ヨコバイが発生する原因とは?ヨコバイの予防と駆除について

ヨコバイが発生する原因とは?ヨコバイの予防と駆除について

ヨコバイという虫をご存知でしょうか?名前にピンとこなくても、その姿に覚えのある人は意外と多いのではないでしょうか。

セミを小さくしたような形をしているこの虫は、歩くときに横にずれながら移動(横這い)することから、ヨコバイという名前が付けられました。こうした見た目や行動がユニークで、ちょっと愛くるしいヨコバイですが、冬の期間を除くほとんどの時期に発生して、植物や作物に被害を与えるといったやっかいな一面も。

樹液や草の汁を吸うだけでなく、なかには植物に有害な病原菌を伝染させる種もいて、大量発生が問題視されています。そこで今回は、ヨコバイの生態から発生原因・被害・駆除や対処方法などについて解説していきます。

ヨコバイの画像をご覧になりたい方はこちらから ⇒ ヨコバイ|Wikipedia

ヨコバイの生態と特徴

ヨコバイとはどんな昆虫なのか、その生態や特徴などについて見ていきましょう。

分類・種類

分類・種類

ヨコバイは、カメムシ目・ヨコバイ科に分類される昆虫の総称です。学名は「小さいセミ」を意味するCicadellidae。イネの害虫として知られるツマグロヨコバイや、バナナのような見た目から「バナナ虫」とも呼ばれるツマグロオオヨコバイなどもこの科に属しています。

日本では、20世紀末頃までヨコバイ類の細分傾向が強く、多くの科に分けられていましたが、日本以外ではそれら全体をひとつにまとめてヨコバイ科として扱うのが一般的で、日本でも1990年代中頃からひとつの科として扱うようになりました。

ヨコバイは世界中に分布しており約20,000種が存在します。日本で確認されているのは550種ほどです。

生態

ヨコバイは針状の口を植物の葉や茎、樹木などに刺して吸汁します。幼虫、成虫ともに植物の液汁を吸って生活することから、園芸植物や農作物にとっての害虫とみなされています。

幼虫のうちは羽根がなく飛ぶことができませんが、成虫になり羽根が生えてくると、畑の作物に大量に飛来して吸汁したり、外灯や家の灯りに大量に群がります。小さくて弱い昆虫のため天敵が多く、鳥や蜂、クモ、カマキリ、トンボ、カエル、その他の肉食昆虫から狙われることがあります。

特徴

特徴

セミのような形をしており、大きさはほとんどの種が数ミリほどです。1cm以上のものは大型の部類に入ります。

色は緑色系や褐色系のものから、鮮やかな色彩や幾何学模様の個性的なものまでさまざま。不完全変態で蛹を経ないで成虫になり、幼虫は羽根がないこと以外は成虫とほぼ同様で、同じように植物の液汁を吸って成長します。

名前の元となった横這い(横歩き)は、人影などを感じ警戒したときに見られる行動とされ、植物の茎や葉にとまっているときは、その裏側に横這いでササッと隠れます。

セミと同様に発音機能があり、雄が雌を呼ぶためのコミュニケーション手段として用いられています。ただし、人間の耳では捉えられない音のため、ヨコバイの鳴き声はあまり知られていません。

その他のセミとの違い

セミの幼虫は長い間地中で生活するため、前脚がモグラやオケラのような形をしています。ヨコバイは幼虫時代から地上で過ごすため、幼虫も成虫もほぼ同じ形をしています。また、セミの単眼は3つありますが、ヨコバイは2つと単眼の数が異なります。

ヨコバイの発生時期

ヨコバイの発生時期について代表的な種であるツマグロヨコバイで見てみると、活動期(繁殖期)は4月~11月。一度に数十個産卵し、生涯産卵数は200~300個。卵はおよそ1週間で孵化し、2~3週間で成虫に成長します。幼虫期は5令。秋から冬にかけて5令に達した個体は越冬し、翌年の2月~3月に活動を再開して4月には成虫が発生します。成虫になってからの寿命はおよそ40日前後です。

大量発生の原因

ヨコバイは1回の産卵で数十個もの卵を産むため、放っておくとどんどん増えていきます。幼虫は羽根がなく飛ぶことができないので、天敵に見つからないように植物の葉裏などに群生して生活しています。

ヨコバイが大量発生する原因は、天敵であるクモやカマキリ、サシガメなどが少ないことが原因と考えられています。

ヨコバイによる被害

 

ヨコバイは、アブラムシやキジラミなどと同じく吸汁性の害虫です。植物や作物への被害のほか、どんな被害があるのか見ていきましょう。

人を刺すことはあるのか

吸汁性の害虫であるヨコバイですが、稀にではありますが人を刺すことがあります。大量発生して夜間の外灯に群がっているとき、その下を通って刺されるケースなどがあるようです。刺されてもほとんどたいした症状はでませんが、ヨコバイが事前に吸汁していた植物の成分がヨコバイの口吻に付着していた場合には、アレルギー反応を起こす場合があります。

植物や農作物への被害

成虫、幼虫ともに植物に寄生して植物の細胞内部の汁を吸ったりするので、葉がカスリ状に白くなったり果肉がへこんだりします。また、ウイルスを媒介することもあり、ヨコバイに刺された植物は「イネ萎縮病」などを発症する恐れがあります。ヨコバイの被害が多いものとして、イネ・バラ・柑橘類・リンゴ・柿・ジャガイモ・芝生などが挙げられます。ヨコバイの種類によって被害状況が異なるため、代表的なヨコバイとその被害などについて紹介します。

ツマグロヨコバイ

見た目 全身が黄緑色をしていて羽根の先端が黒くなっている(ツマグロ)。体長は4-6mm
特徴 バッタのように飛び跳ねる。幼虫も飛び跳ねる。芝生やイネに大量発生する。幼虫はスミレなどの葉裏に群生することもある
被害 萎縮病・黄萎病などイネの伝染病を媒介する。夜間に灯りに集まったとき、人の肌を口吻で刺すことがある

ツマグロオオヨコバイ

見た目 全体的に黄色くバナナのような見た目から、バナナ虫と呼ばれることも。ヨコバイのなかでは大きく体長は約13mm
特徴 低山地の森林地帯や畑地にも出現。幼虫は群生するが、成虫は単独行動となるため大量発生することはない
被害 ダイズ、ラッカセイ、クワ、茶、ブドウ、柑橘類、柿、イチジクなど多くの植物を吸汁。イネの病気を媒介する

イナズマヨコバイ

見た目 ツマグロヨコバイ、ツマグロオオヨコバイに似ているがそれよりも小柄。体長は約3~4mm
特徴 羽根にイナズマの模様がある
被害 イネ科の作物に重大な被害をもたらす

ミカンノミドリヒメヨコバイ

見た目 全体的に緑色で、体長は約3mm
特徴 年に数世代発生するため1年を通して発生
被害 さまざまな植物・作物を吸汁。特にミカンの果実の外観を損ねる

チャノミドリヒメヨコバイ

見た目 全体的に淡い緑色で、体長は約3mm
特徴 年々殺虫剤に抵抗性がつけているなど、駆除が難しいと言われるヨコバイ
被害 柑橘類など

カキノヒメヨコバイ

見た目 全体的に淡い緑色で、体長は2-3mm
特徴 柿の葉であればどこにでもつく
被害 柿の木の先端の葉がくるまるように枯らす。イチゴの葉を湾曲、変色させる

ヨコバイの駆除方法

続いてヨコバイを駆除する方法について解説していきます。

殺虫剤・農薬を使用する

一時的に駆除するなら殺虫剤や農薬で駆除することができます。ヨコバイの幼虫を見かけたら、成虫になって大量発生する前に駆除するのがポイントです。ただし、薬剤によっては、ヨコバイの天敵となる虫たちも駆除してしまうことになるので注意しましょう。

ヨコバイの発生を予防するには

ヨコバイの発生を予防するには

大切な植物や作物をヨコバイの被害から守るには予防が大切です。ここでは、少しの心がけで実践できるヨコバイの予防方法について解説します。

庭の管理

庭に木がある場合は密植にならないように、枝を間引いて風通しをよくするようにしましょう。ヨコバイは雑草にも集まってくるので、雑草の手入れもこまめに行うようにしましょう。

家の外灯をこまめに消す

ヨコバイは光に集まる習性があるため、家の外灯をこまめに消すことでヨコバイを寄せ付けにくくします。

家の中への侵入を防ぐ

ヨコバイは数ミリ程度の小さな虫ですから、ちょっとの隙間があれば家の中にも侵入してきます。そこでおすすめしたいのが「フマキラー 虫よけバリアスプレー アミ戸窓ガラス」です。

使い方は、アミ戸や窓など気になる場所にスプレーするだけ。殺虫&予防のダブル効果で嫌な虫を退治し、3ヵ月間虫を寄せつけません(降雨のあたらない場所に使用方法通り処理した場合。期間は使用環境により異なります)。

業界初の4連ノズルによるワイド噴射で、大きなアミ戸や窓ガラスもムラなく簡単に処理できます。速乾性に優れた処方のため、窓ガラスや玄関灯にも使えます。ヨコバイ以外にもさまざまな虫に効果が期待できます。

まとめ

ユニークな姿をした、どこかかわいいヨコバイですが、大切に育てている植物や作物が被害にあってしまっては、放っておくわけにはいきませんね。

駆除と予防対策でヨコバイを近づけないように、また駆除する際は、ヨコバイの天敵まで駆除しないよう注意しましょう。

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