2018年4月5日 | 虫
【ゴキブリの雑学】ゴキブリの誕生は3億年以上も前から!?
地球が誕生したのはおよそ46億年も昔のことと言われていますが、生物が生まれたのは6億年前の先カンブリア紀とされています。海に、植物のような動物のような不思議な生物が存在したらしいですね。
カンブリア爆発
5.4億年前のカンブリア前期と言われている時代に、生物の種類と数が爆発的に増えました。これを「カンブリア爆発」と言います。この頃生まれた、敵から身を守るためにダンゴムシのように体を丸めることのできた「三葉虫」という生物の名前はお聞きになったこともあるでしょう。
しかしなぜこの時代に、突然様々な生物が現れたのか・・・その原因ははっきりとはわかっていません。
そしてゴキブリが出現!
ゴキブリは、トンボと並んで最も古い昆虫の仲間です。
およそ3億年前に誕生したと言われています。クロマニヨン人に代表される「新人類」が誕生したのは20万年前と言われているので、まさに人間とは「桁違い」の大先輩ですね。
当時からその姿もほとんど変わっていないので「生きた化石」とも呼ばれています。
「ゴキブリ」と呼ばれるようになった理由は?
黒い食器を意味する「御器」(ごき)にかぶりつくところから「ゴキブリ」という説や、黒い光沢のある「御器」を着ている、被っているように見えるから「御器被り」(ごきかぶり)から「ゴキブリ」と呼ばれるようになった、などの諸説がありますが、これだ、という決定的な説はありません。
ゴキブリはなぜ害虫なのか?
食中毒の元になる「赤痢菌」「サルモネラ菌」「コレラ菌」などの、いわゆる食中毒の元になる「バイキン」を人間の食べ物にくっつけ、まき散らすからです。
排水溝やトイレ、下水等々、汚いところから家の中に入り込みます。しかも夜行性なので、昼間はあまり人目につかず、夜の台所など「食べ物」のあるところを歩き回るのでタチが悪いのですね。
日本には約60種類が生息・・・森にすむゴキブリも多い!
一方で、自然の中に生息する種類のゴキブリは、いろいろな動物の餌になったり、植物や動物の死体を食べて土に返したり、自然を守るための大切な役割を持っています。まさに生態系を支えているのです。
ゴキブリは世界中に4000種類ほどおり、日本には約60種類が生息しているとされています。そのほとんどは意外にも森林に住んでいます。家の中に入り込んで悪さをするのは、数種類にすぎません。
雑食性で肉や野菜、生ゴミ、動物の死体など、いろいろなものを食べます。
ちなみに寒さが苦手。冬は卵か幼虫で、様々な「隙間」に潜り込んで越冬します。
ゴキブリの強烈な生命力
ゴキブリは生命力が極めて強く、水さえあれば一ヶ月以上生きます。
手足が1、2本もげても平気で歩き回ります。
また、とても狭い隙間でも通り抜けることができます。チャバネゴキブリの幼虫では1ミリメートル以下の隙間でも通り抜けることができます。
この生命力の強さのため、世界中でいろいろな実験に使われています。ゴキブリのおかげで、様々な事象が明らかになってきました。また海外では、食料にしたり、薬の原料としても利用されるなど、役に立っている部分も多くあります。
ゴキブリはお金持ちの象徴!?
詩人の野口雨情が大正十五年に作詞した著名な童謡「黄金虫」の歌詞からきているようです。(作曲は中山晋平)
黄金虫(コガネムシ)は
金持ちだ
金蔵立てた
蔵立てた
飴屋で水飴
買ってきた
黄金虫は
金持ちだ
・ ・・・・・・
みなさん口ずさんだことがあるのではありませんか?この黄金虫(コガネムシ)、実はゴキブリのことなのです!
また一説には、ゴキブリの卵鞘がお金の入った「がまぐち」に似ていることから、お金持ちのイメージと重なった、という説もあるようです。