イエダニの駆除や対策方法。刺された場合の症例も解説

イエダニの駆除や対策方法。刺された場合の症例も解説

刺されるとかゆくなるやっかいな存在といえば、真っ先に「蚊」を思い浮かべる方も多いことでしょう。しかし、蚊よりも小さく存在に気づきにくい「ダニ」も忘れてはいけません。特に、家の中に生息する「イエダニ」は、激しいかゆみを伴った「吸血被害」を引き起こす害虫として、その被害にお困りの方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、イエダニの駆除や対策方法についてご紹介いたします。また、何か虫に刺されたときにそれがイエダニによるものかどうか見極めるために、刺されたときの一般的な症例などについても解説いたします。

家の中で人を刺すダニ

家の中で人を刺すダニ

家の中で人を刺すダニは主に「イエダニ」「ツメダニ」の2種類です。ここでは、それぞれの特徴などについて解説いたします。

イエダニ

「イエダニ」は、ネズミや鳥などに寄生して繁殖する吸血性のダニです。ネズミなどの宿主が家の中にいた場合、その体に寄生するかたちで現れます。同じく家の中で人を刺すダニに「ツメダニ」がいますが、イエダニのほうがひとまわり大きく、宿主に寄生して冬場も被害をもたらすことがあるのが特徴です。

ツメダニ

大きなツメを有していることから「ツメダニ」と呼ばれ、イエダニよりもひとまわり小さい種です。タタミやカーペットなどの布製品に生息し、「ヒョウダニ」や「コナダニ」といった他のダニをエサとします。人への被害は少ないものの、人が吸血されるリスクはゼロではありません。夏場になると動きが活発化し、人への被害が増えてくるため注意が必要です。

イエダニとは

イエダニとは

家の中にいるダニの代表格ですが、「ネズミに寄生するのになぜイエダニ?」と不思議に思う方もいるのではないでしょうか。実はその昔、家屋にはネズミが当たり前のように生息したことから、ネズミに寄生するダニのことを「イエダニ」と呼んだと考えられています。家に侵入するのは「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」などですが、イエダニはおもにクマネズミに寄生し、この宿主とともに家の中に侵入します。

特徴

体長約0.7mmとダニのなかでは比較的大きく、肉眼でも確認することができます。体は白っぽい半透明ですが、吸血すると体長1mm以上に膨れ、血液の色で赤黒く変化します。もともとネズミや野鳥などに寄生してその血液をエサにするため、宿主の侵入に伴って家の中へとやってきます。そして、宿主が死んだり、宿主の巣穴でイエダニが大量に増えたりした場合、新たなエサを求めて室内へと移動し、人にも吸血することがあるのです。

ライフサイクル

卵から幼ダニ→若ダニ→成ダニへと、約2週間で発育します。吸血するのは雌雄ともに若ダニと成ダニのみ。十分に吸血した雌の成ダニは宿虫のネズミから離れ、ネズミの巣の中で一度に20個程度(2~3ヵ月の生涯で、100個ほど)産卵します。卵は1~2日で孵化して幼ダニとなり、脱皮して若ダニとなり、さらに脱皮して成ダニとなります。

成ダニになると12日で交尾しますが、雌は1度交尾するだけで一生産卵を続けることができます。さらに、イエダニは単為生殖を行い、未交尾で雄に発育する卵を産むことができるほか、未吸血でも2週間ほど生存することができます。

時期

ダニは高温多湿な環境を好みます。イエダニも5月ころから現れ、69月にいちばんの繁殖時期を迎えます。人への被害もこのころ多くみられますが、そもそも宿主となるネズミがいれば、いつでも現れると考えてよいでしょう。寒い時期でも、ネズミが暖かい屋内へと入り込み活動することで、寄生するイエダニも活発になります。

イエダニの被害

イエダニの被害

宿主であるネズミなどを吸血しますが、ネズミの巣の中で大繁殖して巣からあふれ出ると、人を刺すことがあります。特に宿主が死ぬと、イエダニが一気にはい出すため、人を刺す被害が多くなります。

イエダニが刺すのは、おもに二の腕や太もも、腋(わき)の下、お腹まわりなど、皮膚がやわらかい部分です。刺された直後からかゆみや赤みなどの症状が現れるほか、吸血を通して感染症を媒介することもあるので注意が必要です。

【参考】公益社団法人日本皮膚科学会

もし、イエダニに吸血されたら

吸血されると、激しいかゆみや炎症を起こすことがあります。我慢できずにかきむしってしまうと、湿疹化したり色素沈着を起こしたりすることがあるため、適切なケアが重要です。

吸血されたときは、患部をかかないことが大切です。まずは患部を水などで洗い流してから、抗生物質を配合したステロイド外用剤などを塗ります。ただし、なかなかかゆみが治まらなかったり、患部がひどく腫れたり痛みがあったりする場合は、医療機関で診てもらうようにしましょう。

イエダニの予防・対策

イエダニの予防・対策

「蚊がいそうな場所に近づかない」「虫よけスプレーをする」など、蚊の予防・対策法はすでにおなじみかと思います。しかしイエダニについては、どのように対処すればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。蚊よりも小さく、パッと見ただけではどこにいるかもわからないイエダニ。その予防や対策法についてご紹介いたします。

イエダニの侵入経路は?

もともと屋外にいるネズミや野鳥などに寄生するため、家の天井裏や軒下などに住みつくネズミや、家のまわりに巣をつくるツバメを介して家の中へと侵入します。イエダニがおもに寄生するクマネズミは、換気扇やエアコンの室外機、屋根や瓦の隙間などから侵入するほか、壁をよじ登り高層階などにも現れるので、マンションなどにお住まいの方も注意が必要です。

ネズミの駆除・侵入を防ぐ

家の中にネズミがいる場合、同時にイエダニも生息しているおそれがあります。そのため、まずは宿主となるネズミを駆除する必要があります。駆除する方法には、「ネズミ捕り器」「粘着シート」「毒エサ」などがありますが、毒エサなどで殺してしまうと寄生していたイエダニがいっせいに出てきて、代わりに人を吸血しないとも限りません。ネズミは殺すよりも追い払うのが駆除する際のポイントとなります。
家からネズミを追い払う場合は、専門業者に任せるのがおすすめです。そして再び家の中に侵入させないよう、ネズミが住みにくい環境に整えておくことが大切です。

【参考】生活害虫の対策 – 東京都福祉保健局

家の中をこまめに掃除する

イエダニは、宿主であるネズミから離れて家の中に生息していることもあります。家の中をこまめに掃除することも、重要な対策のひとつです。料理やお菓子の食べかす、ホコリや人の皮脂、アカ、フケなどはダニや他の虫たちのエサになります。できる限り家の中をきれいに保つように心がけましょう。

定期的に部屋を換気する

害虫の多くがそうであるように、イエダニも高温多湿の環境を好みます。定期的に寝室やリビングなどの窓を開けて、家の中に風を通して室内の湿気をとるようにしましょう。

布団やぬいぐるみを天日干しする

布団やぬいぐるみなどにも、ダニやその死骸・糞などがついています。一般的にダニは熱に弱く、50度以上の熱に20分以上あてると死滅するといわれます。天日干しではそこまで熱くならないので、ダニ退治や駆除までは期待できないものの、予防には有効とされています。天日干し後の布団には死骸や糞などが残っているので、掃除機をかけて吸い取るとよいでしょう。

ぬいぐるみをきれいにする

お子さんが抱っこしたり、ほおずりしたりするぬいぐるみは、常に清潔にしておきたいものです。やさしく手洗いしたり、ネットに入れて手洗いモードで洗濯機にかけたりして、きれいにしましょう。当て布をしてスチームアイロンをかけたり、熱湯をかけてしばらく浸しておいたり、といった方法もあります。

殺虫剤を使用する

イエダニ退治や予防には、殺虫剤が有効です。フマキラーの「ダニフマキラー 300ml」は、布団や畳、カーペットなど気になるところにスプレーするだけ。予防効果は最大2ヵ月間持続します。屋内塵性ダニ(ヒョウダニ、コナダニ、ツメダニ)をはじめ、ペットについてくるノミやマダニにも効果を発揮。フルーティーシトラスの香りで、ニオイを気にすることなく家の中のいろいろな場所でご使用いただけます。

まとめ

イエダニの被害に遭わないためには、宿主であるネズミを家の中に侵入させないことが大切です。家の中でネズミを見かけたり、ネズミがいそうだと感じたりしたら、専門業者に相談することをおすすめします。また、自分でできる対策として、イエダニが好む環境(高温多湿でエサが豊富にある環境)をつくらないよう、こまめな換気と掃除を心がけましょう。

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