ハツカダイコン(ラディッシュ)の育て方!プランターや牛乳パックでの栽培方法は?

ハツカダイコン(ラディッシュ)の育て方!プランターや牛乳パックでの栽培方法は?

コロンと丸くて赤い根と、青々とした葉のコントラストが美しいハツカダイコン。「ラディッシュ(英名)」とも呼ばれ、サラダなどを彩るおしゃれな野菜として人気があります。育て方も簡単で、初心者の方も手軽に栽培することができます。

今回は、ハツカダイコンの基礎知識と栽培のポイント、育て方の実際と用意するもの、さらに栽培時のトラブルや対処法について解説いたします。

ハツカダイコンの基礎知識

ハツカダイコンの基礎知識

はじめに、ハツカダイコンについての基礎知識を深めましょう。

ハツカダイコンとは

アブラナ科ダイコン属に分類される一年草で、ダイコンの中では最小の品種です。タネをまいておよそ20~40日で収穫できることから、「二十日大根」と呼ばれます。英名のラディッシュ(radish)は、ラテン語で根を意味する「ラディクス(radix)」が語源とされています。

ハツカダイコンは丸くて赤い根が一般的ですが、円筒(えんとう)型や円錐(えんすい)型の品種もあり、白や紫、茶などの色も流通します。なお、「赤ラディッシュ」と呼ばれる品種は、ハツカダイコンに似た赤いダイコンを指します。また、一般的なダイコンはハツカダイコンを品種改良したものとされています。

原産地はヨーロッパから中央アジアで、古代エジプトやローマなどではすでに食用にしていました。日本にハツカダイコンが伝わったのは明治時代とされますが、江戸時代の末期(文久3年)に神奈川県での栽培を記す資料もあります。

【参考】横浜市「横濱開港菜その3(アスパラガス、サヤエンドウ、ラディッシュ、セロリ)」

ハツカダイコンの栄養

根はカリウムやカルシウム、ビタミンC、葉酸などが豊富で、葉にはビタミンのほかにβカロテンが含まれます。ハツカダイコンの根は食感がよいため、生のままサラダやピクルスなどにするのが一般的です。

葉や茎も食用にでき、柔らかいものはサラダに、硬いものはスープやみそ汁などの具に使います。

ハツカダイコンの育て方のポイント3つ

ハツカダイコンの育て方のポイント3つ

ハツカダイコンは1年を通して栽培できますが、発芽や生育には15~20℃の温度が必要なので、春か秋にタネをまくとよいでしょう。育て方のポイントは、次の3点です。

① 間引き(まびき)する

小さな芽や弱った芽を抜き取る「間引き」を2~3回して育てます。間引きで株の間を広く開け、根の生長を促しましょう。

② 土寄せ(つちよせ)する

土寄せとは、ハツカダイコンのように根を育てる野菜の株元に、土を寄せて管理することです。株の傾きや根の露出を防ぎ、栄養を与えるなどの役割があります。

③ 収穫のタイミング

タネをまいてから20~40日ほどで収穫できます。時期が過ぎると根に割れ目が入るなどのトラブルが現れるため、早めに収穫しましょう。

ハツカダイコンの栽培に必要なもの

ハツカダイコンの栽培に必要なもの

シャベルやジョウロなど基本のツールのほかに、次のものを用意してください。

畑またはプランター、牛乳パック

畑で栽培するときは、前年に同じアブラナ科の植物を植えた場所は避けてください。プランターで栽培するときは幅が65cmくらいのものを用意し、ネットに入れた鉢底石を敷きましょう。牛乳パックの栽培については、後の項目を参考にしてください。

土と肥料

畑の土は、ゴミなどを取り除いて日光消毒し、石灰を混ぜて酸性の土壌を中和させます。植えつける1週間くらい前に、たい肥や腐葉土(ふようど)、有機質肥料を混ぜます。プランターの土は野菜用の培養土で構いませんが、古い土は同様に下準備してから使いましょう。

ハツカダイコンのタネ

ハツカダイコンにはさまざまな品種があるので、好みに合わせてタネを選んでください。タネの有効期限を確認して、なるべく新しいものを購入しましょう。輸入ものは、概要や育て方が翻訳されているものをおすすめします。

虫よけのネットなど

アブラナ科のハツカダイコンは、葉にアオムシやアブラムシなどの害虫がつくことがあります。タネまきの後は、虫よけネットまたは不織布(ふしょくふ)などをかけるとよいでしょう。

害虫については、「庭によく出る害虫と対処法について解説。【100種類以上】の害虫に効く殺虫剤もご紹介!」の記事を参考にしてください。

ハツカダイコンの育て方~畑やプランター

ハツカダイコンの育て方~畑やプランター

それでは、ハツカダイコンの育て方を順に解説いたします。

タネまきの方法

畑には、幅90cm、高さ10cmの畝(うね)を立てます。表面を平らにならし、畝と直角に15cmの間隔で深さ1cmの溝を作りましょう。プランターは、横の方向に深さ1cmの溝(みぞ)を1本作ってください。

どちらも1cmの間隔でタネをまき、1cmの厚さの土をかぶせます。発芽するまでは乾燥しないように静かに水を与え、防虫対策を施しましょう。時期をずらしてタネをまけば、次々と収穫を楽しむことができます。

タネまきについては、「種まきの方法 – 時期やまき方の種類とは?【ガーデニングの基本】」の記事でご紹介しています。

プランターの管理

タネをまいたプランターは日陰で管理し、発芽したら日当たりのよい場所に移動させてください。発芽後は、土の表面が乾燥したころに水を与えます。過湿になると生長が妨げられるおそれもあるので、雨の日は軒下(のきした)などに移動させましょう。

間引きのポイント

畑やプランターの間引きは、基本的に下記の3回です。抜いた新芽は、スプラウトとしてサラダなどに入れましょう。

  • 1回目:全体に発芽したら、混み合っているところを間引く
  • 2回目:本葉が1枚出たら、3~4cmの間隔になるように間引く
  • 3回目:本葉が3枚出たら、6~7cmの間隔になるように間引く

土寄せと肥料

間引きの後は、根元に土寄せして株が倒れないように保護してください。なお、ハツカダイコンを家庭菜園で栽培する場合、肥料はほとんど必要ありません。ただし、大量に栽培するときや、色や味をよくさせたいときなどには、3回目の間引きの後に有機質肥料を与えるとよいでしょう。

収穫は早めに

品種や季節にもよりますが、一般的にはタネをまいてからおよそ20~40日で収穫できます。土の表面に見える根の直径が2~3cmになったら、葉の根元を持って抜き取ります。根の中に「す」と呼ばれる割れ目が入ったり、根の表面が割れたりして味が落ちてしまわぬよう、早めに収穫しましょう。

ハツカダイコンの育て方~牛乳パック

ハツカダイコンの育て方~牛乳パック

室内の窓辺やベランダなどで栽培するときは、牛乳パックが便利です。ハツカダイコンに限らず小さめの野菜であれば応用できますので、育て方の参考にしてください。

用意するもの

牛乳パックで栽培するときは、次のものを用意します。

【牛乳パックの準備に使用】

  • 1ℓの牛乳パック
  • ホチキス
  • 定規
  • 油性ペンまたはボールペン
  • カッター
  • 目打ちまたはキリ

【栽培に使用】

  • ハツカダイコンのタネ
  • 野菜用の培養土
  • シャベルまたは土入れ
  • 水を受けるトレイなど
  • ジョウロ
  • 防虫用のネットなど(外で栽培するとき)

牛乳パックの準備

栽培の前に、牛乳パックを加工してプランターを作りましょう。

  1. 牛乳パックは、解体せずに洗って乾かす
  2. 牛乳パックの注ぎ口をホチキスで留め、横向きに置く
  3. 上面の4辺の縁から1cm内側に線を引き、4辺をつなげて長方形の印をつける
  4. カッターで線に切れ目を入れ、長方形を切り取る
  5. 両側の側面の下から1cmの位置に、2cmの間隔で排水用の穴を開ける

タネまきと水やり

牛乳パックが完成したら、縁から1cm下まで培養土を入れます。中央に深さ1cmの溝を作り、タネを1cmの間隔でまいて軽く土をかぶせましょう。受け皿用のトレイを敷き、ジョウロで静かに水を与えます。発芽までは日陰に置き、乾燥しないように管理してください。

発芽したら日当たりのよい窓辺などに移動させ、プランターと同様に土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。外で栽培するときは、防虫ネットなどをかぶせてください。

間引きを忘れずに

牛乳パックはサイズが小さいので、間引きは2回でよいでしょう。根が出てきたり倒れそうになったりしたときは、土寄せして保護してください。

  • 1回目:双葉が開いたら、2cmの間隔になるように間引く
  • 2回目:本葉が数枚出たら、4cmの間隔になるように間引く

早めに収穫

タネまきから20~40日が過ぎ、根の直径が2~3cmになったら収穫します。時期が過ぎて割れるなどのトラブルに見舞われないよう、早めに収穫してください。

ハツカダイコンの栽培トラブルには

ハツカダイコンの栽培トラブルには

最後に、栽培時のトラブルと対処法をご紹介いたします。

根に「す」が入る・割れる

収穫のタイミングが遅れると、根の内側に「す」と呼ばれる亀裂が入ったり、根の表面が割れたりします。カレンダーなどにタネまきの日を記し、20~40日後に根の直径が2cmくらいになったら忘れずに収穫しましょう。

根が大きくならない

混み合った環境で栽培すると、根が大きく育ちません。畑やプランターでは3回、牛乳パックでは2回の間引きで、根の生長を促してください。また、室内に置いて日光が不足したときや、夏場に栽培したときなども根が細く育つことがあります。

ハツカダイコンの病気

栽培日数が短いこともあり、ハツカダイコンが病気にかかるケースは少なめです。しかし、環境や育て方によっては白い粉のようなかびがつくうどんこ病や、灰色のかびがつく灰色かび病、ふくらんだ白いはん点がつく白さび病などにかかることがあります。病気が疑われるときは、すぐに患部を取り除いてまん延を防ぎましょう。

うどんこ病と灰色かび病については、「【園芸の大敵!】うどんこ病とは?うどんこ病が発生する原因と対策について」「【被害が広がる前に対処しよう!】灰色かび病の症状と対策について」の記事でご紹介しています。

ハツカダイコンにつく害虫

アオムシやアブラムシ、ヨトウムシなどの害虫がつくことがあります。タネをまいたら、すぐに防虫ネットなどをかぶせると安心です。害虫がついたときには、すみやかに駆除して被害を防ぎましょう。

ハツカダイコンをはじめ生で食べる野菜の栽培には、フマキラーの「カダンセーフ」をおすすめします。ハツカダイコンに発症したうどんこ病のほか、アオムシやアブラムシ、ハダニなどにも効果があります。

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育て方が簡単なハツカダイコンに挑戦しよう

育て方が簡単なハツカダイコンに挑戦しよう

今回は、ハツカダイコンの育て方を中心に、育て方のポイントやトラブルの対処法などをご紹介いたしました。ハツカダイコンを上手に育てるポイントは、間引きと土寄せ、収穫のタイミングの3です。

育て方が簡単なうえに、1ヵ月ほどで収穫できるハツカダイコン。この機会に、初心者の方もハツカダイコンを栽培してみてはいかがでしょうか。

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