傘のお手入れ方法を解説。カビ取り、防水、カビの予防法などを紹介!

傘のお手入れ方法を解説。カビ取り、防水、カビの予防法などを紹介!

「傘を使おうとしたら、カビが生えていて困った」という経験はありませんか。なかには、一度カビが生えたらもう取ることはできないと諦めてしまう方もいるかもしれません。しかし、傘のカビを取るよい方法があるのです。

今回は、傘にカビが生える原因とその取り方について解説いたします。また、傘を長持ちさせる方法などもご紹介いたしますので、雨の日に快適に使えるよう、普段からこまめにお手入れしましょう。

傘にカビが生える原因

傘のカビを予防するためにも、まずはカビの原因を知っておきましょう。

湿気

使用後の傘を乾かさずにたたむと、内部は水滴で湿ったままです。傘に残った水分が、カビの原因になってしまいます。

ホコリ

大気中にはたくさんのホコリが舞っており、雨の日にさした傘にはホコリやゴミが付着します。それらをエサとして、お手入れを怠った傘にカビが繁殖してしまうのです。

皮脂

傘をたたむときに生地を握ると、手の皮脂が付着します。そのまま放置していると、皮脂を好むカビが繁殖しやすい環境になってしまいます。

傘のカビの取り方

傘のカビの取り方

それでは傘のカビを取る方法を確認しましょう。軽度なものであればカビ取り剤を使わなくても落ちますので、順番に試してみてください。

アルコールスプレーを使う

最近発生したばかりのカビであれば、アルコールスプレーで落ちることがあります。カビの部分にアルコールスプレーを吹きかけ、叩くように拭き取りましょう。ただし、色柄によっては変色するおそれもあるため、直接スプレーせずにタオルなどに吹きかけ、カビの部分を叩きながら拭き取ってください。拭き取った後は、陰干しして乾燥させましょう。

おしゃれ着用中性洗剤で洗う

程度が軽いものならば、おしゃれ着用中性洗剤で洗うだけでも落とせます。傘は意外に汚れていますので、水洗いすればカビの栄養となる汚れも一緒に落とすことができます。きれいに洗えば、カビのニオイも取り除けて快適です。

洗い方

  1. やわらかめのブラシで傘のホコリを取り除きます。
  2. お風呂場などで傘を広げ、全体を水でぬらします。
  3. 洗面器などに、おしゃれ着洗い用中性洗剤を10倍に薄めた洗浄液を作ります。
  4. タオルやスポンジに洗浄液を含ませ、やさしく洗います。
  5. 水をかけて、洗剤が残らないように十分すすいでください。
  6. タオルで水気をしっかり取り除きます。
  7. 陰干しして乾燥させてください。

酸素系漂白剤に浸け置きする

カビの範囲が広い場合は、浴槽などに水と酸素系漂白剤を入れて浸け置きする方法も効果的です。2時間程度浸け置きしたら、水で洗い流してください。やわらかいタオルで水気を拭き取り、陰干しでしっかり乾燥させましょう。ただし、素材によっては丸洗いできないものもありますので、事前に傘の表示内容を確認してから行いましょう。

重曹と酸素系漂白剤を使う

家中の掃除に重宝する重曹には静菌作用があるため、雑菌の繁殖を抑えてカビを予防できます。とはいえ殺菌効果はもたないため、すでに生えたカビを重曹だけで取り除くことはできません。

そこで一緒に使いたいのが、漂白や除菌効果をもつ酸素系漂白剤です。酸素系漂白剤の効果に重曹の消臭効果や研磨作用を合わせることで、カビを除去できます。

おしゃれ着用中性洗剤で洗ってもカビが落ちないときは、重曹と酸素系漂白剤を使った方法を試してみましょう。塩素系漂白剤ほどは強力な効果を示しませんが、生地への負担が少なく、色柄ものにも使えます。

洗い方

  1. 重曹、酸素系漂白剤、ぬるま湯を2:2:1の割合で混ぜ、ペースト状にしましょう。
  2. 作ったペーストをカビの部分にのせて、2時間程度放置してください。
  3. 水で洗い流してください。
  4. 陰干しして乾燥させましょう。

カビ取り剤を使う

黒カビは、根付くと簡単には除去できません。他の方法を試しても落ちない頑固なものには、カビ取り剤を使うと効果的です。ただし、色落ちするリスクもありますので、安心して使用できるかどうか確認してから使いましょう。

まずは目立たない場所で少量試し、色落ちしないことを確認してください。そのうえで使用し、カビを取り除いた後は陰干しでしっかり乾燥させてください。

傘の撥水力を持続させる方法

傘は雨水を通さないよう、撥水加工されています。使用しているうちに撥水力が低下し、雨水がしみこむようになるとカビも発生しやすくなります。傘のカビを防ぐためにも、撥水力を持続させましょう。

撥水スプレーを使う

撥水スプレーを使う

撥水力を持続させるためには、定期的に撥水スプレーを使いましょう。撥水力の高い傘は、雨水が丸い粒になって浸透しないため、カビも発生しにくく長持ちします。撥水スプレーにはフッ素系とシリコン系がありますが、傘に使う場合は繊維にしみこまないフッ素系がおすすめです。UVカット加工されている晴雨兼用の傘には、撥水スプレーが使えないので注意しましょう。

撥水スプレーを使う前に、まずは傘の汚れを洗い流してください。汚れがついた状態でコーティングしてしまうと、十分な撥水効果は期待できません。汚れを流したら、マスクや保護メガネなどを着用して屋外でスプレーしましょう。晴れた風の少ない日を選び、20〜30cm離れたところからムラにならないように丁寧にスプレーし、陰干しして乾燥させましょう。

ドライヤーの温風を当てる

ドライヤーの温風を当てる

傘の生地そのものが傷んでいなければ、ドライヤーの温風を当てることで撥水力を復活できる可能性があります。陰干しして乾いた傘に約10cm離れた位置から、1ヵ所につき30秒ほどドライヤーの温風を当てます。あまり長く当てると生地が傷むので、注意しましょう。

また、ドライヤーの温風で効果があるのはフッ素樹脂を使用した傘のみで、ビニール傘には効果がありません。溶けたり破れたりする危険性もありますので、ビニール傘にはドライヤーの温風を当てないようにしましょう。ご家庭のドライヤーで簡単に撥水性を復活できますので、ぜひお試しください。

【参考】暮らしのLABO博士|フジテレビ商品研究所

傘を長持ちさせる方法

普段から使い方に気をつけることで、傘のカビを防ぎ、長持ちさせることができます。ここからは傘を長持ちさせる方法を解説いたします。簡単なことばかりなので、ぜひ参考にしてください。

水で汚れを洗い流す

常に雨水で洗い流される傘に、汚れていないイメージをもっている方も少なくないでしょう。しかし、雨の中には不純物も含まれているため、傘は決してきれいなわけではありません。

使用後の傘は、真水で洗い流しましょう。こまめに洗い流せば汚れも蓄積されないため、洗剤を使わなくてもきれいになります。

使ったら乾燥させる

使ったら乾燥させる

ぬれた状態の傘を閉じて保管すると、乾燥するまでに雑菌が繁殖するおそれもあります。玄関は換気不足になりやすいため湿度も高く、カビが生えやすい場所です。使った傘はその日のうちに乾かすことを習慣にしましょう。

使用後は、傘を静かに開閉して水を切ってください。周りの人に水がかからないよう周囲を確認し、斜め下側に向けて開いたり閉じたりすれば、傘を傷めずに水を切ることができます。水気を払ったら、玄関やお風呂場に傘を開いて干しましょう。扇風機を使うとより早く乾かせます。お風呂場で干すときは、換気扇を回しておきましょう。

使用した折り畳み傘をカバンに入れ、そのまま忘れてしまった経験もあることでしょう。湿った状態の折り畳み傘をそのままにしておくと、カビが生えやすくなり、ニオイも発生します。折り畳み傘を使用した日は、傘を開いて乾燥させることを忘れないようにしましょう。

陰干しする

日のよく当たる場所に干した方が早く乾きそうですが、傘が紫外線を長時間浴びると色あせするおそれもあります。屋外に傘を干すときは、風通しのよい日陰を選んでください。

生地をできるだけさわらない

使い終わった傘を巻くとき、生地を手でさわる方は多いことでしょう。しかし、生地に触れると手の皮脂やハンドクリームなどが付着し、撥水加工やUV加工の効果が落ちてしまいます。傘を長持ちさせるためには、生地をできるだけさわらないようにしましょう。

生地にできるだけ触れずに傘をたたむ方法をご紹介いたします。

  1. 傘を閉じて縦に持ち、地面につかないようやさしく上下して水を切ります。
  2. 片手で露先(布と骨が結び付けられている部分)を持ち、ねじれないように固定します。
  3. ネーム紐を持ち、傘をゆっくり回しながら束ねます。
  4. 最後に折り目の端を整えます。

湿気に注意して保管する

先述のとおり、玄関には湿気がたまりやすいので注意が必要です。傘を玄関の棚の中に収納している方は、除湿剤を使って湿気対策をしましょう。

フマキラーの「激乾 下駄箱用」は、狭い空間でも邪魔にならないスリム容器の除湿剤です。防カビ成分を配合しているので、傘のカビも予防できて安心。容器には脱臭機能がついているので、気になるニオイも防いで快適です。傘を長持ちさせるために、玄関の棚に入れておいてはいかがでしょうか。

まとめ

雨の日に使った傘を、自宅に帰るとそのまま放置するという方も少なくないことでしょう。しかしお手入れを怠れば、残った水分や汚れがカビの原因になることもあります。いつでも快適に使用できるよう、使い終わった傘はしっかり乾燥させてください。

傘を広げて置いておく場所がないという方は、寝ている時間を有効活用してはいかがでしょうか。寝ている間なら、傘を広げておいても邪魔になりません。就寝前に広げておけば翌朝にはすっかり乾き、寝ている間に傘のお手入れが完了です。

また、傘に汚れをためないように、水洗いの習慣化もおすすめします。お手入れしながら大切に使うことで、傘のカビを防いで長持ちさせましょう。

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