2017年12月25日 | お役立ち情報
受験生の親が知っておきたい心得!干渉や口出しなどの態度
受験生の子供を持つと、親としてもやはり心配です。
「ちゃんと勉強できているのか」、「志望校に受かるのか」など。
過度に心配してしまい、おせっかいのような口出しをして親子関係が悪化した、なんてこともよくあります。
受験生の子供に対し、親としてどんな接し方がベストなのか検証していきましょう!
東大生の親を参考にする
子供の話を聞く
東大生の子供を持つ親に、「子供に接するときにどんな点に注意しましたか?」というアンケートがあります。
その結果、一番多かったのが「子供の話を聞いてあげる」という意見。
実に9割ほどの親が実践していたということです。
ポイントはあくまでも「子供が自主的に話したことに対し、耳を傾けること。」
親の方から根掘り葉掘り聞くのではなく、子供の意見を聞いてそれに対し、親から質問を投げかけていくというスタイルです。
例えば下記のような流れ。
子供「今週は、塾で模擬試験があるから夜は外で買って適当に食べるよ。」
親「そうなんだ、わかった。それだったらお金渡しておくね。5000円あれば足りる?」
子供「足りる。ちょっとした空き時間にコンビニとかで買って塾で食べるから。別にどこかに行って食べるわけではないし。」
親「帰りは何時ぐらいになりそう?」
子供「わかんないけど、たぶん9時ぐらい。」
このような、なんてことのない話ですが、子供がどのような状況でどれぐらい勉強しているのか、会話の中でわかります。
夜遅くまで塾に残っているということは、それだけ勉強しているということ。
これなら帰ってきて、リビングでくつろいでいたとしても「勉強しなさい!」などときつく言う必要もなくなりますね。
会話がないと、ただお金を渡すだけになってしまいますし、「夜まで遊んで、家に帰っても勉強しない」などと勘違いしてしまうことがあります。
会話は信頼関係を深め、すれ違いをなくすのになくてはならないコミュニケーションです。
考えたり、突き詰める機会を与える
親子の会話が増えると、それだけ物事を考えさせる機会が増えます。
それは勉強に限った事ではありません。
どんな話でも良いです。
例えば、スポーツの話をしていたとしましょう。
子供「今は野球チームの○○がすごい弱い 」
親「なんでそんなに弱いの?」
子供「主力メンバーが高齢化になって、若い選手が育っていないから。」
親「なんで若い選手が育たないの?」
子供「最近はFAとかで取ってきて、若手を育てることを怠っているから。」
日常会話の一場面ですが、「なぜそうなってしまうのか」というところまで話すことが当たり前になってきます。
これは野球の話ですが、他にも
「iPS細胞を見つけた人はなんで作ろうと思ったのか?」
「保育園の無料化はなぜ進められているのか?」
などニュースを見ていて、ちょっとしたことがきっかけで議論になることもあります。
そうなると子供と結論に至るまで話し合いができるので、それが勉強にも応用できるというわけです。
論理的に考える習慣が身につけば、必然的にそれが勉強に役立ちます。
子供と接するときに意識したいこと
自主性を大事にする
現役東大生や卒業生に話を聞くと、親から勉強しろと言われた人が非常に少ないことがわかっています。
ガミガミ勉強しろと言われても、結局は強制的な意識が生まれてしまうため、心から勉強しようという強い気持ちが生まれてきません。
「どこどこに受かってほしい」、「どこどこの大学に行ってほしい」、「こんな職業に就いて欲しい」ということは口にせず、子供の自主性や希望を尊重することが大切です。
希望を聞いてあげる
子供の自主性を尊重していたけど、あまりにものんびりしすぎて心配という親もいるでしょう。
そんなときは、「どんな学校を受けたいのか」、「将来どんな職業に就きたいのか」と聞いてあげましょう。
子供が希望を親に伝えたということは、少なからず子供も目標を公言してしまったという気持ちが出てきます。
言った手前、引けない気持ちがあるので、おのずと勉強する子供が多いです。
目標や将来の夢などを公言しないと、いつの間にか目標を下げてしまうことがあるので子供の希望を早い段階から聞いてあげましょう。
そこで間違っても、「無理!」とか「そんなお金はうちにはない!」などと言うのはやめましょう。
無理かどうかは子供が自分で判断していくはずです。
言葉以外で応援する
お節介のように、「頑張ってね!」、「絶対に合格してね!」などとプレッシャーをかけるのは禁物です。
それより、親としてできるサポートの方が子供も嬉しいです。
例えば、
- 美味しいお弁当を作ってあげる
- 参考書や受けたいセミナーの資金を惜しげもなく出してあげる
- 勉強に必要な文具や道具などを購入してあげる
子供が勉強するのに集中できる環境を作ってあげることが必要です。
陰ながら応援してくれているというのは、子供にも十分伝わっているので、あえて口にする必要はないでしょう。
「お金がないから受験できなかった」、「物がないから勉強する効率が悪くなった」などとなるのは、とてもかわいそうです。
資金面の援助は親として、できる限りバックアップしましょう。
目標を明確にする
なぜその高校(大学)に入りたいのか聞く
子供と会話する時は勉強する、しないの話し合いではなく、どこの学校に行きたいのか聞いてみましょう。
その学校に行って何を学びたいのか、どんなことをやりたいのか明白にしておくと、子供の目標が改めて明確になります。
その会話の中で、
「そういった目標があるならこっちの学校の方がいいんじゃない?
もしそれでだめだったら、そっちに行けばいいんだし。」
などと、さらにレベルの高い学校を目指すアドバイスもできるでしょう。
やみくもに勉強するより何か目的があったほうが、勉強するモチベーションも高まります。
どんな職業に就きたいか聞く
さらに将来を見据え、何になりたいかも聞いておくと良いでしょう。
その職業に就くには学校でどんなことを学ばなければいけない、どんな資格を取得しなければいけないかなど改めて認識することができます。
もし親が経験している職業なら、どんな環境か伝えてあげるのも良いですね。
「こんな素敵な仕事だから目指してくれるなら嬉しいな」、などの一言が子供のモチベーションアップにつながります。
その職業の楽しさや喜びを教えてあげられると、子供も継続的に気持ちを持てるはずです。
心理を逆利用する
「勉強しなくていい」と伝える
子供は親の背中を見て育っていますから、親がしっかりと働いているなら、子供も将来的にはちゃんと働かなければいけないというのは分かっているはずです。
いつまでもダラダラ過ごしていたらダメだというのは分かっていますので、親がガミガミ言う意味はないでしょう。
逆に反感を買い、余計に勉強してなるものかという気持ちも生まれてしまいかねません。
それよりも心配にさせるような言い方のほうが効果的です。
例えば、
「別に勉強するしないは自分の勝手だけど、将来的に困るのは自分だよ。」
「あの時勉強しておけばよかった、なんて思わない自信があるなら勉強しなくてもいいよ。」
このように突き放されてしまうと、子供も自分に対し不安になってくるので「勉強しないとやばいかも」という気持ちが強くなってきます。
敢えて褒める
例えばテストで英語の点数が50点だったとしましょう。
普通の親なら、「もうちょっと頑張って70点ぐらいにはしたいね。」などと言うでしょう。
しかし、それをあえて下記のような言い方をしてみたらいかがでしょうか。
「あんたほとんど勉強していないのに、よく50点取れるね。実は頭いいんじゃないの?もうちょっとだけ頑張ってみたらさらに点数いくんじゃない?」
このように言われると、子供もついついその気になって今まで以上にモチベーションが上がるはずです。
子供に対し、「自分が思っている以上に能力があるんじゃないの?」という伝え方をするとやる気が出てきます。
「馬の鼻先に人参をぶら下げる」理論
物を買ってあげる
人間、何か利益や対価を得られると分かっていると、それに向かって邁進します。
その理論から、頑張ったご褒美を何かしてあげるのも良い方法です。
しかし、中学生や高校生になってくるともう大人。
生半可なご褒美ではモチベーションも上がりません。
「数万円するギター」、「数万円するパソコン」などちょっと大きなプレゼントを用意するとよいでしょう。
それで頑張ってくれるなら安いものです。
ただ単に頑張れ、と言うだけでは厳しすぎます。
親としても頑張っただけの見返りを用意しておく必要があります。
一人暮らしをさせてあげる
受験生が高校生の場合、一人暮らしというのもかなりのモチベーションになるはずです。
もう親離れして独立したいという気持ちが生まれる年頃ですから、一人暮らしというニンジンは大きな効果が期待できます。
「もし大学に受かったら一人暮らししてもいいよ。」などと伝えると、かなりやる気もアップするはずです。
これは受験生のみならずプロスポーツ選手でも賞金増でモチベーションをアップさせることが度々あります。
人間が本来持っている欲に対する作戦ですから効果はあるでしょう。
ただ、この作戦は子供の頃からやりすぎると善意が無くなり、見返りばかり求める可能性もあるので注意が必要です。
まとめ
以上、受験生の親が知っておきたい心得について紹介しました。
子供の性格にもよりますが、まずは様子を見て、つかず離れずの関係を維持していくのがおすすめです。
「無関心なようで実は心配している」というようなスタンスがベストです。
もし子供があまりにも危機感を感じていないようなら、心理的に揺さぶってみるのも効果的。
「今勉強しないことでどんな人生が待っているのか」という不安感を煽るような伝え方をすると、危機感も出てくるはずです。
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