2020年7月17日 | 虫
蚊の種類やそれぞれの生態を知り、適切な虫よけ対策を!
暖かくなり、蚊の被害に遭われている人も多くなってきたのではないでしょうか。蚊に刺されても“かゆいのさえ我慢すれば…”と考えている人もいるかもしれませんが、実は蚊は恐ろしい感染症を媒介する可能性がある存在なのです。蚊が多く発生する場所に出かける際は、十分な虫よけ対策を心がけましょう。
また、蚊の種類やそれぞれの生態を知ることも、虫よけ対策につながります。そこで今回は、日本でよく見かける代表的な3種類の蚊について解説するとともに、適切な虫よけ対策について紹介していきます。
世界に生息する蚊の種類
蚊の種類がどれだけいるのか、気になった人もいるのではないでしょうか。蚊は世界中で約3,500種類以上存在すると言われています。蚊は生物学的に分類すると、甲殻類、昆虫類、クモ類を含む「節足動物門」の「昆虫網」のうち、翅(はね)が2枚のハエ目の「カ科」に属します。
蚊の発生する条件は、「気候が暖かく」「雨が多く降る」こと。この条件から熱帯地域に多く発生します。海外に生息する蚊で有名なのがネッタイシマカ。ヤブカの一種で、黄熱やデング熱、ジカ熱などの感染症を媒介する蚊として、名前に聞き覚えのある人もいるのではないでしょうか。また、日本にも生息するヒトスジシマカやアカイエカ、チカイエカは海外にも生息していて、かつては西ナイル熱などの感染症を媒介する蚊として恐れられていました。
日本に生息する蚊の種類
世界中で約3,500種類いる蚊のなかで、日本に生息する蚊は約100種類と言われています。そのうち吸血する蚊は約50種類。さらに、生息域が狭いものや、積極的に吸血しないものを除くと、人を刺す蚊は、ヒトスジシマカ、アカイエカ、チカイエカ、コガタアカイエカ、オオクロヤブカ、シナハマダラカ、トウゴウヤブカ、ヤマトヤブカの8種類が挙げられます。
日本で感染のみられる感染症のうち、「マラリア」はハマダラカが、「日本脳炎」はコガタアカイエカが媒介となりました。現在、日本で全国的に目にする蚊としては、ヒトスジシマカ、アカイエカ、チカイエカがおなじみです。
日本に生息する代表的な3種について
日本に生息する蚊として比較的よく見かけるのが、ヒトスジシマカ、アカイエカ、チカイエカの3種類です。ここでは、それぞれの特徴について見ていきます。
ヒトスジシマカ
「ヤブカ」の呼び名で知られる代表的な蚊です。体長は約4.5mm。全体的に黒色で、背中にある1本の白い縦線と、腹部や足にある白い縞模様が特徴。刺されると強いかゆみに襲われます。
生態
午後から夕方にかけて活動。庭や公園の草むらなどで待ち伏せして、近づいてきた人や動物を狙って吸血します。成虫の寿命は40日程度です。
生息地
日本では、北海道と青森を除く地域で生息が確認されています。成虫は雑木林や公園、墓地、人家などに生息し、植木鉢や空き缶など水がたまっているところに産卵します。
活動時期
寒さが苦手なため5月~10月下旬頃まで夏をピークに活動します。
媒介する感染症
「西ナイル熱」や「デング熱」などのウイルスを媒介します。アメリカで「西ナイル熱」の流行が繰り返されているほか、2015年ブラジルで流行した「ジカウイルス感染症」や「チクングニア熱」、2014年には国内で69年ぶりに感染例が出た「デング熱」のウイルスを媒介した蚊として知られています。
ヒトスジシマカについては「ヒトスジシマカが発生する原因とは?ヒトスジシマカの習性を知って対策しよう!」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
アカイエカ
イエカの仲間で、体長は約5.5mm。黄褐色で、黄色味を帯びた色をしています。イエカという名の通り家屋にいることが多く、人が寝静まった頃に、あの嫌な甲高い音とともに近づいてくるのがこのアカイエカです。
生態
昼の明るいうちは屋内にとどまっておとなしくしていますが、夜、人が寝静まると活動を開始します。成虫の寿命は30日程度です。
生息地
日本全国で生息が確認されています。
活動時期
春から晩秋にかけて活動します。
媒介する感染症
アメリカで流行が繰り返されている「西ナイル熱」のウイルスを媒介することが知られています。
アカイエカについては「アカイエカが発生する原因とは?アカイエカの習性を知って対策しよう!」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
チカイエカ
アカイエカと同じイエカの仲間で、体長は約5.5mm、赤褐色をしていて見た目がアカイエカによく似ています。
生態
寒さに強く冬でもビル内や地下街などで生息し、昼夜を問わず吸血します。蚊は産卵のために吸血しますが、チカイエカは1回目の産卵は、吸血しなくても産卵できるという特徴があります(2回目以降は吸血が必要となります)。その理由は、チカイエカは他の蚊に比べて幼虫期が長く、この間に多くの栄養を蓄えることが出来るためと言われています。成虫の寿命は30日程度です。
生息地
日本全国で生息が確認されています。ビル内や地下鉄の構内、地下街などで生息します。
活動時期
寒さに強く冬になっても冬眠せず、暖房があるビルの浄化槽などで産卵するため、一年を通して活動します。
媒介する感染症
アメリカで流行が繰り返されている「西ナイル熱」などのウイルスを媒介します。
チカイエカについては「チカイエカが発生する原因とは?チカイエカの習性を知って対策しよう」でも詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
蚊の種類によってかゆみや腫れ方は違う?
ヒトスジシマカに刺されると、強いかゆみに襲われ、刺された跡が大きく腫れ上がることもあるので注意が必要です。ヒトスジシマカの仲間のオオクロヤブカは体長7mmとほかの蚊よりもひとまわり大きく、刺されると激しいかゆみに襲われます。
アカイエカやチカイエカなどイエカに刺された場合、ヤブカほどのかゆみはありませんが、寝ている間に刺されることも多いため、治療が遅れて患部が悪化することもあります。
蚊に刺されないための対策
蚊に刺されないためには蚊に近づかないのが一番。そこでまずは蚊が発生しやすい環境を知ることが重要なポイントとなります。
蚊を発生させない環境づくり
蚊は少しでも水のあるところに卵を産みつけます。そこで、家のまわりで蚊が多く発生する場合、雨水などがたまっているところがないかチェックしてみましょう。水がたまっているところをなくすことで、蚊の発生を減らすことができます。
<水がたまりやすいところ>
- 植木鉢の受け皿
- バケツ
- 空き缶・空き瓶
- 外に置いているタイヤ
- 雨除けのシート
など
蚊が多そうな場所は避ける
蚊がいる場所に近づかないように、蚊が多く生息する場所を知っておきましょう。屋外で見かける蚊の多くはヒトスジシマカです。ヒトスジシマカは雑木林や公園の木陰などに生息しています。
直射日光を嫌い、日中は草むらや木陰に潜んでいて、人の熱などに反応して近づいてくるため、日陰で休む場合は十分に注意しましょう。
虫よけ剤・殺虫剤を活用する
外出時や庭などで作業する際には虫よけ剤が効果的です。家のまわりで大量発生している場合は、殺虫剤がおすすめです。フマキラーの「虫よけ剤」と「殺虫剤」で、蚊を予防・駆除しましょう!
虫よけ剤
家族みんなで使えるお肌にやさしい虫よけ剤です。
家族みんなで使えるやさしい水性タイプ。虫よけ効果が長時間持続します。
お肌にやさしい潤水成分ヒアルロン酸Na配合。ウォーターベースなので素肌にしっとりなじみます。虫よけ成分を10%配合しているので、効果が長時間長持ち。舞い散りも少ないため、どなたでも安心してお使いいただけます。
虫よけの有効成分「ディート」の濃度を30%と高濃度に配合。これにより、虫よけ効果が5~8時間持続します。お肌にやさしい潤水成分ヒアルロン酸Na配合。ウォーターベースなので素肌にしっとりなじみます。舞い散りも少ないため、どなたでも安心してお使いいただけます。
小さなお子さんにも安心な虫よけ成分「イカリジン」
イカリジン配合の虫よけ剤は小さなお子様にも安心してお使いいただけます。
新虫よけ成分「イカリジン」の濃度を15%まで高めたことで、虫よけ効果が長時間(6~8時間)持続します。
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殺虫剤
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小さくて軽い粒子が長く空間に漂い、床や壁についた蒸散性の高い薬剤が再蒸散することで、優れた効果が長時間持続。新開発の透明樹脂ボトルで、取替え時期がひと目でわかります。誤作動を防止するロック機能付きだから、小さなお子様がいるご家庭でも安心です。
まとめ
蚊=夏の害虫というイメージをお持ちの人も多いと思いますが、地球温暖化の影響もあり、活動時期が少しずつ延びています。また、チカイエカなどビル内や地下街で一年中活動する蚊もいます。
蚊は感染症を媒介する恐れがあるため、刺された場合「かゆいだけでは済まされないリスク」もあります。刺されないに越したことはありません。外出の際や、お庭などで作業する際には十分な対策を心がけましょう。