2020年6月25日 | お役立ち情報

お風呂・浴槽の水垢を落とす方法。頑固な汚れの原因と落とし方

毎日使うお風呂は、一日の疲れを癒してくれる場所でもあります。ところが、浴槽の縁や蛇口などについた水垢汚れが気になって掃除をはじめてしまい、「かえって疲れが増した」という経験をした人もいるのではないでしょうか。

こうした水垢汚れは、時間をおいてしまうとタオルやスポンジでこすってもなかなか落ちないやっかいな汚れです。大切なお風呂時間を気持ちよく過ごすためにも、お風呂場はいつもキレイにしておきたいもの。そこで今回は、浴槽などについた水垢汚れを落とす方法と、水垢汚れの予防方法について紹介していきます。

お風呂の水垢汚れの原因

水垢は、お風呂場にいつの間にかできている白いうろこ状の汚れのこと。白くなるため、ステンレスや色の濃い床や壁などは、特にこの汚れが目立ちます。水垢の正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が乾燥して固まったもの。つまり、水垢の原因は「水」なのです。浴槽のお湯もシャワーのお湯も水道水を使用しているため、水垢は必然的にできてしまうもの。浴室で水（お湯）を使ったあと、水滴が残っていると、それが乾燥して水垢になります。

似たような汚れに「湯垢」がありますが、これは水垢とは違うタイプの汚れ。水垢は水道水に含まれるミネラルが結晶化したものですが、湯垢は水道水のマグネシウムと石けんの成分が化合したもののこと。浴槽のザラっとした汚れや、洗面器の裏側などにできるあのヌメっとした汚れが湯垢です。

汚れの特性を知る：水垢はアルカリ性

お風呂場の気になる汚れには、「水垢」や「湯垢」、「それ以外の軽い汚れ」などがあります。それぞれの汚れには性質があり、水垢は「アルカリ性」、皮脂汚れなどでできた湯垢は「酸性」、その他の軽い汚れは「中性」に分類されます。こうした汚れの特性を知り、中和作用のあるものを使用することが、汚れを落とすコツと言えます。

＜汚れの特性＞

水垢はアルカリ性…汚れを中和させるには酸性のものを使う
湯垢は酸性…汚れを中和させるにはアルカリ性のものを使う
その他の軽い汚れは中性…中性洗剤などを使う

水垢汚れの落とし方

水垢汚れは、できてからそれほど時間が経っていなければ比較的簡単に落とせるため、こまめにお掃除することが大切です。ところが、時間が経ってしまうと凝り固まり、汚れの範囲も広がってしまうため、落とすのが困難に。しかも、その水垢汚れに、洗剤成分や皮脂など他の汚れが混ざってしまうと、さらに落としにくくなってしまいます。

そんなやっかいな水垢汚れを落とす方法として、ここでは、手軽にできる「こすって落とす」方法と、アルカリ性という「水垢の特性を活かして落とす」方法について紹介します。

水垢をこすって落とす

洗っても洗ってもできてしまう水垢汚れは、日頃からこまめにお掃除するのがおすすめです。ここでは、お風呂時間に手軽にできるお手入れ方法について紹介します。

メラミンスポンジでこする

タオルや普通のスポンジでこすっても水垢が落ちない場合は、メラミンスポンジがおすすめです。メラミンスポンジとは、メラミン樹脂でできた密度の細かい硬いスポンジのこと。水をつけてこするだけで、鏡や床などについた水垢汚れを落とすことができます。コレひとつで汚れを落とせるので何かと重宝するメラミンスポンジですが、使用する際に注意すべき点もあります。

メラミンスポンジは汚れを「削って落とす」ため、表面についたコーティングなどに傷をつけてしまう恐れがあります。そのため、浴槽や曇り止め加工されている鏡などへの使用は控えましょう。浴槽の素材には樹脂が使われていることが多く、その表面が削れてしまうとかえって汚れがつきやすくなってしまいます。

歯磨き粉をつけてこする

鏡を曇らせる水垢汚れは、歯磨き粉で落とす方法もあります。キッチンペーパーなどに歯磨き粉をつけて、鏡にキズがつかないようにやさしく鏡を拭いていきます。まんべんなく拭けたらシャワーで洗い流します。

新聞紙でこする

鏡の水垢落としには、新聞紙でこするという方法もあります。新聞紙を水で濡らして、鏡全体を拭いていきます。全体を拭いたら、今度は乾いた新聞紙で乾拭きします。新聞紙についているインクの油分が鏡に付着している油成分を落として、鏡をきれいにしてくれます。

水垢の特性を活かして落とす

浴槽は表面をコーティングされていることが多いため、強くこする（研磨する）のはおすすめできません。そこで、水垢の特性を利用して汚れを落とす方法を紹介します。水垢は「アルカリ性」の特性を持っているため、酸性のもので落とすのが効果的です。酸性洗剤もありますが、酸性洗剤はモノを溶かす性質があることから、使用をためらわれる人もいるのではないでしょうか。実際、塩素系の漂白剤と混ざると、有毒ガスが発生して大変危険です。

そこで今回は、手軽に使えるものとして「クエン酸」を使って水垢を落とす方法を紹介します。柑橘類から抽出した自然由来の成分から作られているクエン酸は、小さい子どもがいるご家庭でも安心して使用できます。

必要なもの

クエン酸
スプレー容器
水
キッチンペーパー
ラップ
スポンジ

落とし方

クエン酸を水に溶かしてクエン酸水を作り、スプレー容器に入れます。
浴槽など水垢汚れが気になるところにたっぷりスプレーします。
スプレーしたところにキッチンペーパーをかぶせます。さらにその部分をラップで覆うことで効果が増します。
2時間くらい放置したのち、やわらかくなった水垢をスポンジでこすり落とします。
シャワーなどで洗い流します。

重曹で湯垢などを落とす

重曹はお菓子作りにも使われる、体にも環境にもやさしい天然素材。ベーキングパウダーや炭酸水素ナトリウムという別名でもおなじみですね。また、その特性からお掃除にも使えるとして、天然素材のお掃除アイテムとしても注目されています。

重曹は「アルカリ性」の性質を持っているため、酸性の汚れをふやかして（中和させて）落とす効果があります。浴槽などにつく皮脂汚れなどは酸性のため、アルカリ性の性質を持つ重曹を使って落とせます。

必要なもの

重曹
スプレー容器
水
スポンジ

落とし方

重曹を水に溶かして重曹水を作り、スプレー容器に入れます。（※重曹小さじ1杯に対し水100mlが目安となります）
重曹水を湯垢がついている箇所にスプレーします。
しばらく放置してから、スポンジなどで拭き取ります。
シャワーなどで洗い流します。

浴槽の内側・小物類

毎日の入浴で皮脂汚れなどの湯垢がたまる浴槽の内側は、洗うときの姿勢もひと苦労。洗えているようでいても意外と汚れは残っています。また、洗面器の裏側やシャンプー容器の裏側などについたヌメリや、子どものおもちゃについた黒ずみなど、気になる汚れはまだまだあります。ここでは、浴槽の残り湯を使って、こうした汚れを簡単につけおき洗いできる洗浄剤としてフマキラーの「お風呂まとめて泡洗浄グリーンアップルの香り」「お風呂まとめて泡洗浄ベビーローズの香り」を紹介します。