2020年12月15日 | お役立ち情報
ブーツのお手入れ方法を素材別に解説。意外に知らない正しい保管方法も紹介
久しぶりにブーツを履こうとしたら、ニオイが発生していたりカビが生えたりしていて、すぐに履けないこともあるものです。ブーツは外側が汚れるだけでなく、内側には湿気がこもりやすいため、雑菌の繁殖しやすい環境といえます。保管前のケアが十分でなかったり、保管方法が悪かったりすると、ニオイやカビ、型崩れの原因になってしまいます。
今回はブーツの素材別お手入れ方法と、正しい保管方法について解説いたします。大切なブーツを適切にケアして、きれいに保ちましょう。
革(レザー)ブーツのお手入れ方法
素材にツヤがあり、高級感のある革製ブーツ。美しい状態を保つためには、お手入れが欠かせません。革のコンディションを良好に保つためにも、履く前と履いた後にお手入れしましょう。
履く前にすること
新しい革のブーツを購入したとき、履く前にしておくとよいことが2つあります。1つ目は「保湿」です。買ったばかりの革製ブーツは乾燥しています。そのまま履くと、履きジワがひび割れてしまうことがありますので、保湿が必要なのです。まずは柔らかい布でブーツを拭き、汚れやホコリを落とします。それから表面全体に革用クリームを塗ってください。最後にもう一度柔らかい布で拭いておきましょう。
2つ目は「防水」です。革は水に弱いため、雨などに濡れるとシミになってしまうことがあります。防水スプレーは水を弾くだけでなく、汚れやホコリから靴を守る効果も発揮します。保湿した後には、防水スプレーを吹き付けておきましょう。
履いた後のお手入れ
履いた後にお手入れすることで、いつもきれいでツヤのある状態をキープできます。型崩れやニオイを防ぐためにも、ブーツを履くたびこまめにお手入れしましょう。
ブラッシング
1日履いたブーツには、目立たなくてもホコリや汚れがついています。馬毛ブラシで表面をブラッシングして、汚れを取っておきましょう。馬毛ブラシは適度なコシがあるため、革製ブーツのお手入れに最適です。
お手入れ用クロスでツヤ出しする
乾いたお手入れ用クロスで磨きましょう。革のツヤを保つことができます。
ブーツキーパーを入れる
ブーツキーパーを入れておくと、型崩れや履きジワ、ヒビなどを防げます。消臭や除湿効果のあるブーツキーパーを使うと、同時にニオイのケアも可能です。
汚れの落とし方
革のブーツが汚れたときは、まずブラッシングしてください。それから革靴用リムーバーを柔らかい布につけ、汚れをやさしく拭き取ります。色落ちするおそれもありますので、目立たない部分で試してから使いましょう。
ムートンブーツのお手入れ方法
「ムートン」は、羊の毛皮の裏側を加工し表地として使えるようにしたものです。保温性に優れており、冷えやすい足元をぬくぬくと温めてくれます。
履く前にすること
ムートンは水に弱く、雨や雪などで濡れると縮みや硬化、カビの原因になってしまいます。購入したら、履く前に防水スプレーを全体に吹きかけておきましょう。ムートン専用のものを使うと、風合いを損ねないので安心です。
履いた後のお手入れ
履くたびにお手入れしておけば、ムートンブーツもきれいな状態をキープできます。日常的なお手入れ方法をご紹介いたします。
ブラッシングする
馬毛のブラシでブラッシングして汚れを落としましょう。毛並みにそってブラシをかけてください。
陰干しする
ムートンブーツは温かいため、足の裏に汗をかいてしまうことがあります。そのままにするとニオイの原因になるため、履いた後は日陰に干しておきましょう。乾燥剤や消臭剤を入れておくと、さらに効果的です。
汚れの落とし方
ムートンには、リアルムートンとフェイクムートンがあります。リアルムートンは洗えませんが、フェイクムートンなら洗うことができます。フェイクムートンが汚れたときは、次の手順で洗いましょう。
- ぬるま湯にオシャレ着用中性洗剤を混ぜ、洗浄液を作ります。
- 目立たない場所に洗浄液をつけて、色落ちしないか確認してください。
- 洗浄液の中にブーツを入れ、ふり洗いします。
- ぬるま湯で泡が出なくなるまですすぎます。
- タオルでやさしく押して、水分を拭き取ります。
- 日陰に干して乾燥させてください。
スエードブーツのお手入れ方法
「スエード」は、子牛や羊などの皮革の裏面にサンドペーパーをかけて起毛させたものです。柔らかい質感が魅力ですが、起毛しているため、お手入れを怠ると汚れが目立ちます。美しい毛並みをキープするために、日ごろからしっかりお手入れしましょう。
履く前にすること
スエードは傷やしみがつきやすい素材なので、汚れにくくするために防水スプレーを吹き付けておきましょう。防水スプレーにはフッ素系とシリコン系がありますが、シリコン系は皮膜を張るため劣化の原因になります。スエード素材には、繊維一本ずつに浸透してはっ水効果のある「フッ素系」を使いましょう。
防水スプレーが乾いたら、豚毛ブラシでブラッシングしてください。馬毛ブラシより固くコシのある豚毛ブラシは、防水スプレーをなじませ、毛並みを整えます。
履いた後のお手入れ
スエードブーツを履いた後は、2種類のブラシを使ってお手入れします。スエードの毛並みを整えるには、少し力を入れてブラッシングする必要があるため、ブーツキーパーを入れてからブラシをかけましょう。ブーツキーパーを入れることで、形を保ったままブラッシングができ、力も適度に加わります。
最初に豚毛ブラシでブラッシングする
起毛しているスエードの表面には、思いのほかホコリなどのゴミが絡みつくものです。まずは豚毛ブラシで少し力を入れてブラッシングし、ゴミを落としていきましょう。持ち手の大きいブラシを選ぶと、力を入れてブラッシングしやすいのでおすすめです。
次にクレープブラシでブラッシングする
毛並みが寝てしまうスエードのお手入れに役立つ「クレープブラシ」は、ゴムでできています。全体をクレープブラシでブラッシングして、毛並みを起こしましょう。
スエード専用スプレーを吹きかける
乾燥による色あせ防止のため、スエード専用スプレーを全体に吹きかけておきましょう。革製ブーツに使用するようなクリームを塗ると、毛並みが寝てしまいます。スエードは、専用スプレーでお手入れしてください。
仕上げのブラッシング
スプレー後は日陰で乾かしてください。スプレーが乾いたら、仕上げに豚毛ブラシで一方向にブラッシングして毛並みを整えます。
汚れの落とし方
スエードの汚れの多くは、上記「履いた後のお手入れ」の方法で落とせます。こすれてテカリが気になるときは、クレープブラシで毛をほぐしてください。
お手入れしても汚れが落ちない場合は、水洗いする方法があります。乾燥に時間がかかるため、数日履かなくてもよいタイミングで洗いましょう。スエードのブーツを洗う方法をご紹介いたします。
- 豚毛ブラシでブラッシングして汚れを落とします。
- バケツにぬるま湯を張り、ブーツを浸してください。
- スポンジにスエード用シャンプーを泡立てて、ブーツを洗います。
- 毛の奥の汚れまで取れるよう、歯ブラシを使ってやさしくこすります。
- 水で泡を十分に洗い流しましょう。
- タオルで水気を拭き取ります。
- 風通しのよい場所に干して乾かします。
- 半乾きになったら、ブーツキーパーを入れて乾かしましょう。
- 完全に乾いたら、クレープブラシでブラッシングします。
- スエードスプレーで潤いを与えます。
- 仕上げに豚毛ブラシで毛並みを整えましょう。
気になるニオイはアルコール除菌で解決
ブーツのニオイが気になって、外出先では脱ぎたくないという方も多いのではないでしょうか。ブーツの中は通気性が悪いため、普通の靴より温度や湿度が高くなります。そのため、雑菌が繁殖してニオイが発生しやすいのです。ニオイ対策には、陰干しや除湿剤を使用するなどの方法がありますが、手早く確実に消臭するには靴用の消臭スプレーがおすすめです。
フマキラーの「シューズの気持ち プレミアムハイブリッド 280ml 無香性」は、優れた除菌成分で、靴やブーツにスプレーするだけで靴下の繊維の奥まで消臭します。またニオイ菌の増殖を抑え、防臭効果が長時間持続します。さらに靴やブーツだけではなく、下駄箱にも使用できます(※注)ので、下駄箱全体をパワフルに消臭&除菌します。
※注:革靴やスエード靴は下駄箱から出してご使用ください
また特にニオイが気になる方、スポーツあとのニオイ対策などには、フマキラー「シューズの気持ちプレミアムハイブリッド FOR SPORTS」もおすすめです。除菌・抗菌はもちろんのこと、ニオイを取り込んでよい香りに変える「ペアリング消臭効果」により、外出先でも安心してブーツを脱ぐことができるでしょう。シューズケースにも使えますので、玄関の気になるニオイもスッキリ消臭します。
ブーツの正しい保管方法
大切なブーツを長く愛用するためには、正しく保管する必要があります。毎年きれいな状態で履けるよう、正しい保管方法を確認しましょう。
保管前に汚れを落とす
汚れを落とさずに長期間保管すると、革の劣化やカビの原因になります。保管前には丁寧に汚れやホコリを落としてください。レザーブーツは、乾燥することがシワやひび割れの原因となるため、専用クリームで乾燥対策をしておきましょう。革の内側と靴底には、革用除菌消臭スプレーを吹き付け、陰干しして乾燥させてから保管してください。
除湿剤を入れる
湿気の多い環境では菌が繁殖し、ニオイやカビの原因になります。保管時の湿気を防ぐため、ブーツの中に除湿剤を入れておきましょう。
ブーツキーパーを入れる
型崩れを防ぐために、ブーツキーパーを入れて保管しましょう。
定期的に風を通す
シューズボックスの中は湿気がたまりやすいため、定期的に扉を開けて風を通しましょう。また、月に1回程度ブーツを陰干しするのも湿気対策におすすめです。
まとめ
ブーツをきれいな状態で保つには、履く前と履いた後の日常的なお手入れが大切です。素材ごとにお手入れの仕方が異なりますので、ご紹介した方法を参考にケアしてください。
また、長期保管するときは汚れをきれいに落とし、除湿や型崩れ防止に気をつけることで、ニオイやカビの発生を防げます。ブーツをきれいに保って長く愛用するためにも、少し手間をかけて丁寧にお手入れしておきましょう。