思考力とは?日常生活の中で「思考力」を高める方法とは?

思考力とは?日常生活の中で「思考力」を高める方法とは?

「明日は何を着て行こう?」「今日のランチはどこで何を食べよう?」など、人は毎日の生活の中でいろいろなことについて考えています。ある研究機関の発表によると、人間は1日におよそ6万回も何かについて考えているとか。「人間は考える葦(アシ)である」という歴史的名言が示すように、考えることは人間に与えられた特別な能力と言えます。

そして、この考える力をどれだけ発揮できるかどうかは、仕事や勉強での成果はもちろん、交友関係などにおいてもストレスなく円滑にする重要なポイント。そこで、今回は考える力=思考力について紹介していきます。

「ある」と「ない」では人生が180°違う?思考力の重要性

「ある」と「ない」では人生が180°違う?思考力の重要性

思考力と聞くとちょっと難しそうに思われますが、要は「考える力」のことです。ただし、考えるといっても、学生時代の勉強のようにあらかじめ答えがあるものについて考えるのではなく、コレという決まった答えのない問題に対して克服していく力と言えます。

思考力はさまざまな場面で役立ち、たとえば「こう言ったら相手はどう思うかな?」とか「仕事を効率よくこなすためには、どういう段取りで行うのがいいだろうか?」といった具合に、つねに先を予測して考えることで、よりよい結果をもたらしてくれます。

このように物事を深く考えられる人を「思考力のある人(思考力の高い人)」、物事をつい短絡的にとらえる人を指して「思考力のない人(思考力の弱い人)」と言いますが、考える力が「ある」か「ない」かで、その人を取り巻く環境はまったくと言っていいほど異なります。ではさっそく思考力のある人とない人の特徴を見ていきましょう。

思考力のない人の特徴

なんでもすぐ人に聞いてしまう

「機械に弱いから…」とパソコンやスマホの操作方法など、わからないことがあると何でもすぐ人に聞いてしまうのは思考力のない人の特徴と言えます。今の時代、たいていのことはネットで検索できるものの、自分で調べずわからないことは人に頼ってばかりいるので、仕事はもちろん人間的な成長も見ることはできません。

思いつきで行動してしまう

よく考えないで何でも思いつきで行動してしまうため、失言や早とちりによるミスなどが多いのも思考力がない人たちの特徴です。こうした思いつきによる行動は、仕事をする上では大きなミスに発展する恐れがあるため注意が必要です。

段取りが悪い・並列で作業するのが苦手

考える力のない人は、時間に対しても意識が弱く、そのため段取りを組むのが苦手な傾向にあります。特に、料理と洗濯などを並列で作業することも苦手なため、時間を大幅に無駄にしてしまいます。

話を伝えるのが苦手

友人や会社の上司などと話しているとき、「で、何が言いたいの?」としょっちゅう言われてしまう…。考える力がない人は、話の構成を考えて話すのが苦手なため、話が行ったり来たりすることが多く、肝心の伝えたいことがぼけてしまうことがあります。

思考力のある人の特徴

なんでもいったん考えてから行動に移す

上司から与えられた仕事などについて、締め切りなどをしっかり確認した上で、どういった段取りや方法で行うのがベストか、じっくりと考えてから行動に移します。思考力のある人は、限られた時間の中でもつねに最善となる答えを導こうとします。

責任感があるから、自分に自信がある

思考力のある人は、あらゆる物事について深く考える習慣が身についています。そのため他の人の考えに対しても、その理由について考え、自分と違う考えがあれば臆せず発言します。自分の言葉や考えに責任感があり、そのため自分自身にも自信が満ちあふれています。

話し上手・聞き上手

思考力のある人は、会話の際も相手のことを考えているため、相手が求めている話題や聞いてほしいことをある程度理解することができ、相手を気持ちよくしゃべらせてあげることができます。また、話すときは相手に伝わりやすいように流れを整理しながらポイントをしっかりおさえることで相手の興味を引き付けます。

先を読むのが得意

将棋の名人たちの中には100手以上先まで読める人もいるようですが、そこまではともかく思考力のある人は、先を読む力に長けているため、将棋や囲碁、チェスやオセロといったボードゲームが得意です。

頭の回転が速い・仕事ができる・信頼が厚い

思考力のある人は、頭の回転が速く、理解力も深いため当然のことながら仕事ができます。その上、責任感が強いため上司や周囲からも信頼されている人が多いようです。

思考力の種類:3つのアプローチでゴールを決定的に!

思考力の種類:3つのアプローチでゴールを決定的に!

思考力には、因果関係を整理しながら順序立てて行くことで相手にわかりやすく説明する「論理的思考」戦略と戦術を駆使して最短ルートでゴールを目指す「戦略的思考」物事に疑問を投げかけることで客観的に判断する「批判的思考」などの種類があります。問題解決に向けて、さまざまな角度からアプローチすることで、目指すゴールがハッキリと見えてきます。

「論理的思考」

「論理的思考」はロジカルシンキングとも呼ばれ、AだからBである、のように因果関係を整理しながら順序立てていく考え方で、複雑な物事をわかりやすく説明することができます。企画書などを制作する上でもこの論理的思考がベースとなり、会議やプレゼンで相手に説得力を与えるロジックなどもこうした考えから生み出されます。

たとえば、「夏は体重が落ちやすい」と結論づける場合、「夏は暑くて食欲が落ちる」→「しかも汗をたくさんかく」→「だから体重が落ちやすい」となります。

論理的思考では、できるだけ難しい言葉を避け、誰が見ても納得できるわかりやすい言葉を使うことで、聞き手を納得させやすくなるとともに、自分にとっても思考の整理に役立ちます。

「戦略思考」

ある目的を達成しようとしたとき、ゴールまでの間にはさまざまな問題が立ちはだかります。目標達成のためにはすべての問題を把握し、具体的にどうやって解決するかを考えなければなりません。

「戦略思考」は、こうした状況において最短ルートでゴールにたどり着くために、戦略(目標に効率よく進むため、客観的な視点で自分の進むべき道筋を考える)と、戦術(途中で発生する問題をいかに解決しながら進むかを考える)を駆使して、進みながら問題解決していきます。

「批判的思考」

「批判的思考」はクリティカルシンキング(critical=批判的な)とも呼ばれ、ある考えや事象についてあえて疑問を投げかけることで、客観的に判断する考え方のことです。
テレビやネットの情報や、たとえ上司の発言であっても、それが正しい情報であるとは限りません。

見聞きする情報をなんでも受け入れるのではなく、納得できないことがあれば納得するまでとことん考えるようにしましょう。特に何人かで共同作業する場合などは、この批判的思考が重要になります。こういうとき、みんなの意見や考えをまとめるには、つい多数決に頼りがちですが、相手の意見に納得できない場合は、臆せず発言することで、問題解決の糸口が見つかるかもしれません。

仕事でも日常生活でも役に立つ、思考力を鍛えるには

仕事でも日常生活でも役に立つ、思考力を鍛えるには

あらゆる物事について効率よく問題解決できる考え方として、「思考力」はぜひとも鍛えておきたい能力です。でもいったいどうすれば思考力を鍛えられるのでしょうか?ここでは、思考力を身につける方法を紹介していきます。

知識を貯めこむ

知識が少ないと思考の幅も狭くなりがちで、深い思考ができません。そこで新聞など活字に触れる機会を増やし、頭の中に知識を貯めていきましょう。新聞のほかにも、小説などもおすすめです。

ボードゲームをする

将棋や囲碁、チェスやオセロといったゲームを楽しむことで、数手先を読む力が身につきます。そのため、単に暗記した知識だけでなく、正解に行き着くためのロジックをつかめるようになります。

時間を意識する

何か作業をするときは必ず時間を意識するようにしましょう。時間を決めずに作業をしてしまうといつまでもダラダラと作業することになってしまいます。こうすることで時間の感覚が身についてきます。打ち合わせや報告書作成にかかる時間などが読めるようになることで、段取りを組む思考力が鍛えられ、業務を効率よく行うことができます。

同時に複数の作業を行う

自分が抱える複数の業務を同時に行うことで、仕事の全体のボリュームや進捗(しんちょく)状況を把握しようとして思考力が鍛えられます。データを保存している間にプリントアウトを行うなど、時間を細かく有効活用できるようになるため、処理能力が格段に進歩します。

人に関心を持つ

普段何気なく接している上司や同僚について関心を持つことで、その人のクセや人となり、行動パターンなどが見えてきます。たとえば、上司の機嫌が悪いときのクセを知れば接するタイミングが計れますし、厳しい上司のおちゃめな一面を見ればグッと接しやすくなります。好きな異性にアプローチするときにその人の趣味などをリサーチするように、まわりの人たちについて思考することで、対人関係を円滑にすることができます。

コレでいいのか?と疑問を持つ

担当部署などが変わると前任者の仕事を引き継ぐことになりますが、こうしたとき、何も疑いを持たずに前任者と同じやり方で作業する人と、もっと作業しやすいように自分なりのやり方を模索する人に分かれます。

毎日行っているルーティーンな作業も、もしかしたらもっと効率のいい方法があるのでは?とさまざまな物事に疑問を持つこと思考力は鍛えらます。その昔、洗濯機や掃除機を開発した人も、「もっとラクに洗濯や掃除をするには?」という疑問から、偉大な発明品を考案しています。

仮説を立てる

「このやり方でいいのかな?」と疑問を感じたら、次は「こうやったらもっとうまくいく」という仮説を立てます。その仮説にそって、検証を行います。それでいい結果が出なかったときは、また別の仮説を立てます。とにかく仮説を立てないことにはゴールが目指せません。「早起きするといいことがある」「コーヒーを飲むと仕事がはかどる」など、日頃から仮説を立てる訓練をしておくことで思考力がグッと高まります。

考えは無限!思考力を磨いて自分をバージョンアップさせていきましょう!

仕事でもそれ以外でも何か問題に差し掛かったとき、思考力のある人は、問題と向き合いそれをクリアしていく力を持っています。そして難題をクリアした経験によって、思考力はさらに磨かれていきます。

このように思考力は、問題解決の糸口はもちろん、その人に人間的な成長をもたらせてくれます。みなさんも、思考力を身につけて充実した人生を楽しみましょう。

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