お年玉の相場はいくらぐらい?あげる意味や由来などを解説!

お年玉の相場はいくらぐらい?あげる意味や由来などを解説!

お年玉というと子どもにとっては夢のようなイベントですが、大人にとっては渡す金額なども含めて頭を悩ます問題です。特に社会人になってから初めてお年玉を渡す方などは、相場がわからなくて悩むケースも少なくありません。

お年玉は基本的に子どもの年齢が上がるにつれて金額も上昇します。今回はお年玉の相場金額を中心に、お年玉の意味や由来などをご紹介します。

お年玉の相場を年齢別に解説

お年玉の相場を年齢別に解説

早速、お年玉に関する基本を見ていきましょう。まずはお年玉の相場金額です。年齢別にお年玉の相場をまとめましたのでご覧ください。

未就学児(3歳~6歳)のお年玉相場

3歳~6歳までの未就学児のお年玉相場は1,000円前後です。一般的にお年玉の相場は「年齢×500円」の計算式が知られていますが、実際には年齢とともに1,000円、2,000円、3,000円、5,000円のようにキリがよい金額を準備することが多いようです。

前述のように未就学児のお年玉相場は1,000円前後ですが、地域によっては500円が中心になっていることもあります。ちなみにお年玉という概念がない2歳、3歳ぐらいの子どもにはお金ではなく、お菓子やおもちゃなどをあげる方もいます。

ただし、基本的には大人同士の付き合いで1,000円前後を袋に入れて渡すのが主流です。また小さい子どもにお年玉をあげるときは、キャラクターなどのぽち袋を利用する方も多いです。

小学校低学年のお年玉相場

パパやママと近所のお菓子屋さんなどに足を運ぶ機会も増える小学校低学年。この時期のお年玉相場は2,000円前後です。もちろんこの金額はあくまでも目安であり、地域や家庭によっては1,000円だったり、3,000円ということもあります。

小学校低学年になると未就学児に渡すお年玉とは違って紙幣が中心になります。ちなみに小学校に入学する子どもがいる場合は、入学祝いも兼ねて相場より上のお年玉をあげることもあります。

これは特に親戚関係からのお年玉に多い傾向です。親戚の場合は正月やお盆などの大型連休ぐらいしか会う機会がないため、お年玉に入学祝を上乗せするケースもあります。

親戚、身内が遠方に住んでいる家庭はぜひ参考にしてみましょう。お年玉と入学祝いを同時に渡すときの注意点ですが、それぞれ別の袋に入れて渡すことです。

小学校高学年のお年玉相場

友達とさまざまな場所に出かける機会が増えてくる小学校高学年。この時期の子どもに渡すお年玉の相場は3,000円を超すことが多くなってきます。中には4,000円、5,000円を渡す家庭もあるようです。

小学校高学年になると子ども自身が自分の財布にお金を入れて、管理する機会も増えてきます。まだまだ正しい金銭感覚というものが身についていない時期ですから、多すぎず少なすぎないといえるラインの3,000円はちょうどよい金額ではないでしょうか。

ちなみにこの時期に5,000円を超えるお年玉を用意する家庭の中には「中学、高校と成長するにつれて金額も上げなければならないからちょっと失敗した」という意見もあります。

お年玉は基本的に子どもが成長するにつれて金額も上がってきますから、高校生のときに出せるMAXの金額を把握しておき、そこから逆算方式をとってお年玉の金額を決めるとよいでしょう。

中学生のお年玉相場

電車などを利用してちょっと離れた街に遊びに行きたくなる時期の中学生。この時期の子どもに渡すお年玉は5,000円というケースが大半を占めるようです。

また小学校低学年のお年玉の項目でも取り上げましたが、お年玉と一緒に入学祝いや卒業祝いも渡す家庭もあります。

中学校の入学祝いや卒業祝いの相場は子どもとの関係性で決まってきますが、一般的には親戚、身内だと5,000円~1万円が多いようです。

もちろん入学祝い、卒業祝いを用意しない家庭もありますが、これらのお祝い金をお年玉と一緒に渡す場合は1万円前後の出費を見込んでおくとよいでしょう。

高校生のお年玉相場

社会人一歩手前の年齢となる高校生にもなるとお年玉の金額も跳ね上がり、5,000円以上~1万円という家庭が増えてきます。高校生にもなると友人、彼女、彼氏とゲームセンターや映画館にも足を運ぶようになります。

それに比例して1年間に使う金額も多くなってきますから、やはり5,000円以上が妥当とされているようです。もちろん地域や家庭によっては5,000円以下ということもありますので、必ずしも5,000円以上という決まりはありません。

血縁関係が遠い子どもにお年玉をあげる場合は、3,000円や5,000円ということもあります。入学祝いや卒業祝いも兼ねるなら1万円~1万5,000円を相場と見ておくとよいでしょう。

お年玉の意味をおさらい

お年玉の意味をおさらい

お年玉を知らない日本人は赤ちゃんぐらいだと思いますが、今一度お年玉の意味を確認しておきましょう。現代のお年玉は大人が子どもに与えるお金のことを指しますが、もともとは新年を祝って行なう贈り物という意味があります。

お歳暮などは一般的に下の人が目上の人(上司や恩師)に贈ることが多いですが、お年玉はその逆で、目上の人から下の者に贈られるのが大きな特徴です。ちなみに目下の人から目上の人に贈り物をする場合は、お年玉ではなく、お年賀といいます。

お年玉の由来

日本に古くから存在するお年玉。このお年玉という名称や風習はどこからきているのでしょうか?前述のように現代のお年玉は現金が主流です。しかし昔のお年玉はお金ではなく、餅でした。

昔は年神様といってお正月に訪れる神様を迎える行事があり、門松や鏡餅を用意していました。年神様は私たちに新しい年の幸福や恵みを与え、魂を分けてくれるという考えがあります。

この魂が宿った餅を食べることが「お年玉をもらう」という概念だったのです。魂を分けていただくというのは年齢が上がることを意味します。現代社会では誕生日が訪れるとひとつ年齢が上がりますが、昔は元旦が訪れるたびに全員が一斉に年をとる数え年でした。

つまり昔の人は元旦に魂が宿った餅をもらうことで年をとっていたのです。鏡餅は年神様の依代(よりしろ)ですので、お正月に訪れた年神様は鏡餅に依りつきます。するとこの鏡餅には年神様の御霊(みたま)が宿ります。

この鏡餅の餅玉がその年の魂となる「年魂(としだま)」となり、家長が家族全員に「御年魂」「御年玉」として分け与えます。これがお年玉の原型、ルーツとなります。

ちなみにお正月の定番料理のひとつにお雑煮があります。お雑煮は家長が家族に分け与えた餅玉を食べるための料理という意味があります。

このお雑煮に入れた餅を食べることで、体の中に魂を取り入れるという考えがあったようです。お年玉のルーツを調べると、自然とお雑煮に餅が入っている理由やお正月にお雑煮を食べる理由もわかるようになります。

お年玉はいつからお金が主流になったの?

昔はお金ではなく、餅をもらうことがお年玉の定番でした。では現代のようにお年玉にお金を渡す慣習が生まれたのはいつからなのでしょうか?これは諸説ありますが、最初にお年玉としてお金を渡すようになったのは江戸時代だといわれています。

もちろんこの時期のお年玉は現代のようにお金だけではなく、品物を渡すという行為も見られたといいます。お年玉が本格的に「お金」という概念に変わったのは昭和30年代後半の高度経済成長期です。

このころになると都市部を中心に「お年玉=お金」の浸透力が強まりました。またそれと同時に今までは老若男女がお年玉をもらっていたという形式から、徐々に子どものみにお年玉を渡す慣習が広まっていったといいます。

もともとお年玉というのは上の人間から下の人間に渡すという考えでもあったため、子どものみに渡すスタイルは本来のお年玉に近づいたといってもよいでしょう。

魂が宿った「御年魂」「御年玉」は古くから存在する風習ですが、現代の「お年玉」は比較的新しい歴史ともいえます。

大人が知っておきたいお年玉に関するNG行為

大人が知っておきたいお年玉に関するNG行為

お年玉は大人にとっては手痛い出費ですが、身内同士、家族同士の仲を深める上では意味のある風習です。しかし、お年玉にはいくつかのルールやマナーがあります。特に気をつけておきたいのが「上司の家族にお年玉を渡してはいけない」ということです。

お正月に上司の家に招かれるという方もいるのではないでしょうか。そして上司に子どもがいれば、大人としてお年玉をあげたくなる気持ちにもなります。しかし、上司の家族にお年玉を渡すのはNG行為となりますので注意しておきましょう。

前述のようにお年玉というのは目上の人から目下の人へ渡すものです。目上の人にあたる上司の場合は、たとえ子どもであってもお年玉を渡してはいけません。

ただ、日頃からお世話になっているという気持ちが強く、どうしても何かを贈りたいという方もいます。このような方はお年玉としてではなく「玩具料」「文具料」という名目で渡すとよいでしょう。また子どもが大好きなお菓子をあげるという方法もあります。

ぽち袋(お年玉袋)へのお金の入れ方

お年玉として渡すお金はぽち袋(お年玉袋)と呼ばれる小さな袋に入れます。実はぽち袋へ入れるお金にも正しい入れ方というものが存在します。

中にはこのお金の入れ方を知らずに恥をかいたという人もいるようです。常識ある大人として見られるように、ぽち袋へのお金の入れ方も学んでおきましょう。

紙幣の折り方

一般的にお年玉は紙幣を使うことのほうが多いですから、紙幣の正しい折り方を学んでおくとよいです。紙幣は肖像があるほうが表となります。紙幣を開いたときに表が見えるように表を内側にし、左、右の順番で3つ折りにしていきます。

これが基本的な紙幣の折り方です。ぽち袋のサイズによっては4つ折りにするという方もいますが、そもそも「4」という数字は縁起が悪いため、できれば避けておくようにしましょう。

お金(紙幣・硬貨)の入れ方

まずはぽち袋を表向きにします。その後、事前に折っておいた紙幣を天地が逆さまにならないように入れていきます。ちなみに硬貨を入れるときも表向きで入れるようにします。

硬貨は表裏がわからないという方もいますが、絵柄などが刻印されている面が表、製造年が刻印されているほうが裏となります。

もちろんここまで細かくやる必要はないというケースがほとんどですが、このような配慮が行き渡っていると、相手もきっと喜んでくれるはずです。

見た目もキレイになりますから、自分も相手もすっきりした気分になります。いざというときには実践してみましょう。

お年玉の相場、意味、由来を知りたい人に教えてあげよう!

今回は子どもの一大イベントといってもよいお年玉に関する基本を解説しました。毎年、お正月の時期が近づいてくると子どもは「いくらもらえるかな」とワクワクし、大人は「いくらあげようかな?」と悩みます。

実は近年、お年玉の相場に関する悩みを持つ大人も増えています。このような方たちは今回取り上げた情報を参考にしながら、お正月に備えるようにしましょう。

また周囲に相場がわからないなど困っている方がいたらアドバイスをしてあげるのもおすすめです。お年玉の意味や由来も意外性がありますので、家族や友人との会話のネタにもできます。

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