ベランダでも家庭菜園ができる!野菜を育てるための基礎知識

ベランダでも家庭菜園ができる!野菜を育てるための基礎知識

最近はホームセンターなどで菜園キットや苗が簡単に手に入るようになりました。畑がなくてもベランダさえあれば家庭菜園に取り組めます。ここではベランダ菜園で野菜を育てるための基礎知識を紹介します。

ベランダ菜園の基礎知識

ベランダ菜園の基礎知識

ベランダ菜園を作りたい!個人宅のベランダの場合にはそれでいいかも知れませんが、集合住宅の場合には、ちょっとしたことが住民トラブルにもなりますので注意が必要です。特にマンションなどでは、まずそのマンションの規約をよく読み、ベランダで植物を育てても問題がないかを確認するようにしましょう。

ベランダ菜園での注意

  • ベランダに排水溝がある場合には、土などが流れ込まないようにすることが大切です。
  • マンションなどの集合住宅の場合は、防火扉をプランターなどで絶対にふさがないようにしましょう。
  • 2階以上のベランダは落下防止の注意も必要です。網などを張るようにしましょう。
  • 土づくりなどで異臭を出して周囲の迷惑にならないようにしましょう。
  • 風で周囲に土が飛ばない工夫も大切です。
  • 鉢皿の水、プランターの受け皿の水は常にチェックし、水がたまらないようにしましょう。すのこなどを敷いて、水はけを管理しやすくすることをオススメします。
  • 野菜など実りがあるものは時としてカラスやハトなどを集めてしまうことにもなります。しっかり鳥害対策もするようにしましょう。
  • 農薬などを散布する場合には、風向きを考え近隣の人には声をかけるようにしましょう。
  • 特に戸建の場合は、ベランダの荷重がどの程度か確認してからプランターなどを置くようにしましょう。
  • ベランダ菜園だからと、直接ベランダに土を客土して、畑にすることは絶対にやめましょう。必ず土はプランターやコンテナなどに入れ、そこで植物を栽培するようにしましょう。
  • ベランダにご近所のペット類が侵入したり、小さな子供が遊びに来ることが予測される場所では、農薬や肥料をペットや子供が誤飲しないように注意も必要です。
  • 農薬などの保管場所も考えるようにしましょう。

ベランダ菜園の演出

ベランダをちょっとオシャレな菜園スペースに!そんな風に思っているなら、まずエアコンの室外機に木製カバーなどをかけたり、すだれをかけることから始めましょう。また、金属製の柵が味気ないと感じるなら、木製のトレリスを固定することでナチュラルな雰囲気を作ることができます。

プランターもプラ素材だけでなく、木製やテラコッタ製のものもありますので、オシャレに楽しみたい人はプランターの素材にこだわるのもいいでしょう。もちろん、リーズナブルにプラ素材のプランターでと考えたい人は、プランターにペンキでペイントしたり、あるいは大きめの麻袋をかぶせるなどすることでオシャレに楽しむことが広がります。

ベランダのスペースに高低差をプラスするために、果樹などを鉢に入れて配置することもオススメです。

その他、ガーデンニングショップで販売されている小物などを配置することで自分だけのベランダ菜園スペースを作ることも可能です。

ベランダで菜園の土

ベランダで菜園の土

野菜作りの基本は、やはりよい土を選ぶことです。畑の場合には堆肥や肥料をふんだんに使い、よい土づくりからスタートすることも多いのですが、集合住宅地にある戸建のベランダやマンションやアパートなどの場合は匂いが気になる肥料などを使うことは避けたほうが良いでしょう。

もちろん、よい野菜を作りたいからと自分で肥料や堆肥を用意したい場合も周囲への配慮をまず考えるようにしましょう。そのため、肥料選びも匂いがない、少ないものを選ぶことが大切です。多くの有機肥料は独特の匂いがあるので注意しましょう。

どうしても、有機野菜を育てたい場合は液肥タイプの匂いの少ない有機肥料を選ぶか、あるいは深めのコンテナを使い、肥料は土の中深くに埋め、さらに土表面はマルチをするなどして土を覆う必要があります。

手軽にベランダ菜園をスタートしたいなら、市販されている培養土を利用しましょう。ガーデニングショップなどには育てる植物に合わせていろいろなタイプの培養土が販売されていますので育てる野菜に合わせて選ぶようにするといいでしょう。

一般的には、野菜の土と書かれているものですが、野菜の土の中にも肥料の配合により、ホウレンソウのように葉を食べる葉菜類とトマトなど実を食べる果菜類に分けられているものもあります。

ベランダ菜園の肥料

野菜作りには肥料を必要としますが、培養土を購入した場合にはあまり肥料は必要としません。これは、培養土のなかにはある程度の肥料が入っているからです。そのため、さらに肥料を足してしまうと肥料過多になってしまう場合があるので注意が必要です。

野菜に限らず、植物を育てる上で必要な肥料はチッソ、リン酸、カリに加え、様々な微量要素が必要です。そして、各種の肥料は不足しても、与えすぎても植物は各種のトラブルを起こします。

野菜作りにおいて一番多いトラブルは油粕をはじめとする窒素肥料の与えすぎによる葉ばかり成長して、実がつかないといったものです。そのため、実もの野菜を育てる場合には特に肥料の調整が大切になります。

また、ベランダなど室内が近い場所では匂いが強い肥料よりも匂いが少ない化成肥料や液肥を上手に使うことをオススメします。

肥料の与え方のタイミングは、昔から花肥え、実肥えというように花の付き始めに少し、花が終わったら少し、そして収穫後に少し与えるといいでしょう。

基本的に肥料は、植物を育てることはもちろんですが、植物の生長によって失われた成分を補うものだと考えるようにしましょう。

ベランダ菜園での農薬

せっかく自分の手で育てる野菜だから無農薬で育てたい。そう考えるのもいいですが、集合住宅のベランダでは周囲への配慮がなによりも大切です。そのため、害虫を発生させないようにして植物を育てることが大切になります。

毎日観察し、早めにメンテナンスをしながら育てるようにしましょう。もちろん、周囲に感染をさせてしまう恐れがあるので病気にも注意が必要です。植物の病気は、各種の害虫や風によって周囲に感染させてしまうので梅雨時や夏場は3日~1週間に一度は殺菌剤などを利用して消毒することも大切です。

ベランダ菜園で多く発生する害虫は、アブラムシです。また、葉菜類の場合はアオムシ系も発生します。日々観察して、早めに処理をするようにしましょう。また、病気では乾燥などでウドンコ病がよく見られます。

農薬の量を減らして栽培したい人は、コンパニオンプランツの利用やネギなどの匂いが強く害虫がよってこないものを育てるようにしましょう。

ベランダ菜園の考え方

ベランダで自給自足!なんてことは考えないようにしましょう。(もちろん、ベランダ面積がかなり広い場合は別ですが…)育てる楽しみを一番に考え、収穫よりも近くで緑を育てる気持ちを大切にしましょう。そのため、サラダやデザートなどに少し添える野菜や薬味などに使える野菜を育てるほうがいいでしょう。

基本的には、スペースの関係からミニ野菜の苗を選ぶほうがいいでしょう。もちろん、プランターの大きさなどを選べば大型の野菜も作ることはできますが、大型野菜を作るにはそれなりのスペースも必要になるということを忘れないようにしましょう。

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