2019年9月19日 | お役立ち情報
黒カビの除去と予防方法を解説。お風呂の黒カビは除去だけでなく予防も!
お風呂場や部屋の壁紙など、いつのまにか黒カビが生えていることがあります。除去したいけれど方法がわからないという方も多いのではないでしょうか?カビは正しい方法で除去しないと、繁殖を助けてしまうことになりかねないので、ポイントを押さえながら対処する必要があります。また、黒カビは除去しても再び生えてくる可能性がありますので、生えてこないように予防をすることが大切です。
この記事では、黒カビの除去と予防方法を併せてご紹介します。1日の疲れを癒やすお風呂で快適に過ごすためにも、黒カビを除去してしっかりと予防しましょう。
黒カビとは
まずは黒カビの特徴について知っておきましょう。黒カビとは、「クロカワカビ」とも呼ばれ、室内に存在する代表的なカビです。湿度が多いところで繁殖しますが、繁殖後は低温や乾燥にも強いという特徴があります。そのため黒カビを繁殖させないように予防するように気をつけましょう。発生しやすい場所は、浴室や壁、窓のサッシ、エアコンの内部などがあり、食べ物や衣類に発生することもあります。
黒カビはアレルギーや喘息といった健康被害の原因になりますので、見つけたらすぐに除去しましょう。カビの中では比較的除去しやすい方ですが、タイルの目地などに発生すると、菌糸が奥深くまで根を張っている可能性があるので注意が必要です。表面だけ除去して見た目はきれいになったように見えても、またすぐに繁殖してしまいます。
こまめな掃除と黒カビの好む環境にしないことで、日常的に黒カビ予防することが大切です。
黒カビ発生の原因
次に黒カビが発生する原因を見ていきましょう。黒カビは、次の3つの条件がそろうと繁殖しやすいです。
1.温度が20~30℃
2.湿度が70%以上
3.皮脂などの養分や汚れが多い
家の中でこの条件をもっとも満たしやすいのがお風呂です。また、梅雨になると部屋の中の湿度も高くなるため、お風呂以外の場所でもこの条件を満たしやすくなり、カビの原因となってしまいます。
黒カビは根を張って繁殖するため、掃除したと思ってもまたすぐに繁殖してしまいます。黒カビの胞子は浮遊しているため、どれだけきれいに掃除してもなくすことは難しいようです。家の中で汚れていて湿気がある場所には黒カビが発生しやすいため、上記3つの条件を満たさないように気をつけましょう。梅雨などジメジメした季節は湿度を下げるために除湿器を活用し、こまめに掃除することでカビを繁殖させないようにしてください。
お風呂の黒カビを除去する方法
黒カビが発生すると見た目が悪いだけでなく、アレルギーや喘息など健康被害の恐れがあります。見つけたらすぐに除去しましょう。お風呂の黒カビを除去する方法をご紹介します。
黒カビ除去に必要なもの
まずは黒カビ除去を始める前に、必要なものをそろえておきましょう。
- カビ取り剤
お風呂の黒カビは、スーパーで手に入るカビ取り剤で除去しましょう。強いアルカリ剤なので、直接手で触れないように注意してください。また吸い込むと危険なので、換気扇を回したり窓を開けたりして換気しながら使用しましょう。
- ゴム手袋
カビ取り剤は強いアルカリ剤なので、直接手に触れると危険です。手を守るためにゴム手袋を用意しておきましょう。
- マスク
噴霧したカビ取り剤を吸い込まないように、マスクをしておくと安全です。換気扇を回し、窓やドアを開けて十分な換気をおこないましょう。
- スポンジ
広範囲の汚れを落とすときに使います。
- 歯ブラシ
細かい場所の汚れを落とすときに使います。
- 雑巾
濡れた場所にカビ取り剤を噴霧しても流れて薄まってしまいます。カビの部分は雑巾で水気を拭き取っておきましょう。
- ラップ
カビ取り剤を浸透させるとき、蒸発を防ぐために使います。
黒カビ除去の手順
市販のカビ取り剤を使ってお風呂の黒カビを除去する手順をご紹介します。
1.お風呂が濡れている場合は、まず雑巾で水気を吸い取ります。カビ取り剤がカビに密着するよう、水気は除去しておきましょう。
2.黒カビが発生している場所にカビ取り剤を噴霧します。手袋やマスクを忘れないようにしてください。
3.カビ取り剤を噴霧したら泡の上からラップを貼り、泡とカビを密着させます。しばらく放置しないとカビを分解できないので、そのまま30~60分程度放置します。
4.シャワーでカビ取り剤をしっかり流します。薬剤が残るといけないので、浴室全体をシャワーで洗い流すようにしましょう。
5.黒く残っている部分があれば歯ブラシで擦り、シャワーで洗い流しておきましょう。
ゴムパッキンの黒カビ除去方法
お風呂場のゴムパッキンも黒カビが生えやすいです。掃除をしても黒カビが繰り返し生えてくるならゴムパッキンの奥深くまでカビが根を張っていると考えられます。
ゴムパッキンの黒カビを除去するときは、まず水気を拭き取ってから塩素系のカビ取り剤をスプレーしましょう。薬剤がカビに長くとどまるよう、スプレーした上からキッチンペーパーをかぶせるとより殺菌効果が高いです。30分程度放置したら、かぶせたキッチンペーパーを取り除いてから洗い流します。カビを落とした後は、しっかり乾燥させておきましょう。
お風呂の黒カビを予防するには
せっかくお風呂の黒カビを除去しても、しばらくするとまた生えてくることがあります。黒カビを除去したと思っても、カビ菌はどこかに生き残っている可能性が高いので、再び発生しないように予防しておきましょう。黒カビが生えないように日頃から気をつけておくポイントをご紹介します。
天井を掃除する
普段お風呂の天井まではなかなか掃除していない家庭も多いのではないでしょうか?お風呂の天井には目に見えないカビ菌が潜んでいます。そのため床や壁を掃除しても、天井からカビの菌が落ちてくるため、カビにとっての好条件がそろえば黒カビが発生するのです。そうならないように天井の掃除をして、黒カビを予防しましょう。
天井の掃除方法ですが、天井にカビ取り剤を噴霧すると、垂れてきて危険です。天井のカビは弱いので、フロアモップにアルコールを噴霧して拭くだけで、除去することができます。天井に手が届かない人でも、フロアモップを使えば楽に掃除ができるでしょう。
50度以上のお湯をかける
カビは高温に弱いので、お風呂の壁や床などに50度以上のシャワーをかけましょう。サッとかけるのではなく、1ヵ所に5秒以上かけてください。高温のお湯をかけることで、カビ菌を死滅させるだけでなく、床などに残った石鹸かすを溶かしますので、カビの栄養を除去できます。
冷水で洗い流す
カビが好む温度は20~30℃です。温まったお風呂がカビの好む温度にならないよう、冷水で洗い流すことでカビの生育を防ぎましょう。
水気を拭き取る
カビは湿度が高いと繁殖しますので、お風呂の水気を拭き取っておいてください。お風呂に最後に入った人が栓を抜いた後、タオルで水気を拭き取っておくことを習慣にするとよいでしょう。
水回り以外の黒カビ除去方法
部屋の壁紙など、水回りで使うカビ取り剤を使えない場所にも黒カビは発生します。放置しておくと健康被害が心配なので、別の方法で除去しましょう。
部屋の壁紙の黒カビ
水回りのように塩素系漂白剤を使えないので、消毒用エタノールを使いましょう。直接スプレーするのではなく、タオルにエタノールを染み込ませて拭いてください。同じ面で拭いていたらカビを広げてしまうので、こまめに面を変えて拭きましょう。漂白はできませんが、除菌力が高いのでカビ菌を除去できます。
カーテンの黒カビ
カーテンにも黒カビが生えることがあります。梅雨など湿度が高い時期にカビが発生しやすいですが、冬でも油断はできません。冬は室内を暖房することで室外との温度差が大きくなり、窓ガラスが結露しやすいです。その結果、カーテンが濡れてしまいカビが生えてしまいます。
軽いカビなら消毒用エタノールをタオルに染み込ませて拭き取りましょう。
洗濯可能なカーテンなら洗剤と酸素系漂白剤で黒カビを除去できます。衣類用洗剤だけではカビを除去できませんので、酸素系漂白剤を使ってください。ただしカーテンの素材や色柄によっては漂白剤が不向きなこともありますので、確認してから使いましょう。洗濯機に入れる前に、気になる部分は拭き取り、予洗いしておいてください。
酸素系漂白剤はお湯に溶かし、カーテンをつけ置きします。ゴム手袋でもみ洗いを何度か繰り返し、カビが落ちてから洗濯機で洗いましょう。
黒カビ除去でNGの方法
黒カビ除去の方法を誤ると、かえって黒カビを広げてしまうことになりかねません。黒カビを除去するときにやってはいけない方法をご紹介しますので、注意しておいてください。
掃除機で吸い取る
フローリングなどに黒カビを見つけると、掃除機で吸い取ってしまう人もいるかもしれません。しかし黒カビを掃除機で吸い取ると、ホースや本体の中で黒カビが繁殖してしまいます。掃除機を使うたびに排気口から黒カビの胞子をまき散らすことになり、家じゅうのさまざまな場所に黒カビを発生させることになるかもしれません。
拭き掃除
黒カビを見つけたら、つい雑巾で拭き取りたくなるかもしれません。しかし水拭き程度ではカビを除去できません。それどころか拭き掃除をすることで、かえって黒カビの胞子を周りに広げてしまう場合があります。
まとめ
もし黒カビが生えてしまった場合は、塩素系漂白剤やエタノールなど、場所や素材に合った除去方法でカビを退治しましょう。しかし家の中を漂うカビの胞子をなくすことはできませんので、どんなに頑張ってカビを除去しても、予防まで気をつけておかないとまた発生してしまいます。
家の中のカビが生えやすい部分は日頃からこまめに掃除をするだけでなく、カビの好む温度や湿度にならないように注意しておきましょう。