2019年9月11日 | お役立ち情報
意外と知らないサウナの入り方。サウナはただ入ればいいわけじゃない!
銭湯やスパ施設などでサウナに入ったことがある方は多いのではないでしょうか。しかしサウナの正しい入り方や、効果的な入り方については意外と知らない方も多いと思われます。正しい入り方を知らなければ、サウナは「ただ熱いだけ」と思ってしまうかもしれません。
最近は女性にもサウナが注目されています。サウナには心身ともに健康になれるさまざまな効能がありますので、上手に活用してはいかがでしょうか。この記事では、サウナのメリットと基本的な入り方について解説いたします。
サウナとは?サウナには種類がある
サウナとは、フィンランド発祥の蒸し風呂のことです。中の温度はサウナの種類によっても違いますが、60度~100度くらいあり、体を温めて発汗します。サウナにはいくつかの種類がありますので、主な4つをご紹介します。
ドライサウナ
乾式サウナとも呼ばれ、一般的にサウナといえばこのタイプです。温度は80~100度で湿度は10%程度の高温低湿です。
スチームサウナ(ミストサウナ)
ドライサウナとは対照的に低温で湿度が高いサウナです。温度は40~60度、湿度は80%~100%。アロマを使い、リラクゼーション効果を高めているサウナもあります。
ロウリュ
フィンランド式のサウナ入浴法で、熱したストーンに水をかけて水蒸気を発生させ、湿度をあげることによって発汗を促します。
塩サウナ
塩を全身に塗って入るサウナです。温度は40~50度に設定されているので、発汗にやや時間がかかりますが、塩が溶けてきたらリンパマッサージをしましょう。
サウナのメリット
サウナには温熱効果があり、体が温まると血管が広がるため血流がよくなります。血流がよくなることによって、健康や美容へのさまざまなメリットがあります。サウナのメリットを見ていきましょう。
疲労回復
血液は細胞に酸素や栄養を送ります。また、二酸化炭素や老廃物を回収するのも血液の役割です。サウナに入り血流がよくなることで、疲労回復に影響があると考えられています。
自律神経が整う
後で詳しくご説明しますが、高温のサウナ室に入った後、冷たい水風呂に入るのが一般的な入り方です。熱いサウナは交感神経を活発にし、冷たい水風呂は副交感神経を活発にします。サウナと水風呂に交互に入ることによって、2つの神経が刺激されて活発になり、自律神経が整います。
自律神経が乱れると、「体がだるい」「やる気が出ない」など、心身にさまざまな不調が現れます。自律神経の乱れが気になる人は、サウナでリフレッシュしてはいかがでしょうか。
冷え性改善
サウナに入ると血流がよくなるため、体の芯から温まります。冷え性の人は手足の冷えに悩まされますが、サウナで温まれば手足の末端の血管が拡張されるため、冷え性の改善に効果があるといわれています。
安眠効果
サウナ後はよく眠れるという人が多いように、サウナには安眠効果があります。低温のサウナに入ると神経の働きが鎮まって休息状態になるため、眠りにつきやすくなるでしょう。サウナを利用するとリフレッシュできますが、体は適度に疲れているので、帰宅後はぐっすり眠れます。
美肌効果
サウナで血行が促進されると新陳代謝がよくなりますので、肌のターンオーバーが整います。美肌効果が期待できるでしょう。
代謝アップ
サウナで汗をかいて体重が減ったとしても、水を飲めば元に戻ります。そのためサウナに入ったら痩せるというわけではありませんが、代謝アップには効果的です。サウナで血行がよくなることで、基礎代謝がアップし、より多くのエネルギーが消費されるようになります。
サウナに入る前に知っておきたいこと
サウナのマナーを知らずに入ると、他の人の迷惑になることもあります。見ず知らずの人と一緒に過ごすのですから、誰もが快適にサウナを楽しめるようにマナーを守りましょう。また、高温の空間で過ごすのですから安全にも気を付けて利用しなくてはなりません。サウナを利用するときの注意点についても確認しておきましょう。
食後や飲酒後は避ける
食後は胃腸に血液が集中しますが、サウナに入ると血液が体中に流れ、消化不良になってしまいます。胃腸に負担をかけることになるので、食後1~2時間ほど経過してからサウナに入るようにしましょう。
また、飲酒後はアルコールの利尿作用によって普段よりも脱水症状になりやすいです。その状態でサウナに入ると発汗作用によってさらに重い脱水症状になり危険です。飲酒後のサウナは危険なので、控えておきましょう。
体の水滴を拭き取ってから
サウナに入る前には体を洗いますが、体が濡れたままだと発汗しにくいです。水滴をタオルで拭き取ってからサウナに入りましょう。
座る場所に注意!上段ほど温度が高い
サウナ内の温度はどこでも一緒ではありません。サウナのベンチはひな壇になっている所が多く、上が高温、下が低温になっています。上段が90度なら下段は70度というように、座る場所によって温度が違いますので、高温がいい人は上の段、初心者やストレス解消のために利用したい人は、下の段に座るとよいでしょう。
マナーを守る
サウナは他の人と一緒に利用するものなので、お互いに不快感を与えないようマナーを守って使いましょう。会社の帰りに同僚と一緒に利用するということもあるでしょうが、大声で会話しないように注意してください。リラックスしている周りの人たちの迷惑になってしまいます。
また、サウナでは汗をかきますが、他人の汗は不快なものです。ベンチに直接座らず自分のタオルを置いた上に座りましょう。ベンチが汗で濡れたときは拭き取っておくと、次に利用する人が快適に使えます。
我慢しない
サウナに入る時間は決まっているわけではありません。とくに初心者は周りの人に合わせて無理しないようにしましょう。
目安時間は10分前後なので、初めて利用する人は5分以内、慣れてきた人は5~10分、かなり慣れている人は10~15分くらいを目安にしましょう。あくまで目安なので、熱いときは無理せずに出てください。
「ととのう」とは
サウナ愛好家の間でよく使われる「ととのう」という言葉があります。これはサウナ、水風呂、休憩を1セットとして3セットくらい繰り返すと訪れる多幸感のこと。この感覚が病みつきになってサウナに通っている人も多いようです。
サウナの入り方
サウナが初めてという人は、入り方がわからないかもしれません。サウナの基本的な入り方は「温冷交代浴」です。熱いサウナに入った後は、水風呂に入ります。「温」と「冷」を繰り返すことで、サウナの効果を実感できるでしょう。サウナの入り方をご紹介しますので、正しい入り方を覚えたら、さっそくサウナに行ってみてはいかがでしょうか。
1.水分補給をする
まずは水分補給をしておきましょう。サウナでは汗をかくので、最初に水分を取っておくことで脱水症状を防ぎ、気持ちのいい汗をかけます。水よりもスポーツドリンクがおすすめです。
2.体を洗う
サウナに入る前には体をきちんと洗いましょう。これは他の利用者へのエチケットでもありますが、皮脂や汚れを落としておくことで、サウナに入ったときの発汗作用が上がります。
3.サウナに入る
サウナに入る目安時間は10分前後です。我慢比べではないので、無理して長く入る必要はなく、体調に合わせて入りましょう。濡れたタオルを頭に巻くと汗が目に入るのを防げるだけでなく、のぼせにくくなります。
4.かけ湯をして水風呂へ
サウナで体が温まったら、次は水風呂で一気に冷やします。しかしその前に、必ずかけ湯をして汗を流しましょう。いきなり水風呂に飛び込むのはマナー違反です。また、高温のサウナから出ていきなり水風呂に入ると血圧が急激に上がるので危険な場合があります。
水風呂に入るときは、まず低めの温度のシャワーで汗を流し、手や足からつかりましょう。水風呂は、サウナで広がった血管が引き締まり、湯冷めしにくくなる効果があります。水風呂に入る目安時間は1~2分ですが、寒い場合は無理せずに出ましょう。
サウナ後の水風呂は血管の反応が大きいので、動脈硬化症・高血圧症・高度の糖尿病、心臓病、不整脈など循環系器官に疾患がある人は、控えた方がよいでしょう。
5.休憩する
水風呂から上がったら休憩しましょう。体の水分が蒸発するときに湯冷めするので、水気をタオルで拭き取ってから休憩してください。イスやリクライニングチェアでゆっくりリラックスすれば自律神経が整い、ストレス解消効果を感じられるでしょう。サウナではたくさん汗をかくので休憩時に水分補給をしておいてください。
「サウナ」→「水風呂」→「休憩」を繰り返す
サウナの基本的な入り方「温冷交代浴」は、「サウナ」→「水風呂」→「休憩」までを1セットとし、これを3回ほど繰り返すのが一般的です。
まとめ
熱い部屋でじっと過ごすサウナにこれまで苦手意識を持っていた人もいるでしょうが、サウナは水風呂とセットと考えます。水風呂なしでサウナの醍醐味を味わうことはできません。温冷交代浴を3セットほど繰り返したら、心地よい瞬間が訪れるでしょう。
サウナに目安時間はありますが、座る場所によって温度は違いますし、その日の体調も考慮しなくてはなりません。目安時間よりも自分が「そろそろ水風呂に入りたい」と感じたら出るようにしましょう。
体の不調を改善したり、心身をリフレッシュしたりなど、さまざまな効果が期待できるサウナを定期的に利用してみてはいかがでしょうか。