ベランダガーデニングのコツと注意点!初心者でも始められる

ベランダガーデニングのコツと注意点!初心者でも始められる

マンションやアパートの集合住宅に住んでいる方からは「立派な庭はないけどガーデニングを始めたい」という声もよく聞かれます。そのような方が気軽に始められるのがベランダガーデニングです。

ベランダガーデニングは基本的に鉢やプランターがあれば、簡単に始めることができます。しかし、ベランダガーデニングを成功させるにはちょっとしたコツや注意点もあります。

今回はベランダガーデニングの基本的なコツや注意しておきたいポイントなどをまとめましたので解説します。

失敗しないベランダガーデニングのコツ

失敗しないベランダガーデニングのコツ

まずはベランダガーデニングを成功させるための、基本的なコツを見ていきましょう。

日当たりを考慮する

植物の中には成長するのに太陽の光を必要とするものが多くあります。成長に日光を必要とする代表的な植物のひとつにバラがありますが、バラは1日に約6時間の最低日照時間が必要といわれています。

その他の植物も概ね3時間~5時間ほどの直射日光が必要です。ベランダガーデニングを行う際は、この日光の入り方を一度確認しておきましょう。特に注意しておきたいのが西日が差し込む西向きのベランダです。

実は植物のスムーズな成長に西日はあまり良くないといわれています。これはマンションやアパートといった集合住宅固有の問題ですが、日本の夏は非常に暑いため、西日が強烈に差し込むベランダなどは灼熱状態になることが多いです。

この気温の問題によって、暑さに弱い植物は耐えきれずに枯れてしまう可能性が高くなります。このような理由からベランダガーデニングは、午前中に日差しが差し込む東南向きのベランダが最も植物を育てやすい環境といえます。

ただし、西向きのベランダだからといってベランダガーデニングを諦める必要はまったくありません。日当たりは季節によって大きく変わるので、鉢やプランターを移動させたり、台などを使って高さ調整を行うことで、植物が成長しやすい環境を整えることは可能です。

反対に北向きのベランダに代表される日当たりが悪い環境の場合は、植物育成ライトなどを導入するのもよいでしょう。

風通しを考慮する

ベランダガーデニングでは風通しも大切といわれています。その理由としてはベランダに風がまったく入らない環境だと、熱や湿気がこもりやすくなってしまうからです。

特に周囲が壁で覆われているようなベランダの場合は、風通しがあまり良くありませんので注意が必要です。水やりをした場合や梅雨の季節などは鉢の湿気も抜けにくくなるため、植物にカビが発生したり、菌が増殖して病気を引き起こす可能性も高くなります。

これに夏場の暑さなどが影響すると根腐れを起こすこともあります。このような理由からできるだけ通常の湿度を保てるような環境づくりを心がけておくことも大切です。

風通しが悪いベランダの場合は、先ほどもご紹介したように台などを使って植物に適度に風が当たるような環境を整えておくようにしましょう。反対に高層マンションのような強風が吹く可能性もあるベランダでは、風の影響で茎が折れてしまう可能性もあります。

このようなことから強風が吹きやすいベランダでガーデニングを行う方は、置き場所を工夫するといった対策を施すようにしましょう。

エアコン室外機周辺に植物を置かない

マンションやアパートのベランダにはエアコンの室外機が設置されていることがほとんどですね。ベランダガーデニングを成功させるには、このエアコンの室外機周辺に植物を置かないという点も大切。

エアコンの室外機の前は風が強く、その周辺も乾燥しやすい状態になっています。乾燥に弱い植物は、乾燥に遭遇したときに気孔を閉めます。これは乾燥によって根から水を吸えない状況に陥った植物が、それ以上の水分を失わないようにするための動きです。

気孔が閉まると当然、二酸化炭素も取り込めないので、光合成が行われなくなります。光合成が行われないということは、植物の成長に必要なデンプンなどの栄養素も作られなくなります。

このような理由から乾燥しやすいエアコンの室外機周辺には、植物を置かないことが推奨されています。乾燥と植物の関係に関しては以下のサイトが参考になりますので、興味がある方は一度確認してみましょう。
【参考サイト】北海道大学 農学部「環境ストレスと植物の反応」

スペースなどの関係で鉢が置けない場合は、室外機カバーを設置し、その上に置くのがおすすめです。

コンクリートの上に鉢やプランターを直接置かない

マンションやアパートのベランダは戸建住宅の庭などと違って、床面がコンクリートになっていることが多いです。したがって夏場などは直射日光によって、非常に高温になる恐れがあります。

この影響で植物の成長に悪影響を与える可能性も高くなりますので、注意が必要です。光合成の基礎および応用分野の研究発展を促進し、研究者同士の交流を深めることを目的に活動している日本光合成学会によると、高温ストレスは植物の光合成に大きな影響を与えるとのことです。
【参考サイト】日本光合成学会「高温ストレス-光合成辞典」

このようなことからベランダガーデニングを行うときは、高温になりやすいコンクリートの上に直接鉢やプランターを置くのを避けるようにしましょう。おすすめはすのこやウッドデッキといった床材を敷き、その上に置くことです。

現在、市販されているパネル式の床材は設置や取り外しが簡単にできる連結パネルがついているものも多いです。デザイン性なども考慮しながら植物になじむ空間をつくってみるのもよいでしょう。

ベランダガーデニングを行う上での注意点

ベランダガーデニングを行う上での注意点

ベランダガーデニングは大きな費用をかけなくても始められるのがメリットですが、注意しておきたいポイントもいくつかあります。ここではベランダガーデニングを行う上での注意点をまとめましたのでご覧ください。

土・肥料

マンションやアパートといった集合住宅でベランダガーデニングを行う場合は土や肥料の扱い方に気を配るようにしましょう。ベランダガーデニングは基本的に鉢やプランターを使った容器栽培です。

戸建住宅の庭など広いスペースを使って植物を育てる場合は、植え替えにあまり神経質になる必要はありません。しかし、狭い容器を使って植物を育てるケースでは、成長とともに定期的な植え替えが必要になることもあります。

この際に古い土は処理して、新しい土を容器に入れていくことになります。不要になった廃土は戸建住宅のように庭があれば、そこに捨てれば問題はありません。しかし、集合住宅の場合は庭がないため、廃土の処理に困っている人が非常に多いです。

中にはこの廃土をベランダの排水溝に流してしまう方もいるようですが、このような処理は絶対に行わないでください。大量の廃土を排水溝に流すと最悪の場合、マンションやアパートの排水管が詰まり、修繕工事が必要になる可能性もあります。

したがってベランダガーデニングによって出た廃土の処理は、各自治体のルールに従って処分するなど、正しい手段で行うようにしてください。また集合住宅の場合、ニオイが強い肥料を使用すると、近隣住民に迷惑がかかってしまいます。

このようなことから肥料もできるだけニオイの少ないものを使うようにしましょう。最も理想的なのは無臭のものです。肥料のニオイで心配な方は蓋つきのケースや箱を用意するなどの工夫を施してみましょう。

水やり

ベランダ内で植物を育てている場合の水やりは、よほどのことがない限り問題が起きることはありません。しかしハンギングバスケット、ハンギングプランターといったベランダの柵や外側に掛けるタイプのものを使用する場合は要注意です。

これらのタイプの鉢やプランターは注意深く水やりを行っても、下の階に水が落ちてしまうことが考えられます。仮に下の階で洗濯物や布団が干されていた場合は、苦情やトラブルに発展する可能性もあります。

このような理由から壁掛けタイプの鉢やプランターを使っている場合の水やりは、必ず外してから行うようにしましょう。一般的な鉢やプランターのようにベランダ内で水やりを行えば、トラブルが起きる可能性は非常に低いです。

また壁掛けタイプの鉢やプランターは落下の可能性もありますので、こちらも十分に注意しておく必要があります。

マンションやアパートの管理規約

マンションやアパートのベランダはその部屋に住む住人専用のものと思われがちですが、火災などの非常時は避難経路として使用される共用部分になります。

つまりマンション、アパートのベランダは完全に自分専用のスペースではないということです(日常生活では専用使用できる共用部分という位置づけ)。

前述のように共用部分は緊急の際の避難経路として使われますので、避難経路を遮る物を置くことは消防法によって禁止されています。

その他にもマンションやアパートの管理規約では鉢やプランターの設置可否などに関するルールが細かく記載されている可能性があります。

この管理規約をよく読まずに、ベランダガーデニングを始めてしまうと、管理組合から改善指示などの話がくる可能性がありますので注意しておきましょう。

また規約に違反して、避難壁などが万が一破損した場合は、管理規約に測って修繕を行う必要もあります。気持ちよくベランダガーデニングを行うためにも、管理規約には一度目を通しておきましょう。

ベランダの耐荷重

多くの植物をベランダで育てる場合、鉢やプランターの数も自ずと増えることになります。またオシャレな空間を演出するために、床面にデッキパネルなどを並べることもあるでしょう。このようなときに気を配っておきたいのが、ベランダの耐荷重です。

耐荷重とはその物体がどれほどの重みに耐えられるかを指す用語です。安全性の面から見ると多くの植物を育てたり、デッキパネルやガーデニングストーンといった資材を使用する場合は、一度ベランダの耐荷重を確認しておくことを推奨します。

建築物の最低限の基準を定めた建築基準法では、ベランダやバルコニーの積載荷重最小値は床設計用が1800N(約180kg)/㎡、地震力算出用の積載荷重最小値が600N(約60㎏)/㎡に定められています。
【参考サイト】日本建築構造技術者協会「『荷重』- 積載荷重」

これは最も荷重がかかる部分が180kg/㎡を超えないこと、そしてベランダ全体で60kg/㎡を超えないことを指しています。普通に鉢やプランターを数個置いてガーデニングを楽しむなら、まったく問題はありません。

しかし、前述のように本格的なベランダガーデニングを行うと、鉢やプランター、床材などの種類によっては60㎏/㎡をオーバーする可能性が高くなります。

したがって多くの植物を育てたり、床面を床材で敷き詰める場合はできるだけ軽量タイプのものを選ぶようにしましょう。軽量化された鉢やプランターを使用することで、安全性の確保とともに、自身が持ち運ぶときにも楽になります。

ベランダガーデニング初心者でも育てやすい植物

ベランダガーデニング初心者でも育てやすい植物

ベランダガーデニングで失敗しないためには、育てやすい植物を選ぶことも大事です。ここではベランダガーデニング初心者にもおすすめできる植物をいくつかご紹介します。

ハーブ

爽やかな香り、料理にも使えるといったメリットがあるハーブは育てやすい植物として有名です。特にミントは非常に生命力が強く、放っておくだけでグングン成長します。

また葉や茎が枯れても、根元から数cmほどを残して切り戻し、水をやることで復活するたくましさも持っています。

日光ももちろん必要になりますが、少しの日光と水さえあれば成長するので、日当たり状態が完璧ではないベランダで育てる場合にもおすすめです。暑さ、寒さ、乾燥にも強いタイムも育てやすい植物です。

多肉植物

2万種類以上あるといわれる多肉植物もガーデニング初心者にはおすすめ。近年はフェイクのものが100均などでも販売されており、女子の間でも大人気です。

多肉植物はそのほとんどが水分で構成されており、水を溜め込む性質を持っています。つまり頻繁に水やりを行う必要はないということです。

また適度な日光があれば十分に生きていくことができますので、日照時間がさほど長くないベランダでも育てることができます。

丈夫なエケベリア、夏の直射日光や冬の寒さにも耐える生命力を持つセダムなどは、初心者の方におすすめの多肉植物としてよく取り上げられています。

ペチュニア

春から秋にかけて長く楽しめる草花としておなじみのペチュニア。夏の暑さや乾燥にも強いため、比較的育てやすい植物とされています。ペチュニアは半日陰でも育ちますが、花つきが悪くなるため、日当たり良好なベランダで育てるのが理想的です。

また雨や多湿に弱いところがあるため、直接雨が当たらない環境を整えてあげる必要があります。そのような意味では、上階があるマンションやアパートのベランダはペチュニアを育てる環境としてはぴったりです。

クリスマスローズ

「日陰の花」とも呼ばれるクリスマスローズ。クリスマスローズは寒さと日陰に強いという特徴を持っているため、北向きのベランダや周囲の建物の影響で日照量が少ないベランダで育てるのにも向いています。

名前にローズとついていますが、バラ科とは関係のない植物であり、キンポウゲ科に分類されます。

ちなみにクリスマスローズの仲間にはアネモネなどがあります。ちょっと下向き気味に咲く花としてもおなじみであり、眺めていると味わい深さを感じることができるでしょう。

ベランダガーデニングの基礎を学んで素敵な空間を生み出そう

ベランダガーデニングの基礎を学んで素敵な空間を生み出そう

今回はベランダガーデニングの基本的なコツや注意点などをご紹介しました。ベランダガーデニングは鉢やプランターがあれば、簡単に始めることができます。しかし、日当たりや風通しといったベランダ特有の問題も考慮しておく必要があります。

またマンションやアパートといった集合住宅は管理規約によって、ベランダガーデニングに制限がかけられていることも多いです。

したがってこれからベランダガーデニングを始めたいという方は、最初に自分が住んでいるマンションやアパートの規約を確認しておくことを推奨します。決められたルールの中で、素敵な空間(ベランダ)を生み出せるように頑張ってください。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。