2019年3月12日 | 園芸・ガーデニング
冬の花でガーデニング!寒さに強く育てやすい植物12選
冬の園芸店に行くとさまざまな花があり、楽しくなりますよね。いざガーデニングをスタートしてみようと思っても、どれが丈夫で育てやすいのか迷ってしまいます。
ビギナーさんからベテランさんまでおすすめの、冬の花や植物をご紹介します。寒いからこそ楽しめる花ばかりなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
タイプ別!寒さに強い花のおすすめ12選
冬から春は、街の木々も葉を落とし、花やグリーンが少なく、寂しい季節と思いがちです。
実は、色鮮やかな花や香りが多い花を使うことができ、寒い季節はガーデニングに絶好の時期でもあります。まずは、寒さに強いおすすめの花をピックアップしました。
寒さに強い鉢花
① クリスマスローズ
クリスマスローズは、別名「初雪おこし」とも呼ばれるキンポウゲ科の花になります。年々株が大きくなり、花を多くつけていく姿は育てていく醍醐味と言えるでしょう。
稀に花が咲かないトラブルが起こることがあります。これは、さまざまな理由がありますが、夏の暑さに弱ってしまったり、肥料が足りなかった場合などに起こります。クリスマスローズは寒さには強いのですが、暑さは苦手です。夏の間は日陰で管理する、または、遮光して夏を越しましょう。
② パンジー、ビオラ
パンジーやビオラは冬のガーデニングの主役とも言えます。さまざまな色やフリルの花弁など、年々新しい品種が登場し、毎年園芸店に行くのが楽しみになります。
パンジーやビオラは小さなビニールポットで販売されることが一般的です。植えつけるときは、根の取り扱いに注意しましょう。
ポットから抜くと白い根の塊が出てきます。下の方は、手でほぐさずにハサミやナイフで切り取りましょう。たっぷりな量の土に植えれば、冬を越して春にはしっかりと株が根付き大きくなります。
③ プリムラジュリアン
かわいらしい花が人気のプリムラジュリアンは幅広い世代に人気があります。冬に登場するので寒さに強いと思われがちですが、耐寒温度は5度ほどになり、雪や霜を避けられる場所で育てるのが適しています。
水やりの際も、水が冷たくなり根にダメージを与えないように晴れて気温が暖かいタイミングであげるようにしましょう。花をたくさん咲かせるコツはよく日に当てることと、枯れた花をこまめに摘み取ることです。つぼみができたら、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。
寒さに強い球根花
④ 水仙(スイセン)
水仙は他の春の球根植物より早めの時期、冬から開花が始まります。きれいに花が咲くには、秋の球根の植え付けのタイミングがとても大切になります。
地域にもよりますが9月下旬から10月上旬には植えるようにしましょう。冬の間に根を張り、花を咲かせた後、球根が十分に成長すると翌年以降もきれいに開花するようになります。
⑤ スノードロップ
スノードロップは、冬の花というよりは春先の花になり、スプリング・エフェメラルという総称の草花です。これらは「春の妖精」とも呼ばれ、落葉樹林の林床で育ち春先に花を咲かせ、夏場は地下に隠れてしまいます。
ぎゅっと固まって咲いている姿はとてもかわいらしいものですが、年々球根は大きくなっていきます。十分な間隔をあけて球根を植えこむようにしてください。
⑥ ガーデンシクラメン
ガーデンシクラメンは実は球根植物です。秋の終わりから春まで長く花が咲き、色鮮やかで大変人気があります。
寒い時期でも次から次へ花を咲かせるのですが、間違った管理をすると株がばらけたり花が倒れたりするので注意が必要です。ポットや鉢の場合は水切れや根腐れでそのような症状が起こることがあります。
また、長く雪や霜に当たると同様にしまった株にならず傷つく場合があります。置き場所は明るく日当たりの良い場所、雪や霜に当たらない場所を選びましょう。
寒さに強い花木
⑦ 椿
椿は多くの品種があり、品種によって木の高さや開花時期が変わってきます。お庭や育てるスペースを決めてから、植えるとのびのびと育てることができます。
秋から咲く椿、真冬に咲く椿などがあるので、購入するときは品種名がわかっているものを選ぶと良いでしょう。椿を上手に育てるコツは、開花前、暖かい時期の消毒をしっかりと行うことです。茶毒蛾など他の植物にうつりやすい害虫がつくことがあるので、一年を通してよく観察し、害虫を見つけたら早めに駆除してください。
⑧ うめ
気温はまだ寒いとはいえ、梅の花が咲き香りが漂ってくると春の予感を感じますよね。梅はとても健常なので地植えの場合は水はけが良く日当たりの良い場所に植えるとよく育ちます。
最近は鉢植えや盆栽など手頃なサイズも流行しています。水切れを起こすと花がつかなくなるので、一年を通して水やりをしっかりと行いましょう。合わせて、花芽が付く前までに剪定を行います。夏の葉が茂っている時期に剪定を行うと光合成に影響が出ます。タイミングを逃さずに剪定をしておきましょう。
⑨ 万両(マンリョウ)
万両は縁起が良く、お正月になると多く出回ります。切り花のアレンジメントに使われるのは千両が多く、鉢物で好まれるのが万両です。鉢物の万両の場合はたっぷりと水をあげる必要があります。
通年の栽培をする場合、冬は心配がないのですが、夏は直射日光を避けてください。強い日に当てると葉が変色してしまいます。地植えにする場合は、夏場の日差しも考慮して場所を選んでください。
寒さに強い室内植物
⑩ シンビジウム
シンビジウムの開花時期は12月から4月ごろになります。室内の日当たりの良い暖かい場所で管理していきましょう。選ぶときは、葉がボサボサしていない、花と花の間隔が詰まっているものを選ぶと良く育ちます。花が終わったら、花芽を根元から切り取り明るく暖かい場所で育ててください。
⑪ シャコバサボテン
シャコバサボテンの原産地はブラジル、別名は「デンマークカクタス」と呼ばれています。部屋の中の明るく暖かな場所で育てるのに適しています。多肉質なので体に水分をためる性質があります。水はやりすぎずに、土がしっかりと乾いてからあげるようにしましょう。
⑫ アザレア
アザレアは秋から春先までと開花時期が長く、品種によって咲く時期が異なります。主力となる生産地は新潟です。本来は春に咲くものですが、品種改良などを行い寒くてもきれいに咲く品種を出荷しています。
冬に出荷されるので寒さに強いと思われがちですが、実は暖かい方が好ましい環境です。さらに、雨や雪に当たると花びらが傷ついてしまうので、室内で鑑賞しましょう。
冬のガーデニングにプラスアルファでプロ並みに!
気に入った花を見つけたら、早速植え替えて仕立ててみましょう。鉢植え、寄せ植え、地植え、さまざまな育て方があります。よりすてきに仕上げるためのプラスアルファの植物をご紹介します。
カラーリーフ
冬のガーデニングをより引き立ててくれるのが、カラーリーフです。
- ダスティーミラー
- ヒューケラ
- ワイヤープランツ
どれも寒さに強く、一年を通して茂ってくれます。寄せ植えに入れると形がまとまり一体感が出るのでおすすめです。育っていくと、カラーリーフの株が大きくなったり、茂りすぎることがあります。株分けなどをして季節ごとに仕立て直しを行うときれいに保つことができます。
冬から春の終わりまで楽しめる花を使う
ガーデニングのお花が長く次々と咲いてくれるとうれしいものです。冬から春の長い間開花するもので人気の種類をピックアップします。
- ユリオプスデージー
- マーガレット
- クリサンセマム
どれも、シンプルで優しい色、質感なのでいろいろな雰囲気のガーデニングに使うことができます。性質は強く特別な手入れを必要としません。簡単に育てられて次々と花が咲くので、お庭に植えておくと冬の寂しさを紛らわすことができます。
土にこだわる
季節の管理の中で、通気性を良くしたり、保温をしたり、植物によって必要な条件は変わってきます。単独で植える場合は、それぞれの植物にあったものを選びましょう。
園芸店やホームセンターなどでは品種ごとの専門用土が販売されています。自分でブレンドすることもできますが、手軽に購入できるのでおすすめです。
ガーデニングをおしゃれに見せるコツ
ガーデニングは、さまざまな花や植物を取り合わせていきます。すてきに見せるにはちょっとしたポイントがあります。
- 色のトーンを合わせる
- 質感を合わせる
- 植え込む鉢を選ぶ
まずは、色のトーンを合わせてみましょう。派手でビビッドな色の花の横に、シックな色の花を植えても、シックな色のお花が負けてしまいます。ガーデニングでは、それぞれのお花が引き立て合い、一つ一つが美しく見えるのが理想的です。
さらに、質感を合わせると一体感が出ます。透明感の強いヒラヒラした花びらの花と、固く重厚感のある花は取り合わせが難しくなります。もし気に入って選んだ場合は少し離して、間にグリーンなどを植えると良いでしょう。
鉢植えにしたり、寄せ植えを作る場合は植え込む鉢を一工夫してみると、オリジナリティが高まります。
寄せ植えの場合は、テラコッタなどが一年を通して育てやすい鉢です。個性的に仕立てたいときは、ブリキの缶やバードケージなどを使うと個性的に仕上がります。排水のための穴が空いていない場合は、事前に釘などで十分な数の穴を開けておくと管理がしやすくなります。
冬のガーデニングを上手に管理するコツ3選
冬から春に向けてはガーデニングが楽しくなる時期でもあります。しかし、寒い時期ならではの管理のコツがあります。今回は失敗につながりやすいポイントでもあるので、しっかりとマスターしましょう。
水やりは暖かい日の日中にあげる
冬は風が強く、意外と乾燥が進みます。観葉植物などは冬は休眠期に入るものが多く、水やりは控えめにするというのが一般的です。しかし、ガーデニングの植物たちは、花を咲かせるため、成長が活発になります。たっぷりと水を必要とするのでこまめに水やりを行いましょう。
寒さであげた水が冷えたり凍ったりすると、根にダメージを与えてしまいます。暖かい日の日中に水やりを行えば根を守ることができます。
霜よけ、雪よけを行う
鉢やコンテナなど移動できれば管理もしやすいものですが、地植えの場合は植物を守るための工夫が必要です。
例えば、パンジーなど小さな苗であれば、大きめのペットボトルの底を切り、逆さにしてかぶせておくだけで雪などを避けることができます。土が凍ってしまう恐れがある場合は、植物の周辺の土の表面を腐葉土やバークで覆っておくと安心です。
バークは木のチップで自然素材、通気性もあるので上手に管理できます。
花がらをこまめに摘む
冬の花は春先まで次から次へと花を咲かせます。パンジーのように咲いたら1日でしおれてしまうものも多く、しおれた花がらはこまめに摘み取る必要があります。見た目が悪いだけでなく、枯れた花から病気になることもあるためです。
またそのままにしておくと、タネができ、栄養が取られてしまうこともあります。枯れた花はこまめに摘み取って、長く花を楽しみましょう。
冬の園芸トラブルを解決しよう
寒い時期はガーデニングや花を育てる上で、独特のトラブルが起きます。よくあるトラブルの解決方法をマスターしていきましょう。
急にしおれた!
昨日まで元気だったのに、急に元気が無くなった!そんな時は環境を見直してみましょう。元気がなくなるのはさまざまな原因がありますが、冬は急激な環境変化により花がしおれたり株がしなびたりします。
屋外から室内に取り込んだ、反対に室内から屋外に出した、このような時に温度差により元気がなくなることがあります。
エアコンも影響することがあるので注意が必要です。エアコンを使っているときと止めたときの温度差が激しい場合は、置き場所を見直すことで生育が良くなる場合があります。
水をあげてもすぐしおれる
水をあげてもすぐにしおれてしまう、1日に何度も水の心配をしてしまう場合は、水のやり方を見直してみましょう。
例えば、冬に多く流通するシクラメンは、鉢によっては「底面吸水鉢」を利用しています。これは鉢の底に深めの受け皿がセットされていて、中にスポンジ状の紐が付いています。その紐がたまった水を吸い上げて土を湿らせる仕組みです。鉢ざらに直接水を入れることができるよう、鉢本体に吸水口があります。
このような仕組みの鉢に植えられている場合は、上からあげるのではなく、底の鉢皿に水をためておく管理に切り替えるとうまくいきます。
まとめ
寒い冬は緑の葉も少なく、なんとなく寂しさを感じる季節です。しかし、冬だからこそ鮮やかに咲く花がたくさんあります。
今回ご紹介した花はとても丈夫で簡単に育てられるものばかりです。ぜひお気に入りを見つけてみてください。