2022年10月1日 | お役立ち情報
飛行機に持ち込みできるもの・できないものを解説!国際線と国内線の違いは?
旅行や出張で飛行機を利用する機会がありますが、搭乗前には必ず手荷物検査があります。しかし、持ち込みできるもの・できないものについて詳しくわからない人も多いのではないでしょうか。また、国内線と国際線では荷物の持ち込みに関するルールが異なります。持ち込みできないものを手荷物に入れてしまわないよう、海外旅行の際は国際線のルールを知る必要があります。今回は、国内線と国際線で飛行機に持ち込みできるもの・持ち込みできないものを解説いたします。
飛行機に持ち込めないものがある理由
飛行機に乗る前にはチェックインカウンターで預ける「預け手荷物」も機内に持ち込む「機内持ち込み手荷物」もX線検査機を通して危険物の持ち込みがないか検査されます。また、人間も持ち込みが禁止されているものを身につけていないか確認するため金属探知機のゲートを通ることが必須となっています。
このように持ち物検査がおこなわれるのは、テロやハイジャック、事故などを防ぐためです。飛行機は日常とは異なる空の上の空間なので、普段使っているものでも危険物になることがあるのです。持ち込みが禁止されているものとは知らずに荷物に入れていた場合、廃棄しなくてはいけなくなるかもしれません。そのようなことを避けるためにも何が持ち込みを禁止されているか把握しておきましょう。
飛行機に持ち込みできないもの
国内線でも国際線でも危険物は飛行機に持ち込めません。どのようなものが危険物に該当するか確認しておきましょう。
発火や爆発の恐れがあるもの
燃えやすいものや爆発の恐れがあるものは、機内への持ち込みも預け手荷物に入れることも禁止されています。
- 高圧ガス…カセットコンロ用ガス、キャンプ用ガス、酸素缶、ライター用補充ガスなど
- 引火性液体…オイルタンク式ライター、ペンキ・塗料など
- 火薬類…花火、クラッカーなど
- 可燃性物質…多量のマッチ、炭など。
有害物質など危険性があるもの
酸化性物質や毒物類などは漏れてしまったときに危険なので、機内にも預け手荷物にも入れることは禁止されています。
- 酸化性物質…酸素系漂白剤、強力カビ取り剤、小型酸素発生器、瞬間冷却剤など。
- 毒物類…殺虫剤、農薬など。
- 腐食性物質…液体バッテリー、水銀、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)、空間除菌剤、化学反応で熱を発する加熱式弁当など
- 放射性物質など
国内線と国際線のルールの違い
国内線でも国際線でも燃えやすく爆発の恐れがあるものや有毒物質、凶器になるものなどは、機内への持ち込みが禁止または制限されています。機内への持ち込みルールは航空会社によって独自に設けられていることがありますので、国際線を利用するときは事前にWebサイトなどで確認しておきましょう。
また、国際線は液体物の持ち込みルールが国内線と異なるので注意が必要です。すべての液体物は100ml以下の容器に入れる決まりになっています。液体が100ml以下であっても容器が100ml以上であれば持ち込みできません。飲み物のペットボトルも持ち込めないので注意しておきましょう。液体物の容器はジッパーがついた容量1L以下の透明プラスチック製袋に入れておきます。1人あたり持ち込める袋は1つまでとなっており、手荷物検査時はバッグから取り出して検査員に提示が必要です。液体の中には歯磨きやハンドクリーム、味噌など、普段液体とは認識していないようなものも含まれています。ただし、医薬品やベビーミルク、ベビーフード、特別な制限食などは機内で必要な量に限り持ち込みが認められます。医薬品は処方箋の写し、薬袋、医師の診断書などの提示が必要なので用意しておきましょう。これらのルールは機内への持ち込みに関してのみ適用され、預け手荷物には適用されません。
国内線に持ち込めるもの・持ち込めないもの
ここからは、国内線に持ち込めるものと持ち込めないものをご紹介いたします。機内に持ち込めなくても預け手荷物に入れられるものもあれば、その逆もありますのでご確認ください。
持ち込みも預け入れもできるもの
国内線は国際線で制限される「味噌」「缶詰」「瓶詰め」「漬物」「ヨーグルト」などの食品や、「シャンプー・リンス」「歯磨き粉」「エアゾール」「ヘアジェル」などの日用品、100ml以上のペットボトル飲料や、日本酒、ワインなどのアルコール類、コンタクト保存液など、持ち込みも預け入れも可能です。ただしアルコール類に関してはアルコール度数によって持ち込めないこともありますので、利用する航空会社に確認しておきましょう。
持ち込みは不可・預け入れはできるもの
刃物、ハサミ、工具、バットなど凶器になるようなものは機内に持ち込めませんが、預け手荷物に入れることは可能です。ただしカミソリの場合、T字カミソリや刃体の長さが4cm以下の眉毛用カミソリであれば機内に持ち込めます。ハサミは刃体が6cm以下で先が尖っておらず、刃が鋭利でないものは機内に持ち込み可能です。それ以外のものは預け手荷物に入れておきましょう。詳細は航空会社にご確認ください。
持ち込みはできるが預け入れはできないもの
電子タバコは機内に持ち込みできますが、預け入れはできません。ただし、電子タバコ本体や予備のバッテリーを機内で充電することは禁止されていますので注意しておきましょう。なお、機内に持ち込みできても喫煙はできません。
また、パソコンやデジタルカメラなどの予備用リチウムイオン電池は機内に持ち込みできますが、預け入れはできません。ただし、160Whを超えるリチウムイオン電池は機内持ち込みもできません。ノートパソコンやビデオカメラなどリチウムイオンを内蔵した電子機器は、電源を完全にオフにして損傷しないように機器を保護すれば預け手荷物に入れられます。
持ち込みも預け入れもできないもの
花火やクラッカーは火薬を使用しているため、機内への持ち込みも預け入れもできません。また、化粧品類や医薬品類を除くスプレー缶、害虫駆除を目的とする殺虫剤も持ち込み・預け入れともに不可となっています。
条件付きで持ち込めるもの
化粧品や医薬品(非放射性のもの)は1容器0.5kgまたは0.5リットル以下で、1人2kgまたは2リットルまでであれば機内に持ち込めます。また、スプレー缶は非放射性の化粧品・医薬品、スポーツ用品・日用品(引火性ガス・毒性ガス以外)は持ち込みも預け入れもできます。たとえば医薬部外品の虫よけスプレーは持ち込みとしても預け手荷物としても取り扱ってもらえる可能性があります。詳しくはご利用になる航空会社にお問い合わせください。
また、喫煙用ライターは液化ガスライターや綿状の吸収剤に燃料を吸収させるオイルライターであれば、一人1個のみ持ち込み可能です。安全マッチは小型のものに限り1人1個のみ持ち込めます。
電動車いすはバッテリーが取り外しができれば機内持ち込みも預け入れも可能です。取り外せない場合は機内に持ち込めませんが、誤作動防止の対策がとられているもののみ、預け手荷物にできます。
コードレスのドライヤーやヘアアイロンは、取り外しができない電池式は機内持ち込みも預け入れもできません。電池が取り外せるものであれば、電池を外して短絡防止措置(端子の保護など)をとれば持ち込みも預け入れも可能ですが、外した電池は機内に持ち込んでください。ガス式はアイロン部分にカバーをつければ持ち込み可能ですが、予備のガスカートリッジは持ち込みも預け入れも禁止されています。
モバイルバッテリーも注意が必要です。充電式のモバイルバッテリーはリチウムイオン電池が内蔵されているため、預け入れできません。容量が160Wh未満であれば機内に持ち込みできますが、100Wh〜160Whは1人2個までに制限されています。160Wh以上のものは機内持ち込みも預け入れも禁止です。
国際線に持ち込めるもの・持ち込めないもの
国際線は液体物に関するルールが国内線と異なるため、国内線で問題のない荷物でも機内持ち込みには制限があります。機内に持ち込む場合はルールを守って荷物に入れましょう。
持ち込みも預け入れもできるもの
国際線では、基本的に食べ物の機内持ち込みや預け入れは可能です。ただし、水分を多く含むものは液体と判断されて持ち込みが制限されるため、機内に持ち込むときは決められた方法や量を守って持ち込みましょう。ただし、渡航先の国によっては入国時の持ち込みや出国時の持ち出しが禁止・制限されている食べ物があるので確認しておきましょう。
持ち込みは不可・預け入れはできるもの
国際線では液体物を機内に持ち込む場合、100ml以下の容器に入れるルールがあります。100ml以上の容器に入った液体は持ち込みできないため、預け手荷物に入れましょう。たとえばペットボトル飲料は通常100ml以上の容器のため、持ち込みはできません。ただし、保安検査後の国際線制限エリア内で購入したものであれば持ち込み可能です。
持ち込みはできるが預け入れはできないもの
国内線と同じように電子タバコやライター、マッチ、パソコンやデジタルカメラなど電子機器の予備用リチウムイオン電池は機内へ持ち込みはできるものの預け入れはできません。電子タバコは1人1個まで機内に持ち込み可能ですが、機内での使用や予備バッテリーの充電は禁止されています。ライターやマッチも1人1個まで機内に持ち込みできますが、プレミキシングライター(ターボライター、ジェットライター、ブルーフレームライターなど)は持ち込みも預け入れもできません。電子機器に使用するリチウムイオン電池も預け入れ手荷物にはできませんが、機内には持ち込み可能です。ただし、160Whを超えるリチウムイオン電池は機内持ち込みもできません。
持ち込みも預け入れもできないもの
国内線と同じように火薬を使用している花火やクラッカー、化粧品類や医薬品類を除くスプレー缶、害虫駆除を目的とする殺虫剤などは、持ち込み・預け入れともに不可となっています。
条件付きで持ち込めるもの
国際線では水分を含んでいるものを液体物とみなすため、国内線では問題なく機内に持ち込めるものでも厳しく制限されます。たとえば飲料水、味噌、しょうゆ、缶詰、漬物、ジャムなどの食品、洗顔フォーム、化粧水、日焼け止めスプレー、シャンプー、香水などの化粧品は、100ml以下の容器に入れ、容量が1L以下のジッパー付き透明プラスチック製袋に入れれば機内に持ち込みできます。たとえばガス式のヘアアイロンも1L以下のジッパー付き透明プラスチック製袋に入れる必要があり、入らない場合は持ち込みできません。100mlを超える液体物は、預け入れ手荷物に入れましょう。
モバイルバッテリーは国内線の規定と同じ航空会社が多いものの、国や航空会社によって規定が異なる場合がありますので、詳しくはご利用になる航空会社にお問い合わせください。
まとめ
普段何気なく使っているものでも飛行機の中では危険物となることがあるため、機内持ち込みや預け手荷物のルールは細かく決められています。航空会社によってルールが異なるため、持ち込みできるか不明なときは、ご利用の航空会社にお尋ねになると安心です。国内線を利用するときも国際線を利用するときも、それぞれのルールを守って快適な空の旅を楽しみましょう。