2024年5月10日 | フマキラーの取り組み お役立ち情報
生活害虫防除剤協議会とは?沿革や活動内容についてご紹介
生活害虫防除剤協議会は、家庭用の殺虫剤などの品質確保を目的として設立された業界団体です。製品の安全性や製品の製造過程に関して自主的な基準を策定しています。基準をクリアした製品には登録マークが発行されるので、安心して使用可能です。
生活害虫防除剤協議会の活動内容や登録マークについて詳しく解説します。
生活害虫防除剤協議会とは?
日常生活で目にするアリやクモ、ハチなどの害虫を駆除する殺虫剤に関しては、直接取り締まる法律は存在しません。関連するいくつかの法律の範囲内で業界や各製造メーカー、が独自の判断で製造・販売してきました。しかし、業界としての統一基準を作る必要が生じ、消費者向け殺虫剤などに関するルール作りのために設立された団体が生活害虫防除剤協議会です。
生活害虫防除剤協議会は、厚生労働省の指導によって1987年(昭和62年)に日本家庭用殺虫剤工業会、日本繊維製品防虫剤工業会、日本防疫殺虫剤協会の3つの業界団体を中心に設立されました。
設立当初の名称は「不快害虫用殺虫剤協議会」でしたが、1990年(平成2年)に「生活害虫防除剤協議会」(略称:生防協<せいぼうきょう>)と改称しています。
【生活害虫防除剤協議会】
〒101-0035
東京都千代田区神田紺屋町46番地 松見ビル4階
TEL:03(5209)6501
FAX:03(5209)6502
HP:https://www.seibokyo.com/
【参考サイト】http://www.sacchuzai.jp/static/pdf/gairon.pdf p.65
生活害虫防除剤協議会の活動目的
生活害虫防除剤協議会は、快適な住環境を目指して信頼される製品の供給に努めることを目的として活動しています。
生活害虫防除剤は、家庭用に販売される生活害虫の防除を目的として使用される殺虫剤・忌避剤・防虫剤などを指し、薬機法や農薬取締法の適用対象となる製品は含みません。
生活害虫とは、ヒトを刺したり咬んだり、あるいはヒトに不快感を与える昆虫のことで、不快害虫とも呼ばれます。
しかし「不快害虫」は一般の消費者にはなじみにくい言葉でした。また、シロアリなどの木材に被害を与える害虫や、イガなどの衣類を食害する虫、昆虫以外のムカデ、ダンゴムシ、ナメクジなどの家庭内に発生する小動物も対象とすることから「生活害虫」という呼び方に変えました。
これに伴い、協議会の名称も生活害虫防除剤協議会に変更しています。
生活害虫を防除する薬剤を安全に製造・使用するためのルール作りと啓蒙が、生活害虫防除剤協議会の主な活動内容です。
生活害虫防除剤協議会の自主基準
害虫を駆除する薬剤には、昆虫にとって有害な成分が含まれています。これらの成分は場合によっては人体や環境に影響を及ぼす可能性があるので、製造や使用、取り扱いには十分に注意を払わなければなりません。
生活害虫防除剤協議会で取り扱う製品は薬機法や農薬取締法の対象外なので、独自に「製品自主基準」と「製造自主基準」のルールを定めています。2つの統一ルールにより、製品の安全性、有効性、安定性の確保を図っています。
製品自主基準
製品自主基準は、生活害虫防除剤の種類、含量、効能、表示方法などの製品自体に関するルールです。主な内容は以下のとおりです。
- 製品に使用する成分は天然物とその抽出成分以外は「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」で定められたものでなければならない
- 製品は、薬機法に規定する毒薬、または劇薬に相当するものであってはならない
- 容器や包装に記載すべき事項
● 有効成分などの名称
● 適用害虫
● 使用・取扱・保管の際の注意事項
● 製品登録マーク
- 記載禁止事項
● 虚偽や誤解を招く恐れのある事項
● 基準に適合しない適用害虫
● 使用者に危険となる使用方法
● 合理的・客観的な根拠のない表示、性能・効果の範囲を超える表示
● 適用害虫の表示の際に「・・その他不快害虫、・・などの各種の不快害虫、・・をはじめ広範囲な不快害虫」などと害虫の種類を厳密に特定しない表示
製造自主基準
生活害虫防除剤を製造する際には、「人為的誤りの防止」「汚染及び品質低下の防止」「品質の保証」の3つの要件を満たすよう努めることが求められています。このうち品質の保証については、さらに細かな基準が設けられています。品質保証についての主な基準は以下のとおりです。
- ちり、粉塵などが製品に混入しないように留意する
- 設備、器具などを定期的に点検整備する
- 製造ロットの追跡が行えるようにし、その記録を整理・保管する。保管の期限は5年間。
- 作業員に対する教育・訓練を十分に行う
- 係員以外の作業室への立ち入りを制限する
【参考】家庭用生活害虫防除剤の自主基準
生活害虫防除剤協議会の会員企業
生活害虫防除剤協議会には50社の企業が会員として加盟しています(2024年4月現在)。さらに日本家庭用殺虫剤工業会、日本防疫殺虫剤協会、日本繊維製品防虫剤工業会の3つの団体が特別会員として運営に加わっています。
フマキラー株式会社も協議会の一員です。
朝日化学工業株式会社 | シンジェンタ ジャパン株式会社 |
株式会社アサヒペン | 住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社 |
イカリ消毒株式会社 | 住友化学株式会社 |
エア・ウォーター・ゾル株式会社 | 住友化学園芸株式会社 |
エステー株式会社 | 株式会社ダイゾー |
大阪化成株式会社 | 大日本除虫菊株式会社 |
株式会社大阪製薬 | タカビシ化学株式会社 |
オカモト株式会社 | 株式会社立石春洋堂 |
株式会社奥田薬品 | 株式会社タニサケ |
オズ株式会社 | 株式会社常盤産業 |
家庭化学工業株式会社 | トーヤク株式会社 |
環境機器株式会社 | 中島商事株式会社 |
株式会社吉兆堂 | 長瀬産業株式会社 |
紀陽除虫菊株式会社 | 株式会社ハイポネックスジャパン |
京都リフレ新薬株式会社 | 白元アース株式会社 |
株式会社キョウワ | 富士化成株式会社 |
株式会社キンエイクリエイト | フマキラー株式会社 |
キング園芸株式会社 | 株式会社プラネット |
株式会社クレハ | 鵬図商事株式会社 |
ケミプロ化成株式会社 | ホクサン株式会社 |
株式会社児玉兄弟商会 | 興和株式会社 |
三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社 | 株式会社サナ |
株式会社ユーアイ | サンケイ化学株式会社 |
ライオンケミカル株式会社 | 株式会社シモダアメニティーサービス |
レインボー薬品株式会社 |
(50音順)
生活害虫防除剤協議会公認の登録マーク
生活害虫防除剤協議会では、家庭用生活害虫防除製品の安全性・有効性・安定性などの品質を確保するため、上の項で述べた2つの基準を満たした製品のみに添付できる「登録マーク」を定めています。
基準を満たした商品については上記の登録マークの使用が認められ、商品やその宣伝物に印刷・貼布が可能です。
消費者や流通関係者に対しては、さまざまなイベントへの出展によって登録マークの認知・啓発活動を行っています。登録マークの認知度は徐々に高まり、一部の量販店では登録マークの付いていない製品の販売を自粛する動きもみられるようになりました。
生活害虫防除剤協議会公認のその他の活動
生活害虫防除剤協議会は登録マークの認定・発行のほかに、生活害虫に関する知識や防除剤の使用方法に関する啓蒙活動をホームページなどを通じて行っています。
殺虫剤は生活害虫防除剤協議会のマークがある製品を使いましょう
人間が生活する環境にはさまざまな種類の害虫が存在します。害虫の駆除には殺虫剤や忌避剤の使用が有効ですが、安全で効果のある製品を正しい方法によって使用しなければなりません。生活害虫防除剤協議会の登録マークのある製品は、安全性・安定性・有効性に優れた製品であることが保証されています。
殺虫剤を購入・使用する場合は、生活害虫防除剤協議会の登録マークがあるかどうかをぜひチェックしてください。
フマキラーは生活害虫防除剤協議会に加盟し、製品には登録マークが添付・印刷されているので安心してご使用いただけます。