ネズミが発生する原因とは?ねずみの習性を知って対策しよう

ネズミが発生する原因とは?ねずみの習性を知って対策しよう

家の中に出没する生物と言えば、様々な微生物のほか、ハエやゴキブリなどの昆虫、ヤモリなどの爬虫類、もっと大きくなるとネズミやイタチなどの哺乳類もいます。この中には特に害をもたらさないものもいれば、食品を加害したり、病気を運んでくる有害なものもいます。

特にネズミは繁殖力が高く、不潔なことに加え、物をかじって汚損します。繁殖しないように防除する術を知っておくと、大切な家をダメージから守ることができます。

仮にネズミが発生して増殖してしまった場合は、駆除するにあたってその種類などの知識が役立ちます。このページでは家やビルに出るネズミの種類や習性、発生する原因と対策についてご紹介します。

ネズミとは?

ネズミは脊椎動物・哺乳類網・齧歯目(げっしもく)・ネズミ亜目に属する動物です。齧歯目は全ての哺乳類の種のうち約3分の2を占めます。ネズミ亜目に属するネズミ類は世界中に生息し、最も繁栄していると言えます。

日本には10属21種類が確認されています。ネズミ類の特徴としては、上下の顎に一対の発達した門歯(前歯)を持つことです。尾には毛がなく、うろこを持ちます。

ネズミの繁栄の理由

ネズミがこれほど繁栄した理由は体の小ささと環境適応能力の高さです。体が小さいことで、天敵などから身を隠し、生息と繁殖を続けることが出来ます。また、雑食性で人間がつくった環境であっても容易に順応します。

たとえば、新しいビル工事が始まった段階で既に発生し始めるのは、工事現場の作業員などが出す弁当の食べかすなどにありつけるからと考えられます。

屋内に住むネズミの種類

屋内に住むネズミの種類

日本で見られるネズミはネズミ亜科とハタネズミ亜科に分けられます。

ネズミ亜科に属するネズミはドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、アカネズミ、カヤネズミ、ヒメネズミなどがいます。

ハタネズミ亜科に属するネズミはハタネズミ、スミスネズミ、ヤチネズミ、ミカドネズミなどです。

ネズミには山林などに住む野ネズミと人家やその周辺に住む家ネズミがいます。家ネズミとはドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種で今回焦点を当てる有害なネズミです。

ドブネズミとは

ドブネズミは体長が240mmほどあります。口は丸みがあり、尾は太く、200mmほどの長さです。耳は厚くて小ぶりで、足は40mmほどの長さです。体重は大体300gで、毛色は上面褐色、下面と足の甲は白色をしています。

水中を泳ぐのが比較的上手く、低い水辺を好みます。下水道に多く生息するのは、その環境が生息に適しているためです。また、平面的に移動するため、ビルの上階に上るというよりは、1階をなわばりとします。厨房の周りや下水道の割れ目に巣を作り、食堂・厨房・下水溝・マンホール周辺・ごみ集積所・水洗トイレなどを行動圏とします。

ドブネズミの性質は獰猛で、共食いをすることもあります。

クマネズミとは

クマネズミは体長200mmほどで、体重は200g程度です。ドブネズミよりも若干小さく、丸くて大きな目に大きな耳をしています。尾は体長よりも長く、毛色は上面褐色で、腹は黄色をしています。体毛が黒い個体がいて、それが名前の由来となっています。

運動能力が高く、パイプや電柱を垂直に移動することができます。高所の乾いたところを好み、天井裏、壁、羽目板裏、はりなどで生活をします。

クマネズミの性質は臆病で、警戒心が強く、あまり攻撃的ではありません。長い間、ドブネズミになわばりを圧迫されてきましたが、建物が高層化した近年では増加傾向にあります。

ハツカネズミとは

ハツカネズミは人の掌に乗るほど小型で、体長は75mm程度です。尾は60mmほどあり、大きな耳をしています。毛色は上面がセピア色、体側は灰褐色、腹は白色をしています。歯が鋭いという特徴があります。

ハツカネズミは元々、屋内・野外問わず、広く生存する種ですが、ドブネズミやクマネズミになわばりを圧迫され続けてきました。農村部ではわらの山の中や浅い穴の中に生息することがよく見られます。

家屋内では、行動範囲が狭く、瓦の間に巣を作ることがあります。常に家屋内にいるというよりは、寒い時期だけ住みつくというパターンが多いでしょう。近年は農村部の開発に伴って、ビルにも発生するようになりました。

ネズミの習性

ネズミの習性

家ネズミの種類を見てきましたが、それらには共通した習性があります。これらの習性を利用することで、駆除の際にも効率化が図れるでしょう。以下がネズミの習性です。

  • 夜行性
  • 跳躍力がある
  • かじる力が強い
  • 大食いで飢えに弱い
  • なわばりがある
  • 超音波でコミュニケーションを取る

ネズミはしぶとい

ネズミに対して、跳躍力があるイメージはあまりないかもしれません。実際には、ドブネズミは垂直に80cm、クマネズミで90cm、横にはだいたい1.5mくらい跳ぶことが出来ます。また高いところから飛び降りることもできます。これでは物理的な駆除方法を用いても、なかなか難しそうですね。

ネズミはよく食べる

ネズミに対して、よく食べるというイメージはないかもしれませんが、一日に食べるえさの量は自分の体重の3分の1から4分の1と言われています。しかし、その代わりに飢えにも弱く、ドブネズミで3日間、ハツカネズミで1日しか絶食に耐えることができません。この習性は毒餌を用いた駆除に使えそうですね。

ネズミはどうして嫌われるの?

これだけペットとして動物が飼われ、身近になった昨今でも、ネズミは私たち人間に一番近くて、数が多い動物だと言われています。

そんなネズミはペットとして飼われるケースは稀で、個体数のほとんどは屋内や屋外の野生です。野生のネズミは人間に危険をもたらすことがあります。駆除が必要になるのはそのためです。家ネズミがもつ有害性にはこのようなものがあります。

  • 病原菌の媒介
  • 寄生虫の保有
  • 食品の汚染
  • ケーブルや家具の汚損

ネズミが媒介する病原菌

ネズミが媒介する病原菌

野生のネズミは不潔であるという印象が一般的ですが、その理由はネズミが病原菌を運び、それによって人が感染してしまうことがあるためです。ネズミが媒介する病原菌によって、罹りうる病気は以下です。

  • 食中毒
  • ワイル病
  • 鼠咬症(そこうしょう)
  • ペスト
  • 発疹熱
  • 日本住血吸虫病

食中毒

ここでの食中毒とは、主にサルモネラによる食中毒をいいます。サルモネラ菌が付着した食品を食べることで、細菌が腸管に入り、引き起こされる中毒症状です。サルモネラ菌とは、腸チフスやパラチフスなどの細菌の総称のことです。この食中毒にかかると、症状としては食事から6~24時間後に、腹痛、発熱、悪心、嘔吐、下痢などの急性胃腸炎が発症します。

サルモネラ菌は下水や汚水で繁殖するため、ここをなわばりとするネズミが保菌してしまうことがあるのです。そして、菌を持ったネズミが食べ物を食べたりし、それを人が食べるという感染経路が考えられます。食品は汚染されても変化がないため、汚染された心配があるような食品には口を付けないことが賢明です。

ワイル病

ワイル病は正式名を黄疸出血性レプトスピラ症と言います。ネズミの尿中のらせん菌の一種であるレプトスピラが増殖した小川や下水に人間が入ると、皮膚や粘膜から感染します。感染すると、1~2週間の潜伏期間を経て、高熱、黄疸、筋肉痛を起こし、重症の場合は意識不明に陥ることもあります。

日本住血吸虫病

日本住血吸虫病は、同名の寄生虫を食事などによって体内に取り込むことでかかる病気です。不治の病と言われ、肝臓・脾臓の腫大、腸カタル、腹カタル、発育障害、貧血などを引き起こします。日本住血吸虫は河川などの水辺で発育するものです。卵をネズミが食べてもそのまま排出されますが、その卵が人の口の中に入れば発病します。

本来、この寄生虫はミヤイリガイに寄生し、その中で成虫となるものでしたが、ネズミがこれを保虫し、人の住まいまで運ぶおそれがあるということです。また、ネズミはこの他にも、トキソプラズマ原虫、小形条虫、多包条虫、広東性血線虫、旋毛虫といった寄生虫の宿主になることもあります。

ネズミがケーブルをかじって、家電が故障する?

ネズミがケーブルをかじって、家電が故障する?

ネズミの害は病原菌を運んだり、食品を加害するだけではありません。住まいやビルに物理的な害を加えることもあります。

ネズミは発達した門歯を使って、硬い木の実をも食べることが出来ます。この絶えず伸びる前歯で様々なものを齧ってしまうのです。

木材はもちろん、コンクリートや金属、ゴムなどが齧られることで、家電の故障や停電、ひどい場合はガス爆発や火災の原因にまでなるのです。家電のコードが齧られて初めてネズミの存在を知るというケースも多々あります。

ネズミの繁殖力もあなどれない

人間の暮らしの変化に合わせて、生息域を変えてきたネズミですが、今でも繁栄している秘密はその繁殖力にもあります。たとえば、ドブネズミやクマネズミは寿命である3年間のうちに15~20回も出産し、1回につき平均9匹も子を産みます。

ドブネズミに限っては出産後から数時間で次の交尾が可能という間隔の短さです。生まれた子の成熟も早く、生後15日で巣立ち、2か月で性的に成熟し、繁殖を始めます。

こうして次から次へとたくさんの子どもを産んでいたら、ネズミだらけになってしまいますが、実際はそうでもありません。その理由は子どもの生存率が5%以下という低さだからです。

食物不足や天敵の出現がそうさせています。しかし、これは反対に言うと、好条件下では大繁殖しかねないということです。こういった意味においても、ネズミの発生の回避と駆除は必要と言えます。

ネズミはどうして発生するの?

ネズミはどうして発生するの?

しぶとくて、繁殖力もあるネズミは一体どこから発生するのでしょうか。それはゴキブリなどの害虫と同じで、外からやってきます。ネズミは飢えやすい動物ですから、何よりも餌があることが発生の条件となっています。

食べ物や生ごみ、食べかすが放置されているような環境であれば、ネズミは外から侵入します。更に紙切れや布切れがあれば、それで巣作りができますので、遂にはそこを住処としてしまいます。

ネズミを防除するには

ネズミの発生を防ぐには、以下のような方法が考えられます。

  • 餌となる食物を放置しておかないこと
  • 蓋付きのゴミ箱を利用すること
  • ネズミが入れないような環境にすること

ネズミを建物内に入れないためには、以下のような方法があります。

  • 自動で閉まる扉にすることや防鼠構造を取り入れること
  • パイプや壁の穴の隙間を放置しておかないこと
  • 樹木や電線が屋根とあまり接近しないようにすること

ネズミ退治方法

ネズミの発生方法や入れないようにする方法を見てきましたが、既に侵入してしまっていることでお悩みの方もいらっしゃることでしょう。そんな方に試していただきたいのは、以下のネズミ退治方法です。

ネズミを退治する前に、必ず生息場所と生息数、種類、行動圏を調査しておくことです。ネズミの糞や足跡、尾の跡などでネズミの通り道をみつけることもできます。

  • ネズミが建物の中に入れないようにする環境的駆除方法
  • ネズミを捕捉して殺す機械的駆除方法
  • 殺鼠剤を用いる科学的駆除方法

まとめ

ネズミは警戒心の強い小動物です。自分のなわばりにちょっとでも変わったことがあると、警戒し、近寄らないことがあります。

そのため、必ずしも機械的駆除方法で捉えられるわけではないのです。また毒餌についても、抵抗性を獲得することがあり、そうすると耐性が着いてしまいます。複数の方法をハイブリッド方式で併用することが効率的です。

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