岡山ってどんなところ?岡山の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

岡山ってどんなところ?岡山の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!
写真提供:岡山県観光連盟

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「岡山県」です。「晴れの国おかやま」といわれるように、岡山県は降水量1mm未満の日が日本で一番多く、晴れの日が多いことが特徴です。温暖な気候を生かした果物の栽培も盛んで、白桃やマスカット、ピオーネなど屈指の生産量を誇ります。日本三名園の後楽園や、レトロな街並みの倉敷美観地区など、観光スポットもたくさんあります。

今回は、岡山県の魅力をたっぷりお伝えいたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

岡山県とは

はじめに、岡山県の基本情報をご紹介いたします。

県の位置

岡山県は中国地方に属し、東経約133〜134°、北緯約34〜35°に位置します。東は兵庫県、西は広島県、北は鳥取県に隣接し、瀬戸大橋で香川県と結ばれています。

県名の由来

岡山県の県名は岡山城が由来です。1590年に石山城を居城としていた宇喜多秀家が新城を建築する際、城の本丸と天守閣を築いた場所が小さな丘で「岡山」という名前でした。そこで城の名前が岡山城となり、岡山の地名が生まれました。

文化

岡山県に伝わる文化のうち、主なものをご紹介いたします。

国産ジーンズ

国産ジーンズ
写真提供:岡山県観光連盟

岡山県は児島地区を中心に高品質なデニムを生産していて、日本だけでなく世界的にも有名です。岡山デニムは藍染の技術が素晴らしく、履きこむほどに深い味わいが出てくることや、機能性を付加したこだわりのジーンズを追求し続けていることなどが特徴です。

ジーンズは1960年代に輸入が始まりましたが、当時のジーンズは硬くてゴワゴワしていたため、はき心地が良くありませんでした。そこで生地を柔らかくするために洗い加工の技術が誕生し、一度洗ってはきやすくしたものを商品化するようになったのです。

さらに「生地」「縫製」「加工」のすべての工程を岡山県内で完結できるようになったため、ジーンズの生産が盛んになりました。児島ジーンズストリートには地元のジーンズメーカーが軒を連ね、多くのジーンズファンが訪れます。

長船(おさふね)刀剣

備前長船は名刀の代名詞とされ、瀬戸内市の長船は日本刀の聖地と呼ばれています。日本刀は5大産地(備前・大和・山城・相模・美濃)が有名です。備前は中国山地で良質な砂鉄が採取できることや陸路・水運に恵まれていること、古くから製鉄技術が発展して多くの刀匠が居住していたことなどの理由で平安時代から江戸時代にかけて刀の生産量が日本一でした。国宝や文化財に指定されている日本刀の約4割が備前で作られています。

桃太郎伝説

昔ばなし「桃太郎」は、岡山に伝わる鬼退治の伝説が原型といわれています。岡山県はその昔、吉備と呼ばれていました。吉備には温羅(うら)という鬼がおり、村人を襲って悪事を重ねていたため、大和王が吉備津彦命に温羅退治を命じます。吉備津彦命は吉備の中山に陣を構え、西の小高い丘には温羅の弓を防ぐため巨石で盾を築きました。

吉備津彦命と温羅は互いに矢を放ちあい、とうとう吉備津彦命の放った矢が温羅の左目を射抜きます。雉に姿を変えて逃げる温羅を吉備津彦命は鷹になって追い、雉から鯉に化けて逃げる温羅を吉備津彦命は鷹から鵜に姿を変えて退治しました。

「鬼城山」「吉備の中山」「楯築遺跡」「鯉喰神社」など伝説の舞台は現在も残っており、吉備津彦命は吉備津神社と吉備津彦神社で神として祀られています。

吉備津彦命と温羅の戦いは大和と吉備の対立を反映したものという説もありますが、この伝説が後世に引き継がれて「桃太郎」の原型になったとされています。

食文化・有名な食べ物

岡山の食文化・有名な食べ物
写真提供:岡山県観光連盟

続いて、岡山県の主な食文化をご紹介いたします。

ままかりずし

ままかりは「サッパ」と呼ばれているニシン科の小魚で、名前の由来は「ママ(ごはん)を借りにいくほどおいしい」ということです。岡山では、主に酢漬けや刺身、塩焼きなどにして食べられます。とくに酢飯に酢漬けしたままかりをのせた「ままかりずし」は、岡山のハレの日のごちそうに欠かせない料理です。

ホルモンうどん

ホルモンうどんは新鮮なミックスホルモンを味噌や醤油ベースのタレと絡めてうどんと一緒に焼き上げた料理で、津山市のご当地グルメです。津山市は古くから牛馬の流通拠点として栄えてきました。肉食が禁止されていた明治以前でも全国的に珍しい「養生喰い」(薬として肉を食べる)の本場であったため、今も市内の食肉処理場で新鮮なホルモンが手に入ります。また、津山の食肉処理技術は優れているため、臭みがなくおいしいと評判です。津山市では、50軒以上の店がホルモンうどんを提供しています。

おかやまデミカツ丼

おかやまデミカツ丼は、揚げたてのトンカツにデミグラスソースがかかった岡山のご当地どんぶりです。昭和6年創業の老舗とんかつ店「味司 野村」がデミカツ丼発祥の店といわれています。初代店主が東京のホテルのドミグラスソースの味に感動し、地元の人にも食べてほしいという思いでデミカツ丼が誕生したそうです。ドミカツ丼とも呼ばれています。

備中高梁インディアントマト焼きそば

備中高梁インディアントマト焼きそばは、高梁市のご当地グルメです。昭和50年代に高梁市の学校給食で児童から人気が高かったカレー味の焼きそば「インディアン焼きそば」に高梁名産のトマトを加えてアレンジしています。調理法は店ごとに違うため、食べ比べするのも楽しいでしょう。

伝統行事・まつり

岡山の伝統行事・まつり
写真提供:岡山県観光連盟

岡山県に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

西大寺会陽(はだか祭り)

国の重要無形民俗文化財に指定されている西大寺会陽(さいだいじえよう)は、岡山市で500年以上続く勇壮な祭りです。毎年2月の第3土曜日の夜、西大寺観音院の御福窓から2本の宝木(しんぎ)が投下され、約1万人の裸の男たちが争奪戦を繰り広げます。宝木を取ったものは福男と呼ばれ、福が得られるといわれています。

吉備津彦神社の御田植祭

毎年8月2・3日に五穀豊穣を願って古くからおこなわれている祭事です。8月2日に「本殿祭」で田舞が奉納され、御田植え祭りの「御斗代(みとしろ)神事」がおこなわれます。翌3日は田歌を歌いながら十数本の御幡の行列が神池を一周する「御幡(おはた)献納祭」がおこなわれます。神事が終了すると御幡につけられている扇の争奪戦となり、扇を田に立てると豊作になるといわれています。

おかやま桃太郎まつり

おかやま桃太郎まつりは夏・秋・冬と年に3回開催されます。夏のおかやま桃太郎祭りは納涼花火大会や、温羅化粧を施した多くの踊り子が参加する市民参加型の「うらじゃ」が開催されます。秋は岡山城やその周辺で、郷土の食や芸能を中心としたイベントを開催。冬はJR岡山駅周辺でイルミネーションを使用した光のイベント「MOMOTAROH FANTASY」がおこなわれます。

建築物・遺産

岡山の建築物・遺産
写真提供:岡山県観光連盟

岡山県の主な建築物や遺産は次のとおりです。

後楽園

岡山後楽園は今から約300年前、岡山藩2代藩主池田綱政(いけだつなまさ)がやすらぎの場として作らせました。広い芝生や池、築山、茶室は園路や水路で結ばれ、歩きながら移り変わる景色を楽しめる回遊式庭園です。金沢の兼六園、水戸の偕楽園とあわせて「日本三名園」に数えられ、国の特別名勝に指定されています。

住所:岡山市北区後楽園1-5
公式サイト:https://okayama-korakuen.jp/index.html

旧閑谷学校

閑谷学校は寛文10年(1670)に岡山藩主池田光政によって創建されました。現存する庶民のための公立学校では世界最古といわれています。講堂は国宝で、聖廟や閑谷神社などほとんどの建造物が重要文化財に指定されています。「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」として2015年に日本遺産に認定されました。

住所:岡山県備前市閑谷784
公式サイト:http://shizutani.jp

倉敷美観地区

現在の倉敷美観地区は江戸幕府の直轄領「天領」で、代官所も置かれていました。物資の集積地として賑わい、商業の中心地として栄えました。昭和44年、倉敷市によって倉敷川畔美観地区として指定され、積極的に保存対策がとられているため、白壁の屋敷やなまこ壁、倉敷川沿いの柳並木など、今もなお趣ある景観が楽しめます。倉敷美観地区内には日本で最初の西洋美術中心の私立美術館「大原美術館」があり、町屋を改装したカフェ、倉敷ブランドのショップなどが軒を連ねています。

備中松山城

標高430mの臥牛山頂付近に建つ備中松山城は現存12天守の一つで、現存天守を持つ山城としては最も高い所にある山城です。雲海に包まれる幻想的な姿から「天空の山城」と呼ばれます。雲海が発生するのは9月下旬から4月初旬の明け方〜午前8時頃です。とくに10月下旬から12月上旬の早朝には、濃い朝霧が期待できるといわれています。国指定重要文化財の土塀、二重櫓なども見どころです。

住所:岡山県高梁市横町1694-4
公式サイト:https://www.bitchumatsuyamacastle.jp

県民の日とその由来

岡山県には県民の日はありませんが、4月18日が創立の日とされています。1876年(明治9年)の4月18日に、美作国に当たる北条県が岡山県に編入されました。また、当時岡山県の一部であった備後国6郡を広島県に編入し、現在の岡山県と広島県の形になりました。そこで4月18日が岡山県創立の日とされているのですが、岡山県の条例や、県の公式ホームページに記載されているわけではありません。

岡山県の条例で定められている記念日には11月1日の「おかやま教育の日」があり、11月1日〜7日はおかやま教育週間とされています。

まとめ

岡山には岡山市内の後楽園、倉敷美観地区、高梁市の備中松山城など、一度は訪れてみたい有名な観光スポットがたくさんあります。雨が少ない「晴れの国おかやま」なので、旅行の計画も立てやすいでしょう。ちなみに備中松山城は昼間と夜間の気温差が大きく、晴れ予報の日に雲海の出現率が上がるそうです。日常から離れて美しい景色を楽しみに訪れてみてはいかがでしょうか。

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