2021年11月4日 | お役立ち情報
「ろすのん」ロゴマークとは?食品ロスを減らす方法を解説
食品ロス削減国民運動ロゴマーク「ろすのん」を見かけて、気になっている方も多いのではないでしょうか。近年、世界中で食品ロスが問題になっており、私たちが住む日本でも膨大な量の「まだ食べられる食品」が廃棄されているのです。
今回は「ろすのん」の趣旨や、食品ロスを減らす方法を解説いたします。食品ロスを減らすには、家庭での取り組みが非常に大切なので、一人ひとりが食べ物の無駄な廃棄をなくせるように取り組みましょう。
「ろすのん」ロゴマークとは
「ろすのん」は商品パッケージや、飲食店のポップなどで見られます。まずは「ろすのん」ロゴマークについてご紹介いたします。
「ろすのん」の趣旨
「ろすのん」は、食品ロス削減国民運動のロゴマークとして平成25年12月に誕生しました。食品ロス削減に取り組む団体や企業が、簡単な申請で活用できるロゴマークです。食品ロス削減は、フードチェーン全体で取り組む必要があるため、官民連携で国民運動「NO-FOODLOSS PROJECT」が展開されています。そのシンボルマークが「ろすのん」なのです。
「ろすのん」の意味
「ろすのん」の名前は、食品ロスをなくす(non)という意味で、280件の応募の中から採用されました。真ん中の赤い丸はお皿、下の二本線はお箸、右目の涙は「もったいない」を表現しています。「ろすのん」を見るたびに「もったいない」の気持ちを思い出し、食品ロスを減らしていきましょう。
「ろすのん」の活用事例
「ろすのん」のロゴマークは、食品製造業や食品小売業、外食産業、地方公共団体など、さまざまな企業や団体で活用されています。その活用事例を一部ご紹介いたします。
社員食堂でポップを掲示
社員食堂にポップを掲示することで、食品ロスについて社員の認知度を高め、食べ残しを減らす効果も上がった事例があります。
見切り品コーナーでポスターとして活用
値下げされた見切り品に、どことなくマイナスイメージをもつ人もいるものです。「ろすのん」を使ったポスターによって、食品ロスの削減は政府が推奨する施策であることが伝わり、マイナスイメージをもたずに買う人が増加。消費者・環境・企業のすべてにとってプラスとなります。
ビュッフェのポップに活用
ビュッフェでは、お皿に大量に取りすぎて食べ残すケースもあります。「ろすのん」とメッセージを載せたポップを設置したところ、「お皿に取る量を減らした」「食べ残さないように気をつけた」という声が聞かれたとのことです。
家庭から出る主な食品ロス
日本で食べられるのに捨てられている食品は、平成30年度で年間600万トンと推計されています。人口1人あたりに換算すると、年間約47キロも食べ物を廃棄していることになります。一方、日本の食料自給率は38%(令和元年度)であり、食料の多くを海外からの輸入に頼っているのが現状です。
食品ロスの約半分は、家庭から出ています。一人ひとりが食べ物を無駄にしないように取り組めば、大幅に削減できることでしょう。家庭から出る主な食品ロスの理由には、次のようなものがあります。
食べ残し
「量が多すぎて食べ切れない」「好き嫌いがあって特定の食材を残す」など、家庭での食品ロスの原因になりやすいのが食べ残しです。作りすぎたときはレシピサイトなどを参考にして、アレンジメニューで食べ切るようにしましょう。
買いすぎ
食材を買いすぎると、使い切らないうちに傷んでしまうことがあります。安売りしているからといってまとめ買いすると、かえって無駄にすることもあるため、必要な量だけ買うようにしましょう。
過剰除去
野菜の皮のむきすぎ、キャベツの外葉の捨てすぎなど、調理過程での過剰除去は食品ロスの原因のひとつです。大根の葉やブロッコリーの茎、しいたけの軸など捨てられがちな部分も、調理しだいでおいしく食べられます。食べられる部分まで捨てていないか見直してみましょう。
期限切れ
食べ切らないうちに消費期限切れとなり、廃棄するケースもあります。冷蔵庫やパントリーの中を定期的にチェックして、消費期限や賞味期限が近づいているものは早めに食べるようにすれば、食品ロスを減らせます。
食品ロスを減らす方法【家庭編】
一人ひとりができることから取り組めば、食品ロスの大きな削減につながります。家庭でできることをご紹介いたしますので、ぜひはじめてみましょう。
定期的に冷蔵庫を整理する
冷蔵庫の中が整理されていなければ、何が入っているかわかりにくいため、買ったものを忘れてしまうかもしれません。食品ロスをなくすためにも定期的に整理して、入っているものを常に把握しておきましょう。賞味期限が近いものをまとめて手前のほうに置いておき、献立を考えるときにチェックすれば食品ロスを減らせます。購入しても食べずに廃棄することのないよう、冷蔵庫の整理を心がけましょう。
買い物に行く前に冷蔵庫をチェックする
買い物前に冷蔵庫の中をチェックすれば、同じものを買ってしまうこともありません。買いすぎて、食材を使い切る前に傷むこともなくなるでしょう。買い物には、何を買うかメモしてから行くことをおすすめします。
すぐに使う食材は棚の手前から取る
賞味期限を迎えた食品が売れ残ると、返品や廃棄によって食品ロスが起こります。スーパーなどで食品を購入するとき、すぐに使うのであれば、賞味期限が短いものでも問題ないはずです。すぐ使う食材は棚の手前から取ることが、食品ロスの削減につながります。
使い切れる量を買う
1人暮らしの方や、家族の人数が少ない家庭では、食材を使い切れずに傷ませてしまうことがあるかもしれません。大容量のほうが割安に見えても、食べ切れなければ結局ムダになってしまいます。バラ売りや少量パックなど、使い切れる量を購入しましょう。
食品に適した保管方法で長持ちさせる
食品には、適した保管方法があります。正しい方法で保管すれば長持ちさせられるため、食品ロスを軽減できることでしょう。冷蔵庫は冷蔵室、野菜室、チルド室、冷凍庫と分かれているため、それぞれの食品に適した温度の場所に保存することが大切です。
また、野菜は生育環境や旬の季節に近い場所で保存するのがよいとされます。たとえばナス・きゅうり・ピーマンなどの夏野菜は冷蔵庫に入れると低温障害を起こしやすいため、直射日光の当たらない風通しのよい場所で常温保存しましょう。
野菜や果物の皮を厚くむきすぎない
野菜や果物の皮を必要以上に厚くむくと、食べられる部分まで廃棄してしまいます。調理の際は、皮を厚くむきすぎないように注意しましょう。
賞味期限と消費期限の違いを理解する
食品には、賞味期限と消費期限があります。その違いを理解して、食品を無駄に廃棄することがないようにしましょう。
賞味期限とは、おいしく食べることができる期限を意味します。品質が悪くなりにくい食品に表示されており、期限が過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。すぐに廃棄はせず、食べられるか判断しましょう。たとえば缶詰やレトルト食品、冷凍食品、スナック菓子などに表示されており、賞味期限が3ヵ月を超えるものには年月、3ヵ月以内のものには年月日が記載されています。
一方、消費期限とは、過ぎたら食べないほうがよい期限です。品質が悪くなりやすいお弁当やお惣菜、生肉などに表示されており、年月日が記載されています。消費期限を過ぎた食品を食べると食中毒を起こすリスクがあるため、食べないようにしましょう。
料理を作りすぎない
料理が余らないように、食べ切れる量を作りましょう。「外食するから夕食はいらない」「体調が悪いので食事は少なめでいい」など、家族の予定や体調を考慮して作りすぎないことが、食品ロスの削減につながります。
食品ロスを減らす方法【外食編】
外食時に食品ロスを減らす方法をご紹介いたします。食べ残しは食品ロスにつながるため、次のことに注意しましょう。
注文しすぎない
残してしまうと廃棄されますので、食べ切れる量を注文しましょう。食べ放題だからといって、食べ切れないほどの量を注文したりお皿に取ったりするのは、マナー違反でもあります。いろいろな料理を食べたいときは、ハーフサイズなど少量メニューを選ぶと食べ残しを防げます。自分が食べられる量を知り、適量を注文しましょう。
食品ロス削減に積極的な店を選ぶ
小盛りでの提供や、食べ残し用持ち帰りパックを準備しているなど、食品ロス削減に積極的な店を選びましょう。たくさん食べられない方でも食べ残しを減らすことができ、食べ切れなかった場合も廃棄せずに済みます。
宴会時は幹事が食べ切りを呼びかける
宴会時は、食べ物が大量に残りがちです。宴会の幹事は、食べ切りの声かけをしましょう。参加者が「もったいない」を意識し、遠慮せずに食べ切るきっかけにもなるため、食べ残しを大幅に減らせます。
食品用アルコールスプレーで生鮮食品が長持ち!
食材をこまめに買えば、食品が傷む前に使い切れます。しかし頻繁に買い物できない方は、1週間分をまとめ買いするということもあるでしょう。そのようなときに便利なのが、「ろすのん」ロゴマーク取得済のフマキラー「食品用アルコール除菌フードキーパー」です。食品に直接スプレーするだけで、細菌やウイルスを99.99%除去。腐敗菌による傷みを防ぎ、生鮮食品の鮮度を長持ちさせます。100%食品成分なので、お口に入っても安心。家庭の食品ロスを減らすために、ぜひ活用してください。
まとめ
食品ロス削減国民運動のロゴマーク「ろすのん」のキャッチコピーは、「食べものに、もったいないを、もういちど」です。買い物をするときや、調理中・食事中に「ろすのん」を思い出し、もったいないことをしていないか考えるきっかけにすると、家庭でも食品ロスを減らせることでしょう。今回ご紹介した食品ロスを減らす方法を、ぜひご家庭でも実践してみてください。
「フードロスを削減するために家庭でできる対策とは?日本の現状を紹介」では、食品ロスの現状や、フードロス削減のための対策についてご紹介しています。こちらも合わせて参考にしてください。