花の水やりのコツ – 時間や頻度は?【ガーデニングの基本】

花の水やりのコツ - 時間や頻度は?【ガーデニングの基本】

ガーデニングというと道具や土、肥料の種類などに目がいきがちですが、花や植物を育てる上での基本は「水やり」です。この水やりですが、パッと見は文字通り花に水をあげるだけなので非常に簡単に思えます。

しかし、花の水やりにも正しいやり方や水をあげるのに適した時間帯、頻度というのがあります。これらの基礎的な部分を理解せずに花を育てると枯れる原因を作ることにもなりかねません。

そこで今回はガーデニングの基本といたしまして、花の水やりのコツなどをまとめた情報をご紹介します。

水やりにはどのような役割があるの?

水やりにはどのような役割があるの?

前述のように花の水やりは植物を育てる上では基本中の基本です。しかし、花の水やりがなぜそこまで重要なのかを説明するのは意外と難しいです。そこでまずは花の水やりが必要な理由やその役割をまとめましたので解説します。

細胞の中の水分を保つ

植物の細胞の中には「原形質」と呼ばれる水分を豊富に含んだものが詰まっています。この細胞の中の水分は根から吸い上げた水がもとになっています。花が成長するためにはこの細胞の中の水分量が十分にあることが条件です。

これが花の水やりが必要とされる理由の一つとなります。もし細胞の中の水分が外に出てしまうと細胞はひからびて死んでしまいます。その結果として植物が枯れるという現象が起きるようになります。植物にとって最も最悪な枯れを回避するという意味でも水やりは非常に重要な作業です。

花の成長に必要な栄養素を作る

水は植物の体内の約90%を占めている重要成分です。根から吸収された水分は葉に運ばれ、水や炭酸ガスを原料にして光合成を行います。この光合成によって植物が育つためのデンプンが作られることになります。また肥料分は水に溶けてから根に吸収される性質を持っており、水やりによってデンプンと化合し、植物を構成する成分を作ります。

つまり水やりは光合成、デンプンの生成、肥料の吸収と植物の成長に欠かすことができない環境要因を作る役割を果たしています。また水は葉から蒸散して植物体の温度の上昇を防ぐ役割も担っています。この働きがあることで植物も私たち人間と同様に温度をある程度一定に保つことが可能になっています。

根が呼吸するのに必要な酸素を供給する

水やりは水とともに土中に新鮮な空気を導く効果も期待できます。一見水を与えると土の中は多湿になると思われがちです。確かに水やり直後は一時的に土の中の湿気が多い環境になっています。しかし、時間の経過とともに余分な水分は鉢穴から出ていきます。

この水の通った通路に新しい空気が入り込むため、植物の根に酸素を供給することが可能となります。ちなみに適切な水やりができないと根は呼吸困難となり、根腐れを引き起こす原因にもなるので注意が必要です。

花の水やりに適した時間帯や頻度を徹底解説!

花の水やりに適した時間帯や頻度を徹底解説!

花の成長に水やりは欠かすことができない理由はわかりましたね。そこで次は花に水を与えるのに適した時間帯や頻度を把握しておきましょう。花の水やりは季節によって時間帯や頻度も変わってきます。

春の季節は私たち人間と同様に植物もイキイキとしており、新芽を伸ばす時期に該当します。春になると日中に気温がグングンと上昇します。したがって水やりは朝の時間帯に行うのがベストです。

またこの時期は前述のように新芽が伸びるなど植物の成長が旺盛な時期です。そのため、水分量が不足しないようにたっぷりと水やりを行ってあげることが大切です。万が一水分量が不足していても花は咲きますが、後に疲れから枝が枯れるケースもありますので注意しておきましょう。この他に春の水やりの大事なポイントは「水やりを徐々に増やしていく」ことです。

気温の上昇とともに土の乾燥も早くなりますから、ついつい大量に水を与えたくなります。しかし、季節の変わり目に一気に水分の量を増やすと根腐れを引き起こすこともあります。そのため、春の水やりはシーズン序盤は少なめにし、徐々に増やしていくことが大切です。頻度としては土の乾燥具合を確かめ、乾いているようであればたっぷりと与えるようにしましょう。

【春の水やりの目安】

回数 1日~2日に1回
時間 7:00~12:00

夏の水やりは1年の中で最も大変といわれています。そして夏の水やりで特に注意しておきたい点は「水やりを行う時間帯」です。基本的に夏場の水やりは朝の涼しい時間帯もしくは夕方に行うのが好ましいです。

理由としては昼間は非常に高い気温のためです。日中の30℃を超す炎天下の中で水を与えると鉢内の水の温度も上昇してしまうため、根を傷める原因になります。また日中の気温が原因で水切れを起こしてグッタリした姿になるのも夏の植物の特徴です。このような時はすぐに水を与えたくなりますが、その場での水やりは控えましょう。

水切れを起こしている時の基本的な対処法ですが、日陰に移動させて水を張ったバケツの中に鉢ごと浸けるようにします。日陰に移動させた後にたっぷりと水分を吸収させてあげることで水切れを起こす可能性も低くなります。

夏の水やりの基本は早朝と夕方、根元を中心に「ちょっと多すぎるかな?」というぐらいたっぷりと行ってください。また夏に涼気をとる目的で行われる「打ち水」も地温を下げる効果が期待できるため、これらも夕方に行うようにしましょう。

【夏の水やりの目安】

回数 1日に2回
時間 朝 7:00~10:00
夕 15:00~18:00

近年は秋シーズンの序盤でも日中は夏日になることが珍しくありません。したがって昼間の気温が夏場とほぼ変わらない時期は夏と同様の水やりの方法でも問題はありません。ただし、秋と夏の決定的な違いは夜間の気温です。

やはり秋は夜間の気温がグッと下がる傾向にあるため、夕方以降の水やりの頻度を少しずつ減らしていくことを推奨します。なお、秋の水やりの方法の一つに「ハードニング」と呼ばれるものがあります。

ハードニングとは植物を鍛える方法であり、主に寒さに対する耐性を高める目的で行われます。よく秋シーズンになって気温が低下してきたため、植物を早々に室内に入れてしまうという方がいます。

この対策は確かに間違っているものではありません。しかし行き過ぎた防寒対策はかえって逆効果となります。植物は私たち人間と同じ生き物なので、周囲の環境の変化に適応する能力を持っています。

そのため、気温が下がったからといってすぐに傷みが生じるなどの弊害がもたらされることはありません。したがって秋になって少し気温が下がってもしばらくの間は室内や温室に取り込まずにしておきましょう。

こうすることで自然と耐寒性も高めることができるため、本格的な冬場でも室内で越冬できる可能性が上昇します。また耐寒性を鍛えるのと同時に徐々に水やりの頻度も減らすようにします。

目安としては土が完全に乾いてから1日後~3日後に水やりを行うのがよいでしょう。この時の注意点は寒さに対する抵抗力を身につけるためのトレーニングだからといって、急に水やりの間隔に大きな変化をつけさせないことです。春の水やりと同様にあくまでも徐々に回数に変化をつけていくことが重要です。

【秋の水やりの目安】

回数 1日~3日に1回
時間 7:00~12:00

冬季は他の季節と比較すると水やりは必要最低限レベルで行う形となります。また春、夏、秋は気温が上昇する前の早朝に水やりを行うのが基本ですが、冬場は時間帯を少しずらして午前9時頃に行うのがベストです。

また夕方以降の水やりは夜間の冷えにより、凍る可能性もあるため、原則として避けるようにします。水やりの頻度についても地植えの場合は「水やりをしなくても大丈夫」とさえいわれています。したがって他の季節と比較すると水やりに神経質になる必要性はほとんどありません。

また鉢植えのケースにおいても葉に艶やみずみずしさがあれば、水やりは行わなくても問題はありません。葉の状態を見てもよくわからないという方は土の中に指を挿し込んでみてください。この時に土に湿り気がある状態であれば水やりはまだ行わなくても大丈夫です。

【冬の水やりの目安】

回数 週に1回~2回
時間 9:00~12:00

花の水やりの仕方やコツを紹介

花の水やりの仕方やコツを紹介

季節ごとの水やりの時間帯や頻度の目安が理解できたら、実際に水やりを行ってみましょう。ただし水やりにも正しい方法や大事なポイントがあるため、これらも把握しておく必要があります。ここでは花の水やりの仕方やコツをまとめましたのでご覧ください。

1回の水やりはたっぷりと行う

水やりの基本は「土が乾燥していたらたっぷりとやる」ということです。土の表面を触ってみて乾いているようであれば、1回の水やりの量は多めにしてください。目安としては鉢の底から水が流れ出てくるまで行うようにします。こうすることで土の中の隙間は水分で満たされ、植物の根は必要な水分を十分に吸収することができます。

また時間の経過とともに再び土が乾燥しますが、この際に土の隙間に新鮮な空気が入り込んでくるため、根も呼吸がしやすい状態になります。根は水を吸収して疲れてきたら、新鮮な空気を吸って、再度水の吸収をするようになります。土が乾燥してから水やりを行う理由はこの根の働きを邪魔しないためです。

根元の土に直接かけるように行う

葉や花が生い茂っている植物の場合はついつい、その上から水をやりがちです。しかし、この方法は育てる植物によっては注意が必要です。なぜなら花や葉に水がかかると萎んでしまったり、枯れてしまう植物も中にはあるからです。また花や葉の上から水やりを行うと水分が弾かれてしまい、肝心の土にまで水が十分に届かない可能性もあります。

これでは土の中も乾燥しがちとなり、根も十分な水分を吸収することができないため、スムーズな成長が行われません。したがって水やりを行う時は手で葉や花をよけながら、植物の根元にしっかりと水やりを行うようにしましょう。

受け皿の水は捨てる

先ほど1回の水やりは鉢の底から水がたっぷりと流れ出るほど行うことが好ましいと解説しました。しかし、注意点としては水やりをたっぷりと行った後は受け皿の水は必ず捨てるようにしてください。

その理由としては受け皿に水が溜まっていると鉢の底の部分は常に過湿状態になってしまうからです。この状態が長期間続くことで根が腐ってしまう根腐れを引き起こす原因にもなります。これは過湿により、根が十分に呼吸を行えなくなるため、起きる弊害でもあります。

前述のように根は水分の吸収と呼吸をバランス良く行うことで植物の成長をサポートしています。したがって水やりをたっぷりと行った後は呼吸もしやすいように受け皿の水は必ず捨ててあげるようにしましょう。

花の水やりの基本を学んで素敵なガーデニングライフを

花の水やりの基本を学んで素敵なガーデニングライフを

花の水やりは一見すると簡単な作業のように思えます。しかし、間違った方法で水やりを行うことで植物の成長を阻害したり、枯れる原因にもなってしまいます。そのためこれから花を育てたいという願望をお持ちの方は水やりの基礎的な部分だけでもしっかりと学んでおくことを推奨します。

また季節によって水やりを行う時間帯や頻度も変わるため、この点も常に意識しておきましょう。花が成長しない、枯れてしまうといったことが続くとせっかく始めたガーデニングも嫌になってしまいます。正しい水やりの方法をしっかり学んで素敵なガーデニングライフを送れるように頑張ってくださいね!

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。