2019年1月10日 | お役立ち情報
シンク掃除を徹底解説。大掃除&毎日の掃除のポイントを紹介
キッチンの一部として食材を扱うシンクは、いつもキレイにしておきたいものです。ところがキレイにしているつもりでも、気づけばシンクがぼんやりとくすんできたり、排水口から嫌な臭いがしてきたり…。シンクの汚れや臭いに手をやいている人たちは少なくありません。
やっかいなシンクの掃除ですが、汚れの原因や性質を知り、ちょっとしたコツをつかめば、掃除がぐっと効果的に。シンクをピカピカにすることだって夢ではありません。今回はシンクをキレイに保つために役立つ知識を徹底解説します。
ピカピカシンクへの第一歩!まずは汚れの正体について学びましょう
キッチンのシンクの汚れには、「水アカ」「ヌメリ」「石鹸カス」「サビ」などいくつかの種類があります。さっそく、それぞれの汚れが発生する原因について見ていきましょう。
水アカ
シンクの汚れの代表格ともいえるのが水アカです。うっすらと白くウロコのような汚れの正体は、水道水に含まれるカルキやカルシウム、マグネシウムなどのミネラル分が、水が蒸発したあとに残ったもの。放っておくとどんどんたまってこびりつき、汚れが落ちにくくなります。
ヌメリ
シンクの排水口や生ゴミの三角コーナーなどに見られるヌルヌルした汚れ=ヌメリは、油汚れや食品の残りカスなどをエサに雑菌やカビ菌が繁殖することで発生します。水まわりにおいている洗剤やコップの底を触ったときのあのヌルッとした不快な感触もヌメリの仕業です。
雑菌やカビ菌などの菌が繁殖する「高温・多湿・栄養」の3拍子が揃う夏の排水口は、悪臭の原因になるばかりか、雑菌の繁殖により健康を損ねる恐れもあるため特に注意が必要です。
石鹸カス
蛇口部分などに白くこびりつく汚れ、その正体は石鹸カスです。これは水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分と、皮脂や食品から出る油汚れ、そして石鹸や食器用洗剤に含まれる脂肪酸など複数の汚れや成分が反応して発生します。放っておくと、雑菌やカビが繁殖するため要注意です。
サビ
いまやキッチンのシンクはほとんどがステンレス製。ステンレス(Stainless)とは「サビない」の意味ですが、実際は成分に鉄が含まれるため「サビにくい」が正解。シンクの表面に被膜をつくることでサビにくくしています。そのため、熱々の鍋やフライパンを直接シンクに置いたり、頻繁にクレンザーなどでこすり洗いをすると、被膜が劣化していきサビやすくなります。
また、シンクに空き缶などを放置した場合、金属同士が触れることでサビが移る「もらいサビ」によってもサビ汚れが発生します。
シンクの汚れはゴキブリを招く?汚れの対策はゴキブリ対策にもなります
夜、シンクの前に立ち電気をつけると、そこにはカサカサと動くゴキブリが…。こんな恐怖体験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?
一般家庭におけるゴキブリの侵入経路はさまざまありますが、中でもキッチンであることが多いです。シンクとつながる配管をつたってシンクへとやってきます。ゴキブリは水がないと生きていけないため、もともと水まわりを好みます。そのうえ油や食品の食べカスなどで汚れたシンクは、ゴキブリにとってまさに絶好のエサ場なのです。
ちなみに雑食で知られるゴキブリですが、好物は玉ねぎやジャガイモなど。ジュースやビールなども好み、食品以外には髪の毛や石鹸カスなども食べるとされます。
また、ゴキブリは夜行性のため嗅覚を頼りにエサを探し当てます。臭いの元となる生ゴミはこまめに捨てておきましょう。
使った食器や生ゴミをシンクにためない
ゴキブリをおびきよせないためにもシンクはいつも清潔に保ちたいものですね。「朝、時間に余裕がなくて生ゴミを放置してしまった…」「夕食後、食べカスのついた食器類をそのままにしてしまった…」など、こうした油断はシンクの汚れもゴキブリの出現も助長させる原因となります。
水滴までしっかりと拭き取る
前述のとおり水道水を流しただけで水アカはできてしまいます。シンクを使用したあとは水滴をしっかり拭き取ることも、シンクの汚れを防ぐちょっとしたコツ。水気を好むゴキブリの対策にもなります。
汚れの種類や性質を知ることで、シンクの汚れを効果的に落とせます!
シンクにつく汚れのほとんどは「酸性」か「アルカリ性」に分けることができます。この性質を利用することで、掃除がぐっと快適になります。
たとえば、酸性の成分が多く含まれる石鹸カスにはアルカリ性洗剤(重曹)を、水アカなどのアルカリ性の汚れには酸性洗剤(クエン酸)を使い、それぞれ中和させてあげることで汚れを効果的に落とすことができます。
シンクの掃除に必要なモノ
- スポンジ
- 重曹
- お酢・クエン酸
- セスキ炭酸ソーダ
- クレンザー
シンクの掃除には、安全でエコな洗剤がおすすめです!
食材を扱うシンクの掃除には、市販の洗剤より「重曹」や「お酢」や「クエン酸」などの安全でエコな洗剤がおすすめです。
水アカのお掃除
水アカはアルカリ性の性質を持っているため、酸性のお酢やクエン酸がおすすめです。
- 酢と水を混ぜた酢水(酢1に対して水1〜2の割合)や、クエン酸と水を混ぜたクエン酸水を気になる汚れにスプレーして1〜2時間放置します
- その後、スポンジでこすればOKです
お酢やクエン酸以外には、レモン汁やオレンジの皮などでも代用できます。
ジャガイモの皮で水アカや油汚れをキレイに
ちょっと変わった方法としてジャガイモの皮を使って水アカや油汚れを掃除する方法があります。ジャガイモの皮にはサポニンという物質が含まれていて、洗剤に使われる界面活性剤としての働きがあります。
掃除の方法は、ジャガイモの皮の内側でシンクを磨き、水でしっかり洗い流します。
石鹸カスのお掃除
石鹸カスは酸性の性質をもっているため、アルカリ性で中和させることで汚れが落とせます。そこで「重曹」の出番です。
- スポンジを軽く水で濡らしてから重曹をふりかけ軽くこするだけ
- しばらくおいてから水で洗い流します
重曹でも落とせない汚れには、重曹よりアルカリ濃度が高い「セスキ炭酸ソーダ」がおすすめです。重曹に比べて水に溶けやすいためスプレーにしやすく、細かい部分にも浸透しやすいメリットがあります。
作り方は、スプレー容器に水を入れ、セスキ炭酸ソーダを溶かすだけ。濃度は汚れ具合に応じて調整してください。
使い方は、スプレーしてからスポンジやブラシでこすります。しばらくおいてから水で洗い流します。
ヌメリのお掃除
ヌメリが発生する排水口の掃除には「重曹」と「お酢」を使います。
(お掃除の手順)
- 排水口のカバーと、中にあるゴミ受けを外します
- この状態で排水口に重曹をたっぷりとふりかけます
- その上からお酢をかけます。シュワシュワと泡がでてきたら、重曹とお酢がしっかり反応するまで5分以上待ちます
- お湯をかけて重曹とお酢を洗い流します
※お酢はクエン酸水でも代用できます。
排水口の悪臭がカンタンに取り除ける裏技
方法は排水口に10円玉を入れておくだけ。10円玉には金属イオンの分解作用があるので、たったこれだけであの嫌な臭いを簡単に取り除くことができます。
10円玉をいれておくことに抵抗がある人は、小さく丸めたアルミホイルを2、3個入れておくことで同等の効果が得られます。
サビのお掃除
ステンレスのサビは軽度のものなら重曹で落とせます。
サビの部分に重曹をかけて、目の細かいメラミンスポンジ(研磨スポンジ)などでこすります。水で洗い流してから布巾などで乾拭きして完了です。
細かい網目で汚れを削り取るメラミンスポンジは、水をつけてこするだけで水垢やサビなどの汚れを落とせるシンク掃除の定番アイテム。コンパクトで場所をとらない使い勝手のよさで、シンクまわりに置いておくと何かと重宝します。
こびりついてしまった頑固な汚れは、削って落とす
スポンジでこすっても落とせない、シンクや蛇口付近にこびりついてしまった頑固な「水アカ」汚れなどはクレンザーを使います。クレンザーには研磨材が入っているため、汚れを削り落とすことができます。クレンザーには粉末状のものと粒子が細かいクリーム状のものがあるので、汚れの程度によって使い分けましょう。
クレンザーを使った掃除方法
スポンジにクレンザーをつけてシンクや蛇口部分をこすります。粒子が細かいクリーム状のクレンザーの場合、スポンジの隙間にクレンザーが入り込んでしまうため、スポンジの代わりに丸めたラップを使うのもおすすめです。
水アカをこすり落としたら水で流します。水滴は水垢の原因になるので乾拭きもお忘れなく。
スポンジを使うときの注意点
クレンザーを使ったスポンジは細かいすき間に研磨材が入り込んでしまっているため、そのスポンジで食器や鍋などを洗うとキズをつけてしまいます。スポンジは食器洗い用とシンクの掃除用と分けて使うことをおすすめします。
使わなくなったカード類でも汚れが落ちる
水アカは削ることで汚れが落ちるため、スクレイパーはもちろん、プラスチックのヘラや、期限切れのポイントカードやキャッシュカードを使っても掃除ができます。シンクにキズをつけないように、まずはやわらかい材質のものから試してください。
「使ったあとはこまめに掃除」を毎日の習慣に。キレイなシンクで気持ちのいい毎日を!
水道水の水滴さえ水アカの原因になるなど、気をつけていてもシンクは使うそばから汚れがたまってしまうものなのです。
だからこそ使ったあとはこまめに掃除することを心がけましょう。この「こまめなお掃除」こそ、シンク汚れとの上手な付き合い方といえます。
シンクがキレイだとキッチンに立つのがきっと楽しくなるはず。ピカピカなシンクで気持ちのよい毎日を過ごしましょう!