2024年3月5日 | お役立ち情報
まるごとレシピとは?レシピの具体例や活用するメリットを解説
近年は先進国・途上国を問わずフードロスの問題が深刻化しており、フードロス対策の一環として「まるごとレシピ」が注目されつつあります。言葉だけであれば聞いたことがある人は多いかもしれませんが、どういったレシピなのか、活用することでどのようなメリットを得られるのかピンとこない人も多いのではないでしょうか?
そこで当記事では、まるごとレシピの詳細や活用するメリットについて紹介します。またイメージしやすいように、レシピの具体例についても解説。記事内では食品を傷みにくくしてフードロスを防げる「食品用アルコール除菌フードキーパー」を紹介します。
問題視される「フードロス」
現在世界規模で問題視されている「フードロス」。こちらでは、フードロスがそもそもどういった問題なのか、どうして問題視されてしまうのかということについて、簡単に解説します。
フードロスとは?
フードロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことを指します。近年メディアで頻繁に取り上げられることから、最近できた言葉だと思われがちですが、実は30年ほど前から提起されていた社会問題のひとつです。
日本では、1年間に約523万トンのフードロスが発生しており、これは世界中で飢餓に苦しむ人たちに向けた食料支援量の1.2倍に相当します。
また、フードロスを国民一人当たりの量に換算すると、毎日お茶碗1杯分の食品を廃棄していることになります。これは非常にもったいないことではないでしょうか。大切な資源を有効活用するためにも、フードロスを減らすことが求められています。
【参考】我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和2年度)の公表について | 報道発表資料 | 環境省
フードロスが問題視される2つの要因
フードロスには、「もったいない」以外にもさまざまな問題が潜んでいます。こちらでは、フードロスが問題視される2つの要因について解説します。
食の不均衡をもたらす
世界では、毎年40億トンの食糧が生産されており、これは全人口の食をまかなうには十分な量です。にもかかわらず、現実には食料が余る国と足りない国が存在しています。その根本的な原因にはフードロスがあると考えられているのです。
フードロスが起こりやすい先進国では、国民の食糧をまかなうために大量に食品が製造され、自給できない分は他国から輸入されます。つまり、40億トンの食糧のほとんどは経済力のある先進国に集中してしまう一方で、経済力の低い国では食料不足に陥りやすい傾向にあるのです。このアンバランスな現象を食の不均衡と呼びます。
経済・環境に影響をもたらす
フードロスを放置してしまうと、経済や環境問題にも影響をもたらす可能性もあります。大量の食糧を廃棄するにあたっては、多くの資源が使われ多額の費用が発生することで、経済損失にもつながるのです。また、焼却や埋め立てといった方法での廃棄ですと、環境汚染をもたらすこともあるでしょう。
持続可能な社会の実現のためにも、フードロスの実情を把握し、少しでもロスを出さない工夫が求められています。その工夫のひとつが今回ご紹介する「まるごとレシピ」というわけなのです。
まるごとレシピとは?
まるごとレシピとは、食材を細かく切らずにまるごと使用したレシピのことを指します。野菜の皮や魚の骨など、普段なら廃棄してしまう部分もまるごと調理することで、フードロスの削減が期待されています。玉ねぎをまるごと使ったスープや、トマトまるごと使った焼き物など、バリエーションが豊富にあることも特徴です。
まるごとレシピを活用するメリット
食材をまるごと使用する「まるごとレシピ」は、フードロス解消の面で一役買ってくれる存在ですが、実はほかにもさまざまなメリットがあります。こちらでは、まるごとレシピを活用する3つのメリットについてお伝えします。
時短で調理できる
まるごとレシピでは、食材を細かく切らずにまるごと使用します。そのため切る手間が省け、調理時間の短縮につながります。時間がないときでも、自分好みのまるごとレシピをひとつレパートリーに加えておくと便利でしょう。
見た目がオシャレでインパクト抜群
普段何気なく切っている食材を、あえて切らずにまるごと使用することで、オシャレで華のある料理を作ることができます。作るにあたって手間はそこまでかからないのにインパクトのある一品を出せるため、パーティーメニューとしても重宝するでしょう。
栄養を余すことなく摂取できる
「一物全体食」という考え方があり、「食物は全体でひとつの命であり、それをまるごと余すことなくいただく」というものです。まるごとレシピを活用して、普段は廃棄するような部分もまるごといただくことで、その食材の栄養素を余すことなく摂取できます。
たとえば大根を調理する際、葉の部分は捨ててしまうという人も多いのではないでしょうか。実は大根の葉は、白い部分にはないβ-カロテンが含まれていたり、ビタミンCと葉酸の含有量が約4倍であったりと栄養豊富であることがわかっています。食材の栄養素を逃すことなく摂取できることが、まるごとレシピのメリットのひとつです。
まるごとレシピのおすすめメニュー
ひとくちにまるごとレシピといっても、その種類はさまざまです。こちらでは、ご自宅の冷蔵庫に入っている食材や、比較的手に入りやすい食材を使用した簡単まるごとレシピのおすすめメニューを3つご紹介します。
まるごと巻かないロールキャベツ(4人分)
キャベツを豪快にまるごと使用した巻かないロールキャベツのレシピをご紹介します。巻かないので作る負担が減りますし、見た目も豪快で華があるため、お祝いやパーティーレシピとしてもおすすめです。
材料
- キャベツ・・・1玉
- 片栗粉・・・大さじ2
<肉種>
- 合いびき肉・・・400g
- 玉ねぎ・・・1個
- パン粉・・・50g
- たまご・・・1個
- 塩こしょう・・・小さじ1/2
- すりおろしニンニク・・・小さじ1/2
<スープ>
- お湯・・・500ml
- コンソメ顆粒・・・大さじ5
- 塩小さじ・・・1/3
- 黒こしょう・・・小さじ1/3
作り方
- 玉ねぎをみじん切りにします。
- 玉ねぎと肉種の材料を入れて混ぜます。
- キャベツの芯と中心部分の葉をくり抜き、2を半量詰め込みます。くり抜いた中心部分のキャベツを半量乗せ、片栗粉をかけます。残りの2を詰め、片栗粉をかけます。
- 残りのキャベツを鍋底に敷き、3を入れます。スープの材料を入れてフタをし、弱火で1時間ほど煮込みます。
- 切り分け、器に盛りつけて完成です。
ピーマンの煮浸し(2人分)
電子レンジで簡単に作れるピーマンの煮浸し。しっかり加熱することで、種までまるごと食べることができます。
材料
- ピーマン・・・4個
- 白ごま・・・適量
- ☆水・・・200ml
- ☆みりん・・・大さじ1
- ☆ごま油・・・大さじ1
- ☆顆粒和風だし・・・大さじ1/2
- ☆しょうゆ・・・小さじ1
作り方
- ピーマンを軽く洗い、爪楊枝で数か所穴をあけます。
- 耐熱ボウルに☆の材料をすべて入れ、よく混ぜます。
- ピーマンを入れ、ふんわりとラップをして600Wの電子レンジで7分ほど、ピーマンに火が通るまで加熱します。
- 器に盛って白ごまを振り、完成です。
玉ねぎのまるごとスープ(1人分)
鍋に入れて煮込むだけで完成する玉ねぎのまるごとスープをご紹介します。玉ねぎには、血液をサラサラにしてくれる硫化アリルが豊富に含まれています。また、風邪予防効果のあるケルセチンも含まれているため、まるごと食べて免疫力を高めましょう。
材料
- 玉ねぎ・・・1個
- 水・・・500ml
- 固形コンソメ・・・1~2個
- 刻みパセリ・粉チーズ(あれば)・・・適宜
作り方
- 玉ねぎは皮をむいて頭とお尻を切り落とし、深めに十字の切れ込みを入れます。
- 鍋に玉ねぎ、水、固形コンソメを入れ、火にかけます。
- 沸騰したら中火にし、20分ほど煮込みます。
- 玉ねぎがやわらかくなったら器に盛りつけ、好みで刻みパセリや粉チーズを振りかけたら完成です。
食品を傷みにくくしてフードロスを防ぎましょう
ついつい存在を忘れて、冷蔵庫の中で食材を傷ませてしまった経験がある人は少なくないのではないでしょうか。フードロスを防ぐには、まるごとレシピなどを活用して廃棄を減らすことももちろんですが、食品を傷ませないように保存して使い切ることも重要です。
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今回ご紹介したまるごとレシピと併用しつつ、フードロスを減らしていけるよう、一人ひとりが取り組めるといいですね。
まとめ
フードロスは、食の不均衡をもたらすだけではなく、経済や環境にも影響を与えうる現象です。近年、世界規模で取り組んでいる持続可能な社会の実現の妨げにもなりうることから、一人ひとりが意識して減らしていくことが求められています。
まるごとレシピはフードロス削減のひとつの手段として注目されています。食材を細かく切らずにまるごと使用するため、調理の手間が省けますし、栄養を余すことなく摂取できます。比較的簡単に作れるのに見た目もオシャレでインパクトがあり、パーティー料理としても使える優れものです。
「持続可能な社会の実現」「フードロスの解消」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、食材の味を隅々まで堪能できるまるごとレシピを活用して美味しく対策してみませんか。