調理器具のお手入れをしよう!まな板や包丁など道具別に紹介

調理器具のお手入れをしよう!まな板や包丁など道具別に紹介

愛用の調理器具を、できるだけ長く使い続けられたらいいと思いませんか。

それにはやはり、日々のきちんとしたお手入れが必要です。そうすれば器具を長く使い続けられるだけでなく、菌やウイルスの付着を防いで食中毒を予防することもできます。

そこで今回は、調理器具の基本的なお手入れ方法や、まな板・包丁・鍋・フライパンといった道具別のお手入れポイントを解説いたします。

調理器具の正しいお手入れで食中毒を防ごう

調理器具の正しいお手入れで食中毒を防ごう

調理器具を正しくお手入れすることによって、食中毒を防ぐことができます。道具を長く使い続けるためにも、基本的なお手入れ方法をご確認ください。

調理器具の正しいお手入れ方法

調理器具は、使ったらすぐに洗うのがベストです。汚れが付いたままでは不衛生なうえ、劣化を早めてしまいます。料理をしたあとは、食材カスだけでなく雑菌も多く付着するため、洗浄・消毒してよく乾燥させましょう。

中性洗剤

スポンジに中性洗剤を含ませ、まな板や包丁などをまんべんなくこすり洗いし、流水で十分にすすぎます。まな板は古くなると表面に傷が増え、汚れが取れにくくなるので注意しましょう。

しかし、これだけでは菌を完全に除去することはできません。実はスポンジは菌の巣窟。湿った状態で放置されることの多いスポンジには食べかすや油などのエサも豊富で、菌にとっては快適なすみかなのです。スポンジで洗っても、完全に菌を防ぐことはできないといえるでしょう。

包丁やまな板は洗剤で洗ったあとに消毒して、雑菌を除去しましょう。

【参考】食品安全委員会「食中毒を予防するには」

熱湯消毒

しっかり汚れを落としたあとに、加熱消毒します。80度以上のお湯で最低5分間加熱すると効果的です。消毒後は十分に乾燥させましょう。これは、消毒剤がなかった時代、哺乳瓶の消毒でよく使われていた方法です。

鍋に入らないものは、80度以上のお湯を10秒以上かけ続けましょう。ただし、熱湯消毒より効果は薄れてしまうため、心配なときは消毒液を使った方法がおすすめです。

【参考】厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」

消毒液

キッチン用の塩素系漂白剤を使います。消毒方法や使ってよい素材、希釈濃度などはパッケージの裏に記載されているので、それに従いましょう。使用方法を間違えると調理器具を傷めてしまうので、注意が必要です。消毒後は十分に流水ですすぎましょう。

アルコールスプレーで消毒することも可能です。アルコールを使用する場合は、乾燥させた状態の方が効果は高くなります。水気を十分拭き取ってから消毒しましょう。

野菜・肉・魚の切る順番を意識する

一見きれいそうな野菜やお肉にも、菌は付着しているものです。食中毒を防ぐためにも、野菜・肉・魚のそれぞれに、専用のまな板や包丁を準備するのが一番でしょう

また、切る順番を工夫するのも一案です。

  • 加熱されている食品
  • サラダ用の野菜
  • 加熱する野菜
  • 肉や魚

とくに菌を多くもっている肉・魚を最後に切れば、菌はそれ以上広がりません。もちろん野菜でも、その都度洗うことは大切です。

夏は湿度も気温も高くなるので、菌の繁殖が速くなります。調理器具を洗浄・消毒したからといって、完全に菌を防げるわけではありません。切る順番を工夫しながら、食中毒を防ぎましょう。

台所用布巾・スポンジも忘れずに!

湿った状態で放置されている台所用布巾やスポンジも、菌の繁殖しやすい環境になっています。布巾やスポンジは調理器具や手に触れることが多く、そこから食材に菌が付着するケースも多くあります。

台所用布巾は中性洗剤で洗い、熱湯消毒や消毒液を使って消毒してよく乾かしましょう。流し台の上などに置いたままにせず、風通しのよいところに干しておくとよく乾きます。

スポンジの使用後は、流水で洗剤をよく流しましょう。しっかりと水を絞ってつるして干しておくと乾燥も早く、菌の繁殖を抑制できます。

調理器具別!長く使い続けられるお手入れ方法

調理器具別!長く使い続けられるお手入れ方法

これまで見てきた方法と合わせて、器具別のお手入れポイントを押さえ、愛着のある調理器具を長く使い続けて料理を楽しみましょう。

まな板のお手入れポイント

まな板は、代表的な調理器具のひとつです。生野菜や生肉、生魚に触れることが多く菌も繁殖しやすいので、こまめなお手入れが必要です。プラスチック製や木製のものが多く、適切なお手入れ方法でなければ使えなくなってしまうおそれがあるため、注意しましょう。

木製のまな板

木製のまな板は、切り終わったらすぐに洗いましょう。生野菜の場合に限り水洗いでもかまいませんが、すべての食材を切り終わったら洗剤を付けて洗い流してください。

木製のまな板には、漂白剤などの消毒液は使えません。一日の最後には熱湯消毒して、壁に立て掛けてよく乾燥させましょう。菌や臭いを除去することができます。

また、肉・魚などの食材を切る前にまな板をぬらすと、ニオイ移りを軽減できるのでおすすめです。

プラスチックのまな板

プラスチックのまな板には、漂白剤の使用が可能です。月1回のペースでおこなうのが目安。あまり頻繁に消毒しすぎると傷んでしまうので、適切な頻度でおこないましょう。

また、耐久温度の関係上、プラスチックに熱湯消毒はできません。洗浄・消毒したあとはよく乾かして、菌の繁殖を防ぎましょう。

包丁のお手入れポイント

包丁の素材や形状はさまざまです。基本的なお手入れ方法はまな板と同様、中性洗剤で洗って消毒します。新しく購入したときは、付属の説明書で適切なお手入れ方法を確認しましょう。

錆びないようにお手入れ

野菜・フルーツ・肉・魚と何でも切れる包丁にはたくさんの汚れが付着するため、切り終わったらすぐに洗い流すのがポイントです。まな板と一緒に熱湯消毒し、よく水分を拭き取って乾燥させてから保管しましょう。

ステンレスの包丁は酸に弱く、レモンなどを切ったまま放置すると錆びてしまいます。切り終わったらすぐに洗い流しましょう。もし錆びてしまっても、クレンザーでこすると落とせるので、慌てずにお手入れしてください。

また、ぬれたままの包丁は、お玉などの金属と触れた状態にすると錆びてきます。洗い終わったら、布巾などで速やかに水分を拭き取り乾燥させましょう。

切れ味が悪くなったら研ぐ

切れ味の悪い包丁は、怪我の原因にもなってしまいます。できるだけ、定期的に研ぐのがおすすめです。砥石を使ったことがなくとも、包丁を溝に走らせるだけの便利な包丁研ぎもあるので、ぜひお試しください。

鍋・フライパンのお手入れポイント

加熱調理するうえで欠かせない鍋とフライパン。熱を通すため菌の繁殖はあまり考えられませんが、油断は禁物です。できあがった料理を長時間取り出さずにいると、劣化のスピードを早めてしまいます。また、素材に合った適切なお手入れをしなければ、フッ素樹脂加工をはぎ取ったり錆びたりと、思わぬ事態を引き起こすかもしれません。

鉄製の鍋・フライパンはたわし洗いOK!

プロの料理人や料理好きの方に好まれている鉄製のフライパン。熱に強く、強火で調理ができるため、カリッとした食感を演出できるのが特徴です。耐久性も抜群、使えば使っただけ味の出てくるフライパンです。

鉄製の鍋やフライパンを洗うときは、洗剤は使えません。しかし、コーティングされていないためたわしでゴシゴシ洗うことが可能です。洗剤を使うと表面の油膜を流してしまい、焦げ付きの原因にもなります。汚れを落とすときは、鍋やフライパンが温かいうちに水洗いしましょう。洗い終わったら空だきをして、調理油を少量なじませておきましょう。

フッ素樹脂加工はスポンジと洗剤でやさしく洗う

スポンジに洗剤を付けてやさしく洗ったあとはよくすすぎ、乾燥させて保管しましょう。フッ素樹脂加工は、金属のものやたわしなどでこするとはがれてしまいます。

調理するときも、金属製の器具を使うとはげてしまうので、木製のヘラなどを使ってください。焦げ付きにくさが長持ちします。

ステンレス素材は錆びにくい

ステンレスは錆びにくい金属のひとつです。熱伝導があまりよくないため、温まりにくく冷めにくいという特徴をもちます。保温性が高いため、鍋で煮物を作るときなどに最適な調理器具です。お手入れの際はとくに気を遣う必要はなく、スポンジに洗剤を付けて洗いましょう

また、熱伝導がよくないことから焦がしてしまうケースもあります。この場合は、お湯を煮立たせて焦げカスを柔らかくしてから、クリームクレンザーを使ってこすり洗いしましょう。

鍋やフライパンを長く使うコツ

鍋やフライパンは、鉄・銅・アルミニウム・ステンレス・フッ素樹脂加工とさまざまな素材で作られています。そのどれにもいえるのは、調理したものを長時間入れたままにしないということです。

サビの原因にもなり、雑菌が繁殖してしまうリスクも考えられます。料理が完成したらできるだけ早く、お皿やタッパーなど別の容器に移しましょう。

調理器具の処分方法は自治体によって異なる

調理器具の処分方法は自治体によって異なる

調理器具が不要になったときや買い替えたときの処分方法は、自治体によって異なります。お住まいの自治体のHPやゴミの捨て方マニュアルなどの冊子を参照のうえ、記載されている捨て方を確認して適切な方法で処分しましょう。

とくに注意したいのが刃物の処分方法です。刃をむき出しのままだと危険ですから、自治体指定の方法で処分しましょう。詳細な説明が見当たらない場合は、刃の部分を新聞紙で包み「包丁」や「危険」などと張り紙をします。誰が見ても危険なものと認識しやすく、怪我を回避できる方法で処分しましょう。

調理器具もお手軽消毒!フマキラーの「キッチン用 アルコール除菌スプレー」

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調理器具は正しくお手入れして清潔に!

ひと口に調理器具といっても、包丁・まな板・お玉やトレイなど、実にさまざまなものがあります。一度にそのすべてを洗剤や消毒で殺菌するのは大変ですから、日々のお手入れを大切にしましょう。便利なアルコールスプレーなどを上手に取り入れるのもおすすめです。

調理器具のこまめなお手入れで家族の健康を守り、愛用の道具を長く使い続けていきましょう。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

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