2026年2月2日 | 園芸・ガーデニング
バジルの育て方は?育てやすい種類や肥料の与え方、剪定方法を解説

ハーブの中でも特に香りがよく、ピザやパスタ、トマトソースなどの料理と相性のよい「バジル」。バジルは育て方が簡単で、ベランダや窓辺などに小さな鉢植えを置いて栽培できる便利なハーブです。今回は、バジルの基礎知識とプランターや鉢で栽培するときの育て方、トラブルと対処法などについてご紹介します。
バジルの基礎知識

はじめに、基礎知識としてバジルの概要と種類をご覧ください。
バジルの概要
バジルはシソ科オキムム属(メボウキ属)に分類される多年草ですが、寒さに弱いため国内では一年草として販売されます。バジルの原産は、インドや東南アジアなどの熱帯地域です。現在はイタリアをはじめとするヨーロッパやアメリカ、アジアの各国で栽培され、料理だけでなく医療にも用いられています。
バジルはβ-カロテン、ビタミンE・K、カルシウム、カリウム、鉄などの栄養が豊富です。パスタやピザなどのイタリア料理のほか、チーズやトマト、ニンニク、オリーブオイルなどとも相性がよく、スムージーなどに使うこともあります。
バジルの歴史は非常に古く、古代ギリシャの王が薬や香水などに使用したとされ、16~17世紀にヨーロッパで広まりました。日本には江戸時代に伝来し、当初は種を目の治療に使ったことから「目箒(めぼうき)」と呼ばれていました。1980年代に起きたハーブのブームをきっかけにして、現在は一般家庭にも広く普及しています。
バジルの種類
バジルは約150の品種がありますが、主に使用する種類は次の7つです。
スイートバジル
ピザやパスタのトッピングなどに使用する、もっともポピュラーなバジルです。甘みとさわやかな香りが特徴で、育てやすく次々と葉が伸びます。
レモンバジル
スイートバジルに近い味わいで、レモンに似たさわやかな香りも楽しめます。クセがないため、肉や魚の料理やサラダ、スープなどに使われます。
ブッシュバジル
高さが30cmくらいで、小さめの葉が丸くこんもりと生長するバジルです。香りが強く、ピザやパスタのトッピングでは複数の葉がついた茎を使います。
シナモンバジル
茎が紫色で、シナモンに似た独特の香りが特徴的なバジルです。さわやかで甘い香りは、サラダやハーブティー、デザートなどによく合います。
ホーリーバジル
「ガパオライス」などの料理や、インドの伝統的な医療である「アーユルヴェーダ」に欠かせないバジルです。葉が硬く、スパイシーな香りを放ちます。
タイバジル
茎と花が紫色で葉の色が濃く、スイートバジルよりも香りが強めで加熱しても風味が残ります。スープやグリーンカレー、タイ料理などによく合います。
ダークオパールバジル
茎や葉、花の全体が紫色の美しいバジルです。香りや風味は控えめですが、見た目が美しいためにサラダやパスタなどに飾りとして使われます。
バジルの育て方のポイント2つ
バジルの育て方のポイントは、次の2点です。
① 日当たり
バジルは、日当たりがよい場所で育てましょう。基本的には屋外で育てますが、室内で育てるときも日当たりがよい窓辺などで栽培してください。
② 摘心など
「摘心」や「剪定」「切り戻し」の作業を行うと長く収穫できます。また、花が咲く前に「花穂(かすい)」も切り取りましょう。
バジルの栽培に必要なもの

バジルを栽培するときは、シャベルやジョウロ、園芸用のハサミなどのほかに、次のものが必要です。
プランターや鉢
横長のプランターや鉢で栽培するときは、深さが15cm以上のものを選びましょう。丸いプランターや鉢で栽培するときは、直径が15cm以上で深さが15cm以上のものが適しています。鉢底石をネットに入れてから底に敷くと、片づけ時に便利です。
土と肥料
プランターや鉢で栽培するときは、市販の野菜用またはハーブ用の培養土を用意してください。プランター類の縁から数cm下まで土を入れるので、十分な量が必要です。肥料は、野菜用の液体肥料または粒状の化成肥料を使用します。
苗または種
初心者の方は、市販の苗を育てることをおすすめします。バジルの苗は、葉の色が濃くて茎がヒョロヒョロと細くないもの、害虫の被害がないものを選んでください。バジルの種はさまざまな種類が販売されているので、好みや環境に合わせて選びましょう。
【初心者も安心!】バジルの育て方

それでは、バジルの育て方を詳しくご紹介いたします。
種まきの手順
バジルの種まきは、4月の半ばを過ぎて気温が20度を超えてから取り組みましょう。プランター類に上述した鉢底石を敷き、培養土を縁から数cm下まで入れて平らにします。横長のタイプは、4~5粒の種をまとめて15~20cmくらいの間隔を空けながらまいてください。丸いタイプは、中央にまくことが一般的です。
バジルの種は光を受けて発芽する「好光性種子」であるため、ごく少量の土をかぶせてください。種が動かないように静かに水を与え、発芽するまでは乾燥しないようしましょう。
発芽後は、土の表面が乾いたら水やりをします。本葉が2枚のときに、元気な1本を残してほかを抜き取ってください。抜いた芽は、サラダなどに活用しましょう。
植えつけの方法
市販の苗をプランター類に植えつけるときは、横長のタイプは15~20cmくらいの間隔を空けて植え、丸いタイプは中央に植えることが一般的です。土に苗の直径と同じくらいの穴を掘って、軽く湿らせましょう。園芸用のポットから苗をていねいに取り出して、穴に置いて土の深さを見ます。
苗の土の表面とプランター類の土の表面が同じ高さになるように、土を増減しながら穴の深さを調節してください。深さの調節ができたら苗を置き、すき間に土を入れてしっかりと安定させてから水を与えましょう。
水やりと肥料
鉢植えでバジルなどの植物を栽培するときは、日課として朝に土の状態を観察してください。土の表面が白く乾いていたら、午前中に水を与えましょう。ただし、夏の間は土が乾きやすいので、早朝と夕方に水やりをすることもあります。
バジルの本葉が10枚以上になったら、野菜用の液体肥料または化成肥料を商品の説明に沿って与えてください。下側の葉が黄色く変色したときは、肥料が不足しているサインです。反対に、肥料が多すぎると根が栄養を吸収できなくなり、生育が衰えたり葉の色が薄くなったりするため、適量を与えましょう。
摘心と剪定など
高さが20cmを超えたら摘心をしてください。摘心すると脇から新しい茎が伸びて、収穫量が増えます。また、葉が混み合うところは剪定して風通しをよくしてください。市販の苗を植えたときは、数本がまとまって伸びている茎のうち、健康に育っているものを残してほかを根元から切り取りましょう。
さらに、バジルは花が咲くと茎や葉が硬くなるので、花穂が出たら切り取ってください。なお、開花する前の7月上旬に、全体を半分くらいまで切りそろえる「切り戻し(きりもどし)」も大切です。切り戻しをすると、全体に新しい芽が出て長く収穫できます。
収穫と保存
バジルの収穫の時期は、一般的に6~9月ごろです。高さが20cmを超えたら、上から順に葉を摘み取ってください。摘心や剪定、切り戻しの際も収穫を兼ねて切り取り、料理に活用しましょう。上述したように、花が咲くと茎や葉が硬くなるため、花穂が伸びる前に収穫することも大切です。
バジルを大量に収穫したときは、乾燥または冷凍させて保存しましょう。また、フードプロセッサーを使用して塩やオリーブオイルなどを加え、ペースト状にしたものも冷蔵・冷凍が可能です。
種の採取と活用
バジルから種を採取するときは、9月ごろに咲いた花を残しましょう。茶色く枯れたころに花穂を切り取り、紙やトレイなどの上で茎から種がついた殻(から)をしごいて落とします。殻が硬いときは、手袋を着用して作業してください。さらに、紙やトレイなどを敷いたまま、目がこまかいフルイやザルの上で殻をもみながら種を振り分けます。
採取した種は、自然乾燥させてから紙袋などに入れ、さらにビニール袋などに入れて冷暗所で保管すれば翌年の種まきに使用できます。
挿し木の方法
バジルの栽培に慣れたら、「挿し木」に挑戦しましょう。剪定や切り戻しの際に、4~5枚の葉がついた若い茎を取っておきます。カットした茎の上側の2~3枚の葉を残してほかを摘み取り、コップなどに入れた水に挿してリビングなどの日陰に置きます。ときどき水を入れ替えて、発根したら園芸用のポットに植え替えます。
同様に、2~3枚の葉を残した茎を土に挿す方法もあります。小さなトレイなどに入れた土を十分に湿らせ、穴を開けて茎を挿してから土を寄せてください。日が当たらない場所に置き、ときどき霧吹きなどで水を与えて湿らせます。
新芽が出たら園芸用のポットに植え替えて育てましょう。十分に育ったら、プランターや鉢などに植えつけます。
そのほか、ベランダ園芸については「初心者必見!ベランダ園芸でおすすめの植物・準備するものを紹介」、キッチンで育てる野菜については「【簡単でおしゃれ!】キッチン菜園におすすめの野菜と育て方をご紹介」の記事を参考にしてください。
バジルのトラブルと対処法

最後の、バジルの栽培で起こりやすいトラブルと対処法についてご紹介いたします。
バジルの病気
バジルは、葉に白い粉のような菌がつく「うどんこ病」や、葉が黒ずんだり花が褐色になったりする「灰色かび」などにかかることがあります。いずれも葉が混み合った環境で発症しやすいため、定期的に剪定して内部の風通しをよくしてください。病気が疑われる葉を見つけたら、すぐに取り除いて処分しましょう。
うどんこ病については「【園芸の大敵!】うどんこ病とは?うどんこ病が発生する原因と対策について」、灰色かび病については「【被害が広がる前に対処しよう!】灰色かび病の症状と対策について」の記事をご覧ください。
バジルの害虫
屋外で栽培するバジルは、アブラムシやハダニ、ヨトウムシ、ベニフキノメイガなどの害虫がつくことがあります。特にアブラムシはウイルス性の病気を運びやすいため、繁殖する前に駆除してください。これらの害虫を防ぐには、プランターや鉢の全体に不織布などをかぶせる方法を試してみましょう。
バジルの栽培には、フマキラーの「カダンセーフ」がおすすめです。カダンセーフはバジルについたアブラムシやハダニに効果があり、食品成分由来の膜が害虫を包んで退治します。害虫は呼吸ができずに窒息死し、病原菌も栄養を得られず死滅します。
カダンセーフは、屋内やお子様・ペットのいるご家庭でも安心してご使用いただける薬剤です。また、活力成分の天然アミノ酸とAO(アルギン酸オリゴ糖)が、病害虫対策だけでなく植物の生育もサポートします。
バジルの育て方を覚えて料理に活用!
今回は、バジルの基礎知識とプランターや鉢で栽培するときの育て方、トラブルと対処法などについてご紹介いたしました。バジルの育て方のポイントは、日当たりと摘心・剪定などの作業です。特に、室内で育てるときは日がよく当たる場所に置いてください。家庭で栽培した新鮮なバジルを、パスタやピザなどの料理に活用しましょう。











