滋賀ってどんなところ?滋賀県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

滋賀ってどんなところ?滋賀県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「滋賀県」です。

県の中央に日本最大の湖「琵琶湖」がある滋賀県。滋賀県では「琵琶湖八景」や「近江八景」など風光明媚な景色を数多く楽しめます。また、琵琶湖以外にも延暦寺や三井寺、国宝・彦根城などエリアごとに見どころがいっぱいです。

今回は、滋賀県の文化や食べ物、お祭りなどをたっぷりご紹介します。滋賀観光を計画中の方は、ぜひ参考にしてください。

滋賀県とは

はじめに、滋賀県の基本情報をご紹介します。

県の位置

滋賀県は近畿地方の北東部に位置し、北は福井県、東は岐阜県、南東は三重県、西は京都府に接する内陸県です。県の中央には、日本で最も大きな湖「琵琶湖」があります。琵琶湖は県の面積の6分の1を占めます。

県名の由来

滋賀県の県名は、県庁所在地である大津が属していた「滋賀郡」に由来し、古くは「志賀」と表記されたこともあります。滋賀の由来は、石の多い所を意味する「シカ(石処)」という説と「スカ(砂処・州処)」が転じたものとされる説があります。一般的には「シカ(石処)」に由来する説が有力とされています。

滋賀県の文化

滋賀県に伝わる文化のうち、主なものをご紹介します。

信楽焼

信楽焼

信楽焼は、甲賀市信楽町を中心に作られている陶器です。日本六古窯の一つに数えられ、1976年に国の伝統的工芸品に指定されています。NHKの朝ドラ「スカーレット」の舞台にもなりました。

信楽焼は耐火性と荒い土質が特徴で、大物や肉厚な陶器に適しています。焼くとうすだいだい色やピンク系、赤褐色系の美しい火色をつけることが特徴です。表面にビードロ釉や焦げをつけることで、独特の柔らかく温かみのある焼き物が作り出されます。

近年は傘立てや食器、花瓶、タイル、置物などさまざまな製品が作られていますが、なかでも有名なのが「たぬきの置物」です。信楽のたぬきの置物は、笠・目・口元・徳利(とっくり)・通帳・金袋・しっぽ・おなかの8カ所に「八相縁起」と呼ばれる8つの縁起を備えています。また、たぬきは「他を抜く」という意味があるため、商売繁盛や招福などの縁起物とされ、開店祝いなどに贈られます。

競技かるたの聖地

大津市には、百人一首ゆかりの地が多数あります。なかでも百人一首の巻頭歌を詠んだ天智天皇を祀る近江神宮は「かるたの聖地」として有名です。境内の近江勧学館では「全国高等学校かるた選手権大会」や競技かるたの日本一が決まる名人位・クイーン位の決定戦などが行われます。競技かるたを題材とした映画「ちはやふる」のロケ地でもあります。

彦根仏壇

彦根仏壇は、彦根市を中心に江戸時代中期から作られている伝統ある仏壇で、経済産業大臣から「伝統的工芸品」に指定されています。蒔絵や金箔を取り入れた豪華絢爛な高級仏壇です。

彦根仏壇は、工部七職と呼ばれる専門職人(木地師、宮殿師、彫刻師、箔押師、蒔絵師、塗師、錺金具師)の伝統の技が集まり、丁寧な手仕事によって1本の仏壇が造られます。

江戸時代初期、彦根城築城のために集められた武具職人たちが、時代が太平の世になるにつれ、仏壇職人に転業したことが彦根仏壇の始まりといわれています。

滋賀県の食文化・有名な食べ物

続いて、滋賀県の主な食文化をご紹介します。

近江牛

近江牛

滋賀県で有名な食べ物といえば、まず近江牛が挙げられます。キメが細かく柔らかな肉質が特徴で、口に入れるととろけるようなおいしさです。江戸時代に牛肉の味噌漬けを彦根藩が将軍家に献上していたという記録も残っているため、近江牛には400年の歴史があります。

滋賀県内には近江牛の専門店や近江牛が食べられるレストランがあるため、ステーキやすき焼き、しゃぶしゃぶなどの料理で味わえます。

ふなずし

ふなずしとは、塩漬けにしたフナを洗ってご飯に漬け込み乳酸発酵させた滋賀県を代表する伝統食です。すしの原型といわれる「なれずし」の一種です。ふなずしには、主に琵琶湖で獲られるニゴロブナが使われます。独特の香りがある高級珍味で、ハレの日のごちそうとして親しまれています。

近江ちゃんぽん

近江ちゃんぽんは、彦根市で生まれたご当地グルメです。麺は太めの中華麺で、スープは和風だしです。長崎ちゃんぽんは具材に魚介を使います。近江ちゃんぽんは魚介を使わず、野菜がたっぷり入っています。半分くらい食べたところでお酢を加えることが推奨されています。

近江ちゃんぽんの始まりは、明治38年創業の「麺類おかべ」で開業当初から人気を博していたちゃんぽんです。「彦根ちゃんぽん」として彦根市民に愛されていましたが、次第に滋賀県全域に広がり、今では滋賀県を代表するご当地グルメになりました。

丁稚羊羹(でっちようかん)

丁稚ようかんは、小豆と砂糖で作ったこし餡に小麦粉を混ぜ、竹皮に包んで蒸しあげた羊羹です。一般的に練り羊羹には寒天が使われますが、海がない近江では手に入れるのが難しいため、つなぎに小麦粉を使ったといわれています。もちもちした食感で素朴な味わいです。

丁稚羊羹の名前の由来には、近江八幡地域から全国に奉公に出た「丁稚」と呼ばれる子どもたちが奉公先へお土産に持ち帰ったという説や、丁稚でも買える安価な菓子という説などあります。

滋賀県の伝統的な祭り・行事

滋賀県に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

大津祭

大津祭

毎年10月に開催される大津祭は、江戸時代初期から続く歴史ある祭りです。湖国三大祭の一つで、国指定重要無形民俗文化財です。毎年9月16日に曳山の巡行順を決める「くじ取り式」が天孫神社で行われ、町中でお囃子の稽古が始まります。

10月に入ると本祭1週間前の日曜日には曳山を組み立てる「山建て」、本祭前日に「宵宮」、そして「本祭」を迎えます。13基ある曳山はいずれも江戸時代に製作されたものです。各曳山にはからくり人形が乗っていて、大津祭の見どころの一つになっています。曳山は本祭1週間前の山建てで組み立てられ、本祭の翌日には解体されます。

長浜曳山祭

長浜曳山祭りは、長浜市の長浜八幡宮の祭礼として毎年4月9日から17日まで開催されます。期間中にさまざまな行事が行われますが、見どころの一つが曳山巡行です。江戸時代の伝統工芸を結集した絢爛豪華な曳山は「動く美術館」とも呼ばれます。

クライマックスは曳山の上で演じられる「子ども歌舞伎」です。厳しい稽古を積んだ子どもたちの名演技が多くの人々を魅了します。

長浜曳山祭の起源は安土桃山時代、長浜城主であった羽柴(豊臣)秀吉が息子の誕生を祝って町民に砂金をふるまい、それをもとに各町が曳山を造って八幡宮の祭礼で曳いたのが始まりといわれています。

鍋冠祭

米原市の鍋冠(なべかんむり)祭は、毎年5月3日に開催される筑摩神社の春の例祭で、日本三大奇祭の一つに数えられています。数え年8歳の少女8人が狩衣姿に張り子の鍋をかぶり、総勢300人の行列とともに御旅所から1km離れた筑摩神社まで練り歩く祭りです。

鍋をかぶる理由については諸説ありますが、筑摩神社の祭神が食物の神であることや、神に食物を供える土鍋を贖物(しょくぶつ)としたのが始まりと伝えられています。平安時代から続く由緒ある祭りで、「伊勢物語」にも詠まれています。

滋賀県の建築物・遺産

滋賀県の主な建築物や遺産は次のとおりです。

彦根城

彦根城

彦根城は、井伊氏によって約20年の歳月をかけて築城されました。日本に12ある現存天守を持つ城の一つで、国宝に指定されています。天守は3階3重で構成され、「切妻破風(きりづまはふ)」「入母屋破風(いりおもやはふ)」「唐破風(からはふ)」とデザインが異なる屋根が組み合わせられた華やかな造りです。天守からは琵琶湖の美しい景色を楽しめます。

彦根城には彦根市のマスコットキャラクター「ひこにゃん」が毎日登場します。ひこにゃんに会いたい方は、登場スケジュールをチェックしておきましょう。

住所:彦根市金亀町1-1
公式サイト:https://hikonecastle.com/index.html

豊郷小学校旧校舎郡

犬上郡豊郷町の豊郷小学校旧校舎郡は、昭和12年に商社「丸紅」の専務であった古川鉄次郎氏によって寄贈された小学校です。設計は、建築家のウィリアム・メリル・ヴォーリズ氏によるものです。当時では珍しい鉄筋コンクリートが使用され、最先端の設備や最新の教材を備えていたことから「白亜の教育殿堂」「東洋一の小学校」といわれました。平成25年には国の登録有形文化財に登録されています。

豊郷小学校旧校舎郡はアニメ「けいおん!」の聖地としても有名です。主人公たちが通う私立桜が丘女子高等学校のモデルになったため全国的に有名になり、聖地巡礼として多くのファンが訪れています。

住所:滋賀県犬上郡豊郷町石畑375
公式サイト:https://toyosato-elschool.net/toyosato/about/

瀬田の唐橋

瀬田の唐橋は日本三名橋の一つで、近江八景「瀬田の夕照」です。瀬田橋や瀬田の長橋と呼ばれていたこともあり、日本書紀にも登場します。「唐橋を制する者は天下を制す」といわれるほど、京都へ通じる軍事・交通の要塞(ようさい)であったため、幾度となく戦乱の舞台となりました。

室町時代の連歌師である宗長の歌「もののふの 矢橋(やばせ)の船は速けれど 急がば回れ 瀬田の長橋」で詠まれ、ことわざ「急がば回れ」の語源になったといわれています。

住所:大津市唐橋町
参考サイト:滋賀・びわ湖観光情報 https://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/23046/

県民の日

全国には県民の日を制定している都道府県がありますが、滋賀県に県民の日はありません。

まとめ

本記事では、琵琶湖の文化や食べ物、お祭りなどをご紹介しました。滋賀県はエリアごとに観光スポットや歴史ある神社、お寺などが多いため、大人も子どもも楽しめます。

サイクリングが好きな方なら、琵琶湖を一周するサイクリングルート「ビワイチ」もおすすめです。国土交通省が定めるナショナルサイクルルートに認定されているため、安全にサイクリングを楽しめる環境が整備されています。

滋賀県の魅力を満喫しにお出かけしてみてください。

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