子どもの友人関係の悩み。親がしてあげられることはある?

子どもの友人関係の悩み。親がしてあげられることはある?

小学校高学年から中学生の年代は、交友関係の広がりとともに多くの悩みに向き合う時期と言えます。しかし、急速な情報技術の発達と普及により、ひと昔前に比べて子どもの悩みは変化してきました。

今回は、現代の子どもに多い友人関係の悩みを取り上げ、親が子どもの様子に気付くポイントや具体的な対応のヒント、親子の信頼関係についてまとめました。子どもの悩みに気付いたとき、親はどのようなサポートができるでしょうか。

子どもの悩みの上位「友人関係」

子どもの悩みの上位「友人関係」

成長期の子どもが抱える悩みの上位には、友人関係がランクインしています。

いじめに関する悩み

友人関係の中ではいじめに関する悩みが多く、「悪口や暴言」「からかわれる」「ものを壊される・盗まれる」「仲間外れや無視」などがあります。ある調査(※)によると、平成29年度のいじめの件数は全国で認知されているだけでも41万4千件を超え、前年度よりも増加しています。また、最もいじめが多発する学年は中学1年という結果も出ています。

※文部科学省
「平成 29 年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」

SNSにまつわる悩み

インターネットが普及した現代は、「Twitter」や「Instagram」、「LINE」などのSNS(Social Networking Service:ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用したトラブルが多く見られます。SNS上では、うそや悪口などの拡散のほか、画像の流出や見知らぬ人との接触、詐欺などが多発しています。ネット上の「匿名性」という特殊な状況や、大人の知識不足が浮き彫りになっていることも現代の特徴です。

友達ができない悩み

SNSが主流になり、真の友達ができない子どもが増えている事実も見逃せません。SNS上で交流するものの実際は遊ばない、本当に仲の良い友達ではないなど、人との付き合いがうまくできない傾向が見られます。ただし、本当に仲間外れにされて友達がいないこともあるので、子どもの話や様子をゆっくり聞いて状況を把握しましょう。

部活動や先輩・後輩の悩み

小学校の高学年以上になると、部活動の加入によって先輩・後輩の関係が生じます。「上下関係が厳しすぎる」「先輩にいじめられる」「メンバーと波長が合わない」などのほか、「後輩が練習しない」「後輩の実力が高くやりづらい」といった声も聞かれます。また、中学生では部活動内の恋愛の悩みを抱える子ども少なくありません。

子どもの悩みに気付いている?

子どもの悩みに気付いている?

毎日顔を合わせていても、子どもの悩みに親が気付かないことがあります。

悩みに気付かないこともある

成長期の子どもが悩みを抱えると、「怒られたくない」「自分で解決したい」などと考える傾向があります。仲がよい友人には悩みを話しても、親には知られたくないという心理もこの年代に見られます。

さらに、「いじめられている事実を認めたくない」「親に話すといじめがひどくなるのでは」といった気持ちが隠れている場合もあります。悩みを抱えるすべての子どもが外部に発信するとは限らないので、まったく気付かなかったという親も少なくありません。

子どもの異変はSOSと考えて

悩みを隠していても、毎日の苦痛が積み重なると子どもに変化が起こります。特に「睡眠」「食欲」「体調」「行動」の4つの面に出てくることが多いと言われています。変化の一例としては、下記の内容が挙げられます。

<睡眠>

  • 布団に入っても寝付けない
  • 朝起きるのが辛そう
  • 寝すぎる

<食欲>

  • 食欲がない、食べる量が減った
  • いつもより炭水化物を欲しがる
  • 急な体型変化(痩せる・太る)

<体調>

  • 体がだるそう
  • 元気がない
  • 腹痛や頭痛、めまい、吐き気などを訴える

<行動>

  • 学校へ行きたくない
  • 家に引きこもりがちになる
  • 長い間ぼんやりしている

【参考サイト】
こころのSOSサインに気づく|子どものSOSサイン|子どものメンタルヘルス|こころもメンテしよう~ご家族・教職員の皆さんへ~|厚生労働省

もし、子どもに何らかの変化が出たときは、気を付けて様子を見ながら声をかけてみましょう。

「いい子」が悩みを抱えると

俗に言う「いい子」や「優等生」は、周囲の大人を気遣い、期待を裏切らないようにして悩みや苦しみ、つらさを表に出さない場合があります。その結果、頑張りすぎて息切れを起こし、心身の不調や突然の不登校などにつながるケースも見られます。

子どもが「いい子」や「優等生」を演じていると気付いたときは、ゆったりとリラックスできる環境を作り、緊張から解放してあげることから始めましょう。

子どもの悩みの対応【4つのポイント】

子どもの悩みの対応【4つのポイント】

子どもの悩みに気付いたときは、次の4つの項目を大切にしてください。

① まずは子どもの話を聞く

子どもが勇気を出して相談してきたときや、上記のような異変に親が気付いたときは、まず腰を据えて子どもの話に耳を傾けましょう。あくまでも子どものペースを優先し、急かさずにゆっくりと話を聞くことがポイントです。

話を聞く際は、途中で話をさえぎったり、軽くあしらったり、行動を否定したりする態度はNGです。勇気を出して相談したこと、悩みを話してくれたことをほめ、ゆったりと広い心で受け入れてください。子どもが話したいのにきっかけがつかめないときは、買い物やスポーツに誘って気持ちをほぐしてもよいでしょう。

② 気持ちを受け止める

悩みを抱える子どもの気持ちを、親がしっかりと受け止めることも大切です。子どもがうまく表現できないときは言い換えたり、気持ちを代弁したりして共感すると、話を続けやすくなります。状況によっては手を握る、背中をさするなどのスキンシップも有効です。

悩みに追い詰められた子どもにとって、親が「寄り添ってくれる」「理解してくれる」「味方になってくれる」ことは、一歩前進するための大きな原動力につながります。ただし、無責任に「大丈夫よ!」「気にしない!」などと励ますのは、反対に不信感が募る場合もあるので気を付けましょう。

③ 対策を一緒に考える

悩みの概要が理解できたら、「子ども自身が今後はどうしたいか」をたずねてみてください。子どもが自ら考えて行動に移すことは、社会に出てからも役立ちます。しかし、「自分で考えなさい」と突き放したり、親の一方的な考えを押し付けたりしては解決になりません。

反対に、悩みを聞いて親がオロオロしては、子どもの不安が倍増します。親はどっしりと構え、いじめなどの悪いことに対しては堂々とした態度で臨みましょう。過保護にならない距離感を保ちつつ、子どもの力を信じながら親子で対策を練るのがベストです。

④ 適度なサポート

悩みの内容やいじめの程度がひどく、子どもだけで解決できない場合は親のサポートが必要です。しかし、トラブルの相手やその親に直接コンタクトを取ることは、状況が悪化する心配があるのでおすすめしません。

何度も登校を渋るときや、嫌がらせが繰り返されるとき、ケガをしているときなどは学校へ相談し、指示を仰ぎましょう。学校に伝えるべきか判断に迷うときは、下記の信頼できる機関に相談してください。近年では、電話だけでなくメールやSNSで対応する機関が増えています。

【保護者向け】

【子ども向け】

子どもと信頼関係を築いて悩みを解決

子どもと信頼関係を築いて悩みを解決

子どもの悩みを解決するには、日ごろから親子の信頼関係を築いておくことがポイントです。

子どもの性格を把握する

同じ親に育った兄弟や姉妹でも、それぞれの性格はまったく異なります。各々の性格を把握して丁寧に接すれば、子どもは「自分のことを大切に思ってくれる」という気持ちとともに自信がつきます。

例えば、背中を押さないと行動できない子には、ちょっとしたきっかけを与える。エンジンがかかるのが遅い子は、少し時間をかけて見守る。ネガティブ思考の子には、前向きで肯定的な言葉をかけるなど、一歩踏み込んだ対応を考えましょう。

少しの会話を大切にしよう

必ずしも、子どもとの会話が多ければよいとは限りません。親が焦って話を聞き出そうとすると、面倒になって話さないこともあります。子どもが会話をしたくないときには、無理に構ったり話しかけたりする必要はありません。

特に思春期の場合は、親子の会話がスムーズに進まない日も多いでしょう。子どもが素っ気ない態度を取っていても、実際は家族に依存し、時には甘えたいと考えています。日常のちょっとした会話や接点を大切にしながら、表情や体調などを見守ってください。

思春期については、「思春期の子どもの反抗期に対処する方法と悪化させてしまう親のNG言動」でもご紹介しています。

突き放さない・押し付けない

時には「たいしたことではない」とあしらったり、保身のために「困らせないで」などと言ったりすることがあるかもしれません。しかし、突き放す状況が続くと、子どもは「親は話を聞いてくれない」「話しても無駄」と考えて気持ちを閉ざす可能性があります。

また、常に「こうあるべきだ」と親の欲望や理想を押し付けると、反発がひどくなったり、子ども自身が考える気力をなくしたり、親の顔色を伺いながら生活するようになったりします。子どもが何を悩み、何を欲しているのか、子どもの立場になって考えてみましょう。

見守られることで自信がつく

「親が見守ってくれる」という安心感は、成長期の子どもにとって不安や困難を乗り越える大きな自信とエネルギーに変わります。支えてくれる家族がいれば、今後の人生で遭遇するさまざまな出来事にも勇気を持って立ち向かえます。

ただし、親が理想的な環境を目指して頑張りすぎると、反対に不自然になって家族全体が疲れてしまいます。各家庭のスタイルやリズムを保ちつつ、無理のない範囲で子どもの成長と未来を見守りましょう。

親子の関係の悩みについては、「親子関係の悩みを改善 - 子どもや親とうまくいかない原因」もご覧ください。

悩みに寄り添い子どもの味方になろう

悩みに寄り添い子どもの味方になろう

今回は、現代の子どもに多い悩みと親の対応のヒント、信頼関係の大切さなどについてご紹介しました。対応のポイントは、子どもの話をゆっくりと聞いて気持ちを受け止め、一緒に対策を考えるという流れです。状況によっては信頼できる機関に相談し、学校にも連絡しましょう。

悩みに寄り添い見守る家族と、子どもが安心してやすらげる場所を作ってあげてください。

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