2021年6月9日 | お役立ち情報
【食品の保存方法】食材が傷む原因や生野菜を長持ちさせる方法を解説
特売日にまとめ買いした食材を結局傷めてしまった、という経験のある方も多いのではないでしょうか。せっかくの食材ですから、新鮮な状態で長く保存したいものですね。
そこで今回は、食材が傷む原因について解説し、野菜・肉・魚の適切な保存方法をご紹介いたします。食品を長持ちさせる便利なグッズや、気軽に除菌できるツールもご紹介いたしますので、どうぞ参考にしてください。
食品が傷む原因
食材の傷みには、温度・湿度・微生物などさまざまな原因が考えられます。傷む原因を理解することで、どうすれば長持ちさせられるかが分かります。はじめに、食材の傷む原因を確認しましょう。
夏場は特に気をつけたい温度と湿度
食材が傷む原因にはさまざまなものがありますが、6~8月の夏場に気をつけたいのが気温と湿度です。傷みの原因となる細菌やウイルスは、高温多湿な場所を好みます。菌は7~8度ぐらいから増えはじめ、35~40度でもっとも活発に増殖します。湿度も高い梅雨の時期は、とりわけ危険な状態といえるでしょう。
実際、政府が発行する広報にも、6~8月に細菌やウイルスを原因とする食中毒が多く発生するというデータがあります。この時期には、適切な温度と湿度の管理が欠かせないといえます。常温保存の可能な野菜なども、涼しい場所での保管を心がけましょう。もし適度な温度と湿度が維持できない場合は、冷蔵保存に切り替えることをおすすめします。
【参考】政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」
収穫後も続く熟成
野菜や果物は収穫してからも熟成し続けますが、これはエチレンという植物ホルモンの作用によるものです。収穫後も呼吸をし、エチレンガスを放出しながら熟成を続けるのです。さらにエチレンガスは、周りにある野菜や果物にも影響を与え、熟成を進めてしまう特性をもっています。熟した野菜や果物の近くに保存したものは、熟成が早まってしまうのです。
リンゴやオレンジ、ブロッコリーやじゃがいもは、エチレンガスを多く生み出します。一方で、バナナやキウイ、きゅうりやトマトはエチレンガスに影響されやすいので、同じ空間で保存する際には注意が必要です。
微生物の付着による腐敗
食材に付着した細菌やウイルスなどの微生物も、傷みの原因のひとつです。食材にさわる際や調理前には必ず手を洗い、微生物の付着を予防するのが最大のポイントです。一見きれいな状態でも、手には見えない微生物がたくさん付着していると考え、爪の間などは特に入念に洗いましょう。
また、生の魚や肉を切ったまな板や包丁は要注意です。そのまま同じまな板で野菜を切ると、微生物が野菜に付着するかもしれません。まな板は食材で使い分けるか、肉や魚を切ったあとは必ず洗うようにしましょう。
微生物が繁殖するには、酸素が必要です。繁殖抑制のためには、酸素をシャットアウトするのが効果的といえます。たとえばオイル漬けや塩漬け、菌が嫌う成分のひとつである「酢」漬け(ピクルス)にするのもおすすめです。
長期保存が可能?!【食品保存の基本4原則】
食材を長持ちさせるには、傷みの原因を知って対策することが大切です。食材を保存するときには次の4つのポイントに注意しましょう。
- 食材に付いている余分な水分は拭き取る
カビや微生物の増殖を抑制することができます。
- 食材に適した温度で保存
適切な温度と場所で保管することも大切です。
- 空気をシャットアウト
微生物の繁殖に必要な酸素を取り込まないよう空気をシャットアウトすれば、乾燥対策にも効果的です。
- 保存前に「ひと手間」
まとめ買いしたときや家庭菜園でたくさん収穫できたときは、ひと手間かけるとおいしく保存でき、レシピの幅も広がります。
食品の保存に【便利グッズ5選】
ここでは、食材保存に便利なグッズをご紹介いたします。ラップや保存袋は特に人気のアイテムですが、どのように使い分けるのかも合わせてご覧ください。
① ラップ
耐水性があり酸素を通さないため、食材を乾燥から守ります。野菜の切り口をラップでおおうと空気に触れないようガードでき、お肉や魚を保存するときも酸化を防ぐことができます。小分けする際にも手早く包めるので、食材の保存には欠かせないアイテムです。
② 保存袋
耐水性に加え低温耐性にも優れています。ただし、ラップと比べると酸素を通しやすいので、乾燥の気になる野菜は、水を含んだキッチンペーパーなどで包んでから保存しましょう。皮の厚いトマトなどは、直接入れて保存してもよいでしょう。
また、冷凍保存の際はラップとのダブル使いをおすすめします。食品の酸化や他の食材へのニオイ移りを防ぎつつ、おいしさを保つことができます。
③ キッチンペーパーや新聞紙
キッチンペーパーや新聞紙には、乾燥から野菜を守り余分な水分を吸収する効果があります。また、酸化を防ぐという意味でも空気をシャットアウトしてくれる優れものです。
④ タッパーや保存瓶
保存袋以上に、他の食材へのニオイ移りを防いでくれるタッパー。しかし、密閉度は保存袋より劣るので、酸化のおそれはぬぐえません。タッパーで保存するときは早めに使い切りましょう。
また、ガラスやホーロー素材の保存瓶は、ニオイが付きにくいうえ密閉度も高いのが特徴です。酸にも強いので、ピクルスを作るときには保存瓶がおすすめです。
⑤ 乾燥剤
乾物や干し野菜などは、特に水分や湿気を防がなければなりません。そのようなときに便利なのが、ある一定空間を乾燥状態にキープする乾燥剤です。食材といっしょに、密閉された保存容器に入れて使うとより効果的です。ただし、乾燥剤は永遠に使い続けられるわけではないため、ときどき効果を確認しながら交換しましょう。
野菜・肉・魚の長持ちする保存方法
それでは、野菜・肉・魚の具体的な保存方法をご紹介いたします。それぞれに適した方法で新鮮な状態を長持ちさせ、傷みを防ぎましょう。
野菜の保存方法
基本的に野菜は、乾燥が大敵です。新聞紙やラップ、水分を含んだキッチンペーパーで包み、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。しかし、なかには低温を嫌う野菜もあるので注意しましょう。
さつまいもや山いもなど、イモ類は低温が苦手です。新聞紙で全体を包み、風通しのよい涼しい場所で保存しましょう。じゃがいもとにんじんは水分がとびにくいので、夏場以外は野菜ネットなどを使って、風通しのよい涼しい所で常温保存することも可能です。
大根は、葉の部分にどんどん水分が吸い取られ、根の部位が乾燥してしまいます。葉は切り落とし、新聞紙もしくはキッチンペーパーに包んで、立てて保存するのが基本です。
ほうれん草や小松菜などの青菜類は、とても乾燥しやすく傷みやすい野菜の代表格です。ぬらしたキッチンペーパーや新聞紙を巻いて、立てて保存しましょう。畑で植えられる状態を擬似的に作ることで、新鮮さを維持する方法です。これは基本的にどの野菜にも当てはまることなので、畑にある状態を想像しながら保存方法を決めるよう心がけましょう。
肉の保存方法
購入してきたらパックから取り出し、1回分の小分けにしてから冷蔵または冷凍で保存しましょう。どうしてもパックのまま保存しがちですが、肉から出た汁にはたんぱく質や旨み成分が含まれており、それが臭みの原因になります。また、食中毒の原因となる微生物も含まれているおそれがあるため注意が必要です。できるだけ汁の出ていないお肉を選ぶことと、他の食材に汁がかからないようビニール袋に入れて持ち運ぶことを心がけましょう。
冷凍保存する場合は、新鮮なものを清潔な状態で扱うことが、お肉を傷ませないコツです。とはいえ、保存期間は長くても1ヶ月ほど。空気に触れる面積の多いひき肉は酸化が進みやすいため、正常な保存状態でも2週間ほどで使い切るようにしましょう。ラップと保存袋を上手に使い、空気に触れないよう密閉して保存するのがポイントです。
【参考】農林水産省「家庭でできる食品安全-食べ物の購入から後片付けまで-」
魚の保存方法
とても傷みやすいので、購入した日に食べない場合は新鮮なうちに冷凍保存するのがおすすめです。魚は、エラや内臓から傷んでいきます。一匹まるごとではなく、内臓を取り除き水分をよく拭き取ってから冷凍しましょう。
魚もお肉と同様に、空気に触れることで酸化が進んでしまいます。ラップに包み保存袋に入れて、密閉保存しましょう。傷みの原因を防ぐとともに、他の食材へのニオイ移りも抑えられるので一石二鳥です。
また、解凍にもっとも適しているのは、保存袋ごと流水に当てる「流水解凍」です。時間はかかりますが、魚の鮮度を維持しつつ解凍できる方法です。常温解凍する場合は、放置し過ぎると菌の繁殖しやすい環境になってしまうおそれがあるので注意しましょう。
お米・乾麺・調味料は常温保存でOK
常温保存が可能なお米や乾麺も、湿気には十分注意しなければなりません。水にぬれたり湿気を含んだりすると、カビの生える原因になります。シンク下やコンロの近くなど、熱や湿気のこもりやすい場所での保管は避けましょう。のりやお茶など常温保存が可能な食材でも、乾燥させておきたいものは冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。
開封前の調味料は、基本的には常温保存が可能です。スーパーにある状態と同じ環境で保存すれば、間違いはないといえるでしょう。ただし、開封後は「要冷蔵」の調味料もあるので、ラベルを見て確認しましょう。
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食材の長期保存で食品ロスを抑えよう
今回は、食材が傷んでしまう原因や、適切な保存方法についてご紹介いたしました。食品が長持ちすればおいしいご飯を食べられるのはもちろん、食品ロスを抑えることも可能です。
とはいえ、傷ませないよう別々に対策するのはやはり大変です。ぜひお手軽なグッズを有効活用して、食品を長持ちさせましょう。ちょっとした工夫が節約にもつながり、食品ロスやゴミも減少、資源を大切にする明るい未来の地球像が見えてくるかもしれません。