2020年12月21日 | お役立ち情報
トイレつまりの原因とは?困ったときに自分でできる解消法を解説
トイレがつまって水が流れず、なんとか流そうと再度レバーを引いたら便器の水があふれそうになって困った、という経験のある方もいるのではないでしょうか。このような場合、焦って行動すると事態をさらに悪化させてしまうことにもなりかねません。
そこで今回は、自分でできる「トイレつまり」の解消法と、自力で対処するか業者に依頼するかを見きわめるポイント、さらに普段からトイレがつまらないようにする予防策などについて、詳しく解説いたします。
トイレつまりの原因
「トイレットペーパーを大量に使用した」「異物を流してしまった」など、トイレのつまりにはさまざまな原因が考えられます。洋式トイレの排水管の多くは、下水のニオイが室内に届かないようS字にカーブしています。そして、カーブした部分に水がたまる仕組みによって、下水のニオイをブロックしています。そのため、排水管の構造自体に、もともとつまりやすい要因があるといえます。
つまりの原因となる異物に多いのが、介護用のオムツや生理用品、タオルなどです。腰に貼っていた湿布やカイロを気づかず落としてしまうケースや、スマホやメガネなどをうっかり落としてつまらせるといったケースもあるようです。また、パイプや排水管内に長年の汚れが蓄積され、その汚れにトイレットペーパーなどが引っ掛かってしまう場合もあります。
さらに、流水量にも注意が必要です。「小」洗浄の水量ではトイレットペーパーを流しきれない場合もあるほか、節水の目的でタンクにペットボトルを沈めたりしていると水量不足となることもあるのでご注意ください。
トイレつまりの解消法
トイレがつまった場合、自分で直せるものと、専門業者に任せたほうがよいものがあり、その見きわめが難しいところです。専門業者に依頼するとそれなりに費用がかかるため、自分で対処できればそれに越したことはありません。まずは自分で直せるかどうか、その判断の目安についてご紹介いたします。
自分でできるかどうか冷静に判断する
トイレがつまると、便器内の水位が上がってきます。少し時間をおいて水が減っていくようであれば、ひと呼吸おいて状況を冷静に見きわめましょう。
大量に使用したトイレットペーパーが原因となっている場合、少し時間をおいてみてください。トイレットペーパーの塊が水に溶け、何もしなくともつまりが解消されることもあります。それでもだめな場合は、自分でできることを試してみましょう。
自分で直す方法
トイレがつまったとき、あると便利なのがラバーカップです。スッポンと呼んでいる人も多いようですが、柄の先にゴムのカップがついたおなじみのお役立ちアイテムです。しかし、トイレがつまったからと慌ててラバーカップを押し込むと、「水漏れ」や「水はね」を起こすことがあります。
ここでは、ラバーカップを使って自分で直す方法について、事前の準備も含めてご説明いたします。
止水栓で水を止める
はじめに、止水栓(トイレの水の元栓)を閉めます。止水栓を開けたままラバーカップを使用すると、水漏れを起こしてしまうことがあるためです。特に集合住宅の2階以上に住んでいる場合、下の階にまで水漏れの被害がおよぶおそれがあります。ラバーカップを使用する際は事前に止水栓を閉め、水が流れないことを確認してから作業しましょう。
周囲を水から守る
ラバーカップを使用した際、便器内の汚水がはねて床を汚してしまうことがあります。作業前には、新聞紙やビニールシートなどで便器まわりを覆っておくことをおすすめします。
ラバーカップでつまりを取る
準備が済んだら、ラバーカップでつまりを取り除く作業をおこないます。ラバーカップは、カップの部分を便器内の排水口に押し当て、カップ内を真空状態にしてから引っ張ることで、つまりを取り除く仕組みとなっています。カップは水中で押さなければ真空状態にならないため、便器内の水が少なくなっていたら、カップが完全につかるまで水を足してから作業を始めましょう。
「排水口にカップを押し当て、真空状態にしてから引っ張る」作業を数回繰り返します。よほどのケースでない限り、これを繰り返すうちにコポコポッという音とともに水が流れるようになります。
自分では無理をしないこと
インターネットなどではラバーカップ以外の方法も紹介されています。しかし、やり方次第では状況を悪化させたり便器を傷つけたりして、取り返しのつかない事態となるおそれがあるのでご注意ください。たとえば「熱湯を流す」方法には、高熱に弱い陶器(便器)を破損させるリスクがあります。また、つまったものを取り出すために便器を外した場合は、元に戻せなくなったり、便器内の汚れや悪臭がトイレ全体に広がったりする心配もあります。
ラバーカップを試して解決できなかったときは決して無理をせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
専門業者に依頼する場合
ラバーカップを試してもつまりが解消されないときや、水に溶けない異物を奥につまらせた場合などは、それ以上無理せずに専門業者にお任せしましょう。
業者選びは慎重に
実際にトイレつまりを専門業者に依頼したことのある人のなかには、どの業者に連絡したらよいのか迷ったという方も多いのではないでしょうか。テレビCMやチラシ、インターネット、地域の情報誌など、さまざまな媒体で修理業者の情報を見ることがあります。ポストに入っていた修理業者名のマグネットを、いざというときのために冷蔵庫に貼っている方も多いのではないでしょうか。
なかには、必要以上の金額を請求する悪質な業者もいます。インターネットなどの口コミを参考によく調べて、信頼できそうな業者にお願いするようにしましょう。
自治体の水道局指定業者を選ぶ
あるTwitterユーザーが、トイレのトラブルについて地元の水道局に相談したところ、適正価格で安心な業者を紹介してくれたというツイートが話題になりました。このように、居住地域の水道局に相談すると、公的機関ならではの安心感を得られるといえます。トイレつまりに限らず水のトラブルが生じたときは、住んでいる地域の水道局に問い合わせてみるとよいでしょう。
高額請求のトラブルを防ぐために・・・
依頼した修理業者が信頼できる業者かどうか、それを見抜くのはとても難しいといえます。そこで、高額請求のトラブルに巻き込まれないため、修理業者と接するときは次の点に注意しましょう。
- 工事前にしっかりと説明を受ける
工事前に修理の内容や所要時間、見積りについて十分な説明を受けるようにします。不明点やおかしな点があったら、きちんと説明を求めましょう。
- 作業中はできるだけ立ち会う
作業中はできるだけ立ち会い、不明な点があればその場で確認するようにします。
- 追加工事についてもきちんと説明を受ける
追加で工事が必要になった場合、その理由と追加費用の見積りを確認するようにします。
賃貸物件に住んでいる場合は?
賃貸物件の場合は、水道局ではなく住まいの管理会社に連絡しましょう。管理会社では提携している修理業者がいることもあり、業者の手配をはじめ、修理にかかる費用を負担してもらえる可能性もあります。
トイレのお手入れ方法
便器に汚れをためないこともトイレつまりの予防につながります。ここでは、トイレつまりを防ぐポイントと、日常のお手入れ方法についてご紹介いたします。
つまり予防・対策
汚れを拭いたシートをそのままトイレに流せる、いわゆる「流せるシート」でお掃除をする方も多いのではないでしょうか。ほかにも、「流せるおしりふき」や「流せるブラシ」など、トイレに流せることをうたった商品が多く販売されています。確かに便利ですが、こうした商品は完全に水に溶けるわけではないため、流す量によってはトイレがつまる原因になることも考えられます。
流せるとうたう製品でもトイレットペーパーと同じように扱うのではなく、1枚ずつ流すなど製品の使用上の注意を守って使いましょう。多くの量を使用した場合は、トイレに流すのではなく、可燃ゴミとして出すなどつまりを起こさないように注意することも大切です。
トイレに小物をディスプレイしている場合は、小物類が便器に落ちてつまりの原因となることもあるので、くれぐれも落ちない場所に置くようにしましょう。また、トイレットペーパーにはシングルと2枚重ねたダブルがありますが、溶けやすいシングルを使うことでダブルよりもつまりにくくなる可能性があります。
日常のお手入れ
ある程度の築年数を経た住まいのトイレは、目に見えない部分に汚れが蓄積しています。特に、パイプや排水管の内部に長年の尿や排泄物によって尿石(尿に含まれる成分が固まったもの)がたまると、水が流れにくくなるだけでなく、トイレットペーパーなどが引っ掛かりつまってしまうことがあります。
気にな便器の黄ばみも、この尿石が原因です。黄ばみ落としには、フマキラーのトイレ用洗剤「ネオナイス」がおすすめです。強力な洗浄力で便器の汚れを落とすとともに、除菌・消臭効果もしっかりプラスしてくれます。
トイレがつまったらまずは自分で、直せない場合無理は禁物!
最近のトイレにはウォシュレットがついていることが多いため、トイレットペーパーを流す量が以前よりも少なくなっているそうです。このような事情からか、その昔はトイレの必需品だったラバーカップを、家庭に備えていないケースもあるようです。とはいえ、『備えあれば患(うれ)いなし』。トイレが急につまったときに慌てないためにも、一家に1本ラバーカップを備えておいてはいかがでしょうか。
また、ラバーカップで対処できない場合は決して無理をしない、と心に留めておくことも大切です。信頼できる専門業者を調べて、そちらに依頼するようにしましょう。