2021年4月1日 | お役立ち情報
ホームシアターを使い自宅で映画鑑賞しよう!メリット・費用を紹介
自宅で過ごす時間が長くなったことで、テレワーク環境を整えたりキッチンをリフォームしたりと、家の中の設備を充実させる方も多いようです。また、自宅で映画鑑賞をしておうち時間を楽しむ人のなかには、「もっと大きな画面で見たい」「映画館のような迫力のある音で楽しみたい」と、ホームシアターを検討中の方もいるのではないでしょうか。
そこで今回はホームシアターについて、設置することのメリットや費用相場などをご紹介いたします。
ホームシアターを設置するメリット
ホームシアターとは、大画面のスクリーンと5.1chのスピーカー(フロントの左右、リアの左右、センター、サブウーハーを配置)などを組み合わせて、「映画館のような迫力ある映像と音響」を自宅のリビングなどに再現する設備のことをいいます。設置によって、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、ホームシアター設置のメリットについてご説明いたします。
映画館のような臨場感を味わうことができる
ホームシアターを設置するメリットは、自宅に居ながらにして映画館で見ているような臨場感を味わえる点にあります。たとえば、画面に向かって左側から右側に車が走っていく映像の場合、走行音も左から右に流れていくように感じられますが、これは5.1chのサラウンドシステムによるものです。視聴者を囲むように前後左右に6つのスピーカーを配置することで、独特の臨場感が生み出されるのです。
5.1chスピーカーの配置と役割について
センタースピーカー(×1)
スクリーンやテレビの下に設置するスピーカーで、おもに人の声(セリフ)を担当します。
フロントスピーカー(×2)
スクリーンやテレビの両サイドに設置されるスピーカーで、人の声以外の音を担当します。
リアスピーカー(×2)
視聴者の後方両サイドに設置されるスピーカーで、効果音を担当します。
サブウーハー(×1)
視聴者の近くに設置される低音専用のスピーカーで、0.1とカウントされます。
これら複数のスピーカーにより音が立体的に聴こえ、迫力と臨場感にあふれる音響を可能にしているのです。さらに数を増やして6.1ch~9.1chのスピーカーを構築することもできますが、5.1chスピーカーがあれば十分に臨場感のある音響を楽しむことが可能です。
まわりを気にせず楽しむことができる
映画館で周囲の人たちの話し声が気になって映画に集中できなかった、という経験のある方もいるのではないでしょうか。その一方で、盛り上がるシーンでは大声を出したい、誰かと喜びを共有したいと思ったこともあるかもしれません。
映画館ではまわりを気にしなければなりませんが、自宅のホームシアターなら自由気ままに映画を楽しむことができます。声を出してもOKですし、ソファーに寝転びながらの鑑賞もOK。ドリンクやお菓子など食べたいものを用意できるうえ、食事をしながら見ることだって可能です。
見たいシーン、見逃したシーンを何度でも
展開が速くストーリーをよく理解できなかったり、肝心の場面でトイレに行きたくなったり。映画館で“あるあるのお困りごと”も、ホームシアターなら心配無用です。見たいシーンを繰り返して見たり、内容をもう一度確認したり、さらにトイレや電話などでその場を離れる際は一時停止ボタンをピッとするだけ。自分のペースで映画を楽しむことができます。
スポーツ中継や歌番組などもライブ感がアップ
ホームシアターを設置すれば、スポーツ中継や歌番組なども大画面&迫力ある音響で楽しめ、ライブ感がアップします。
ホームシアターの選び方
自宅にホームシアターを構築するのに必要な設備は、映像を映し出す「大画面」と、臨場感のある音響を再現する5.1ch以上の「スピーカー」です。そしてこの大画面を「プロジェクターのスクリーン」とするか、「大型テレビ」とするかによって、そろえる設備が変わります。また、設置する部屋の広さも関係してくるため、機材の配置なども考えながら部屋のサイズに適したホームシアターを検討してみましょう。
とにかく大画面で見たい(スクリーン+プロジェクター)
とにかく大画面で見たい(80インチ以上の大画面で見たい)という方には、スクリーンとプロジェクターの組み合わせがおすすめです。80インチ以上の場合、「スクリーン+テレビ対応のプロジェクター」をそろえたほうが、同サイズの大型テレビよりも費用は安く済みます。100インチ以上の大きなものや、壁掛け式や自立式など、スクリーンにはさまざまなタイプがそろっています。
画質にこだわりたい(大型テレビ)
高精細な画質にこだわりたいという方には、大型テレビがおすすめです。以前はなかなか手の出なかった大型テレビも、随分リーズナブルになってきました。70インチまでのものなら「スクリーン+テレビ対応のプロジェクター」をそろえるのと同等、あるいはそれ以下の予算での入手も可能です。また、すでに大型テレビをお持ちの方は、そのままホームシアターの画面にすることができます。
設置する部屋の広さを考える
ホームシアターを設置する場合、部屋にはある程度の広さが必要です。そこで、まずはスクリーンのサイズが実際どれくらいの大きさなのか、アスペクト比(横幅と高さの比率)が16:9のスクリーンを例にご説明いたします。
スクリーンには、アスペクト比の異なる数タイプがありますが、ホームシアターには、DVDやブルーレイ、テレビ、YouTubeなどに採用されている16:9のスクリーンがおすすめです。
- 60インチ=1328mm×747mm
- 70インチ=1550mm×872mm
- 80インチ=1771mm×996mm
- 90インチ=1992mm×1121mm
- 100インチ=2214mm×1245mm
- 110インチ=2435mm×1370mm
- 120インチ=2657mm×1494mm
たとえば、6畳のスペースに100インチのスクリーンを設置した場合を例にとります。6畳はおよそ2730mm×3640mmなので、2214mm×1245mmのスクリーンを設置できないということはありません。ただし、スクリーンで壁一面が塞がれてしまううえに、プロジェクターやスピーカーの設置を考えると、他の生活用品の置き場がほとんどなくなってしまいます。
また、プロジェクターの映像を100インチのスクリーンに投影する場合、双方の距離が約3m必要とされています。このため、6畳のスペースに100インチのスクリーンを設置するのは、あまり現実的ではないといえるでしょう。部屋の広さに適したスクリーンのサイズは、6畳で60インチ、8畳で80インチ、10畳で100インチが目安とされています。
ホームシアター設置の目安費用
自宅に専用のシアタールームをつくるほどの本格的なものから、現在お使いの大型テレビに専用スピーカーを組み合わせたものまで、ホームシアターの形態はこだわりや予算に応じてさまざまです。本格的なホームシアターの場合は、機材のほかに壁の防音対策や電気配線の工事が必要になることもあります。ここでは、ご希望のホームシアターの設置にかかる費用について、目安となる金額をご説明いたします。
「スクリーン+プロジェクター+スピーカー」の場合
6~10畳の部屋に、「60~100インチのスクリーン+テレビも視聴できるプロジェクター+5.1chスピーカー」を設置した場合の費用(目安)をみてみましょう。
〈費用の目安〉
- 60~100インチのスクリーン: 約5,000円~15,000円(壁掛け・吊り下げ式)
- プロジェクター(テレビ対応):約100,000円~
- 5.1chスピーカー:約5万円台~
低予算で「スクリーン+プロジェクター+スピーカー」を構築
60インチの画面でホームシアターを構築する場合、テレビを使用すればプロジェクターやスクリーンがないぶん安価に済みます。しかし「スクリーン+プロジェクター」には、使わないときは収納して室内をすっきりできるというメリットがあります。そこで、「スクリーン+プロジェクター+スピーカー」を低予算で設置した場合の費用(目安)をみてみましょう。
2.1chスピーカーは、疑似的に5.1chの臨場感を味わうことができるスピーカーです。また、映画などBD鑑賞が主体でテレビは見ない、という場合はプロジェクターの価格が抑えられるため、10万円以下でホームシアターを設置することも可能となります。
〈費用の目安〉
- 60インチのスクリーン:2千円台~
- プロジェクター(テレビ対応):約100,000円~
- 2.1chスピーカー:約5千円~
「テレビ+スピーカー」の場合
70インチまでの大画面テレビは、数年前に比べて4Kチューナー内蔵でもかなりお求めやすくなっています。画面を60~70インチのテレビで設定すれば、ホームシアターにプロジェクターやスクリーンは必要ないうえ、くっきりとした高精細の映像を楽しむことができます。
〈費用の目安〉
- 60~70インチのテレビ:約150,000円~
- 5.1chスピーカー:約5万円台~
本格的なホームシアターを構築(スクリーン+プロジェクター+スピーカー+工事)
まるで映画館が個室になったかのようなシアタールームは、映画好きな方にとってまさに夢の空間ではないでしょうか。10畳以上の部屋であれば、100インチ以上のスクリーンも無理なく設置することができます。そこで、少し本格的に「100インチの電動巻き上げ式のスクリーン+4K対応プロジェクター+5.1chスピーカー」を設置した場合の費用をみてみましょう。プロジェクターを天井に設置する場合、取り付けや配線などの工事費が別途必要になります。
〈費用の目安〉
- 100インチの電動巻き上げ式スクリーン: 約130,000円(壁掛け・吊り下げ式)
- プロジェクター(テレビ・4K対応):約300,000円
- 5.1chスピーカー:約5万円台~
ホームシアター設置におすすめのアイテム
ホームシアターを検討する際のお悩みごとのうち、多くを占めるのがスペースの問題です。5.1chスピーカーを配置する場所や、プロジェクターを投影するための距離がない…。ここでは、そのような悩みをスッキリ解決するのにおすすめのアイテムをご紹介いたします。
2.1chのバータイプのスピーカー
たとえ小型のものであっても、サブウーハーを含め6つのスピーカーを配置するスペースがない…。このような場合、2.1chのバータイプのスピーカーがおすすめです。画面の下1ヵ所に置くだけで、臨場感のある音を再現してくれます。
短焦点タイプのプロジェクター
プロジェクターの映像を100インチのスクリーンに投影する場合、一般に約3mの距離が必要とされますが、6畳のスペースだとギリギリ…。その場合におすすめなのが、数十センチの距離で投影できる短焦点タイプのプロジェクターです。スクリーンの近くに置くことができるので、人影が映ることもありません。
スペースに合ったホームシアターでおうち時間をもっと楽しく!
約20年前に登場したときは、まだまだ憧れの対象でしかなかったホームシアター。いまでは価格も落ち着き、手軽なタイプも増えたことで、すでに迫力ある映像を楽しんでいる方や、設置を検討する方も増えているようです。
プロジェクターやスクリーンにはさまざまなタイプがあり、特にプロジェクターの性能は、画質を左右する重要なポイントとなります。じっくりと検討し、スペースや予算に合ったホームシアターを設置してください。