ケムシが発生する原因とは?ケムシの予防と駆除について

ケムシが発生する原因とは?ケムシの予防と駆除について

暖かい季節に行動が活発になるのは虫たちの世界も共通のようです。お庭のお手入れやガーデニングを楽しむ、いい季節になってきましたが、悩みのタネが虫の発生です。なかでもケムシの発生に手を焼いた経験をお持ちの人もいるのではないでしょうか。植物への被害に加え、ケムシのなかには毒を持ったものもいるので十分な注意が必要です。

そこで今回は、特に注意したいケムシや、予防または被害にあったときの対処方法などについて解説していきます。

ケムシとは

ケムシとは

チョウやガの幼虫のうち、目立って毛の多いものをケムシ(毛虫)と呼びます。毛の少ないものはイモムシと呼びますが、両者の境界に明確な定義はないようです。ちなみにイモムシのなかで体の色が緑のものはアオムシと呼ばれています。

ケムシは人を刺すことがあるため、やっかいな存在とされていますが、チョウやガの幼虫のうちケムシは全体の20%(チョウやガのチョウ目昆虫は日本で5,000種ほどが確認されています)、そのなかで人を刺す種類はわずか2%ほどとされています。

庭によく出る代表的なケムシ

割合で見れば少ないものの、身近な場所に刺す種類のケムシがいて被害に遭う人も少なくありません。ここでは、庭でよく見かけるケムシについて、「刺すケムシ」と「刺さないケムシ」に分けて、それぞれ代表的な種類を紹介します。

人を刺すケムシ

人を刺すケムシに近づき、毛や棘(とげ)が皮膚につくとかゆみを伴う皮膚炎を起こすことがあります。ここでは、人を刺す恐れがあるケムシのなかでも庭などでよく見かけるチャドクガ、ドクガ、イラガの幼虫の生態や特徴などを解説します。

チャドクガの幼虫

生態 本州以南に広く分布し、成虫は年2回発生。卵は1ヵ所にまとめて約120個産卵。卵塊で越冬する
特徴 体長:約25mm
黒~黒褐色に橙色の模様。ドクガに似ているがドクガよりやや小型でやや褐色傾向にある
発生時期 4~6月、8~9月(年2回)
成虫:6~7月、9~10月
発生しやすい植物 チャ、ツバキ、サザンカなど
人への被害 有毒(卵~成虫まで)で、強い痛みが出る

ドクガの幼虫

生態 北海道から九州までに広く分布し、成虫は年1回夏に発生。幼虫は夏に孵化し8~10月ごろ活動し、越冬、翌年4~6月に活動を再開。卵は1ヵ所にまとめて200~700個産卵(卵塊)。1,000個を超すこともある。
特徴 体長:約40mm
黒~黒褐色に橙色の模様。チャドクガに似ているがやや大型でやや黒色傾向にある
発生時期 5~6月
成虫:6~7月
発生しやすい植物 サクラ、ツツジ、ツバキ、ウメなど
人への被害 有毒(卵~成虫まで)で、強い痛みが出る

イラガの幼虫

生態 北海道から九州までに広く分布し、成虫は年1回発生。産卵に関する情報→●●●個産卵(卵塊?)
特徴 体長:約25mm
黄色に褐色や青などの模様があり、毒々しい針状の棘(毒針)を持つ
発生時期 早春~7月、8~9月(年2回)
成虫:???
発生しやすい植物 サクラ、カキ、カエデ、ヤナギ類など
人への被害 有毒(ケムシ)で、刺されると疼痛がする

人を刺さないケムシ

庭などでよく見かけるケムシのなかで、人を刺す心配がないマイマイガ、アメリカシロヒトリ、オビカレハの幼虫について生態や特徴などを解説します。

マイマイガの幼虫

生態 日本全国に分布し、成虫は年1回発生。卵は1ヵ所にまとめて約●個産卵。卵塊で越冬する
特徴 体長:雄は20~50mm程度、雌は50~100mmほどに成長する。
体色は、雄は茶褐色、雌は白っぽい色をしていて、どちらも赤や橙色などの斑点模様がある。頭部は橙色で目玉にも見える八の字のような黒い模様がある
発生時期 春~初夏
成虫:???
発生しやすい植物 サクラ、ウメ、クヌギ、クリ、ニレなど

食性が広く100種類以上の樹木の葉を食べる

人への被害 無毒

アメリカシロヒトリの幼虫

生態 日本全国に分布し、成虫は年2回発生。卵は1ヵ所にまとめて約●個産卵。卵塊で越冬。街路樹などに発生する都市型の害虫
特徴 体長:約30mm
白褐色で白く長い毛を持つ
発生時期 5~7月、8~9月(年2回)
成虫:???
発生しやすい植物 サクラ、ヤナギ、カキ、プラタナス、ミズキ、アメリカフウなど

食性が広く100種類以上の樹木の葉を食べる

人への被害 無毒

オビカレハの幼虫

生態 日本全国に分布し、成虫は年1回発生。卵は1ヵ所にまとめて約●個産卵。卵塊で越冬する

春、サクラやウメの枝にテントのように糸を張って群がる習性から、テンマクケムシやウメケムシとも言われる。

特徴 体長:約60mm
体色は水色で縦に橙や黒のラインが入っている
発生時期 3~4月
成虫:???
発生しやすい植物 サクラ、ウメ、モモ、リンゴ、ヤナギ、バラなど
人への被害 無毒

ケムシによる被害

樹木や草花、野菜など、ケムシはほとんどの植物に発生する恐れがあります。ケムシが発生した植物は葉が食害され、生育に悪影響が現れます。また、毒を持つケムシの場合、ケムシの毛に肌が触れただけで、皮膚炎などを引き起こす恐れも。この場合、種類によって症状が異なります。それぞれのよくある症状について見てみましょう。

ドクガの場合

ドクガに触れると激しいかゆみを伴う皮膚炎を引き起こし、かゆみが2~3週間続くこともあります。

チャドクガの場合

チャドクガの毒性はドクガに比べるとやや弱いものの、触れると患部が赤く腫れ上がり、激しいかゆみを伴います。刺されたとき(毛や棘に触れたとき)に痛みはほとんどなく、症状が出てから気づくというケースも。一度刺されると体内に抗体ができ、二度目はさらに激しい症状を引き起こします。

イラガの場合

イラガは棘の付け根に毒の入った袋を持っていて、外敵に注入します。イラガは「刺されると最も痛いケムシ」としても知られ、人によっては触れると強烈な痛みが1時間ほど続きます。

ケムシに刺されたときの対処法

ケムシに刺されたときの対処法

ケムシの毛や棘に肌が触れてしまったときは、あわてて肌をこすったりせず、まずはその部分を水で洗い流します。このとき、石けんを使うと肌に付着していた毛と石けんの泡が混ざり、患部が広がる恐れがあるため、使用は控えましょう。かゆみや痛みがおさまらない場合は、皮膚科専門医で診てもらいましょう。

ケムシが大量発生する原因は?

樹木やその根元にケムシがうじゃうじゃ…。そんな驚きの光景を目にしたことのある人もいるのではないでしょうか。ケムシが大量発生する原因のひとつとして考えられるのは天敵の存在です。ケムシの天敵は、鳥、カマキリ、スズメバチなどが挙げられます。

ケムシはこうした天敵から身を守るために葉の裏などに卵を産みます。うまく天敵から卵を守ることができたとき、あるいはなんらかの理由で天敵の数が減少したときなどに、大量に孵化できるというわけです。

ケムシの退治方法

大切な植物の生育が悪くなったり、ケムシの毛や棘に触れて痛みやかゆみが出たりする被害はもちろん、植物にケムシがいると見た目にも不快です。ここでは、ケムシを退治する方法について解説していきます。

割りばしやピンセットで捕獲する

割りばしやピンセットで捕獲する

ケムシを割りばしやピンセットなどで捕まえるという方法です。ケムシの動きは速くないので数匹であればこの方法で対応できます。ただし、毒を持つケムシの場合、毛や棘に触れただけで皮膚炎になる恐れがあるため、作業の際は帽子や長袖のシャツ、手袋の着用をお忘れなく。また、抜け落ちた毒毛針に触れても皮膚炎を起こすことがあるため、作業は慎重に行うようにしましょう。捕まえたケムシは焼却または熱湯で死滅させてから、新聞紙などにくるみビニール袋に入れて処分しましょう。

殺虫剤を使用する

できるだけケムシに近づきたくないという人には、殺虫剤がおすすめです。フマキラーでは、エアゾールタイプ、粒剤、液剤などケムシ退治に効果のあるさまざまな殺虫剤を取り揃えています。

フマキラー 【園芸用品】ケムシ

プロの駆除業者に依頼する

ケムシが大量発生し、ご自身で手に負えないときは、プロの駆除業者にお任せしましょう。専門の知識と技術で安全・確実にケムシを駆除してくれるほか、発生場所や原因などもわかるため、再発の防止策を知ることができるというメリットもあります。

ケムシの予防対策

ケムシに限らず害虫の発生を防ぐには、発生源となる産卵場所をつくらない、居心地のよい環境をつくらないことが重要です。ここでは、ケムシの発生を事前に防ぐ方法について解説します。

庭木の葉裏や枝に卵がついていないかチェック

ケムシが苦手な人は、幼虫になる前、つまり卵の状態で駆除するのがおすすめです。そこで、日頃から葉の裏側をこまめにチェックしてみましょう。卵を見つけたら、その葉を取り除きます。表面から見て葉にかじられた跡があれば、その付近に卵がある可能性が高いと言えます。近くに毒のあるケムシがいることがあるので、葉の裏をチェックするときは手袋をお忘れなく。

木を剪定、間引きして風通しをよくする

木を剪定、間引きして風通しをよくする

樹木や植物の枝や葉が伸びていると、天敵である鳥やスズメバチもケムシの卵や幼虫を発見しにくいため、ケムシにとっては安全な環境と言えます。天敵が卵やケムシを発見しやすくなるように、枝や葉を適度に剪定・間引きして風通しのいい環境にしておきましょう。

酢や木酢液を定期的に散布する

卵をすべて取り除くのはなかなか根気のいる作業ですし、なかには卵がついているのに見落とすことも。効率のよい方法として、前述したように殺虫剤を散布する方法がありますが、植物への影響から抵抗を感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、木屑液か竹酢液を薄めて植物にスプレーするという方法があります。使用頻度の目安は週1回。ただし、雨が降った後は液が流れてしまっているので、忘れずにもう一度スプレーしましょう。

ハーブを植える

実はケムシには「ミント」や「ヨモギ」などのハーブを嫌う習性があります。ガーデニングなどで植物を育てている人は、一緒にハーブを育てるという方法があります。人間にとってはいい匂いに感じられ、食用にもなるハーブは、まさに一石二鳥の予防対策と言えます。

予防効果のある殺虫剤を散布する

予防効果のある殺虫剤としておすすめなのが、フマキラーの「カダン ケムシジェット」です。世界初(※)の殺虫成分を配合したカダン ケムシジェットの特長についてご紹介します。

※クロラントラニリプロール。家庭園芸用殺虫剤として。

カダン ケムシジェット

フマキラーのカダン ケムシジェットは、速効殺虫できるだけでなく、予防効果も発揮(約4ヵ月※1。また食毒効果もあり、薬剤が直接かからなくても葉裏に隠れたケムシまでしっかり退治できます。パワフルなジェット噴射(6.5mの高さまで届く※2)を採用しているため、高所のケムシ駆除も脚立いらずです。

※1 樹高3mまでが最適(さくら、アメリカシロヒトリの場合)
※2 無風時。気象条件によって異なります。

まとめ

ケムシの見た目は毒々しい派手さがあり、ガーデニングの途中で遭遇したら、ちょっとドキッとしてしまいますよね。ケムシの発生を防ぐには、まずはケムシの成虫であるガやチョウが卵を産みやすい環境をなくすこと。予防と駆除の2段階の対策で、大切な庭木をケムシの被害を防ぎましょう。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。