ウォーキングで効果が出るまでの期間と正しい歩き方

ウォーキングで効果が出るまでの期間と正しい歩き方

近年は公園などでウォーキングをしている方もよく見かけるようになりましたよね。ウォーキングはジョギングやランニングと異なり、体にかかる負担が小さいです。そのため老若男女が実践できる手軽な運動法でもあり、ダイエットや健康面において良い影響をもたらします。

しかしウォーキングには正しい歩き方やコツがあるのをご存じでしょうか?これを知らないといつまで経っても確かな効果を実感することができません。そこで今回はウォーキングの正しい歩き方や効果が現れるまでの期間を解説します。

ウォーキングで効果が出るまでの期間

ウォーキングで効果が出るまでの期間

ウォーキングには主に以下のような効果が期待できます。

  • 肥満解消
  • 生活習慣病の予防
  • 血中の中性脂肪の減少
  • 血圧や血糖値の改善
  • 心肺機能の改善
  • 骨粗しょう症の予防

など

【参考】ウォーキング | e-ヘルスネット(厚生労働省)

以上がウォーキングで得ることができる主な効果です。ご覧のように「歩く」という行動は私たち人間にとってさまざまな効果をもたらしてくれることがわかります。そして多くの人が気になるもう一つのポイントはウォーキングで効果が期待できるまでの期間ではないでしょうか。

この疑問に関しては正しい正解というのはありません。毎日の歩く距離、歩き方、体質、頻度と一口にウォーキングといっても個人差があるためです。そのため、毎日同じ距離、同じ時間にウォーキングをしても効果が現れるまでの期間には違いが出てきます。

特に近年は「ウォーキングダイエット」と呼ばれるダイエット方法が若い女性を中心に流行しています。ウォーキングダイエットは体に負担がかからないダイエット法でもあるため、運動が苦手な方でも手軽に行うことができるのが魅力です。

しかし、ウォーキングダイエットを実施したからといってすぐに痩せるわけではありません。ウォーキングは体に負担がかからないのが魅力ですが、その分1回で消費できるカロリーも少ないため、効果が現れるまでには若干の時間を要します。

またウォーキングで脂肪燃焼などの効果を得るには単に歩くだけではなく「正しい歩き方」を実践する必要があります。これを知らないと効率的な脂肪燃焼効果を期待することはできません。

間違った歩き方は体に大きな負担がかかるため、怪我にもつながる恐れがあります。そのため、これからウォーキングでダイエットや体質改善を目指す方は正しいウォーキングの方法をしっかり学んでおくことを推奨します。

ウォーキングの正しい歩き方を解説

ウォーキングの正しい歩き方を解説

前述のようにウォーキングでさまざまな効果を得るには正しい歩き方が大切です。そこでここではウォーキング効果を得るために必要な「ウォーキングの正しい歩き方」を解説します。

ウォーキングの正しい歩き方①~正しい姿勢~

まずは歩く前に正しい姿勢を覚えておきましょう。正しい姿勢を作るには寄りかかることができる壁があれば行うことができます。最初に背筋を伸ばし、頭が引っ張りあげられているようなイメージを意識してください。

この姿勢を作るためにまずは壁に頭、背中、お尻、ふくらはぎをぴったりつけます。この時に壁と腰の隙間が握りこぶし1個ほどあいていると腰が後ろに曲がりすぎの反り腰になっている可能性があります。

理想としては手のひらが入るぐらいの隙間がよいでしょう。またお尻の筋肉を引き締めるとともにお腹を引っ込めることも忘れないでください。顔は顎を軽く引いた状態で視線はまっすぐを意識するとよいでしょう。

この方法だと横から見た時に耳、肩、膝、くるぶしなどが垂直に一直線に伸びた綺麗な姿勢に見えます。ちなみにこの正しい姿勢を維持するには腹筋と背筋を必要とするため、これらの筋肉を普段使わない方は最初は苦労するかもしれません。

ウォーキングの正しい歩き方②~歩き方・体重移動~

ここからは実際に歩く動作に入ります。歩く時は「かかと」「指の付け根」「足の指」がしっかり地面につくように意識します。歩く時にかかとや指の付け根ばかり頼って足の指が浮いた状態になっている方は意外と多いですから、この点は注意しておきましょう。

そして次は体重移動です。基本的な足の運び方としてはかかとから着地し、つま先で後方に蹴り出すようにして歩きます。この時にヒザはなるべく伸ばした状態が理想的です。体重移動の一連の流れは以下のとおりです。

【かかと→足の外側→小指の付け根→親指の付け根→親指】

時々、かかとから親指まで体重移動せずに小指から踏み出す方がいますが、これは足に大きな負担がかかりやすく疲れが蓄積されやすいため注意しておきましょう。

ウォーキングの正しい歩き方③~歩幅・スピード~

歩幅はできるだけ広くとることを意識してみましょう。日常生活で歩く時は歩幅を狭くしている方が多いですが、この状態だと運動効果を得るのは難しいです。また歩幅を広くとるコツですが、歩くスピードをいつもより速くすることを意識してください。

この意識一つで自然と歩幅が広くなります。この他にもヒザと背筋を伸ばし、顎を引いた状態でリズミカルに足を振り出すようにすると効果的です。歩くスピードに関してですがウォーキングで出せる最大時速は約7kmといわれています。

しかし、ウォーキング初心者の方や運動不足の方がこの速度で歩くと怪我をする恐れもあります。そのためウォーキングに慣れるまでの間は時速3km~5kmを目安にして無理のない範囲で実践してみましょう。

ウォーキングの正しい歩き方④~腕を振る~

ウォーキングでは腕を振ったほうが動きにリズムが生まれやすくなります。その結果として自然と歩くスピードも上昇し、大きな運動効果も期待できます。腕を振る時は肘を90度くらいに曲げて軽くこぶしを握るようにします。

そしてこの状態で前後へまっすぐ振るようにしましょう。最初はこの動きを覚えるまでに肩に力が入りやすいですが、肩に力が入るとどうしてもリズミカルな歩行が難しくなります。そのため腕を振る時は肩の力を抜いてリラックス状態にしておくことが大切です。

ウォーキングの正しい歩き方⑤~呼吸~

運動をする時は呼吸の仕方も大事です。ウォーキングという運動は有酸素運動に該当するため、全身に酸素を送り込み心肺機能を高める効果が期待できます。このような効果を高める上で重要なのが呼吸です。ウォーキングを行う時の呼吸は「吸うより吐くほうを長く」を意識してください。

つまり吸うの割合が1であれば吐く割合を2にするということです。具体的には息を吸いながら2歩、息を吐きながら4歩という流れとなります。この呼吸法も慣れるまでは若干大変ですが、一度覚えてしまうとリズミカルなウォーキングができるでしょう。

【参考】ウォーキングの効果と方法 | 健康長寿ネット

効果が出ない人必見!ウォーキング効果を高めるコツを解説!

効果が出ない人必見!ウォーキング効果を高めるコツを解説!

ウォーキング効果を高める上での基本は正しい歩き方です。しかし、正しい歩き方を実践してもイマイチ効果が実感できない方も多いです。この場合は歩き方以外の部分で問題があるかもしれません。そこでここではウォーキングの効果を高めるのに大切なポイントをいくつか紹介します。

時間

脂肪燃焼を目的としたウォーキングでは消費カロリー(kcal)が摂取カロリーを上回ることが大切です。そこで知っておきたいのが「メッツ(METs)」です。メッツとは運動や身体活動の強度を図る単位のことです。

安静時を1メッツとした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかを示すものです。メッツではウォーキングは3.5とされています(4.5km~5.1km/時、ほどほどの速さの場合)。そして消費カロリーはこのメッツ値を使用して計算することができます。

消費カロリーの計算方法は【メッツ×体重㎏×運動時間×1.05】となります。具体的には体重60㎏の人が30分間3.5メッツのウォーキングを行った場合は110kcalを消費することができます。

これが1時間になると220kcalとなり2倍のカロリーを消費することが可能です。このように消費カロリーは運動時間に比例して大きくなるため、無理のない範囲でウォーキング時間を延ばすことを推奨します。

また同じウォーキングでも歩く速度によってメッツ値も変わるため、こちらも体が慣れてきたら徐々に上げていくことを意識しましょう。ちなみに人が1kg痩せるためには約7,000kcalを消費する必要があります。

そのため、毎日1時間のウォーキングでは約1ヶ月でこの数字を達成できますが、毎日30分だと約2ヶ月を必要とします。各運動や身体活動のメッツ値は下記サイトで確認することができるので参考にしてみましょう。

【参考】国立健康・栄養研究所「改訂版・身体活動のメッツ(METs)表」

食事

「毎日ウォーキングをしているからドカ食いをしても構わない!」とはならないですよね。正しいウォーキングを1時間実践しても高カロリーの食事を続けていれば摂取カロリーのほうが上回るため、脂肪燃焼効果は期待できません。

特に血糖値を急激に上昇させる食事メニューは脂肪蓄積につながりやすいです。そのため、毎日の食事も栄養バランスを考えながら摂取するようにしましょう。具体的には血糖値の急上昇を防いだり、腸内環境を良好にして太りにくい体をつくってくれる食物繊維を意識的に摂取するとよいでしょう。

<<食物繊維を多く含む食べ物>> ※あくまで一例です

穀類 ライ麦パン
食パン
玄米
とうもろこし
野菜類 切り干し大根
ごぼう
しそ
ほうれんそう
果物類 みかん
グレープフルーツ
バナナ
海藻類 わかめ
ひじき
昆布
きのこ類 えのき
しいたけ
しめじ
イモ類 じゃがいも
さつまいも
こんにゃく
豆類 いんげん豆
大豆

【参考】食物繊維の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット

また糖質や脂質は確かに摂取量を間違えればダイエットの敵となりますが、全く摂取しないのは逆効果です。糖質、脂質はタンパク質とともに「三大栄養素」と呼ばれ、私たち人間の生命維持や身体活動に欠かすことができないものです。

正しいウォーキングで心身のバランスを安定させ充実した毎日を送ろう!

正しいウォーキングで心身のバランスを安定させ充実した毎日を送ろう!

今回はウォーキングで効果が出るまでの期間や正しい歩き方をテーマにした情報をご紹介しました。ウォーキングは老若男女が実践できる運動であり、近年は多くの人に注目されています。

基本は「歩く」という運動でもあるため、消費カロリーは本格的なスポーツなどと比較すると小さいです。そのため、人によっては効果を得られるまでの期間が3ヶ月かかる場合もあります。

しかし正しい歩き方やウォーキング方法を実践することで確かな効果を実感できたという方も多いです。またウォーキングは脂肪燃焼効果だけではなく、ストレス解消や基礎代謝の向上も期待できます。

そのため毎日の仕事でストレスが溜まっている方も休日などを利用して実践することを推奨します。ウォーキングは心身のバランスを整えるには適した運動です。1人では続かないという方も友人や家族と一緒にぜひ実践してみましょう。

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「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

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