広島県の安芸高田市で有名なものは?観光スポットやおすすめグルメを紹介

安芸高田市で有名なものは?観光スポットやおすすめグルメを紹介

広島県北部のほぼ中央に位置する安芸高田市は、戦国武将・毛利元就の本拠地として有名です。安芸高田市には百名城に数えられる郡山城をはじめとして、歴史を感じられる史跡が多数あります。また、山間部に位置するため、自然の中でさまざまなアクティビティを楽しめます。

本記事では、安芸高田市の主な観光スポットやご当地グルメを紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

安芸高田市の歴史

はじめに、安芸高田市の歴史について簡単にご紹介します。安芸高田市は古代安芸国において高田郡、高宮群の2つの群がありました。南北朝時代に高田郡として統合され、現在の安芸高田市とほぼ同じ市域になりました。中世の後半になると国人領土が割拠し、吉田を本拠地にする毛利氏も台頭します。元就の代になると、安芸国屈指の国人領土に成長しました。

近世に入り、毛利氏が周防・長門に移封後、高田郡は広島藩の統治下になり、農村地帯として発展します。広島湾沿岸地域と石見・出雲を結ぶ交通の要衝でもありました。

明治22年4月市町村制の実施により、郡内の59村が合併して26村となります。昭和になって合併・編入・分離を重ね、昭和48年には吉田町、八千代町、美土里町、高宮町、甲田町、向原町の6町となりました。そして平成16年3月1日、高田郡6町が合併して、広島県で14番目の市として安芸高田市が誕生しました。

安芸高田市の有名なもの

安芸高田市で有名なものといえば、次の2つが挙げられます。

毛利元就と毛利氏ゆかりの地

安芸高田市は「戦国の雄」と称される毛利元就ゆかりの地です。居城とした郡山城をはじめとして、誕生の地とされる鈴尾城跡(福原城跡)や、青年期を過ごした多治比猿掛城跡、毛利氏の氏神である宮崎神社など、安芸高田市には毛利元就や毛利氏ゆかりのスポットが多数あります。

また、息子たちに協力することの大切さを教えた「三矢の訓(みつやのおしえ)」や、郡山城改修に際して一致団結の大切さを伝えた「百万一心(ひゃくまんいっしん)」といった元就の有名な逸話ゆかりの石碑もあります。

神楽(安芸高田神楽)

安芸高田市が誇る伝統芸能といえば神楽です。市内には22もの神楽団があります。日本全国にさまざまな神楽がありますが、ひろしま安芸高田神楽は出雲流神楽から石見神楽を経て伝わったといわれています。

ひろしま安芸高田神楽には戦前に舞われていた旧舞と戦後に創作された新舞の2種あり、安芸高田市は「新舞」の発祥地です。新舞は衣装や面の早変わり、テンポのいいアクション、ドライアイスのスモークや蜘蛛の糸を使ったダイナミックな演出で、観客を魅了します。

先ほどご紹介した「神楽門前湯治村」では、神楽専用の「神楽ドーム」や昔の寄席の雰囲気で神楽を楽しめる「かむくら座」があり、神楽をいつでも楽しめます。伝統芸能といっても神楽は鑑賞中の飲酒や食事、おしゃべりなど問題ないため、初めての方でも気楽に楽しめるでしょう。

安芸高田市の観光スポット

安芸高田市は自然や歴史を感じる観光スポットが多数あります。安芸高田市を代表する観光スポットをご紹介します。

郡山城跡

郡山城跡

安芸高田市の郡山城は、戦国武将・毛利元就の居城として知られる中国地方最大級の山城です。築城時期は不明ですが、15世紀後半には存在したと考えられています。元就が台頭した16世紀中頃に標高約400メートル、比高約200メートルの郡山全山が城郭化されました。元就の孫・輝元が天正19年(1591年)に本拠を広島城に移した後も郡山城は維持されました。しかし、慶長5年(1600年)の関ヶ原合戦後、毛利氏の防長転封に伴い廃城となりました。

所在地:安芸高田市吉田町吉田
参考サイト:安芸高田市「郡山城跡」https://www.akitakata.jp/ja/shisei/section/kyouiku/shisekibunkazai/cultural_asset/siseki_kuni/mourisisiroato/kouriyamajyouato/

安芸高田市歴史民俗博物館

安芸高田市歴史民俗博物館は、毛利氏や郡山城を中心に、安芸高田市の歴史や文化財を紹介する博物館です。毛利氏の古文書や郡山城からの出土品などを展示しています。安芸高田市の歴史を考古資料だけでなく、模型や映像も交えてわかりやすく解説しています。

住所:広島県安芸高田市吉田町吉田278-1
公式サイト:https://www.akitakata.jp/ja/hakubutsukan/

土師(はじ)ダム

土師(はじ)ダム

土師ダムは、広島県内初の本格的多目的ダムとして建設されました。周辺にはキャンプ場やサイクリング、スポーツ施設など、多くのレジャー施設があります。貯水池「八千代湖」の湖畔にある「のどごえ公園」は大きな遊具や芝生広場が整備されており、市民の憩いの場となっています。春は桜、秋は紅葉の名所です。

住所:安芸高田市八千代町土師369-24
公式サイト:https://www.cgr.mlit.go.jp/haji/

湧永満之記念庭園

湧永満之記念庭園は、湧永製薬株式会社が自社で所有する約45,000坪の牧場跡地を地域の憩いの場にするために作られた庭園です。二代目社長の湧永儀助氏が発案・設計し、社員自らの手で10年もの歳月を経て作られました。庭園の名称は、郷里の安芸高田市甲田町をこよなく愛した、湧永製薬株式会社の創業者・湧永満之氏の功績を記念して命名されています。500種のバラと四季折々の美しい花々を入園料無料で楽しめる広島県最大級の庭園です。

住所:広島県安芸高田市甲田町糘地(すくもじ)
公式サイト:https://garden.wakunaga.co.jp/

神楽門前湯治村

神楽門前湯治村

神楽門前湯治村は、神楽や食事、天然温泉を楽しめて、宿泊もできる総合施設です。食事は取れたての山の幸や猪・鹿などのジビエ料理、天然の鮎や鱒、安芸高田市名物の夜叉うどんなどを味わえます。天然ラドン温泉は、宿泊の方だけでなく日帰りでのご利用も可能です。じっくりと湯治したい方のために、長逗留できるプランもあります。

また、千畳敷の広さの観客席を持つ巨大な神楽ドームでは、ほとんど毎週末に定期公演を開催。たたみ敷の桟敷席が設けられているため、ゆっくりくつろぎながら神楽を鑑賞できます。

住所:広島県安芸高田市美土里町本郷4627
公式サイト:https://toujimura.com/

安芸高田市のご当地グルメ

続いて、安芸高田市のご当地グルメをご紹介します。

神楽五色麺

神楽五色麺とは、神楽の基本色である赤・黄・青(緑)・白・黒にちなんだ麺料理を安芸高田市内で提供するプロジェクトです。麺料理はお店で自由に開発できますが、神楽の5色のいずれか、または全色をテーマにすることと、安芸高田市の素材を1つ以上使用する決まりになっています。なお、赤には夜叉うどんに限定されています。

夜叉うどん(神楽五色麺 赤の夜叉うどん)

夜叉うどん(神楽五色麺 赤の夜叉うどん)

夜叉うどんとは、神楽門前湯治村で生まれたご当地グルメです。神楽の演目「滝夜叉姫」に登場する夜叉にちなんで名付けられたといわれています。味噌ベースの出汁に唐がらしや一味、ラー油を加えた真っ赤なスープの辛口のうどんです。メインの食材は豚バラ肉で、安芸高田市のネギが使用されています。辛さだけでなく芳醇なうまみがあり、一度食べるとやみつきになるといわれています。

あきたかた焼き

あきたかた焼きとは、安芸高田市独自のお好み焼きです。毛利元就郡山城入城500年記念事業の一環として「安芸高田市の未来に残るものを作りたい」という思いから誕生しました。

広島のお好み焼き(重ね焼き)をベースに鶏肉や、神楽にちなんだ5色(青:青のり、赤:紅しょうが、黄:卵、白:餅、黒:ソース)の食材を使用します。餅は毛利元就の好物だったといわれています。

元就弁当

元就弁当とは、毛利元就の好物だった魚料理や毛利家の家紋をかたどった吸い物など、一品ずつ元就にちなんだ内容のお弁当です。NHK大河ドラマ「毛利元就」のときに作られたものが安芸高田市の和食料理人によって復活し、郡山城跡の入り口近くにある「御里茶屋」で提供されています。こちらは10名以上からの予約制です。

百二十五萬石

安芸高田市で創業140年の老舗の和洋菓子店「鳳月堂 生田」の「百二十五萬石」は、安芸高田市を代表する銘菓です。商品名は、毛利元就の全盛期の石高が由来です。生地の中の黄身餡には安芸高田産の卵が使われ、表面には毛利家の家紋「一文字三星」があしらわれています。

縄文あいす

縄文あいすとは、向原町の特産品「古代米(黒米)」を使用したアイスクリームです。古代米のぷちぷち感が楽しめるアイスで、いにしえ感を出したいという思いから「縄文あいす」と名付けられました。

古代米を使用しているのは「縄文」というフレーバーのみですが、広島県の牛乳メーカー、砂谷牛乳を使用したミルク味をはじめとして、素材にこだわって製造されています。縄文フレーバーは厚生労働省「至福のお届け」優秀賞や「ひろしまS-1フェスティバル2011」最優秀賞(県知事賞)を受賞。キャラメルフレーバーは「ひろしまS-1サミット2012」最優秀賞(県知事賞)を受賞しました。また、安芸高田市の地域ブランド「あきたかたのたから」にも認定されています。

青の赤鬼・青の青鬼

「青の赤鬼・青の青鬼」は、美土里町の最北端にある青”という小さな集落に住むおばあちゃんたちが、35年ほど前から手作りで作り続けている焼肉のたれです。原材料のにんにくを栽培するところから手作りし、味噌やしょうゆも安芸高田産が使われています。青の赤鬼が甘口、青の青鬼が辛口です。

焼肉のたれといっても万能たれで、野菜炒めやチャーハンなどさまざまな料理に使えます。手作りで大量には作れないため、取扱店舗は安芸高田市内の数ヵ所と世羅町、廿日市市、湯来町のみです。

まとめ

広島県安芸高田市の歴史やグルメ、観光スポットなどをお伝えしました。戦国武将・毛利元就がその生涯を過ごした安芸高田市には、郡山城跡を含めた多くの史跡があります。歴史ファンの方なら、一度は訪れてみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

また、安芸高田市は神楽が有名です。演劇性が高く、スピード感が魅力の安芸高田神楽は、神楽門前湯治村でほとんどの毎週末に楽しめます。広島県の観光を計画中の方は、安芸高田市の史跡や観光スポットを巡ったり、神楽やグルメを楽しんだりしてみてはいかがでしょうか。

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