ハンギングにおすすめの花は?選び方やメリットを解説

ハンギングにおすすめの花は?選び方やメリットを解説

部屋やベランダに花を育てる場所がなくても、ハンギングは空間で花を育てられます。部屋を花で彩るとすてきなインテリアになりますが、どのような花を選べばいいか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、ハンギングにおすすめの花を季節別にご紹介します。ハンギングの花の基本的な選び方やハンギングの種類についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

ハンギングとは

ハンギングとは

ハンギングとは、ハンギングバスケットに寄せ植えした花を掛けたり吊るしたりして空間に飾ることです。空間を使って飾るため、地面に置くタイプのような場所が必要ありません。ベランダが狭くてガーデニングを諦めていた人も、ハンギングなら花がある生活を楽しめます。室内に飾ればおしゃれなインテリアになるでしょう。

ハンギングの花の選び方

ハンギングには向いている花と向いていない花があります。ハンギングの花の選び方をご紹介します。

大きく育ちすぎない花

ハンギングに向いている花とそうでない花があります。ハンギングに向いているのは、草丈が10~20センチくらいの大きく育ちすぎない花です。つる性や半つる性、下垂するタイプであれば、やや長く伸びるタイプでも大丈夫です。草丈が高くなるタイプはバランスが崩れやすいため、ハンギングには向いていません。落下の原因になることもあるため、避けた方がよいでしょう。

よく分枝してこんもり茂る花

ハンギングには、よく分枝してこんもりと茂る花が向いています。苗が幼いうちに茎の先端を切る「摘心」しておくと、茎葉の数が増えてボリュームが出ます。

寄せ植えの花は開花期をそろえる

寄せ植えするときは、開花期をそろえるときれいです。花によって好む環境が異なるため、似た環境で育てられる花を選びましょう。

【季節別】ハンギングにおすすめの花

ハンギングバスケットは部屋やベランダなどを華やかに彩ります。ハンギングにおすすめの花を季節別にご紹介します。

春 ハンギング

春はガーデニングに最適な季節です。春のハンギングにおすすめの花をご紹介します。

ペチュニア

春はかわいらしい花を咲かせるペチュニアのハンギングがおすすめです。丈夫で育てやすく、春から秋まで長く楽しめます。

ペチュニアは大輪の八重咲から多花性まで種類が豊富です。花の色はピンク、赤、白、紫などがあります。成長が早く、茎が伸びてしまうと根元の方に花をつけなくなるため、花をたくさん咲かせるには切り戻しがポイントです。生育期間中に切り戻すと根元の方から枝数が増えて、またきれいに咲きます。

バーベナ

小花が密集して咲くバーベナは、桜の花に似ていることから「美女桜」とも呼ばれています。バーベナは品種が豊富であるため、ハンギングで育てるときは草丈が低い品種がおすすめです。

スーパーベナは草丈が20~30センチで、こんもり茂ってこぼれるように咲きます。春に植えると晩秋まで長く楽しめます。ホワイトやラベンダー、ブルー、ピンクなど色のバリエーションが豊富です。暑さや病気に強いため、初心者でも育てやすいでしょう。

ネモフィラ

ネモフィラは、春にブルーの小花を一面に咲かせる一年草です。近年、国営ひたち海浜公園などのネモフィラが話題になり、春の花として知名度が急上昇しました。

ネモフィラはほふく性の植物です。横に這うように広がって成長するためハンギングバスケットで育てると花があふれるように育ちます。育てる環境は日当たりと風通しがよい場所が適しています。加湿を嫌うため、水やりのしすぎには注意しましょう。

夏のハンギングは暑さに強い花を選びましょう。夏におすすめの花をご紹介します。

トレニア

トレニアは暑さに強い植物です。スミレに似た小さな花をたくさん咲かせるため「ナツスミレ」の和名を持ちます。耐陰性があるため半日陰でも育ちますが、あまりにも日当たりが悪いと花つきが悪くなるので注意しましょう。蒸れに弱いため、風通しがいいハンギングはトレニアに適しています。

ニチニチソウ

ニチニチソウは乾燥と暑さに強いため、夏のハンギングにおすすめです。開花してから2~3日で花が落ちてしまいますが、毎日次々に花を咲かせます。花色はピンクや白などがあります。日当たりのいい場所を好むため、日光がよく当たる場所で育てましょう。

アイビーゼラニウム

アイビーゼラニウムの開花期は4月~7月中旬、9月中旬~11月中旬です。高温多湿が苦手なので真夏は休みますが、長い期間花を咲かせます。花の色は赤、白、ピンク、紫などで、一重咲きと八重咲きがあります。葉はアイビーに似て光沢があり肉厚です。半つる性で茎が下垂するため、ハンギングバスケットで育てると枝垂れ咲きます。多年草であるため毎年花を咲かせます。しかし、寒さに弱いため、冬は室内の日当たりがよく温かい場所に移動させましょう。

秋は気温が下がるため、植物にとっても過ごしやすい季節です。秋のハンギングにおすすめの花をご紹介します。

ベゴニア

ベゴニアは2,000種以上あるといわれ、花の大きさや草丈などさまざまな品種があります。フォーチュンベゴニアは大輪の花が咲く球根ベゴニアであるため、秋のハンギングバスケットのメインに選ぶとよいでしょう。春にも咲きますが、夏の高温多湿が苦手なので気温が下がってくる秋におすすめです。花色も花もちもよく、温暖な地域では12月頃まで花が咲きます。

マリーゴールド

マリーゴールドは開花時期が長く、4月~12月頃花を咲かせます。お手入れの手間がかからず育てやすいため、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。黄色やオレンジのカラフルな花を咲かせます。

ケイトウ

鶏のとさかに似ているケイトウは、昔から日本人に親しまれてきた植物です。花色は赤、オレンジ、黄色などがあり、秋のハンギングバスケットを明るく彩ってくれます。暑さに強いため夏でも元気に育ちますが、ふわふわした質感が秋にぴったりです。

冬 ハンギング

冬のハンギングは寒さに強い花を選びましょう。パンジーやビオラは冬のハンギングバスケットの定番です。晩秋から春まで咲き続けるので長く楽しめます。

パンジー、ビオラ

パンジーとビオラは寒さに強く、真冬でも花を咲かせます。上手に育てたら、秋から春まで楽しめます。パンジーとビオラはどちらもスミレ科スミレ属の同じ植物です。基本的には花の直径が5cm以上のものをパンジー、4cm以下のものをビオラと呼びますが、近年はさまざまな種類があるため定義はあいまいです。

花色は赤、ピンク、白、黄、オレンジ、青、紫など、さまざまな色があります。ビオラの原種は紫色で、紫を意味する「Violet」が名前の由来ともいわれています。パンジーもビオラもお手入れが簡単なので、初心者の方にも育てやすい植物です。咲き終わった後の花びらを摘む「花がら摘み」をおこなうと、長く花を咲かせます。

プリムラ

プリムラは世界中に500種以上があるといわれています。本来は多年草ですが、高温多湿に弱く日本の夏を越すのが難しいため一年草として扱われています。寒さに強いため、冬から春のハンギングにおすすめです。

プリムラ・ジュリアンは、色のバリエーションが豊富で小さな花をたくさん咲かせるため、冬のハンギングバスケットに人気があります。冬に強いといっても霜がつくと花が傷むため、霜が降りにくい場所で育てましょう。パンジーやビオラと同様に花がら摘みを行えば、花を長く楽しめます。

ノースポール

ノースポールは中心が黄色の白い小ギクで可憐な花を咲かせます。寒さに強いため、冬のハンギングにおすすめです。高温多湿に弱く日本では夏に枯れてしまうため、一年草として扱われています。日光に当てると元気に育つため、冬場のベランダや玄関を飾るのに適しています。

ハンギングの種類

ハンギングには吊るすタイプと掛けるタイプがあります。どちらのタイプも室内や屋外で楽しめますが、花によって向き不向きがあります。

吊るすタイプ

吊るすタイプは空間を有効活用できます。天井や壁にフックを取り付けて、吊り下げるだけでおしゃれなインテリアになります。天井や壁に穴を開けたくない方は、カーテンレールに吊るす方法がおすすめです。ただし、カーテンレールには耐荷重があるため、カーテンの重さなども考えて吊るしましょう。水やり直後は重さが増すため、よく水を切ってから吊るしてください。

また、突っ張り棒を取り付けて吊るす方法もあります。ただし、突っ張り棒は完全に固定されているわけではないため、しっかり取り付けないと落ちる危険性があります。突っ張り棒に吊るす場合、できるだけ軽量の植物にしておきましょう。

吊るすタイプは365度どの角度からでも楽しめます。目線の高さに飾りやすいため、水やりも楽です。

掛けるタイプ

掛けるタイプのハンギング

掛けるタイプは吊り下げタイプより簡単なので、初心者におすすめです。庭や花壇がなくても、掛けるタイプのハンギングバスケットをベランダやフェンスに掛けるとガーデニングを楽しめます。複数のハンギングバスケットをバランスよく掛けると立体的な演出が可能です。地植えは移動させるのが困難ですが、ハンギングはフックで引っ掛けるだけのため、雨の日や寒い日は室内に楽に移動させられます。

ハンギングバスケットは空間に飾るため、風通しがよく蒸れにくくなり、病気や害虫のリスクを軽減できます。

まとめ

ハンギングは室内でも屋外でも好きな場所で楽しめます。複数の花を組み合わせる寄せ植えも楽しいですが、初心者の方は1種類の花から始めてみると育てやすいでしょう。同じ種類でも複数の色にしてみると華やかなハンギングバスケットを楽しめます。

花の中には暑さに強い花もあれば寒さに強い花もあるため、季節に合わせてハンギングを楽しむのがおすすめです。本記事でご紹介したおすすめの花を参考に、季節ごとのハンギングをお楽しみください。

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