2019年10月23日 | お役立ち情報
ゴキブリ殺虫剤がグッドデザイン賞!?
「Gマーク」は良いデザインを示すシンボルマークとてして、さまざまな商品に表示され広く知られていますが、この「Gマーク」は通称で正式にはグッドデザイン賞を受賞した商品だけが使用できる称号です。
グッドデザイン賞には60年以上の歴史があり、毎年グッドデザイン賞が選ばれますが、2019年度の審査会では、フマキラーのゴキブリ殺虫剤(「ゴキファイタープロ ストロング」)がグッドデザイン賞を受賞しました。
今回は、グッドデザイン賞の歴史やゴキブリ殺虫剤が受賞した理由などについてご紹介します。
グッドデザイン賞の誕生
「グッドデザイン賞(通称Gマーク制度)」は1957年に設立されました。戦後GHQの管轄下に置かれていた1949年頃の日本は、まだサンフランシスコ講和条約締結(1952年)以前であり、この年、イギリスからGHQを通じて日本の輸出織物の意匠がイギリス製品を盗用していると抗議されたのです。
さらにアメリカやドイツなどの先進諸国から輸出品のデザイン盗用問題の指摘が相次ぎ外交問題に発展しました。これを受けて政府は輸出検査や輸出意匠の登録・認定などの制度整備を行い、一定の成果を挙げましたが根本的に模倣を防止するにはオリジナリティのあるデザインを奨励するべきであるという動きが政府や民間企業で起こり始めました。
この動きのひとつとして1956年に特許庁内に「意匠奨励審議会」が発足しました。一方、イギリスでは経済復興と貿易発展に対してデザインが重要であるとの考えから、1944年からグッドデザイン商品を選定する取り組みを始めます。
この動きはその後、さまざまな国に展開され、日本でも有志がグループを結成し、デザインの国際交流や百貨店とタイアップした優良デザイン商品の展示、美術館でのデザイン展などに取り組み始めました。
こうした2つの動きが重なり、1957年に意匠奨励審議会内にグッドデザインの選定事業を行う「グッドデザイン専門分科会」が発足し、建築家の坂倉順三氏を審査委員長とした専門家42名による「グッドデザイン商品選定」が開始されたことから、グッドデザイン賞が誕生したのです。
くらしの質を高めるグッドデザイン賞
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなどさまざまなものごとを対象に、かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰(けんしょう)しています。
また単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを身の回りのさまざまな分野から見いだし、広く伝えることを目的としています。これまでの受賞件数は47,000件にのぼります。
ゴキブリ殺虫剤がグッドデザイン賞受賞
2019年度、フマキラーのゴキブリ殺虫剤「ゴキファイタープロ ストロング」がグッドデザイン賞を受賞しました。
「ゴキファイタープロ ストロング」は、利用者の声から生まれた、まさに、くらしの質を高める商品として開発されました。
デザインが生まれた背景は、意識調査を行ったところ、急に現れたゴキブリを退治するためには、
①ゴキブリに近づきたくない
②急に現れたゴキブリにすぐに対応したい
と大きく2つの思いがあることが判りました。そこで、安心感のあるロングノズルに加え、今までのノズルを利用者が脱着するタイプではなく、ボタンを押せばノズルが瞬時に立ち上がりスプレー可能な「ワンタッチストロングノズル」が開発されたのです。
審査会では、ボタンを押せばノズルが瞬時に立ち上がる機能性や信頼できる顔つきが、ゴキブリと対峙する時の気持ちに応えるパッケージと機能を併せ持っている商品として評価されました。
「ゴキファイタープロ ストロング」の特長
世界初!ワンタッチストロングノズルで離れた場所から速攻狙い撃ちを可能にしています。
ボタンを押せば瞬間的にノズルが立ち上がり、噴霧。超速起動0.1秒を実現しています。
<イミプロトリン>の速攻効果ですばやいゴキブリも逃がしません。さらにすぐれた殺虫効果が長く持続する<フェノトリン>の働きにより、ゴキブリが通りそうな場所に噴霧しておけば、夜間にエサを求めて活動する隠れたゴキブリも退治できます。
60年以上の歴史があり、さまざまな分野でくらしの質を高めてくれるグッドデザイン賞ですが、過去には、電池式どこでもベープや、ワンプッシュ式おすだけベープ、虫よけアロマ線香、ハチ撃取れ(捕獲器)など、フマキラーの様々な製品が受賞しています。
Gマークのついている製品は安心と信頼のシンボルマークとして、これからの製品選びにはますます重要なポイントになると思います。