【春にきれいに咲かせたい!】秋植え球根の植え方を紹介

【春にきれいに咲かせたい!】秋植え球根の植え方を紹介

夏の暑さがひと段落したら、「秋植え球根」を植えてみませんか?春にきれいな花が咲く秋植え球根は、種類が豊富で手のかからないものが多いため、初心者の方でも楽しめます。今回は、秋植え球根の基礎知識や具体的な植え方、管理の方法とトラブル、おすすめの品種についてご紹介します。

秋植え球根は、植木鉢やプランターでも栽培できるので、この機会にぜひ挑戦してみてください。

秋植え球根の基礎知識

秋植え球根の基礎知識

初めに、球根についての基礎知識をご紹介します。

そもそも球根とは

球根とは、植物の地下部が膨らんだものを指し、膨らんだ部分には栄養を蓄えています。球根で育つ植物は、地下の器官が残って2年以上生存する「多年草(たねんそう)」に分類されます。球根は、その形状から次の5つに分けられます。

  • 鱗茎(りんけい)

厚みのある葉が鱗(うろこ)のように重なったタイプで、主にチューリップ、ユリなどがあります。

  • 根茎(こんけい)

地下を水平に伸びる茎が肥大して節(ふし)を持つタイプで、主にジャーマンアイリス、ジンジャーなどが当てはまります。

  • 球茎(きゅうけい)

地下の茎の部分が球のように肥大したタイプで、主にクロッカス、フリージアなどが分類されます。

  • 塊茎(かいけい)

地下の茎が球や塊(かたまり)になって肥大し、各所に芽を付けるタイプで、主にカラー、アネモネなどがあります。

  • 塊根(かいこん)

根の部分が塊になって肥大したタイプで、主にダリア、ラナンキュラスなどが当てはまります。

秋植え球根とは

秋に植えて春に花を咲かせる、秋植え球根。球根の主な原産地である地中海沿岸や南アフリカなどでは、比較的温暖な冬に活動をはじめ、春に開花して夏は休眠するサイクルを繰り返します。

気候の異なる日本で同様に栽培するには、「秋植え球根」として秋に植え付け、冬はゆっくり生長し、春に開花して夏に休眠という流れが適しています。そのため、日本の蒸し暑い夏に弱い品種の球根は、花が終わったら掘り上げて風通しのよい場所で管理します。

そのほかの原産地の球根は、春に植え付けて夏や秋に開花させる「春植え球根」や、8月に植え付けて秋に開花させて冬に葉を伸ばす「夏植え球根」があります。

秋植え球根の選び方

秋植え球根は9月頃から店頭に並びますが、人気の品種はすぐに売り切れるので早めに準備しましょう。秋植えだけでなく、すべての球根は下記のポイントをチェックしながら選んでください。

  • 育て方などの説明書
  • 大きくて重い
  • 硬くてしっかりしている
  • 色やつやがよい
  • 傷が付いていない

一般的に、球根は外皮にしっかり包まれているものが良質ですが、一部の球根は皮がむけているものや皮がないものがあります。なお、開花の時期が異なる「早生(わせ・そうせい)」「中生(なかて・ちゅうせい)」「晩生(おくて・ばんせい)」と表記された球根もあるので、植え付け時の参考にしましょう。

秋植え球根の植え方と管理

秋植え球根の植え方と管理

それでは、秋植え球根の一般的な植え方と管理の方法についてご紹介します。

植え付ける時期

秋植え球根は冬の寒気に当たると栄養を蓄積するので、関東では気温や地面の温度が下がる10~11月頃に植え付けましょう。寒冷地ではこれよりも早めに行い、植え付けはやや深めにします。品種によっては、植え付けの適温を説明書に記載しているものもあります。

夏の暑い時期に植え付けると、秋の間に葉が伸びてきたり球根が腐ったりするので気を付けてください。また、植え付けが早すぎると生育不良を起こし、花が咲きにくくなる品種もあります。

土の準備

花だんでは、植え付けの1週間ほど前に土をよく耕して石灰やたい肥、腐葉土をすき込んで(肥料やたい肥、緑肥などを加えながら耕す)準備をしておきます。鉢やプランターでは、市販の草花用や球根用の土を使用してもかまいません。品質のよい球根は肥料がなくても育ちますが、植え付け時にゆっくりと効く粒状の化成肥料を少し混ぜ込むと、花の数の増加や球根の充実が期待できます。

ただし、花だんに毎年同じ種類を育てるときは、病気が出たり発育が悪かったりする「連作障害(れんさくしょうがい)」を避けるために植える場所を変えましょう。鉢やプランターで毎年同じ種類を植える場合は、新しい土を用意することをおすすめします。

プランターなどの古い土を他の植物に再利用する際は、古い根や石などを取り除いてから石灰を混ぜ、大きいサイズのビニール袋に土を入れて封をします。1週間ほど直射日光に当てて消毒したものに腐葉土やたい肥をすき込み、同様に化成肥料を足して植え付けます。

深さと間隔など

球根類は、植え付けの前に消毒用の薬剤に浸して殺菌すると安心です。植え付ける間隔は生長したときにお互いの葉が重ならない程度、深さは球根の高さの3倍が目安です。

例えばチューリップの植え付けの間隔はおよそ10~15cm、深さは地表から5~10cmほどですが、それぞれの説明書に従ってください。また、チューリップは球根の向きをそろえて植え付けると、美しくそろった開花が楽しめます。球根を置いた後は静かに土をかぶせて、水をたっぷり与えましょう。

鉢やプランターの場合は、排水性を高める目的で底に石を敷き、土を入れて準備します。鉢やプランターでは、根をしっかり張らせるために上記の数値よりもやや浅めに植え付けます。2種類の球根を寄せ植えする「ダブルデッカー」や「ハイデッカー」は、下部の1段目に大きいサイズの球根を置いて頭が少し出るくらいに土を入れ、2段目に小さい球根を置いて土でおおいます。

水やりなどの管理

花だんの場合、猛暑などで極端に乾燥したとき以外は水やりの必要はありません。鉢やプランターは乾燥しやすいので土の表面が乾いたら水を与え、冬は日当たりのよい屋外に置きます。寒さに弱い品種は霜に当てないようにわらなどのマルチング(畑の表面を紙やわら、プラスチックフィルム等で覆うこと)を施し、鉢やプランターではビニールなどをかぶせてください。

一般的には、開花したら化成肥料を土の上に置いて「追肥(ついひ)」をし、花が終わったら「お礼肥(おれいごえ)」として再び肥料を与えて球根に栄養を貯蓄させます。葉や茎が黄色く変色するまで待ってから切り取り、翌年に備えましょう。

植えっぱなしでOK?

高温多湿に強いクロッカスやムスカリ、スイセンなどは、数年間は植えたままでも管理ができます。一方、日本の夏に対応できないチューリップやヒヤシンスなどは、葉が黄色くなる頃に掘り上げます。茎や葉、土を手で丁寧に取り除きますが、腐敗を防ぐために水洗いはしません。

生長した球根がいくつか付いて「分球(ぶんきゅう)」したものは、身を分けてからネットに入れます。軒先などの風通しの良い場所につるして保管し、秋になったら再び植え付けましょう。品種によっては、身を分けた後すぐに植え付けるものもあります。

トラブルと注意点

秋植え球根を管理する際に起こりやすいトラブルや注意点をまとめました。

枯れてしまった

球根が腐敗したり害虫が付いたりすると、十分に生育できずに枯れることがあります。鉢やプランターの場合は、水分が足りないと途中で枯れるケースもあります。

花が咲かない

植える時期が早すぎたり密集させたりしたとき、鉢植えの日光が足りないときには、花が咲きにくくなります。また、何年も植えたままのときや十分な寒さに当たっていないとき、窒素分の多い肥料を与えたときも開花しないことがあります。

植え忘れたとき

秋植え球根を秋に植え忘れた場合は、気付いたときに植え付けてください。冬を越さないと栄養を蓄えないので小さな花しか咲かないケースもありますが、花後(花が咲いた後)に掘り上げて管理をすれば翌年はよい花が咲く可能性があります。植え忘れて芽が出た球根も、そのまま放置せずに植え付けをおすすめします。

その他

花だんでは球根を植えた場所に札などで印を付けておき、草むしりの際に掘り返さないように注意しましょう。また、猫などの動物が掘り起こすこともあるので、花だんの状態に気を配ってください。

なお、一部の球根には毒性の成分が含まれているため、小さなお子さんやペットが口にしないよう注意し、植え付けなどの作業をした後は手をよく洗いましょう。

おすすめの秋植え球根

おすすめの秋植え球根

球根などの植物が発芽して、生長したときの高さを「草丈(くさたけ)」と言います。最後に、おすすめの秋植え球根を草丈の高さから3つのタイプに分けてご紹介します。

①    草丈が低いタイプ

草丈が5~20センチくらいに育つタイプは、クロッカスやムスカリ、ハナニラなどがあります。比較的育てやすく丈夫で、植えたままでも夏越しができるものが多いです。草丈が低い秋植え球根は、観賞しやすいように花だんの手前に植えましょう。

複数の鉢やプランターに球根を植える場合は、草丈の低い植物を手前に並べると高低差を利用したレイアウトが楽しめます。

②    草丈が中くらいのタイプ

草丈が20~40センチほどに育つタイプは、ヒヤシンスやフリージア、スイセンなどがあります。複数の秋植え球根を植える際は、中くらいの高さに育つタイプを花だんの後方に植え、手前に草丈の低いものを植えると見栄えがよくなります。

丸や正方形の鉢などに寄せ植えする場合は、中央に背の高い植物、外側に低い植物を植えるとおしゃれに開花します。

③    草丈が高いタイプ

草丈がおよそ30~60センチ、品種によっては1メートル以上に育つ球根は、チューリップやユリ、ラナンキュラスなどがあります。同じ種類だけを植えると、見ごたえのある花だんに仕上がります。

複数の秋植え球根と一緒に植える場合は、草丈が高いタイプを花だんの後方に植えましょう。鉢やプランターに植えたときは後ろ側に置き、寄せ植えでは中央に植えればボリュームのある開花を楽しめます。

おすすめの秋植え球根については、「おすすめの秋植え球根9選」の記事もご覧ください。

秋植え球根を植えて春を楽しみに待とう

秋植え球根を植えて春を楽しみに待とう

今回は、春に華やかな花を楽しめる秋植え球根についてご紹介しました。秋植え球根は種類が豊富で育てやすいものが多く、手入れがよければ毎年開花します。秋植え球根の説明書をよく読み、それぞれにふさわしい管理を行いましょう。

秋植え球根の組み合わせ次第では、春に華やかでボリュームのある景観が期待できるので、毎年いろいろな種類の球根に挑戦してみてください。

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