2019年6月14日 | お役立ち情報
意外と知らないTシャツの洗濯方法を紹介。匂いやしわが気にならない洗い方と干し方
Tシャツは身軽で動きやすい衣服のため、日常生活でも多くの方が着ていることでしょう。しかし、Tシャツの悩み、問題のひとつに「洗濯」があります。実は洗濯をしたはずのTシャツが「臭い」「傷んでいる」「シワシワ」という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
これは間違った洗濯方法などが影響している可能性があります。そこで今回はTシャツの洗濯に関する悩みの原因と、その悩みを解消する洗濯方法などを解説します。
【Tシャツの洗濯】7つの悩みと原因を解説
Tシャツの洗濯の悩みは、主婦の方を中心に多くの方が抱えています。では、Tシャツを洗濯するときの悩みにはどのようなものがあるのか?ここではその種類を7つまとめましたのでご紹介します。
臭い
洗濯後の臭い問題はTシャツのみならず多くの衣類で起きる問題です。洗濯をしたはずのTシャツが臭う原因は雑菌の繁殖によるものです。この雑菌はモラクセラ菌と呼ばれるものであり、増殖すると洗濯物特有の生乾き臭などを発生させます。
Tシャツは直接人の肌に触れている衣類ですから、モラクセラ菌の好物である皮脂や角質などが多く付着しており、繁殖しやすいという特徴があります。
また、この他にもTシャツの繊維までしっかり洗えていないことや洗濯機(洗濯槽)本体の汚れも臭いの原因になるでしょう。
傷み
Tシャツは綿100%という素材も多く、通常の洗濯方法でも問題なく洗うことができます。ただし、濃い色のものやプリント、装飾などが施されているTシャツは他の衣類と一緒に洗濯をすると摩擦の影響で傷みが発生しやすいです。
洗濯後にTシャツが羽毛立つといった経験をされる方もいますが、これも洗濯中の摩擦が原因です。羽毛立ちがひどくなると毛玉のように絡み、見た目もひどくなるため、このような場合は速やかに洗濯方法などを見直す必要があるでしょう。
シワ
シワが目立つTシャツを着用すると、だらしがないイメージや清潔感に欠ける印象を与えてしまいます。Tシャツにシワができる原因は、洗濯方法や干し方などに問題があります。
まず、洗濯方法についてですが、洗濯機の容量いっぱいで洗濯をすると衣類同士が絡まってシワがつきやすくなります。特に脱水時はTシャツにかかる負荷も大きいため、シワができやすくなるといえるでしょう。
また、洗濯後のシワがついたTシャツをそのまま干すと、さらにシワが目立つ状態になります。
Tシャツは薄い素材で製造されているのものが多く、他の衣類よりもシワが目立ちやすいという特徴があります。このことからTシャツのシワを防ぐには、洗濯方法と干し方の両方に気を配る必要があるでしょう。
色落ち・色移り
洗濯後や干したあとのTシャツを見たら、色落ちや色移りが発生していたという方も多いです。特に濃い色のTシャツなど染料が多く使われているものは、色落ちだけではなく、他の洗濯物にも被害が出る色移りが発生しやすいです。
色移りはすぐに洗い落とせば間に合う可能性もありますが、時間が経過すると手遅れという状態に陥りやすいため注意が必要です。
一般的にTシャツなどの衣類に使用されている染料は熱に弱い性質がありますので、お湯で洗うと溶けるといった弊害をもたらしやすいです。Tシャツの色落ち、色移りで悩まされている方は、染料の性質を把握した上で対処していく方法が有効です。
伸びる
洗濯をしたらTシャツの首元、襟元がダルダルに伸びてしまったという方も多いです。Tシャツが伸びる原因はシワ同様、洗濯機に大量の衣類を入れて洗濯をすることが原因です。
大量の衣類を入れた状態で洗濯をすると摩擦が起きるため、これによってTシャツの伸びが発生します。
また、伸びは干し方にも問題があるかもしれません。具体的にはハンガーに掛けた状態で干すと生地に含まれる水分の重さによって下方向に力が加わるため、特に首周りなどの伸びが目立ちやすくなります。
綿100%の素材で作られているTシャツは洗濯時の伸びが発生しやすいといわれていますので注意が必要です。
縮み
伸びと同様、縮みもTシャツの洗濯で起きる悩みです。特に綿を使用しているTシャツの場合、繊維を引っ張ったり、ねじったりすることで元に戻ろうとする力が働きます。
このような現象は水にぬれると顕著に起きますので、洗濯を行うと縮みが発生します。
また洗濯後に縮んだ状態のまま干す方もいますが、このような干し方は縮んだ状態で乾くため、次回以降に着用するときに違和感を覚えることもあるでしょう。
前述の伸びと同様、綿素材というのは伸縮性がありますので、ちょっとした力が加わるだけで伸び縮みが発生しやすいです。
ひび割れ
絵柄などがプリントされたTシャツを洗濯すると、プリント部分が剥がれたり、ひび割れたりしてしまうことがあります。Tシャツのひび割れなどの最も大きな原因は、洗濯時の摩擦によるものです。
プリント部分のひび割れが起きると、見た目もボロボロとした印象になるため、中には処分してしまうという方もいます。
また、一口にTシャツといってもその種類はさまざまであり、洗濯水の温度上限が決められているものや洗濯機が使用可か否か、漂白可能か否かなど、Tシャツによって可能な洗濯方法は異なります。
特に洗濯表示を確認せずに一般的な洗い方で洗濯をすると、ひび割れなどの失敗を招く原因になりますので注意が必要です。その他、乾燥機にかけることでプリント部分に傷みが発生することもあります。
おすすめのTシャツの洗濯方法
ここまでTシャツの洗濯の悩みについてご紹介しました。ここからは前述の悩みが起きる原因を踏まえた上で、おすすめのTシャツの洗濯方法と干し方を解説します。
Tシャツの「臭い」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツの臭いが気になる場合の洗濯方法については、以下のようなポイントを意識しておきましょう。
- 洗濯が終わったらすぐに衣類を取り出すこと
- 洗濯時以外は洗濯機のフタを開けておくこと
- 洗濯をしていないときは洗濯槽を空にしておくこと
まずTシャツの洗濯が完了したら、速やかに洗濯槽の中から取り出すようにしましょう。主な理由としては洗濯槽に長時間ぬれたままのTシャツを放置しておくと、湿度が高くなり、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうからです。
また、洗濯時以外はフタを開けておくこと、洗濯をしていないときは洗濯槽を空にしておくことも同様の理由から実践しておくことをおすすめします。この他、洗濯特有の生乾きの臭い対策には、酸素系漂白剤の使用も検討してみましょう。
酸素系漂白剤は除菌、除臭効果が高いため、生乾きの原因である雑菌の繁殖を効率的に抑えることができます。また生乾きの臭いを防ぐには、風通しが悪くなりやすい室内ではなく、乾きやすい環境の外干しを選択するようにしましょう。
Tシャツの「傷み」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツは全体的に薄い素材、伸縮性のある素材が使われていることが多く、一見すると手洗いのほうが正しい洗い方にも見えます。しかし、Tシャツは地肌の上から直接着用することが多いため、皮脂や汗などの汚れが多く付着しています。
これらの汚れは臭いの原因にもなる雑菌の繁殖を招きますので、傷みが気になる場合でも基本的には洗濯機で洗うことが推奨されています。ただし、Tシャツの中には塩素系漂白剤NG、乾燥機NGといったものもあります。
これらの情報はタグの洗濯表示に記載されていますので、洗濯前に必ず表示を確認しておくようにしましょう。洗濯表示の見方がわからないという方は、下記の消費者庁のサイトを参考にしてください。
【参考】消費者庁「衣類等の洗濯表示が変わります ‐ (平成28年11月4日)」
ちなみに汚れやシミなどが目立つTシャツは、洗濯前に酸素系漂白剤を溶かしたお湯(40℃ほど)に1時間~2時間ほど浸けておくと、きれいな仕上がりになりやすいです。
また、洗濯機で洗うときは摩擦による傷みを防ぐために洗濯ネットを活用すると、Tシャツにかかるダメージを軽減することができます。この他、高負荷がかかりやすい脱水の時間をいつもより短くする方法も有効です(約3分~4分ほど)。
Tシャツの「シワ」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツのシワが気になる場合の洗濯方法は、傷み対策と同様で問題はありません。ただし、シワを防ぎたい場合は脱水後にひと工夫かけるようにしましょう。具体的には脱水後のTシャツを平らな場所に置き、手アイロンでシワを伸ばしていきます。
さらにその後15分間ほど放置しておくと、効果を高めることができます。ちなみにシワを伸ばすときは手ではなく、スチームアイロンを使っても問題はありません。スチームアイロンを使う際は、当て布をしながら縦方向にかけていくとよいでしょう。
ハンガーにかけて干す場合はハンガーの肩部分に厚みがあり、かつ滑り止め加工が施されているものがおすすめです。肩の部分が斜めになっているハンガーはシワができやすいので注意が必要です。
Tシャツの「色落ち・色移り」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツの色落ち、色移りが気になる方は以下のようなポイントを意識してみましょう。
- 洗濯ネットに入れて洗濯をする
- 洗濯機の「デリケートコース」「弱水流」の機能を活用する
- 色落ちや色移りが気になるTシャツだけ手洗いする
- 日陰に干す
- 裏返して干す
色落ちや色移りは他の洗濯物との擦れによって起きるものです。そのため、他の衣類と擦れが発生しにくい洗濯ネットを活用する方法はおすすめです。また、洗濯ネットに入れる前に、Tシャツを裏返しておくとより効果が高まる可能性がアップします。
その他、色落ちや色移りは水流が強いと発生しやすくなります。このことから色落ち、色移りが懸念されるTシャツは「デリケートコース」「弱水流」といった素材に優しい強さで洗うようにしましょう。
それでも心配な方は対象のTシャツのみ手洗いするという方法でもかまいません。また、洗濯後は日陰に干す、裏返して干すことが大切です。日陰に干すことで、直射日光による変退色(色の劣化)を防ぐことができます。
Tシャツの「伸び」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツが伸びてしまうのは、脱水後洗濯機から取り出すときに無理やり引っ張ったり、脱水時間が長くなることで起きます。そのため、伸びを防ぐにはTシャツを丁寧に扱うことを意識しておきましょう。
また脱水時間も通常より短く設定しておくのがおすすめです。伸び対策に有効な干し方としては平干し、もしくはさおにかけて干すのがよいでしょう。
竿にかけて干すときはTシャツを半分にした状態で竿にかけ、落下防止のために前後を洗濯バサミで止めるようにします。
Tシャツの「縮み」が気になる場合の洗濯方法
縮みを防ぐには洗濯ネットを使って、他の衣類と絡まないようにしておきましょう。他の衣類と絡み合うと、Tシャツの生地が引っ張られるため、反動で縮みが発生しやすくなります。
また、衣類は乾燥機などで急激に乾燥させると縮みやすい性質を持っているので、乾かすときは自然乾燥がおすすめです。洗濯機ではなく手洗いで洗う場合も、優しく洗うようにしましょう。絞るときも強い力ではなく、弱めの力で絞るようにしてください。
Tシャツの「ひび割れ」が気になる場合の洗濯方法
Tシャツのプリント部分のひび割れは、洗濯をしているときの摩擦によるものです。そのため、プリントや刺しゅうが入ったTシャツを洗濯するときは、裏返して洗うようにしましょう。
また、洗濯ネットに入れて洗う方法も有効です。干すときはプリント部分に太陽の光が当たらないように裏返したまま干すことを推奨します。
Tシャツの洗濯方法・干し方は「悩みの種類」に応じて臨機応変に対応しよう!
今回はTシャツの洗濯方法や干し方に関するお役立ち情報をご紹介しました。Tシャツはコートなど厚めの衣類と違って、薄く、伸縮性があるのが特徴です。そのため、ちょっとした力が加わることで、簡単に傷みやシワなどが発生します。
これらの悪影響を防ぐには、Tシャツを丁寧に扱うことや洗濯時の摩擦、衝撃から守る対策法をしっかりと実践することです。
自分や家族のTシャツを洗濯すると「あれ?」と感じることが多い方は、ぜひ今回ご紹介した対策法を実践してみてください。悩みの種類に応じて臨機応変に洗濯方法を変えていくようにしましょう。