苗の植え付け方法 – 庭植え・鉢植え【ガーデニングの基本】

苗の植え付け方法 - 庭植え・鉢植え【ガーデニングの基本】

丈夫な苗を育てることができれば、ガーデニングの楽しさが大幅にアップします。
苗の植え付けには庭植えと鉢植えの違いを理解し、それぞれ適切な方法を意識する必要があります。
ここでは苗の植え付けの基本を紹介していきます。

事前に知っておきたいこと

事前に知っておきたいこと

時期を意識する

地方によって野菜に最適なシーズンが若干異なりますし、野菜の種類によっても苗の植え付けにベストなタイミングがあります。
ここでは寒冷期間に適したもの、温暖期間に適した野菜の代表的なものを詳しく紹介します。

【寒冷期間に適したもの】1~3月

  • ルッコラ
  • カイワレ大根
  • そらまめ
  • 小松菜
  • ピーマン
  • リーフレタス

【温暖期間に適したもの】6~8月

  • 青梗菜
  • キャベツ
  • ブロッコリー
  • ジャガイモ
  • ニンジン
  • カブ
  • 大根

このように野菜それぞれ適したシーズンがあるので、そのタイミングで苗の植え付けをしましょう。
他にも気温が上がってきた4月や5月に適したきゅうり、トマト、オクラ、なす、セロリなどがあります。

南の地域に属するほど育てるタイミングが早く、北に属するほど遅くなる傾向があります。
例えば、はつか大根を育てるとき、温暖な地域なら1、2月から育てても良いですが、寒冷地域なら4、5月がお勧め。

野菜にもよりますが、2ヶ月ほど地域によってズレがある場合がありますので、注意しましょう。

野菜を育てる難易度をチェックする

初心者は自分が作りたい野菜を作ろうと考えがちです。
ただ、最初は育てやすさを優先したほうがうまくいきます。
肥料の与え方や害虫からの守り方など、意外と初心者には難しいものです。

上記紹介した野菜は比較的育てる難易度が低いものです。
初めて育てるにはお勧めですので、ぜひ参考にしてみてください。

初心者が育てる場合は、根菜類よりまず果菜類、葉菜類から試した方が良いかもしれません。
根菜類は状態を確認できませんし、根腐れなどの可能性もあるので園芸に慣れてからでもいいでしょう。

おすすめなのは下記のような野菜です。

  • インゲン
  • オクラ
  • ゴーヤ
  • ししとう

ちょっと野菜の表面が硬いようなものですね。
こういったものは虫がつきにくいですし、害虫対応も比較的簡単です。

葉菜類の野菜でもバジルやニラなどちょっとクセのある野菜は比較的育てやすいです。

逆に育てるのが難しいと言われているのは下記のようなものです。

  • イチゴ
  • スイカ
  • トマト
  • アスパラガス
  • ごぼう
  • たまねぎ

なぜ難しいかというと、「虫がつきやすい」、「生育に時間がかかる」、「肥料の調整が難しい」などの理由があります。

園芸に必要な用具をそろえる

そして育てるときは、生育してからでなく事前に用意しておいた方が良いものがいくつかあります。

  • じょうろ
  • スコップ
  • 支柱
  • 肥料
  • 防虫ネット

苗の植え付けをやるとき、種類によっては支柱を立て、安定させておく必要があります。
1メートルほど成長する野菜も多いですし、大きくなれば強風などで苗が倒れてしまう可能性も出てきます。

紐にくくりつけて固定するのに使います。
その際、茎に硬く縛り付けてしまうのはやめましょう。
例えば片結びで縛ってしまうと苗の茎が損傷したり、変形してしまうことがあります。

他に、庭植えを予定されている方はマルチ穴あけ器があると便利です。
肥料については後ほど詳しく説明しますが、大きく分けて石灰、無機質肥料、有機質肥料があればOKです。

防虫ネットは生育途中ではなく、苗の段階からつけておいた方が害虫対策に有効です。

苗の植え付け手順

苗の植え付け手順

植え替え

苗を植え替えるときは、前日に水分を充分吸収させておきましょう。
土が固定され、崩れにくくなりますし、成長を阻害することなく、円滑に植え替えることができます。

そして植え替える側にも、たっぷり水を与えておきます。
庭植えの場合は水溜まりができるぐらいたっぷり水を入れて構いません。
水が引いたら植え替えましょう。

そして植え替える際は株元と同じぐらい、もしくは1cm程度は土が多くなるぐらいの量が適切です。

そして、元肥(もとごえ)はこのタイミングで行います。
特に寒冷地や早生種の場合は、元肥が多めに撒かれることが多いです。

元肥で、どの肥料を与えなければいけないというルールはないのですが、有機肥料を最初に与えることが多いです。
有機肥料は土壌改善効果があるので、苗を育てる環境を整えるのに適しています。
また即効性という部分ではやや薄いので、野菜に過度な負担を与えません。

十分な間隔をとって植え付ける

野菜の生育を想定して、十分な間隔をとって穴を開けて植えていきましょう。
例えばカボチャやキャベツ、スイカのように非常に大きく実るものは株間1メートル以上確保しておきましょう。

株間は野菜によって違います。
ただ、概ね20センチから50センチ程度のものが多いです。
目安をいくつか紹介しましょう。

  • イチゴ:20cm
  • シソ:20cm
  • 青梗菜:20cm
  • じゃがいも:30cm
  • レタス:35cm
  • トマト:40cm
  • アスパラガス:40cm
  • ブロッコリー:45cm
  • キャベツ:50cm
  • 白菜:50cm

特に鉢植えの場合はなんとかつめて入れたいと思いがちですが、育った時に葉が密集して日当たりが悪くなり、成長に影響をきたしてしまうので、できるだけ株間は守りましょう。

生育過程で意識すること

生育過程で意識すること

間引き

成長していくと、だんだんと株間が込み合って葉同士がぶつかるなどの状況が出てきます。
そういった時は葉が重ならないように密集している株間から、いくつか引き抜いていく必要があります。

間引きしないと、徒長(とちょう)の原因にもなってしまいます。
徒長は本来の状態より細くなったり、柔らかくなって成長してしまうことです。

間引きするのは「成長が遅いもの」、「変形しているもの」、「害虫などに食われた跡があるもの」を優先的に取り除いていきます。

特に異常なく、すべて健康な状態だと間引きするのが申し訳ない感じもしますが、今後の成長を考えて十分な間隔をとっておく必要があります。

葉野菜であれば完璧に成長しきっていなくても、収穫してしまい食することも可能です。
密集した状態で育ててしまうと空気の循環も悪くなって、より害虫が発生しやすくなってしまいます。
また部位によってバランスの悪い野菜になるので間引きは欠かせません。

「間引きしない方が沢山できるから良い」と考えている人もいますが、結果的には腐らせたりなど収穫量が減ってしまうことになるので間引きすることをお勧めします。

水遣りの目安

野菜によって多少水の量も違いますが、基本的にはたっぷり与えると考えて良いでしょう。
例えば鉢植えの場合、上部だけ湿らせてそれでOKと思っている人もいます。
そうではなく下部までしっかりと浸透させ、水がちょっと流出するぐらい与えた方が良いです。

そして、鉢植えの場合は受け皿を使っている方が多いかと思います。
受け皿に水が溜まると、根を腐らせる原因になりますので受け皿に水が出たら、その水は捨てましょう。

庭植えの場合も同様に、全体にしっかりと水が行き渡るように与えていきましょう。

そして水を与えるときはできるだけ茎の部分に当てるように撒いていくこと。
上の方から撒いてしまうと、葉が邪魔して根元部分にしっかりと水が行き渡らない可能性が高いので注意しましょう。

追肥

追肥も野菜を立派に育て上げるのに欠かせない工程です。
野菜の栄養となるものなので、適度に与える必要があります。

肥料の種類は非常に数が多く、素人ではそれぞれの特性の見極めが難しいです。
そこで基本的なものを紹介していきます。

まずは石灰について。
石灰の役割は、酸性になっている土を中和させること。
石灰がアルカリ性の性質があるので酸性の度合いを戻してくれます。

ここでPH云々の話は控えますが、簡単に言うと野菜を成長させるには酸性が強くてもアルカリ性が強くてもダメということです。

日本は雨量が多いので、その影響で土が酸性になりがちです。
そのバランスを整えてくれるのが、石灰と考えればよいでしょう。

植え替えの段階で石灰を撒いても良いですし、植え替えた早い段階で撒く形でもOKです。

石灰は細かく分けると生石炭、消石灰、苦土石炭、有機石炭があります。
特徴別に大きく分けると生石炭と消石炭がアルカリ性が強め、苦土石炭と有機石炭がアルカリ性が抑え目となります。

例えば、庭植えで土を耕しただけという時なら、生石炭か消石炭がお勧めです。
鉢植えなら苦土石炭か有機石炭がお勧めです。

そして有機肥料と無機質肥料についても紹介しましょう。
無機質肥料は化学肥料と呼ばれることもあります。

考え方として、基本的に有機肥料のみで済むなら有機肥料だけでもOKです。
即効性はないものの永続的に緩やかに効果が期待できる肥料です。

一方、無機質肥料(化学肥料)は即効性がある肥料です。
野菜の元気がないなと思ったときは、こちらの肥料を撒いた方が良いでしょう。

わかりやすく言うと、有機肥料が「市販薬」、無機質肥料が「お医者さんでもらう薬」と考えるとイメージしやすいかもしれません。

無機質肥料の方が、効果が目に見えてわかりやすいので重宝したくなりますが、こちらの肥料ばかり与えていると土が固くなりやすいです。

その結果、根菜などは影響が出やすいので注意しましょう。
追肥は野菜の状態や葉の状態を見ながら与えるのが良いですが、目安としては2、3週間に1度ぐらいがお勧めです。
土壌改良を目的に最初は有機肥料を撒き、追肥に関しては無機質肥料を撒くという方法を採用している方が多いです。

まとめ

以上、植え付け方法や基本知識について紹介しました。
野菜は育ててみるとわかりますが、愛情を込めれば込めるほど理想的な野菜が出来上がります。
わが子のように育てる感覚に似ているかもしれません。

特に土の状態は大事です。
肥料を定期的に撒いておかないと野菜の元気がなくなったり、成長が止まってしまうことがよくあります。
常に観察して野菜の状態を確かめておきましょう。

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