兵庫ってどんなところ?兵庫県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

兵庫ってどんなところ?兵庫県の文化・食べ物・お祭り・県名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「兵庫県」です。

兵庫は関西で最も広い面積を持つ県で、北は日本海、南は瀬戸内海に面しています。異国情緒あふれる神戸の異人館や中華街、世界遺産の姫路城、古くから名湯として知られる有馬温泉など、兵庫県には多くの人気スポットがあります。

本記事では、兵庫県の魅力をたっぷりお伝えしますので、ぜひお楽しみください。

兵庫県とは

はじめに、兵庫県の基本情報をご紹介いたします。

県の位置

兵庫県は近畿地方に属し、東経約134〜135°、北緯約34〜35°に位置しています。東は大阪府と京都府、西は岡山県と鳥取県に接し、北は日本海、南は瀬戸内海に面しています。本州で県域が2つの海に面しているのは、青森県、山口県、兵庫県の3県のみです。

日本の時刻を決める東経135度の子午線が明石市をはじめとして9つの市を通っています。明石市は日本で最初に標識を建て、積極的にアピールしてきたため、「子午線のまち」といわれています。

県名の由来

兵庫の県名の由来は、現在の神戸市兵庫区あたりを指す兵庫という地名です。兵庫には「兵庫津」と呼ばれる港があり、幕末にはアメリカなどと貿易をするための開港場に指定されました。慶応4年(1868年)には周辺の旧幕府領を管轄する兵庫鎮台が置かれましたが、まもなく兵庫裁判所と改称され、同年5月23日に兵庫県となりました。役所が置かれた地が兵庫だったため、県名が兵庫にされたと考えられています。

兵庫という地名は兵器の倉庫が置かれていたため名付けられたという説もありますが、定かではありません。

兵庫県の文化

兵庫県の文化

兵庫県に伝わる文化のうち、主なものをご紹介いたします。

異人館

神戸市の三宮や元町から徒歩10〜15分ほどのところに『北野異人館街』があります。

1858年の安政五カ国条約により、日本はアメリカ・イギリス・ロシア・オランダ・フランスの五カ国と函館・神奈川・長崎・新潟・兵庫の5港の開港を取り決め、外国人の居留地での居住を認めました。

兵庫(神戸港)は1869年1月1日に開港しましたが、来日外国人によって居留地の用地が不足したため、居留地から山手に伸びる南北道が整備され、神戸港を一望する高台にも多くの洋館が建てられました。レンガの外壁と尖塔の風見鶏が特徴的な「風見鶏の館」、萌黄色の外壁に包まれた「萌黄の館」、外壁を覆う天然石の形状が魚のうろこのように見える「うろこの家」など、16の異人館が公開されています。異国情緒あふれる北野異人館街は神戸を代表する観光スポットです。

洋菓子

神戸市は開港とともにさまざまな西洋文化が入ってきました。その一つが『洋菓子』です。

全国的に有名な洋菓子店には神戸発祥のお店が珍しくありません。「ゴンチャロフ」は、ロシア人のマカロフ・ゴンチャロフ氏が大正12年に神戸・北野でチョコレート工房を創業したのがはじまりです。ウイスキーボンボンは、ゴンチャロフが日本で初めて作ったといわれています。

「モロゾフ」は、1931年に神戸・三宮トアロードでチョコレートショップを営んでいたモロゾフ一家が設立しました。モロゾフは日本に初めてバレンタインの習慣を持ち込んだ洋菓子店です。

「ユーハイム」はドイツ人菓子職人のカール・ユーハイムが1922年、横浜に「E・ユーハイム」を創業しましたが、関東大震災で被災したため、神戸に移転しました。日本で初めてバウムクーヘンを提供した店で、神戸元町商店街に本店があります。

百貨店の洋菓子コーナーでおなじみの「本高砂屋」、「神戸風月堂」、「ケーニヒスクローネ」なども神戸発祥の洋菓子店です。「アンリ・シャルパンティエ」は神戸の隣の芦屋市に本店があります。

灘の酒造り

兵庫県は日本酒の産地として有名です。県内には66の酒蔵があり、全国の約30%にあたる年間約92,000KL(2022年度)の日本酒を製造しています。

【参考】兵庫県「清酒

県内ではまず伊丹で酒造りが盛んになり、江戸時代初期から中期頃には灘地域でも造られるようになりました。しかし、伝承では元弘・建武の昔(1330年頃)からすでに灘地方で酒造りが行われていたともいわれています。

灘の酒は、神戸市から西宮市の沿岸部に位置する「灘五郷」と呼ばれる地域で醸造される日本酒です。「白鶴」や「菊正宗」、「大関」、「沢の鶴」など、有名な銘柄も灘五郷で醸造されています。

甲子園

西宮市の『阪神甲子園球場』は、高校球児の憧れの舞台であり、阪神タイガースの本拠地です。阪神甲子園球場は1924(大正13)年に日本初の本格的野球場として誕生しました。この頃は、すでに全国中等学校優勝野球大会(現在の全国高等学校野球選手権大会)が始まっていました。豊中球場(大阪府)や鳴尾運動場(西宮市)で開催されていたのですが、球場の規模が小さくて観客を収容しきれなくなっていったのです。大規模な球場の建設を求める声に応えて建設されたのが阪神甲子園球場です。2024年は開場100周年を迎えるため、さまざまな100周年記念事業が予定されています。

兵庫県の食文化・有名な食べ物

兵庫県の食文化・有名な食べ物

続いて、兵庫県の主な食文化をご紹介いたします。

明石焼

『明石焼』は明石市のソウルフードで、地元では玉子焼とも呼ばれています。小麦粉とじん粉、玉子、タコを使い、熱伝導の良い銅鍋で焼きます。焼き上がった明石焼は四角い板の上に乗せ、出汁につけて食べるのが特徴です。じん粉とは、小麦粉のでんぷんを精製したもので、加熱しても硬くならないため、柔らかくふんわりと仕上がります。

イカナゴのくぎ煮

『イカナゴのくぎ煮』は、イカナゴの稚魚をしょうゆ、砂糖、生姜などを加えた煮汁で甘辛く煮た佃煮のことです。煮上がった姿が錆びた釘のように見えることから、くぎ煮と呼ばれています。元は漁業関係者の家庭で作られていましたが、明石の漁業協同組合の女性たちが一般家庭向けに改良して普及に努めたため広く知られるようになり、瀬戸内の春の風物詩となっています。

神戸ビーフ

『神戸ビーフ』とは、兵庫県産の但馬牛の中から厳選された牛肉のことです。神戸牛、松阪牛、近江牛は日本三大和牛と呼ばれますが、神戸牛は最も厳しい審査基準が設けられています。

神戸牛のおいしさの秘密は、肉の甘みと香りです。脂肪に含まれるうまみ成分のオレイン酸は、他の和牛を寄せ付けない高水準の含有量です。神戸牛は海外でもKOBE BEEFとして知名度が高く、欧米を中心に牛肉の最高峰ブランドとなっています。

かつめし

『かつめし』は、加古川市の郷土料理です。皿に盛ったご飯の上にビーフカツを乗せ、デミグラスソースをベースとしたタレをかけ、茹でたキャベツを添えます。ビフカツが珍しかった頃に、箸で気軽に食べられる洋食が考案されたことがかつめしのルーツとされています。

兵庫県の伝統行事・まつり

兵庫県の伝統行事・まつり

兵庫県に伝わる主な伝統行事や祭りは、次のとおりです。

灘のけんか祭り

姫路市の松原八幡神社で毎年10月14、15日に開催される秋の例祭です。3基のみこしをぶつけ合う特殊な神事で、全国の数あるけんか祭りの中でも最大規模の祭りといわれています。

南京町春節祭

中国では旧暦のお正月を「春節」として盛大に祝う風習があり、爆竹が鳴り響き、龍や獅子が舞い踊ります。日本三大中華街の一つに数えられる南京町では、1987年から旧暦の正月に合わせて春節をアレンジした春節祭が開催されるようになりました。一瞬にして顔の面が変わる「変臉(へんれん)」などの伝統芸能も披露されます。

神戸まつり

神戸まつりは「神戸カーニバル」と「みなとの祭り」が一緒になり、1971年にスタートした市民参加型の祭りです。神戸市の三宮フラワーロードをメイン開場とし、さまざまな団体のストリートパレードを楽しめます。「サンバストリート」には毎年多くのサンバチームが華やかなコスチュームをまとって参加し、サンバのリズムに合わせて華麗な踊りを披露します。

例年5月に開催されますが、2024年は国際的なスポーツイベント「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」が神戸で開催されるため、4月に前倒しして実施される予定です。

兵庫県の建築物・遺産

兵庫県の建築物・遺産

兵庫県の主な建築物や遺産は次のとおりです。

姫路城

『姫路城』は白漆喰総塗籠造りの白の城壁で、シラサギが羽を広げたような優美な姿から「白鷺城(しらさきじょう)」の愛称で親しまれています。大天守は5重6階地下1階で、現存12天守の中で最も高い31.5メートルの高さです。大天守は1609年に建築されたもので、400年以上経過しても美しい姿を残しています。

1993年、奈良の法隆寺とともに日本で初めて世界文化遺産に登録されました。

住所:兵庫県姫路市本町68番地 姫路城三の丸広場北側(姫路城管理事務所)
公式サイト:https://www.city.himeji.lg.jp/castle/index.html

神戸ポートタワー

『神戸ポートタワー』は神戸港にふさわしいランドマークとして1963年に誕生しました。タワーとしては世界初のパイプ構造による建物です。鼓を縦に引き伸ばしたような独特の優美なデザインは「鉄塔の美女」と呼ばれています。展望室からは神戸空港や六甲山、淡路島などが一望できます。

1995年1月の阪神・淡路大震災では周囲のビルも大きな損害をうけましたが、神戸ポートタワーはほとんど損害を受けていません。震災から間もない2月14日には、神戸を元気づけるようにライトアップが再開され、市民の心のともしびといえる存在になりました。

大規模改修工事のため休業していましたが、2024年4月26日にリニューアルオープンします。今回のリニューアルによって屋上エリアへの入場が可能になり、タワーの頭の上にティアラのように乗せられたガラス張りのオープンエア空間から神戸の風景を360度見渡せます。

住所:兵庫県神戸市中央区波止場町5-5
公式サイト:https://www.kobe-port-tower.com

明石海峡大橋

『明石海峡大橋』は、神戸市と淡路島の間の明石海峡にかかる世界最大級の吊り橋で、橋長は3,911mです。1988年5月に着工し、およそ10年の歳月をかけて1998年4月に完成しました。パールブリッジの愛称を持ち、夜間は時期によってデザインが変わるライトアップが見られます。

普段立ち入れない管理用通路を通り、海面上約300mの主塔で360度のパノラマ体験ができる明石海峡大橋ブリッジワールドが不定期で開催されています。

県民の日とその由来

「県民の日」を定めた都道府県もありますが、兵庫県は県民の日を制定していません。関西の2府4県で県民の日を制定しているのは和歌山県のみです。県民の日はどちらかといえば東日本に多く、西日本は少ない傾向です。

まとめ

兵庫県は世界遺産の姫路城や異国情緒漂う異人館街など、人気の観光スポットが数多くあります。羊やヤギなどの動物と触れ合える『六甲山牧場』や、ジャイアントパンダとコアラを一緒に見られる日本で唯一の動物園『王子動物園』など、家族で楽しめるスポットも豊富です。神戸ビーフや松葉ガニなど高級グルメからスイーツまでグルメも充実しています。

リフレッシュしたいときは、文人墨客に愛された有馬温泉や城崎(きのさき)温泉に出かけてみるのもよいでしょう。休日を利用して兵庫県に足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

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