2021年8月6日 | お役立ち情報
エアコン掃除は自分でできる?必要な道具や簡単にできる掃除方法を紹介
私たちの生活に欠かせないエアコンには、想像以上に汚れがたまっています。本格的に使用する前に、自分できれいに掃除しましょう。今回は、エアコン掃除の必要な理由と自分でできる掃除方法をパーツ別にご紹介し、エアコンをきれいに保つポイントなどについて解説いたします。
自分でエアコンの掃除にトライ!
はじめに、エアコン掃除の基礎知識からご覧ください。
エアコンを掃除する理由
エアコンの定期的な掃除が必要な理由は、次のとおりです。
カビやほこりが付着
多湿で気温20~30℃、ほこりの多い場所という条件がそろうと、高い確率でカビが発生します。エアコンの冷房や除湿を使用すると内部の「熱交換器」などが結露し、稼働中は温度も上がってほこりが混ざった室内の空気が吸入されます。そのため、夏のエアコン内部はカビの温床(おんしょう)と化します。
アレルギーなどの心配
エアコンを掃除せずに使用すると、吹き出す風に乗って内部のカビやほこりが室内に広がります。汚れた空気が原因で、鼻炎やぜん息、アトピー性皮膚炎などのほか、肺炎などを引き起こす心配もあります。とくに、もともとアレルギー性疾患のある方は、汚れた空気によって症状が悪化するおそれも高まります。
電気代の加算など
内部に汚れが付着したまま使用すると、運転の効率が落ちて無駄な電気を使うだけでなく、機材にも負担がかかります。環境省の資料によると、2週間に1回のタイミングでフィルターを掃除すれば、消費電力は冷房時で約4%、暖房時で約6%の削減につながります。
また、室外機の吹き出し口の前をふさぐと運転効率が下がるので、屋外の環境も見直しましょう。
エアコンの汚れを確認する方法
エアコンの汚れ具合は、どのようにすれば確認できるのでしょうか。
吹き出し口をのぞく
冷風や温風が出る吹き出し口は、内部と外部の温度差により結露が発生しやすく、室内のほこりもたまりやすい場所です。椅子や脚立(きゃたつ)などの上に立ち、コンセントを抜いて吹き出し口のカバーを開け、中をのぞいてみましょう。吹き出し口についた黒い点や汚れはカビ、フワフワとしたものはほこりです。
前面のパネルを開ける
同様にコンセントを抜き、各メーカーの説明書に従いながら前面のパネルを開けます。フィルターのネットの表面が白いときは、ほこりがたまっています。さらに、フィルターを外して「フィン」と呼ばれる薄い金属が並んだ部分などもチェックしましょう。中が見づらいときは、ライトを照らしてのぞいてみてください。
エアコンを掃除する頻度
自分でエアコンを掃除する頻度は、次のとおりです。
簡単な掃除
夏や冬の間は、2週間に1度を目安にフィルターを掃除してください。吹き出し口や本体の表面は、2週間~1ヵ月に1度くらいのタイミングで掃除しましょう。掃除機能がついたエアコンのフィルターは1年に1回、吹き出し口などは上記と同様です。
本格的な掃除
内部の本格的な掃除は、夏に入る前の5月ごろと冬に入る前の11月ごろにおこなうのが一般的です。内部の掃除を業者に頼むときは、混み合う時期を避けて早めに依頼しましょう。ただし、賃貸の部屋にもともと設置されているエアコンの場合は、大家さんや管理会社に確認してから掃除してください。
【簡単】自分でできるエアコンの掃除~フィルター
それでは、自分でできる簡単なエアコンの掃除方法を順にご紹介いたします。最初は、フィルターを掃除する方法です。汚れが少ないときは、掃除機でほこりを吸うだけでもよいでしょう。
用意するもの
- いすまたは脚立
- 掃除機とノズル
- 中性洗剤(汚れがひどいとき)
掃除の手順
- エアコンのコンセントを抜く
- エアコン前面のパネルを開ける
- フィルターを外す
- 掃除機のノズルでフィルターの表側のほこりを吸い取る
- フィルターの裏側からシャワーを当てて洗う
- 汚れがひどいときは、中性洗剤をかけてしばらく置いてからすすぐ
- よく乾かしてからセットする
【簡単】自分でできるエアコンの掃除~吹き出し口
続いて、エアコンの吹き出し口を掃除する方法です。風の向きを変える「ルーバー」も同時に掃除しましょう。
用意するもの
- いすまたは脚立
- キッチンペーパーまたは古い布
- 割りばしなどの細い棒と輪ゴム
- 中性洗剤(汚れがひどいとき)
- 歯ブラシなどの細いブラシ
掃除の手順
【吹き出し口】
- エアコンのコンセントを抜く
- キッチンペーパーまたは布を水でぬらして固く絞る
- 割りばしなどの棒に②を巻きつけ、輪ゴムで固定する
- 吹き出し口を丁寧に拭く
- 汚れがひどいときは、少量の中性洗剤をしみ込ませて拭く
- 別の布をぬらして固く絞り、拭き取って仕上げる
【ルーバー】
ルーバーがうまく外れないときは、セットしたまま水拭きしてください。
- 取扱説明書に従って、ルーバーを外す
- シャワーで水洗いする
- 汚れがひどいときは、中性洗剤と歯ブラシを使用して落とす
- すすいでからよく乾かし、本体にセットする
【簡単】自分でできるエアコンの掃除~本体の表面
本体の表面を水拭きすると故障の心配があるので、必ずから拭きしてください。
用意するもの
- いすまたは脚立
- ハンディワイパー(モップ)または布
掃除の手順
- 本体の上にたまったほこりを拭き取る
- 表面のほこりを拭き取る
【簡単】自分でできるエアコンの掃除~室外機とドレンホース
ドレンホースとは、エアコン内部で発生した結露による水分を外へ排出するホースのことです。ドレンホースが詰まると、エアコン内部の水が逆流して本体から水もれする場合があるので、定期的にチェックしましょう。
室外機の掃除
室外機は分解せずに、表面とホースだけ掃除してください。
【用意するもの】
- ほうき
- 雑巾(ぞうきん)
- 歯ブラシなど
【掃除の手順】
- ほうきで室外機の表面のほこりを払う
- 汚れがひどいときは、軽く水をかける(本体の下側からかけない)
- 吹き出し口の編み目のほこりは、歯ブラシでかき出す
- 水でぬらして固く絞った雑巾で表面を拭く
ホースが詰まっているとき
クリーナーの使用後、エアコンに不具合が出たときはメーカーなどに問い合わせましょう。
【用意するもの】
- ドレンホースクリーナー
- ゴム手袋
- ビニール袋(大容量のごみ袋)・養生(ようじょう)テープ
【掃除の手順】
- エアコンのコンセントを抜く
- エアコンの吹き出し口にビニール袋をはりつける(万が一の水もれに備えて)
- 手袋を着用し、ドレンホースクリーナーをホースの口に当てる
- クリーナーのハンドルを持って引く、または押し引きする(商品の説明に合わせる)
- 汚れを吸引したら、ホースからクリーナーを外す
- クリーナー内の汚れを排出させる(商品の説明に合わせる)
- 室内のビニール袋を外し、中に水がたまっていたら捨てる
- エアコンの電源を入れ、運転を確認する
【本格的に】自分でできるエアコンの掃除~クリーナーの使用
ここでは一般的なフィンクリーナーを使う方法をご紹介いたしますが、使い方を誤ると事故につながるので、基本的には業者に頼むことをおすすめします。
注意事項
エアコンの内部を自分で掃除するときは、発火や故障のおそれがあるため次の点に注意してください。
- 絶対に電装部(基盤やコードなどがある場所)に洗浄液をかけない
- 可燃性の溶液(消毒用アルコールなど)や
- 腐食性がある溶液(次亜塩素酸ナトリウムなど)を使用しない
用意するもの
- いすまたは脚立
- ビニール(大容量のごみ袋を切って広げたものでも可)
- 養生テープ
- ゴム手袋
- 掃除機(先端にブラシをつける)
- 歯ブラシ、綿棒
- フィンクリーナー
掃除の手順
- 窓を開ける
- エアコンの周囲を片づけ、床にビニールをしく
- エアコンのコンセントを抜く
- エアコンの電装部、周辺の壁などをビニールとテープで養生する
- ゴム手袋を装着し、前面のパネルを開けてフィルターを外す
- フィンのほこりを丁寧に掃除機で吸い取る
- 残ったほこりを歯ブラシなどでやさしく取り除く
- クリーナーの説明に従って、フィンの部分にスプレーする
- スプレーが終わったら、そのまま10分ほど置く
- 養生のビニールをはがす
- フィルターを取りつけ、パネルを閉める
- コンセントを挿し、30分ほど送風運転にして乾燥させる
掃除機能がついたエアコンのお手入れ
近年では、自動で掃除する機能のついたエアコンも多く販売されています。掃除機能のついたエアコンは、フィルターのほこりを自動で内側から吸引し、ホースから外部に排出するタイプとダストボックスにためるタイプがあります。
基本的に、掃除機能がついたエアコンの吹き出し口や本体外側のお手入れは2週間~1ヵ月に1度、フィルターの掃除は年に1度を目安におこないましょう。ダストボックスにほこりをためるタイプは、汚れを知らせるランプが点灯したらお手入れしてください。
なお、掃除機能がついたエアコンの内部は自分でお手入れするのが困難なため、専門の業者にクリーニングを依頼するのがよいでしょう。
掃除したエアコンをきれいに保つポイント3つ
最後に、掃除したエアコンをきれいに保つ3つのポイントをご紹介いたします。
①フィルター類の掃除
フィルターや吹き出し口などの自分で掃除できる部分は、定期的に汚れを落としましょう。フィルター掃除は電気代の節約にもつながり、エアコンの効率も高めます。また、吹き出し口についた汚れを取り除くと、室内に広がるカビやほこりの量も減らせます。
②運転後の送風
夏場に冷房や除湿を使用すると、エアコン内部に結露が発生します。使用後にすぐ運転を止めてしまうと、内部の高温多湿が続いてカビの発生につながります。冷房や除湿を使用した後は1時間以上送風して、内部を乾燥させてから運転を止めてください。
③室内の換気
エアコンは、室内の空気を吸って冷風や温風を吹き出しています。室内の空気が汚れていると、エアコン内部にカビやほこりがたまるだけでなく、汚れた空気がそのまま排出されてしまいます。定期的に室内を換気し、きれいな空気を循環させて快適に過ごしましょう。
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エアコンの掃除は自分で!注意事項を守って快適に
今回は、エアコン掃除の必要な理由と自分でできる掃除方法、エアコンをきれいに保つポイントなどをご紹介いたしました。フィルターや吹き出し口など、自分でできる部分は定期的に掃除をしましょう。
エアコン内部の掃除は業者に依頼するのが一般的ですが、自分でおこなうときは注意事項を守って作業してください。掃除したエアコンをきれいに保って、快適な毎日を過ごしましょう。