福井ってどのようなところ?福井県の文化・食べ物・お祭り・府名の由来などを紹介!

福井ってどのようなところ?福井県の文化・食べ物・お祭り・府名の由来などを紹介!

47都道府県を順にご紹介するシリーズ、今回は「福井県」です。

福井県は海や山に囲まれた自然豊かな環境で、東尋坊や三方五湖などの景勝地が有名です。また、平均寿命や子どもの学力などさまざまな分野では日本のトップクラスで、日本総合研究所が発表した「全47都道府県幸福度ランキング」では、2014年版から2022年版まで5回連続で日本一に輝いています。

今回は、そのような福井県の魅力を確認していきましょう。

福井県とは(どのような場所に位置しているのか、県名の由来)

初めに、福井県の基本情報をご紹介します。

県の位置と県庁所在地

福井県は東経約135〜136°、北緯35〜36°に位置します。日本海に面し、石川県・岐阜県・滋賀県・京都府の4県に隣接。木の芽峠を境にして、北が嶺北、南が嶺南と呼ばれます。県庁所在地は福井市です。

県名の由来

現在の福井市は、古くは「北庄(きたのしょう)」といいましたが、1624年に越前国福井藩の藩主となった松平忠昌が北庄の「北」が「敗北」に通じるとして、「福居」と改称しました。福居は福の神が居住する地を意味すると考えられています。その後、1701年に「福井」に改称されました。

1871年の廃藩置県で福井県・丸岡県・大野県・勝山県・鯖江県・本保県・小浜県が設けられ、福井県外の飛地は旧藩名を引き継ぎ郡上県・西尾県・加地山県に属しました。のちに県の統廃合で敦賀県と福井県に分かれ、福井県は足羽(あすわ)県と改称しましたが、1873年に敦賀県に統合されます。

その後、敦賀県は1876年に石川県と滋賀県に統合されて消滅しますが、1881年に石川県・滋賀県の坂井・ 吉田・足羽・大野・丹生・今立・南条・敦賀・ 三方・遠敷・大飯郡が統合して福井県が誕生しました。

福井県の文化

福井県に伝わる文化のうち、おもなものをご紹介します。

恐竜王国

恐竜王国

日本で発掘された恐竜の化石のうち約8割が福井県で発見されているため、福井県は恐竜王国と呼ばれています。福井では1982年に白亜紀前期のワニの化石が発掘され、その後5種類もの新種の恐竜の化石が発見されました。「フクイサウルス」「フクイラプトル」「フクイベナートル」など「フクイ」と名のつく恐竜が多数います。

日本最大の恐竜化石発掘現場がある勝山市の「福井県立恐竜博物館」は世界三大恐竜博物館に数えられ、多くの恐竜ファンが訪れる人気スポットです。メインエリアに展示される44体の恐竜骨格は圧巻です。そのなかの10体には本物の骨が使われています。

鯖江の眼鏡

福井県鯖江市は、世界3大眼鏡生産地の一つで、日本製の眼鏡フレームの約95%を生産しています。眼鏡の生産が始まったきっかけは、今から100年以上前のことです。農業以外に産業がなく、冬は雪深い地元の暮らしを向上させるため、「国産のめがねの祖」といわれる増永五左衛門(ますながござえもん)が大阪から職人を招き、農家の副業として広めました。

1981年には世界で初めて軽くて丈夫なチタン製眼鏡の開発・生産に成功。福井の眼鏡は品質が高いことで世界からの注目を集めています。

福井県の食文化・有名な食べ物

続いて、福井県のおもな食文化をご紹介します。

越前おろしそば

越前おろしそば

福井県の主に嶺南地方で食べられる越前おろしそばは、400年以上前から福井県の主に嶺南地方で食べられている郷土料理です。冷たいそばに大根おろしと削り節、刻みネギをのせて食べます。冬でも冷たいそばを食べるのが一般的で、年越しそばとしても食べられています。

へしこ

へしこは若狭地域や越前海岸の伝統的な保存食です。魚の内臓を取り出して塩漬けにし、さらに糠に漬け込んで作ります。昔は厳しい冬を越すための貴重なタンパク源でした。サバが有名ですが、イワシやフグ、イカなどでもつくられます。

越前ガニ

越前ガニは、福井県の漁港に水揚げされるオスのズワイガニです。メスはセイコガニと呼ばれます。福井は好漁場に恵まれ、日本でもっとも古くからカニ漁が始まったといわれています。越前漁港、三国港、敦賀港、小浜港が越前ガニの水揚げ港です。

甘く引き締まった肉質の越前ガニは、ズワイガニのなかでも最高級品種とされています。脚には越前ガニを証明する黄色いタグがついています。

若狭ぐじ

若狭地方は、朝廷に食べ物を提供するのが許された「御食国(みつけくに)」と呼ばれていました。なかでも最高級食材とされたのが「若狭ぐじ」です。若狭ぐじとは、若狭湾で獲れるアカアマダイのことです。いくつかの基準を満たしたものだけが若狭ぐじと名乗れます。その基準とは、若狭湾で延縄漁・釣りで漁獲され、重さは500g以上。鮮度がよく、姿形が美しいものだけが若狭ぐじと認められます。若狭ぐじは1尾ごとに水揚げした漁港と漁船の名前が入った専用ラベルが貼られて出荷されます。

ソースカツ丼

福井県では、カツ丼といえばソースカツ丼が一般的です。福井のソースカツ丼は、薄めの豚肉にパン粉をつけ、ソースにくぐらせたカツがご飯の上に3枚程度乗っています。キャベツなどはなく、ごはんとカツのみのスタイルです。

小鯛の笹漬け

小鯛の笹漬けは、小浜市の代表的な珍味です。笹漬けに使われる小鯛はレンコダイやハナオレダイとも呼ばれ、日本海の荒波で育っているので身が引き締まっています。7〜8cmの小鯛を三枚おろしにして薄塩と酢につけ、笹の葉を添えて杉の香りの小さな樽に詰められます。

福井県の伝統行事・祭

福井県に伝わるおもな伝統行事や祭は、次のとおりです。

三国祭

三国祭は福井県坂井市の三國神社で毎年5月19日から21日まで行なわれる祭で、県の無形民俗文化財に指定されています。北陸三大祭に数えられ、例年10数万人の人出があるお祭りです。

三国祭の見どころは20日の山車神輿巡行で、笛・三味線・太鼓ばやしにのり、山車6基が三國神社前に集結。山車人形は江戸時代よりつくり続けられていて、明治中期には山車の高さが10mを超えたといわれています。電線が設置されるようになってからは高さを制限され、現在は6.5mに抑えられていますが、大迫力の武者人形山車を見ようと多くの観光客が訪れます。

勝山左義長まつり

勝山左義長まつり

勝山市の奇祭「勝山左義長まつり」は、300年以上の歴史を誇る祭です。かつては旧暦の1月14日に行なわれていました。現在は2月の最終土曜、日曜の開です。まつりの1週間前から町中に色短冊が飾られます。

まつり当日は、12基の櫓が建てられた上で赤い長襦袢姿の大人たちが子どもを交えて、独特のおどけ仕草で三味線、笛などの軽快なリズムとお囃子にのって踊り浮かれます。五穀豊穣を祈願する「どんど焼き」は日曜日の夜の開催です。

王の舞

王の舞とは中世から若狭に伝わる伝統行事で、赤い鼻高面と鳳凰を模した孔雀の羽を付けた鳥甲を身にまとった男子が鉾を持って一人で舞う芸能です。800年もの間、地域の特色を保ちながら、豊漁や豊作、平安を祈願して守り伝えられています。現在は16の神社で舞われていて、ほとんどは4月〜5月の春の例祭で奉納されています。

福井県の建築物・遺産

福井県のおもな建築物や遺産は次のとおりです。

丸岡城

丸岡城

丸岡城は1576年に一向一揆への備えとして織田信長の命により、柴田勝豊が築いた城です。丸岡城の石垣は、「野づら積み」という方式で、すき間が多く粗雑に見えますが、排水がよく大雨に崩れる心配がないといわれています。

丸岡城の天守は日本全国に12城ある「現存十二天守」と呼ばれる貴重なもので、江戸時代以前に建設されたものが今もなお残っています。北陸地方では唯一で、国の重要文化財です。丸岡城の別名が「霞ヶ城」なのは、敵に襲われると城内の井戸に住む蛇が城に霞をかけて危機を救ったという伝説が由来だからです。また、丸岡城には400本のソメイヨシノが植えられ、日本のさくら名所100選に認定されています。

住所:福井県坂井市丸岡町霞町1−59
公式サイト:https://maruoka-castle.jp

一乗谷朝倉氏遺跡

一乗谷朝倉氏遺跡は、戦国時代に越前国を支配した朝倉氏5代が約100年間に渡って拠点として栄えた城下町跡です。織田信長に火を放たれ、近年まで地中に埋まっていましたが、1967年頃発掘が始まり、今は当時の街並みがほぼ完全な形で発掘されています。遺跡全体が特別史跡で、特別名勝に指定された庭園が4つ、出土品は重要文化財に指定されている歴史的に貴重な遺跡です。

住所:福井市城戸ノ内町10-48(観光文化局 一乗谷朝倉氏遺跡事務所)
公式サイト:http://fukuisan.jp/ja/asakura/index.html

大本山永平寺

永平寺は、道元禅師によって開かれた曹洞宗の大本山道場です。永平寺の修行は禅宗の中でもっとも厳しいといわれ、現在は約160名の「雲水」と呼ばれる修行僧が修行をしています。境内には70余りの殿堂楼閣が立ち並び、なかでも七堂伽藍(しちどうがらん)と呼ばれる7つの建物(法堂・仏殿・僧堂・庫院・山門・東司・浴室)は、僧侶の修行に欠かせない大事な建物で、回廊で結ばれています。

禅の道場である永平寺は、坐禅体験や朝課(朝のおつとめ)、一泊参禅の体験が可能です。坐禅体験は予約不要ですが、その他は予約が必要です。

住所:福井県吉田郡永平寺町志比5-15
公式サイト:https://daihonzan-eiheiji.com/taiken.html

福井県の県民の日とその由来

福井県に「県民の日」はありませんが、2月7日を「ふるさとの日」としています。現在の形の福井県が誕生したのは、1881年(明治14年)2月7日です。そこでこの日を「ふるさとの日」と指定し、県民が故郷に関する理解や関心を深め、豊かな郷土を築けるよう毎年行事が開催されています。歴史博物館などの公共施設の無料開放や、学校給食で地場産品を用いた郷土料理の提供なども行なわれています。

まとめ

福井県には大人も子どもも楽しめる「福井県立恐竜博物館」の他にも越前町の「越前がにミュージアム」、鯖江市の「めがねミュージアム」など、福井の魅力を楽しめるスポットがたくさんあります。高級食材からご当地グルメまで、一度は食べてみたいグルメも多数ありますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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