2019年10月18日 | お役立ち情報
革製品の手入れ方法を紹介!
革製品は高価なものも多いので、手入れをしながら長く使いたいものです。素材によっては長く使うことで色が深まり、ツヤが出てくるので経年変化を楽しめます。また、使い続けるとなじんでくるので愛着が湧いてくるでしょう。
しかしお気に入りの革製品を手入れしてかえってシミなどを作ってしまわないかと心配になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、革製品の手入れ方法や手入れをするときのポイントをご紹介します。長く愛用するには手入れが欠かせません。使うほどに味わいが増していく革製品を自分で手入れできるようになりましょう。
革製品の手入れで気をつけたいポイント
大切に扱えば長く使える革製品。手入れのポイントを知って、必要なときに適切な手入れをおこないましょう。
濡れたときは陰干しする
革の種類や加工方法によっても異なりますが、一般的に革製品は水に弱いので、雨に濡れないように気をつけておかないといけません。しかし、かばんや靴は急な雨で濡れてしまう可能性もあります。革製品は濡れるとシミや水ぶくれになることがありますので注意が必要です。
もし革製品が雨などで濡れてしまったときは、風通しの良い場所で陰干ししましょう。できるだけ早く乾かそうとしてドライヤーを使うのはNGです。皮が硬化してしまうので、絶対にやめておきましょう。
メンテナンス用品は目立たない場所で試してから
革のメンテナンス用クリームは、革との相性があります。もし相性が合わなければ、シミや色落ちの原因になることがありますので注意が必要です。初めて使うときは、まず目立たない場所に使ってみて、問題がないと確認してから全体に使うようにしましょう。たとえばかばんなら、見えにくい底の部分で試してみてください。
ベンジンは使わない
油性汚れに強いベンジンですが、革製品には使わないようにしましょう。汚れを落としたとしてもシミになったり傷んでしまう可能性があります。
汚れに気づいたらすぐに対処する
汚れに気づいたら、すぐに対処した方が落としやすいです。汚れを放置しておくと内部まで汚れが入っていき、落ちにくくなってしまいます。ブラシや布でホコリを落とすケアをするときは、汚れがないかチェックしてください。汚れに気づいたら、その日のうちに対処しておきましょう。
革製品の手入れ方法
革製品を自分で手入れできたなら、汚れをためずに長くきれいに使えます。革製品の日頃の手入れから、特別な手入れまでご紹介します。
基本の手入れはホコリを落とすこと
革製品の普段の手入れは、ホコリを落とすことです。かばんや財布は中身を取り出してから優しくブラシをかけ、ホコリを落としておきましょう。縫い目にはホコリがたまりやすいので、丁寧にブラシをかけてください。それからやわらかい布で拭き取りましょう。
汚れが気になるとき
軽い汚れなら布で拭き取るだけで落ちますが、簡単に落ちない汚れには革用クリーナーを使いましょう。まずブラッシングして汚れを落としたら、やわらかい布にクリーナーを数滴しみこませ、軽くたたいて汚れを浮かせます。別の布で汚れを拭き取り、乾拭きして余分なクリーナーを拭き取っておきましょう。
雨に濡れたとき
革製品が雨に濡れてしまったときは、やわらかい布などでトントンとたたくように水気を拭き取り、陰干しで乾かします。濡れたまま放置しておくと革が固くなってしまいますし、型崩れすることもありますので、すぐに対処しましょう。
また、濡れた革製品を自然乾燥させたら水分や油分も蒸発しています。完全に乾いてからクリームで栄養を与えておきましょう。
乾燥が気になるとき
革製品の手入れが足りないと、油分がなくなり乾燥してツヤがなくなってきます。そのままではひび割れや変色を引き起こしてしまうので、オイルケアしましょう。
まずはブラシや乾拭きでホコリを落とします。やわらかい布にクリームを適量とり、革製品全体に塗っていきましょう。適量は、革製品の大きさによって異なります。たとえば財布なら1円玉程度の量でよいでしょう。たくさんつけすぎるとシミになってしまうことがあるので、薄く伸ばすようにしてください。色落ちの原因となることもありますので、目立たない場所で試して問題ないことを確認してから全体に使うようにしましょう。
塗り終えたら風通しがよい場所で1時間程度陰干します。それからブラッシングをして塗り過ぎたクリームを落としましょう。最後に乾いた布で拭いておきます。
革のかばんの保管方法
革のかばんを保管するときは、中のものを全部出し、新聞紙などを詰めておいてください。型崩れを防ぎ、中の湿気を取り除く効果があります。高温多湿の場所は避け、通気性がよい場所で保管しましょう。長期間保管するときは、購入時に付属していた不織布に入れてホコリを防ぎましょう。
革製品が傷付いたときの対処法
革製品は、大切に使っていても傷がついてしまうことがあります。とくに財布は毎日使うものなので、カバンの中で他のものと擦れたり、爪が当たったりしてどうしても傷がついてしまいます。
傷がついたときは、馬毛ブラシでブラッシングすることで目立たなくなります。革用クリームを塗りこんで豚毛ブラシでブラッシングするとより傷は目立ちにくくなり、ツヤが出てくるでしょう。ただし、革製品の傷の対処法は、素材の種類や加工方法によっても異なるため、まずは購入店やメーカーに相談しましょう。
以下では、さまざまな革の加工方法の中から、傷がついたときに気をつけておきたいものを2つご紹介します。
スウェード
革の裏面をやすりがけして起毛させたのがスウェードです。スウェードは毛と毛の間にホコリなどがたまりやすいので、日常的な手入れは革用のブラシをかけるだけです。スウェードは擦ると毛並みが寝てしまい傷のようになるので、クレープブラシを使って毛並みをほぐしましょう。これで毛並みが元にもどり、傷のように見えていた部分はきれいになります。スウェードの手入れに一般的な革用オイルは使えませんので、スウェード専用のものを使うようにしてください。
ヌメ革
表面加工をほとんど施さないヌメ革は、ナチュラルな風合いと飴色になっていくエイジングが魅力です。ヌメ革の普段の手入れは、乾拭きでホコリを拭き取るだけで大丈夫です。表面加工されていないことから傷がつきやすいですが、浅い傷なら使い続けるうちに手や革からの油で目立たなくなっていきます。
傷がついたときに指でならすだけでもきれいになるでしょう。ただしあまり擦りすぎるとテカテカしてしまう可能性があるので気をつけておきましょう。またはブラッシングすることでも傷が目立ちにくくなります。
手入れした後は防水ケアも
革製品は雨に弱いので、防水ケアをしておくと安心です。防水スプレーは水だけでなく汚れもつきにくくするため、初めて使う前にスプレーしておくことをおすすめします。
防水スプレーを使うときは、まずホコリを落としておきましょう。それから屋外で革製品から30cmほど離し、均等にスプレーします。初めてスプレーするときは、念のために目立たないところで試して問題ないことを確認してから全体にスプレーしましょう。
1度スプレーしても、次第に防水効果はなくなっていくので、定期的な防水ケアが必要です。ただし防水スプレーでコーティングすると経年変化はしづらくなります。経年変化を楽しみたい場合は、雨が降りそうなときだけ防水スプレーするのがよいかもしれません。
また、防水ケアをしたからといって、完全に水を防げるわけではありませんので濡らしすぎないように注意しましょう。濡れたときは水気を拭き取って陰干しで乾燥させてください。
まとめ
お気に入りの革製品を長く大切に使うためにも、日頃からホコリをためないようにブラッシングや乾拭きの習慣を付けましょう。ほんの数分の手入れでいつもきれいな状態をキープできますし、手入れすることで痛みや汚れ、乾燥などのトラブルにいち早く気づけます。適切な処置をすることで、革製品を長く愛用できるでしょう。
革製品の手入れ方法がわかれば、自分で安心してメンテナンスができます。ただし、初めて使うクリームなどは、シミにならないか目立たないところで試してみてから全体に使うようにしてくださいね。