2020年12月8日 | お役立ち情報
鍋料理の種類やレシピを紹介!寒い季節はお鍋であったまろう
寒い季節には欠かせない定番料理の「鍋」。親しい友人や家族と一緒にゆっくり食事を楽しむなら、鍋料理がぴったりです。野菜をたっぷり食べられる鍋料理は、普段の食事で野菜不足になりがちな方や、ダイエット中の方にもおすすめのメニューです。
今回は鍋料理の種類と、基本レシピやアレンジレシピをご紹介いたします。今年はぜひ鍋料理のレパートリーを増やし、寒い季節はみんなで鍋を囲んで温まりましょう。
鍋料理の種類
鍋料理は汁のタイプによって大きく3種に分類できます。まずは3つのタイプと、それぞれを代表する鍋料理について確認しましょう。
水煮タイプ
味付けしていない水やだしで煮たものを取り分けてから、好みの味で食べます。水煮タイプの代表には、次のような鍋料理があります。
ちり鍋
タラやタイ、フグなどの白身魚に野菜や豆腐を加えて水煮し、ポン酢などにつけて食べる鍋が「ちり鍋」です。新鮮な魚の切り身を沸騰した湯の中に入れるとちりちりと縮むことが、その名の由来です。鯛ちり、ふぐちりなど、具材の魚の名前を用いて「○○ちり」と呼びます。
水炊き
鶏肉を水から煮込む水炊きは、もともと福岡県の郷土料理です。福岡の水炊きは骨つきの鶏肉を使うため、スープが白く濁っています。家庭で水炊きを作る際も、骨つきの鶏肉を使ってみてはいかがでしょうか。骨から出るよいダシで最後のしめまで格別な味わいを楽しむことができます。
湯豆腐
鍋に昆布と水、大きめに切った豆腐を入れて火にかけ、温まった豆腐を醤油と薬味で食べる鍋料理です。他の料理とは違い、シンプルに豆腐を味わう鍋です。湯豆腐の起源は、京都・南禅寺の精進料理といわれ、お肉を食べない僧侶の貴重なタンパク源となっていたそうです。
薄味で煮るタイプ
薄味で煮るタイプの鍋は、具材と煮汁を一緒に楽しみます。3種類の中ではもっともバリエーションに富むタイプです。
寄せ鍋
昆布やかつおのだしで、野菜や魚介類、肉類など、さまざまな具材を煮込む鍋料理です。味付けは塩やしょうゆなどで、特に決まりはありません。
おでん
大根、ちくわ、こんにゃく、卵など、さまざまな具材を煮込みます。寒くなるとコンビニエンスストアでも販売されるほど、おでんは定番の鍋料理です。地域によって具材やだし、味付けなどが異なります。
石狩鍋
北海道の郷土料理です。ぶつ切りにした鮭を野菜と一緒に昆布だしの鍋に入れ、味噌を加えて味を整えます。
濃い味で煮るタイプ
濃い味の割り下や、味噌だれで煮る鍋です。このタイプは「鴨すき」や「ぼたん鍋」など、肉を主役にした鍋が中心です。
すき焼き
濃い味の鍋料理を代表するのが「すき焼き」です。牛肉が主役の鍋で、「ごちそう」といえばすき焼きを思い浮かべる方も多いことでしょう。お正月には、すき焼きを食べる習慣のある家庭も珍しくありません。
すき焼きは、地域によって作り方が異なります。関東風は、あらかじめ調味料を混ぜた割り下を鍋に張り、牛肉や豆腐などの具材を入れて煮込みます。一方関西風は、牛肉を焼いて砂糖としょうゆで味付けしてから、豆腐や野菜を入れていきます。
鍋料理の基本レシピ
昨今、鍋料理もバラエティ豊かになってきました。今日はどの鍋料理にしようかと悩んだときに、おすすめの基本レシピを紹介いたします。材料はすべて4人前です。
寄せ鍋
まずは定番の寄せ鍋です。野菜やキノコ類もたっぷり食べられるので、ダイエット中の方にもおすすめです。材料は決まっているわけではありませんので、家族のお好みに合わせて作ってください。寄せ鍋のしめは、卵雑炊やうどんが人気です。
材料
- 鶏もも肉…1枚
- タラ…3切れ
- エビ…4〜8尾
- 豆腐…半丁
- 白菜…1/4株
- 春菊…1束
- 人参…1/2本
- 白ネギ…1本
- シメジ…1パック
- エノキ…1袋
- しいたけ…4枚
- だし汁(水…1200ml、昆布…10cm角、かつお節…15〜20g)
- 酒…100ml
- みりん…大さじ5
- 薄口しょうゆ…大さじ5
- 塩…大さじ1.5
だしのとり方
- きれいな布巾で昆布の汚れを拭き取ります。
- 鍋に昆布と水を入れ、30分程度置いてから火にかけます。
- 沸騰直前に昆布を引き上げ、沸騰したら火を止めてから削り節を加えます。
- 2分程度置いたらボウルにザルを重ね、ぬらしたペーパータオルを敷き、だしをこします。
作り方
- 鶏もも肉とタラは、ひと口大に切ります。エビは殻をむき、背わたを取っておきます。豆腐は4等分にしてください。
- 白菜は葉と芯に分けます。葉は食べやすい大きさのざく切り、芯はそぎ切りにします。春菊は半分の長さに切ります。
- 人参は幅5mmの輪切り、ねぎは幅1cmの斜め切りにします。
- エノキとしめじは石づきを落として小房にしてください。しいたけは石づきを取って飾り包丁をいれます。
- 土鍋(なければ普通の鍋でもOK)にだし汁、酒、みりん、薄口しょうゆ、塩を入れて火にかけます。
- 煮立ったら鶏肉、タラを入れてください。
- 白菜の芯や人参など火の通りにくい野菜、豆腐、しいたけを入れます。
- エビを入れてから、エノキ、春菊、白菜の葉などすぐに火が通るものを最後に入れ、全体に火が通るまで煮ます。
キムチ鍋
ピリ辛風味が好きな方に、特に人気なのがキムチ鍋です。辛いものを食べると体がポカポカしてくるので、寒い冬にぴったりです。市販のキムチ鍋の素を使うと簡単ですが、スープから自分で作れば好みの辛さに調節できます。
今回は、手軽に作れるように、だしの素を使ったレシピをご紹介いたします。小さなお子さんや辛いものが苦手な人がいる場合は、溶き卵やチーズを加えることで、マイルドな味わいに仕上がります。キムチ鍋のしめはラーメンやチーズリゾットが定番です。
材料
- 豚バラ肉薄切り…200g
- 白菜キムチ…250g
- 長ネギ…1本
- ニラ…1束
- エノキ…1袋
- 絹ごし豆腐…1丁
- にんにく…1片
- しょうが…1片
- 水…1000cc
- だしの素…大さじ1
- ごま油…大さじ1
- 酒…大さじ1
- コチュジャン…大さじ1
- 味噌…大さじ2
作り方
- 豚肉はひと口大、長ネギは1cm幅の斜め切り、ニラは4〜5cmに切ります。エノキは石づきを切ってほぐしておいてください。豆腐は水切りし、大きめの角切りにします。
- ごま油でにんにくとしょうがを炒め、香りが立ってきたら豚肉を入れて炒めます。
- 豚肉の色が変わったら、白菜キムチを汁ごと加えて炒めてください。
- 水、だしの素、酒を加えて沸騰したら、長ネギ、えのき、豆腐を入れます。
- ふたをして中火で5分程度煮込みます。少量の煮汁を取り分けてコチュジャンと味噌を溶き、鍋に回し入れてください。
- ひと煮立ちしたら、最後にニラを加えて完成です。
豆乳鍋
まろやかな味わいの豆乳鍋も人気があります。豆乳に含まれる大豆たんぱく、イソフラボン、鉄分、リノール酸などの栄養成分を、しっかり摂取することができます。今回は豚肉を使ったレシピをご紹介いたしますが、鶏もも肉もよく合いますので、お好みで選んでください。しめは、ご飯と卵を加えた雑炊が人気です。
材料
- 豚バラ肉薄切り…400g
- 白菜…1/4個
- ネギ…1/2本
- 人参…1/2本
- 豆苗…1パック
- しめじ…1パック
- 油揚げ…1枚
- 無調整豆乳…500ml
- だし汁(昆布、かつお)500ml
作り方
- 油揚げは熱湯をかけて油抜きし、細切りにします。しめじは石づきを切って小房に分けてください。
- 豚肉、白菜、ネギ、人参、豆苗を食べやすい大きさに切ります。白菜はざく切り、ネギは斜め切り、人参は短冊切りにします。豆苗の根元を切り、半分の長さにします。
- 鍋に無調整豆乳とだし汁を入れて煮立て、沸騰したら火の通りにくい具材から順番に入れていきます。
- 具材に火が通ったら完成です。
※豆乳は煮立てすぎると分離することがあるので、あまり煮立たせないようにしましょう。
豚バラと白菜のミルフィーユ鍋
少ない具材で作れてシンプルなのに、抜群においしいミルフィーユ鍋。白菜が安くておいしい時期におすすめのメニューです。
材料
- 豚バラ薄切り肉…500g
- 白菜…1/2個
- 水…500ml
- だしの素…大さじ1
- しょうゆ…大さじ1
- 塩…少々
- しょうが…1片
作り方
- 白菜と豚バラ肉を交互に5回重ね、5cm幅に切ります。
- 重ねたまま土鍋の縁に沿って敷き詰めてください。
- 水、だしの素、しょうゆ、塩を入れ、千切りにしたしょうがをのせ、ふたをして火にかけます。
- 中火で火が通るまで加熱したら完成です。
鍋料理のアレンジレシピ
たくさんの具材を用意する鍋料理は、食べきれずに残ってしまうこともあるものです。余った場合は翌日にアレンジして、別のメニューに作り変えてはいかがでしょうか。鍋料理のアレンジレシピを2つご紹介いたします。
寄せ鍋→シチュー
寄せ鍋の具がたくさん残っている場合は、シチューにアレンジしてみてはいかがでしょうか。味に変化が出て、残りものを利用したメニューでも飽きません。
作り方
- 鍋の中のアクをすくい取ります。
- 味噌と生クリームを加えて煮ると、和風シチューの完成です。
豆乳鍋→カルボナーラ
豆乳の栄養と具材のうまみがしみ出た豆乳鍋が残ったら、カルボナーラにアレンジして、しっかり食べきってはいかがでしょうか。早ゆでできるサラダ用スパゲティを使うのがポイントです。具材にお好みの野菜やベーコン、ウインナーなどを加えても美味です。
作り方
- 豆乳鍋の残り2カップ分を鍋で温め、沸騰したらサラダスパゲティ100gと牛乳50mlを加えます。
- スパゲティが柔らかくなったところで粉チーズを適量混ぜます。
- 火を止めて、溶いた卵黄を入れ、軽くかき混ぜます。
- 仕上げに荒びき黒こしょうを適量かけましょう。
まとめ
寒い日は、体が温まる鍋を家族や友人たちと囲みたくなるものです。野菜をたっぷり食べたいときにも、鍋料理は最適といえるでしょう。どの家庭にも定番のメニューがあるものですが、最近は目新しい鍋料理もありますので、初めての味に挑戦してみるのも楽しいかもしれません。
今回は、市販の鍋の素を使わないレシピをご紹介しましたが、手軽に鍋料理を作りたいときは、上手に利用すると便利です。寒い季節はしめの雑炊や麺類まで楽しめる鍋料理を食べて、身も心もほかほかに温めてください。