アイロンのかけ方とコツ。アイロンがけの基本と衣類別のかけ方を紹介!

アイロンのかけ方とコツ。アイロンがけの基本と衣類別のかけ方を紹介!

社会人になると、スーツやワイシャツなどを着る機会が増えますよね。すると、アイロンがけという問題に直面することが多いもの。これまでアイロンがけをしたことがない方であれば、アイロンのかけ方が分からず戸惑うものでしょう。

アイロンがけの経験者でも「アイロンがけがうまくいかない」「こまかい部分のアイロンがけが苦手」「毎日のアイロンがけを時短する方法が知りたい」など、気になることがいくつもあるのではないでしょうか。

そこで今回は、アイロンがけの基本とシャツやズボンなど、衣類別のかけ方のコツをまとめてご紹介します。コツさえつかめば、誰でも簡単にアイロンをかけられますよ。

アイロンがけの前に「洗濯表示」を必ず確認

衣類をアイロンがけする前は、必ず「洗濯表示」を確認しましょう。洗濯表示は、平成28年12月1日より新しい記号に変わっています。衣類の発売、製造のタイミングによって表示が異なります。

アイロン仕上げについての記号は下記のとおりです。

アイロンに関する洗濯表示

新アイロン

  • アイロンのイラストの中に3つの点

底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げ処理ができる

  • アイロンのイラストの中に2つの点

底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げ処理ができる

  • アイロンのイラストの中に1つの点

底面温度110℃を限度としてアイロン仕上げ処理ができる(スチームなし)

  • アイロンのイラストの上に大きなバツ印

アイロン仕上げ禁止

アイロンに関する洗濯表示(旧タイプ)

旧アイロン

  • アイロンのイラストの中に「高」

アイロンは210℃を限度とし、高い温度(180から210℃まで)で掛けるのがよい

  • アイロンのイラストの中に「中」

アイロンは160℃を限度とし、中程度の温度(140から160℃まで)で掛けるのがよい

  • アイロンのイラストの中に「低」

アイロンは120℃を限度とし、低い温度(80から120℃まで)で掛けるのがよい

  • アイロンのイラストの上に大きなバツ印

アイロン掛けはできない

  • アイロンのイラストの下に波線

アイロン掛けの際はあて布をすること

洗濯表示を確認するときは、まずアイロンをかけていい製品なのかを確認しましょう。新タイプの記号では、アイロンの中の点の数が多いほど、高温でアイロンがけができます。あて布の使用が必要な場合は記号の近くに用語や文章で記載されています。

旧タイプの記号は、アイロンのイラストの中に文字が書かれているだけではなく、記号の意味も新しいものと少し異なります。

製品にダメージを与えないよう、アイロンがけの前はまず洗濯表示を確認することから始めましょう。

アイロンがけの基本・コツ

アイロンがけの基本・コツ

次に、アイロンがけの基本やかけ方のコツをご紹介します。アイロンがけに苦手意識を持つ方は多いのですが、実はそこまで難しいことではありません。基本やコツがわかれば、すぐにマスターできます。

あて布を使う

あて布を使うことで、衣類を守りながらアイロンをかけられます。生地によっては、アイロンを直接当てると大きなダメージを受けるものがあります。例えばウールやポリエステル、シルク、カシミヤ、レーヨン、黒い色の衣類、プリント部分などはあて布をしてアイロンがけをしないと、生地が傷みます。黒い色の衣類であれば、アイロンをかけた部分のテカリが目立ってしまうのです。

これらの衣類は直接アイロンをあてるのではなく、あて布を使ってアイロンがけをしましょう。あて布は専用のものも販売されていますが、綿100%のハンカチやタオルでも構いません。ただし柄物だと色移りする可能性があるので、白い色のものを選びましょう。

水分が残っている状態でアイロンをかける

衣類がぬれている方が、しわが伸びやすくなります。衣類が乾いている場合は、霧吹きを使いましょう。全体を湿らせるとキレイに仕上がります。

また、水分が残っていると早くしわが伸びるため時短になりますし、アイロンを使う時間が短くなるため衣類へのダメージを軽減させられるというメリットがあります。

片方の手で生地を引っ張りながらアイロンをかける

アイロンを持っていない方の手で、生地を引っ張りながらアイロンをかけましょう。アイロンがけをすると、衣類が縮みやすくなります。生地を引っ張ることで、衣類が縮むのを防げます。しわも伸びやすくなるので、仕上がりがキレイです。

低温の衣類から高温の衣類の順番でかける

アイロンがけをするときは、低温の衣類から高温の衣類の順番で行いましょう。アイロンは一度高温にしてしまうと、冷めるまで時間がかかります。高温の衣類からかけはじめると、効率が悪いです。

そのためにも始めに洗濯表示を見て、温度別に仕分けをしておくと効率よくアイロンがけができます。時短にもなるので、ぜひ試してみてください。

アイロンがけが終わった衣類はハンガーにつるす

アイロンがけが終わった衣類はハンガーにつるす

アイロンがけが終わった衣類を、すぐに畳んだり着たりするとしわになりやすいです。熱が冷めるまで、30分程度を目安にハンガーにつるしておきましょう。

【衣類別】アイロンのかけ方

それでは、衣類別にアイロンのかけ方をご紹介します。アイロンをかける前には、手で衣類のしわをのばすことから始めましょう。また、アイロンを往復するとしわができやすいので、一方通行で滑らせることもポイントです。

ワイシャツ

ワイシャツのアイロンがけのポイントは、面積の小さい部分から順に、パーツごとにかけることです。一気にまとめてワイシャツ全面をアイロンがけしてしまうと、しわになりやすいので注意しましょう。

1. 襟やカフスは、裏側から先にアイロンをかけます。

片方の手で引っ張りながら、衣類の上を滑らせるようにかけていきましょう。アイロンの重心を後ろにかけると、スムーズに動かせます。襟とカフスは人から見られやすいところなので、丁寧にアイロンがけしましょう。

2. そでは縫い目を目安にして、前と後ろで順番ずつアイロンがけをしていきます。

ジグザグに動かすとしわがつくので、片方の手で引っ張りながらまっすぐプレスしましょう。

3. 肩や身頃は、ワイシャツをアイロン台に着せるようにしてアイロンがけをしましょう。

肩、右前身頃、後ろ身頃、左前身頃というようにパーツごとに順番にかけていきます。ボタン周辺は、アイロンを間に差し込みながらかけます。

4. タックは形を整えてから、アイロンをかけましょう。

上からアイロンで押さえると、キレイな仕上がりになります。タックの場所は、ワイシャツによって異なります。

ワイシャツがキレイにアイロンがけされていると清潔感が出るので、ぜひマスターしましょう。

パンツ(スラックス)

パンツ(スラックス)

パンツ(スラックス)のアイロンがけをするときは、あて布をしましょう。パンツに使われる生地は、あて布をしなければ熱でダメージを受けることが多いからです。あて布は、あらかじめアイロンに巻きつけるとやりやすいのですが、高温で衣類をアイロンがけするときは焦げる危険性があるので注意してください。

パンツもワイシャツと同じように、パーツごとにアイロンがけをしていきましょう。基本は裏地から始めます。

1. まず裏地の股下を、前と後ろ、左右それぞれアイロンをかけていきます。

縫い目も開いてかけると、仕上がりがキレイになります。生地を引っ張りながら、アイロンをかけるのを忘れないでください。

2. 次に、ひっくり返して表の腰回りのアイロンがけです。

腰回りは立体的なので、アイロンがけが苦手だという方は多いはず。アイロン台の角の部分を使う、もしくはまるめたタオルをいれると立体的な腰回りでも簡単にできます。

3. 最後に再び股下部分ですが、小刻みに動かすのではなく裾から股下まで、片方の手で引っ張りながら一気にプレスしていきましょう。

裾がずれないように、一時的にクリップで挟んで固定する方法もあります。両足のアイロンがけが終わったら、片足ずつ縫い目を合わせ、折り目をプッシュして完成です。

ジャケット

ジャケットは洗濯表示を見て、温度に注意しながらアイロンがけをしていきましょう。衣類へのダメージを軽減させるためにも、あて布が必要かどうかの確認も必要です。

スチームアイロンの場合は、ハンガーにかけた状態でスチームをかけるだけで整います。

アイロン台の上でジャケットのアイロンがけをする場合は、強く押し当てず、なでるように優しくアイロンがけをしましょう。力をいれすぎると形が崩れたり、テカリの原因になってしまいます。

1. まずは霧吹きを使い、衣類全体に水分を含ませましょう。そして、ジャケットをアイロン台に着せるように乗せます。もしくは、丸めたタオルを中に入れると、アイロンをかけやすいでしょう。

2. 肩やそでは形が崩れないように、立体を意識してアイロンがけをします。

そでをつぶして、その上からアイロンを押し当ててしまうと型がついてしまうので、タオルを入れるといいでしょう。

3. 背中をアイロンがけするときは、中心から外側に向けてかけましょう。

4. 前身頃は左右に分けて、アイロンをかけていきます。

内側のボタンに気をつけてアイロンがけしましょう。ボタン周辺は、ボタンの間にアイロンを滑り込ませて優しくかけます。ラペル(下襟)は、裏側をアイロンがけすると立体的に仕上がり、着たときのシルエットがキレイです。

5. 襟も、裏側からしわを伸ばすようにかけます。襟を戻し、形を整えたら完成です。

ハンガーにかけて、そのまましばらく衣類を休ませましょう。

Tシャツ

Tシャツ

Tシャツのアイロンがけは簡単にできます。ただし、左右にアイロンがけしてしまうと生地が伸びやすくなります。アイロンをかけるときは、上下に動かすことを意識しましょう。また、黒い色のTシャツやプリント部分はあて布をしてアイロンがけをします。あて布をしないとテカリが出たり、プリント部分が溶けてしまいます。

Tシャツのアイロンがけもワイシャツと同じように、面積の小さい部分からかけはじめます。

そでは、肩から裾に向かってかけましょう。身頃も、首から裾に向かってかけます。片方の手で引っ張りながらアイロンがけをするのが、しわをキレイに伸ばすポイントです。裏側をアイロンがけすると、より納得できる仕上がりになるでしょう。

終わったら他の衣類のように、ハンガーにかけておきましょうね。

まとめ

社会人になると、アイロンがけをしなければならない機会が増えます。しかし、アイロンがけに苦手意識を持つ方は少なくありません。

衣類にアイロンをかけるときは、まず洗濯表示を見て適切な温度を確認しましょう。そして、温度別に衣類を分けて低温から高温の順番でアイロンがかけられるように準備します。衣類に水分が残っている状態、なおかつ片方の手で生地を引っ張りながらアイロンがけをするとキレイに仕上がります。アイロンがけが終わったらハンガーにかけて、熱を冷ますことも大切なポイントです。

アイロンがけをマスターすると清潔感が出て、相手に好印象を与えられます。基本とコツさえつかめば簡単にアイロンがけができるので、ぜひやってみてください。

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