ムカデが発生する原因とは?ムカデの退治方法と予防対策

ムカデが発生する原因とは?ムカデの退治方法と予防対策

攻撃性が高く、強い毒性を持つムカデは身近に存在する害虫の中でもおそろしい存在と言えます。咬まれるとかなり痛いため、トラウマになったという方もいるのではないでしょうか?

エサを求めて人家に侵入してくることもあるので、しっかりとした対策が必要です。ムカデの生態や特徴などを知り、安全に対策しましょう。

ムカデについて

まずはムカデの生態や習性を知りましょう。ムカデについて知ることで対策や予防がしやすくなります。生息場所や活動が活発になる時期、日本でよくみられるムカデの種類、よく間違えられる虫についても見ていきます。

ムカデの生態

漢字では【百足】と称される通り、ムカデは足が多く、その数は種類によってさまざまです。すべてのムカデには毒があり、この毒を使って小動物や他の虫を捕食します。普段はジッとしていますが、捕食や天敵から逃げる際などは素早く移動ができ、運動能力は非常に優れています。

戦国時代には、後退できないため「勝利」をつかさどる縁起の良い虫とされ家紋などに使われていたと言われています。また、たくさんの足があることから「商売繫盛」のご利益があるとも考えられていました。

しかし現代の日本においては危険な害虫です。攻撃力が強く、人に対しての咬みつき被害も多く報告されています。

ムカデの生息場所

北海道ではムカデの生息は少ないですが日本全国に分布しています。

日中は石やレンガ、落ち葉の下などでジッとしています。基本的に暗く、湿気の多い場所を好みます。夜になるとエサを求めて人家に侵入することもあります。

ムカデの発生時期

冬の間は冬眠しており、活動時期は春から秋にかけてです。産卵期とされている梅雨の時期は特に多く発生します。

ムカデのエサ

ゴキブリやダニなどの虫を食べることはよく知られていますが、他にもねずみやコウモリなどの動物も捕食します。

ムカデの種類

世界では2000を超える種類がいると言われています。日本にも100種類以上のムカデが生息。わたしたちの生活圏でよくみられるムカデは主に3種類です。

トビズムカデ

一般的に『オオムカデ』と称されるのがこのトビズムカデで、体長は大きいもので20センチメートルを超えるものもあります。頭の部分が赤く、体は黒、足は赤やオレンジ色をしているものが多いですが、色が違うものも確認されています。

アオズムカデ

体長は10センチメートルほどですが、国内に生息するムカデの中では最も強い毒を保有していると言われています。頭と体は緑がかった黒、足はオレンジ色をしているものが多いですが、トビズムカデ同様個体によって違いも生じます。

アカズムカデ

体長は大きいものでも7センチメートルほどで、他の2種よりも小さいです。頭と足が赤く、体はアオズムカデよりも緑が強く出ています。非常に特徴的であるため、すぐに判別が可能です。

ムカデと似ている虫

ムカデとよく似ている虫も身近に存在するため、咄嗟に判断できないという方も多いです。

以下2種は、身近に存在してムカデとよく間違えられることも多い虫です。いずれもムカデと違い積極的に人へ咬みつくなどの害はありません。違いを知っておくと、いざという時に危険を回避できるかもしれません。

ヤスデ

ムカデに比べてかなり小さく、動きも遅いのが特徴。全体的に丸みがあります。

また、1つの節に2つ以上足が生えています。ムカデとは違い、ほとんど害のない虫とされていますが危険を察知すると刺激臭の強い体液を発します。むやみに触れるのはやめましょう。

ゲジ

「ゲジゲジ」と言われています。ムカデより一回り小さく、体長より大きい触角を持っていることが特徴です。生態や食性はほとんどムカデと変わりません。

毒も持っていますが積極的に人間を襲うことはほとんどなく、咬まれてもムカデほど影響がないことから益虫としての側面が大きいと言えます。

ムカデ被害について

ムカデ被害について

人への影響が大きいムカデ被害。咬まれるとただ痛いだけでは済みません。ハチとは違い、不可抗力で咬まれてしまう場合もあります。

ムカデの被害がわたしたちの健康や生活にどんな影響があるのかを具体的に確認し、対策に活かしましょう。

ムカデによる咬みつき被害

すべてのムカデには毒があります。ハチ同様、強い毒性を持ち、激しい痛みを伴います。また、アナフィラキシーショックを起こす可能性もあると言われているため、生活圏で見かけることがあった場合は十分注意が必要です。

ムカデは暗いところを好むため、人が寝ている間に侵入してくることや靴の中に潜んでいることもあります。寝ている間や、出掛ける前に咬まれてしまうケースも多数報告されているようです。

咬まれた場合は流水できれいに洗い流し、抗ヒスタミン含有ステロイド軟膏を患部に塗るなどの処置を行い、念のため病院へ行きましょう。

不眠・精神的被害

1度咬まれた経験のある方や、部屋の中で見かけてしまい駆除できなかった場合、咬まれるかもしれないという精神的恐怖もあります。前述した通り、寝ている間に咬まれたケースも多いため、眠れなくなる方も珍しくありません。

不快害虫としての被害

ムカデの見た目に生理的嫌悪感を覚える方も多いでしょう。足がたくさんあり、色のインパクトも大きいため迫力があります。見るだけでも嫌という方は多く、ネットの検索もこわくてできないという声もあるほどです。

ムカデの発生原因について

ムカデの発生原因について

ムカデの発生原因を知ることで、ムカデ対策・予防がしやすくなります。発生原因を知り、その原因を取り除くことからはじめましょう。ムカデの発生は、他の害虫発生のサインかもしれません!

ムカデのエサとなる害虫の発生

日中、外にいるムカデが人家に侵入してくる原因はゴキブリなどの害虫がいることです。よく自宅でムカデを見るという方はゴキブリをはじめとする害虫も潜んでいる可能性が高いです。
ムカデの発生原因=エサの発生原因と覚えておきましょう。

また、庭の整理整頓や草刈りなどが出来ていない場合もムカデのエサとなる他の虫を呼び込みやすいです。庭の手入れの最中にムカデに咬まれたというケースもあります。

ムカデはつがい(夫婦)で行動する?

都市伝説や迷信のように言われているのが『ムカデは夫婦で行動する』というものです。1匹駆除しても、そのパートナーであるつがいがいると考えられている方が多いです。

しかし現在、特にそういった習性は確認されていません。単純にムカデが発生しやすい環境下であり、他の個体も発生していると考えられます。

ムカデ対策方法

ムカデ対策方法

ムカデの生態、エサ、発生原因を知ったあとは具体的なムカデの対策方法を見ていきます。ムカデ被害は精神的にも衛生的にも影響が大きいです。しっかりと行っていきましょう。

ムカデを発生させない予防方法と、実際に発生してしまった際の駆除方法をご紹介します。

ムカデ侵入予防

ムカデの活動が活発になる5月に入る前までに、これらの対策・予防を意識的に行うとより効果的です。

ムカデのエサとなる害虫対策を行う

大きくメインとなるのはゴキブリ対策です。ゴキブリが住みやすい環境をつくらないように心掛けましょう。

ゴキブリは食べ残しから人の皮膚や皮脂などの蛋白源まで多くのものをエサとします。まずは住宅の整理整頓を行い、衛生を保ちましょう。

・食べかす、ゴミはしっかり始末する

ゴキブリ以外の害虫対策にもなります。ゴキブリやムカデの発生時期は他の虫の発生も多くなります。食物連鎖の関係で1つの虫が発生すると、それを捕食する虫が発生します。ゴキブリとムカデの関係は代表的な例と言えます。

・風通しを良くするなど湿気を除去する

ムカデ、ゴキブリをはじめとする多くの害虫は乾燥している場所を苦手とします。また、湿気でカビが発生すると、カビをエサとするダニを引き寄せ、結果的にゴキブリの発生原因となります。

・侵入経路を塞ぐ

害虫は小さな隙間から侵入してきます。網戸の破損場所や通気口、畳の間、換気扇などはもちろん、住宅のひび割れや亀裂などです。

塞ぐことが難しい場所もありますが、できるだけ侵入を許さないように塞いでおきましょう。ムカデがエサとするねずみ対策にもなります。

・営巣する場所をつくらない

整理整頓の出来ていない部屋は見通しが悪く、営巣されやすいです。できるだけ部屋の下に置くものを減らして死角を減らしましょう。

・段ボールなどを放置しない

段ボールにゴキブリが卵を産み付けることもあります。ムカデはゴキブリだけではなく、ゴキブリの卵もエサとします。長期間の放置は避け、すぐに処分しましょう。

忌避剤によるムカデ予防

基本的な対策を行ったあとは、忌避剤を使ってムカデ対策を行いましょう。

住宅周りに撒く忌避剤や忌避効果のある殺虫剤スプレーなどがあります。注意していただきたいのが、ムカデは住宅に発生する害虫の中でも生命力が強いため専用のものを使用する必要があるということ。

蚊やハエなどを忌避・駆除するものでは、しっかりとした効果は見込めない可能性が高いです。

また、屋外でしか使用できないものもありますのでよく使用上の注意を読んでください。

ムカデ駆除方法

昔から言われるムカデの駆除方法として自力で捕獲し、熱湯に入れるというのがありますが、これは咬まれる可能性も高いです。ムカデは動きも早いため自力で捕まえようとするとすぐに逃げられてしまうことも考えられます。

最も簡単でおすすめなのは、殺虫剤を使用しての駆除です。

予防の際にもお話しましたが、ムカデは生命力が強く、身体が千切れてもしばらくは生きているということもあります。すぐに駆除できるように、ムカデ専用の殺虫剤を使用しましょう。

まとめ

ムカデは見た目もインパクトがありますし、咬まれると痛いうえに毒で腫れてしまうこともあります。まずはエサとなる害虫の対策を講じ、忌避剤・殺虫剤を用いての予防をおすすめします。

ムカデをはじめとした害虫の発生が活発になる前に対策を行いましょう。早期対策で快適な生活が送れ、ご自身や大切な家族を守ることができます。

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