「もう頑張りたくない」疲れた時に無理せず気持ちを立て直す方法

「もう頑張りたくない」疲れた時に無理せず気持ちを立て直す方法

仕事、勉強、子育てなどを頑張るのはとても素晴らしいことです。しかしストレス社会とも呼ばれる現代において、走り続けるということは非常に困難でもあります。「もう頑張りたくない」「もう嫌だ」という気持ちが強くなることもあるでしょう。

このような時はムリをせずに一度走るのを中断して、心の安定を図る対策を考えたほうがよいかもしれません。今回は「もう頑張りたくない」という人に役立つ、気持ちを立て直す方法を解説します。

精神的に疲れやすい人の特徴

精神的に疲れやすい人の特徴

「もう頑張りたくない」という気持ちが強くなる人にはどのような特徴があるのでしょうか?ここでは精神的な面において疲れやすい人の特徴をまとめましたのでご覧ください。

完璧主義者

仕事、勉強、プライベートすべてにおいて90点ではなく100点満点を目指す。このような完璧主義者の方は他の人と比べて人一倍疲れやすいという特徴があります。

なぜなら完璧ではない部分がある、もしくは見てしまうと不安などの感情が一気に強くなってしまうからです。もちろん完璧主義ではない人も計画通りに物事が進まないと、ちょっとしたブルーな気分になることはあります。

しかし、完璧主義な人はそれ以上に気分が落ち込みやすくなるため、精神的にストレスを抱えやすいタイプなのです。その結果として精神的な部分だけではなく、肉体的にも疲れてしまうことになります。

完璧主義者の方は失敗することを極端に嫌う傾向がありますから、ついつい自分の限界を超えて頑張ってしまうことも影響しているでしょう。

真面目で責任感が強い

生真面目で几帳面、責任感が強い性格の方も要注意です。日本人は世界的に見ても真面目で責任感が強いという方が多いです。このようたタイプの方は社会的に見ても周囲から評価される傾向にあります。

反面、他人の評価を気にすることも多く、周囲からちょっとした批判の声が上がると悲観的になる傾向も見受けられます。

また真面目で責任感が強い方は、周囲に心配をかけさせたくないという気持ちから、ついつい問題をひとりで抱えてしまうことがあります。人は問題が起きたときに周囲に悩みを打ち明け、一緒に解決していくことで、心の安定などを保つことができます。

しかし、真面目で責任感が強すぎる人は悩みや問題を誰にも相談しないため、精神的にも肉体的にも疲れてしまうのです。この状態が長く続くと「もう頑張りたくない」という感情が一気に強くなるでしょう。

ちなみに真面目で責任感が強いタイプはうつ病にかかりやすい人の特徴としても取り上げられているので注意が必要です。

「もう頑張りたくない」疲れた時に気持ちを立て直す方法を解説

「もう頑張りたくない」疲れた時に気持ちを立て直す方法を解説

ここからは「もう頑張りたくない」という感情が強くなった時に実践したい、気持ちを立て直す方法をご紹介します。

何もしない・考えない

重く落ち込んだ時の考えというのはネガティブ、マイナス方向の力が強く働くため、考えれば考えるほど気分は低下する傾向にあります。

「なぜあそこであの選択をしてしまったのだろう…」「やっぱり自分はダメかもしれない…」。失敗した時などはこのような考えしか頭に入ってこない可能性が高いです。こうなるとさらに自分が嫌いになってしまい、ますます気分が落ち込みがちになります。

そのため「もう頑張りたくない」という時には思い切って「何もしない」「何も考えない」という決断を下すことも大切。一度、世間の目を気にすることなく、自由きままな生活を送ることで精神的疲労も回復しやすくなります。

何もしない、考えない方法で精神的に落ち着きを取り戻した後に、今後に向けての解決策などを練ることで良い案が浮かぶ可能性も高くなります。

好きなことをする

人によっては「何もしない」「何も考えない」というのは、逆に苦痛に感じることがあります。そこで試してほしいのが「自分の好きなことをする」といった方法です。

自分の好きなことに集中することで、一時的ではありますが気分が落ち込んでいる原因を忘れることができます。中には「一時的では意味ないよ」という方もいますが、一時的でも嫌な原因から離れることで心の回復につながることがあります。

ちなみに自分の好きなことや趣味に没頭すると、脳内にドーパミンが放出されることがわかっています。ドーパミンとは中枢神経系に存在する神経伝達物質であり「快感」や「やる気」といった面に大きな影響を与えます。

つまり脳内のドーパミンの分泌量を高められれば「もう頑張りたくない」という気持ちも軽減できる可能性があるということです。疲れた時こそ自分の好きなことや趣味に打ち込んでみましょう。

今の状態を客観的に見る

人は精神的に追い詰められた状況になると、冷静さを欠いて今の状況を客観的に見ることができません。これでは「なぜ今の自分は疲れているんだろう?」「なぜ今ツラい気持ちが強いのだろう?」という疑問を解決することができません。

したがって自分の今の状態を客観的に見るということは、とても重要なポイントとなります。

客観的に今の自分を見ることで「〇〇の影響で自分が疲れている」「〇〇の部分を解決できれば精神的にも楽になりそう」など、原因の把握や解決策が思い浮かぶ可能性は非常に高くなります。

「自分はダメだ…」「もう頑張れない…」という考えばかりでは、今後も同じ状態が続くことになります。未来の自分がもう一度頑張れる状態になるために、客観的な立場から状況分析を行ってみましょう。

気心の知れた人と過ごす

「もう頑張りたくない」という感情が強い時は家族、友人、恋人など自分が全面的に信頼できる人と過ごす時間を作るようにしましょう。

気心の知れた仲間と過ごすことで、今自分が抱えている悩みや問題、愚痴などを打ち明けることができ、精神的な安定にもつながりやすくなります。

もし「落ち込んでいる原因はあまり話したくない」「まだ本当のことを言えない」という気持ちが強い場合は、ムリに打ち明ける必要もありません。

大切なのは「一緒にいると精神的に落ち着く」という人と過ごすことです。自分が心から信頼できる人と楽しく過ごすことでオキシトシンを増やせることがわかっています。

オキシトシンとは医学や脳科学の分野で注目を集めているホルモンのことであり、別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。オキシトシンは幸せな気分を高めてくれるセロトニンや、やる気向上に役立つドーパミンの分泌を促す作用があります。

このような理由から精神的にツラい状況の時こそ、心から信頼できる人と一緒に過ごすことを推奨します。

いつもの場所から離れてみる

社会人になると基本的には家と職場を往復する生活を送ることになります。精神的にツラい原因が家や職場などにある場合は、いつもの通勤ルート自体に「嫌だな」という感情を抱くこともあります。

このような時はいつもと違う、知らない場所へ足を運んでみるのもおすすめです。いつもとは違う場所へ行くことで新鮮な気分になり、精神的な面でも楽になります。いつもと違う場所と聞くと県外などを想像する方もいますが、時間やお金をかける必要はありません。

自宅からちょっと離れた公園まで散歩する、近くの海や山に足を運んでみる、通勤ルートとは反対方向のレストランなどでランチを楽しむといった、小さな移動でも構いません。

「この道歩いたの久々だな」と感じ、いつもと違う新鮮な刺激を与えることが大切です。気持ちのデトックス効果が大きいので、休日の日などに実践してみましょう。

我慢せずに泣く

我慢強い人というのはついつい泣くこともためらいがちになってしまいます。しかし「もう頑張りたくない」という感情が強い時は、思い切って泣いてしまったほうが精神的に楽になることが多いです。

ツラい時に我慢せずに泣くと「スッキリした気分になった」という声もよく聞かれます。実は泣いた時に流れ落ちるのは涙だけではありません。

脳から分泌されるプロラクチン、ACTH、コルチゾールといったストレス物質も涙と一緒に体外に流れ出ます。これが泣いた後に気分がスッキリする理由でもあります。

太陽の光を浴びる

私たち人間は太陽の光を浴びると、体内でビタミンDが生産されます。ビタミンDが欠乏すると体の中のカルシウムの働きが低下、さまざまな病気にかかりやすくなったり、免疫力の低下を引き起こす原因にもなります。

またビタミンD不足によって冬季うつ病を発症する確率が高くなることもわかっています。
【参考サイト】国立研究開発法人 国立環境研究所「体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定」

太陽の光を浴びることで、セロトニンの分泌を促すことができるようになります。セロトニンには心のバランスを整える役割があり、不足すると不安や緊張、憂鬱な気分を引き起こすことでも知られています。

つまり精神を安定させるためには、太陽の光を浴びることが重要になってくるわけですね。起床後に太陽の光をしっかりと浴びることで交感神経のスイッチが入り、脳や自律神経も自然に覚醒して、スッキリした気分で1日をスタートさせることができるようになります。

そのため「もう頑張れない」という精神状況になっている時ほど、太陽の光を浴びることを意識しておきましょう。夏場は紫外線によって肌などにも悪影響を与えるため、十分な紫外線対策を行ってから太陽光を浴びるようにしてください。

「もう頑張れない」という時ほど、食事・睡眠・運動を大切に

「もう頑張れない」という時ほど、食事・睡眠・運動を大切に

「もう頑張れない」という状況に陥ると、ストレスから暴飲暴食、不眠などに陥る可能性もあります。このような生活習慣になるとさらに心身のバランスが崩れてしまいます。

したがって疲れた時ほど規則正しい生活習慣を心がける必要があります。ここでは精神的にツラい時に意識しておきたいポイントを食事、睡眠、運動面から解説します。

食事

仕事や人間関係が上手くいかない状況になると、ついつい甘い食べ物を食べすぎてしまったり、お酒を飲みすぎてしまいがちです。しかし、栄養が偏った食生活は心にも体にも大きな負担をかけることになるため、基本的にはNGです。

精神的にツラい時にはストレスなどに対抗できる体をつくることを意識しましょう。ストレスに負けない体づくりの方法は色々ありますが、今回は腸内環境を良好にする食生活を取り上げてみます。

実は腸内の善玉菌には精神的な安定や免疫機能の正常な働きをサポートする効果があります。

また幸せ物質でもあるセロトニンは腸内で作られています。つまり腸内環境を良好にすると、心の安定につながる可能性が高いということです。納豆、味噌といった発酵食品やゴボウ、玉ネギなどオリゴ糖を豊富に含む食材を使った食生活を意識してみましょう。

睡眠

睡眠不足は肉体的疲労の回復を妨げるだけではなく、イライラや強い不安など心の健康にも悪影響を与えます。厚生労働省によると睡眠不足は心の病気の一症状としても現れることが多いため、注意が必要であるとのこと。

したがって質の良い睡眠をとることは疲れた心を回復させる上で、非常に重要なポイントとなります。質の良い睡眠を得る方法もさまざまですが、コツとしては入浴直後の就寝は避けることです。

入浴直後というのは体温が下がりにくい傾向にあるため、ベッドに入っても深い眠りにつきにくくなります。入浴後1時間ほど経過して、通常の体温に戻ったタイミングで寝るとスムーズに体温も下がるため、質の良い睡眠を得やすくなります。

また先ほどご紹介した、朝に太陽の光を浴びるという方法もおすすめ。朝に太陽の光を浴び、セロトニンの分泌量を高めることで、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンを増やすことができるため、夜にはスムーズな入眠が促されます。

運動

適度な運動も心の健康を守る上では大切です。そして、運動には不安感を取り除く効果があります。

運動をすると「気持ちがよい」と感じることが多いですが、これは運動によって心の安定につながるセロトニンやエンドルフィンといった神経伝達物質が増加するためです。

心の安定を目的とした運動を行うなら、有酸素運動がおすすめ。ウォーキング、ジョギング、ランニング、水泳など一定のリズム感で行う有酸素運動は無酸素運動と比べるとストレス解消に効果があるとされています。

週2日~3日以上、30分~60分ほどの有酸素運動を積極的に行って、心のモヤモヤを取り除いてみましょう。ただし、最初は運動不足によりケガをしやすい体になっていますので、慣れるまではムリのない範囲で行うことを推奨します。

自分に合った方法で「もう頑張りたくない」状態を改善してみよう

自分に合った方法で「もう頑張りたくない」状態を改善してみよう

ストレス社会とも呼ばれる現代では「もう頑張りたくない」「もう疲れた」という気持ちを持つ方は少なくありません。そのため、今精神的にツラいという方に知ってもらいたいのは「ツラいのは自分だけではないからムリに隠すことはないよ」ということです。

真面目で責任感が強い素晴らしい人ほど「もう疲れた」という姿を周囲に見せないことが多いです。しかし、ひとりで悩みや問題を抱えて頑張りすぎてしまうと、さらに心身の状態が悪化する可能性が高くなります。

本当にツラくなった時はムリをせずに信頼できる仲間に相談してみましょう。また悩みや問題を相談しづらい場合は、今回ご紹介した心の安定をサポートする方法を試すことを推奨します。ぜひ参考にしてください。

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