりには、基本的に水やりをしません。ただし、猛暑で土の乾燥が続くときは早朝に水を与えてください。鉢やプランターの水やりは、初夏は早朝に1回、真夏は早朝と夕方の2回がよいでしょう。雨の降る日は、鉢やプランターを軒下(のきした)などに移動させて過湿を防いでください。

1本の茎に1つの花を咲かせるタイプは、脇から出る芽を摘み取りながら管理します。分岐するタイプは、本葉が4~6枚のころに先端を摘芯(てきしん)して、脇芽の生長を促しましょう。花の数が多いひまわりは、咲き終わった花を茎のつけ根から切り取ってください。肥料の追加は2週間に1度を目安にして、開花の前まで与えます。

花とタネの収穫

ひまわりをドライフラワーにするときは、きれいに開花した花を収穫しましょう。清潔なはさみで茎を切り、花を下に向けて茎にひもを結びます。エアコンの効いた室内の日陰につるし、1~2週間ほど乾燥させてください。シリカゲルを使用して作るときは、密閉容器に入る大きさの品種を選びましょう。

ドライフラワーについては、「ドライフラワーの簡単な作り方を解説【インテリアやプレゼントにも最適!】」で詳しくご紹介しています。

ひまわりの花は、「舌状花(ぜつじょうか)」と呼ばれる花びらの部分と、「管状花(かんじょうか)」と呼ばれる管状の中心部から成り、管状花の部分が変化してタネができます。タネを採取するときは、夏の終わりの花を残して枯れるまで待ちましょう。

タネが黒くなったら花を切り取り、そのまま陰干しします。大きめで硬いタネを選んで採取し、通気性のよい紙袋などに入れて冷暗所で保管してください。

ひまわりのトラブルと対処法

続いて、ひまわりに起こりやすいトラブルと対処法について解説いたします。

ひまわりの病気

梅雨などの雨が続く季節には、葉に淡い黄色や褐色のはん点が出る「べと病」にかかることがあります。連作を避けて栽培し、苗を植えた後は株元にマルチングを施して土にひそむ菌の付着を防いでください。また、葉や茎に白い粉のような菌がつくうどんこ病にも注意が必要です。どちらも病気が疑われる部分を見つけたら、すぐに取り除いてまん延を防ぎましょう。

べと病については「べと病とは?べと病が発生する原因と対策について」、うどんこ病については「【園芸の大敵!】うどんこ病とは?うどんこ病が発生する原因と対策について」の記事もご覧ください。

ひまわりの害虫

アブラムシやハダニなどの害虫がつくことがあります。害虫を見つけたときは、すぐに駆除してまん延を防いでください。特にハダニは乾燥が続いたときに発生しやすいので、霧吹きやハス口(くち)をつけたジョウロで、葉の両面に水をかけて予防しましょう。

ひまわりの栽培には、フマキラーの「カダンセーフ」がおすすめです。ひまわりに発症したうどんこ病などのほか、アブラムシやハダニにも効果を発揮します。食品成分由来の膜が病害虫を包んで退治。害虫は呼吸ができずに窒息死し、病原菌も栄養を得られず死滅します。

屋内や、お子様・ペットのいるご家庭でも安心してご使用いただけます。活力成分の天然アミノ酸とAO(アルギン酸オリゴ糖)を配合、病害虫対策だけでなく植物の生育もサポートする優れものです。

ひまわり「サンフィニティ」を観賞できる施設

最後に「サンフィニティ」の概要と、観賞可能な5施設をご紹介いたします。

サンフィニティの概要と育て方

サンフィニティは1株に100輪もの花が咲くひまわりの新品種で、およそ1ヵ月半の長い開花期が特徴です。タネができにくいため、1つの花が長く咲く特徴をもっています。

サンフィニティを植えつけるときは、ポットから取り出して根を5cmほど切ります。15~20cmくらいの穴を掘り、双葉(子葉)のすぐ下に土の表面が来る深さで植えつけましょう。このとき、双葉から出ている脇芽を必ず取り除いてください。

鉢やプランターは、幅50cm以上のサイズのもので栽培しましょう。鉢植えの場合は、双葉を含めた5つの節(ふし)より上を摘芯(てきしん)すると分岐してボリュームが出ます。基本的には、2週間に1度の目安で追加の肥料を与えてください。咲き終わった花は、こまめに切り取りましょう。

サンフィニティを観賞できる施設

サンフィニティは、フマキラーのグループ会社である「FSブルーム」が生産・販売しています。下記の施設で植栽を観賞できますので、花の時期にはぜひお出かけください。

お台場おもてなし花壇

お台場おもてなし花壇

お台場のシンボルプロムナード公園内にある「夢のひろば」では、オリンピックに向けた「花と緑のおもてなしプロジェクト」の一環として、各企業と生産者の技術を集結した「おもてなし花壇」を公開しています。夏には、サンフィニティを含む美しい花々を植栽したサマーガーデンが披露されます。開花期にはぜひ足をお運びください。

住所:東京都港区台場1・2丁目、江東区青海1・2丁目、江東区有明2・3丁目

公式サイト:https://www.tptc.co.jp/park/01_04/garden

ふなばしアンデルセン公園

ふなばしアンデルセン公園

ふなばしアンデルセン公園は、船橋市の姉妹都市であるデンマーク出身の作家、アンデルセンにちなんで命名されました。5つのゾーンで構成されるおよそ38.3ヘクタールの広大な敷地内は、自然が豊かで花の見どころも満載。サンフィニティは「ひまわりめいろ」で観賞できます。公式サイトの「イベント情報」を参考にお出かけください。

住所:千葉県船橋市金堀町525

公式サイト:https://www.park-funabashi.or.jp/and/

東京ドイツ村

東京ドイツ村

イルミネーションでも知られる東京ドイツ村は、ドイツの田園風景をイメージしたテーマパークです。各種の広場やアトラクションなどが充実する広大な敷地内は、車での移動が可能。自然と親しみながら、アクティブな1日を過ごすことができます。「フラワーガーデン」で観賞できるサンフィニティの情報は、公式サイトの「花だよりと収穫体験」を確認しましょう。

住所:千葉県袖ケ浦市永吉419

公式サイト:https://t-doitsumura.co.jp/

国営昭和記念公園

国営昭和記念公園

国営昭和記念公園は、昭和天皇御在位50年記念事業の一環として昭和58年に立川飛行場跡地に開園しました。およそ169.4ヘクタールの敷地内は豊かな自然に恵まれ、各種の広場や子どもの森、プールなどのスポーツ施設のほか、バーベキューも楽しめます。サンフィニティの開花については、公式サイトの「花情報」から「花だより」をご覧ください。

住所:東京都立川市緑町3173

公式サイト:https://www.showakinen-koen.jp/

ソレイユの丘

ソレイユの丘

フランス語で「太陽」を意味する「ソレイユ」。南仏の太陽と大地の恵みをイメージしたソレイユの丘は、ボート池を中心に芝生広場や動物村、各種のアトラクションやキャンプ場などが充実する体験型の市営公園で、入園料が無料という点も魅力です。サンフィニティの開花は、公式サイトの「見る」のページでチェックしましょう。

住所:神奈川県横須賀市長井4丁目地内

公式サイト:https://www.seibu-la.co.jp/soleil/

この夏は育て方が簡単なひまわりを植えよう!

この夏は育て方が簡単なひまわりを植えよう!

今回はひまわりの育て方を中心に、基礎知識や育て方のポイント、トラブルと対処法のほか、サンフィニティの概要や観賞できる施設についてご紹介いたしました。

ひまわりは育て方が簡単なため、ポイントを押さえれば初心者の方や小さなお子さんも栽培することができます。100輪もの花を長く楽しめる人気の品種、サンフィニティにもぜひトライしてみてください。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

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