布団を干す時間を解説!寝具の種類や季節で時間の長さは違う?

布団を干す時間を解説!寝具の種類や季節で時間の長さは違う?

気持ちよく晴れた日は、布団を干したくなる方も多いことでしょう。一般的に、布団は午前から昼間の暖かい時間に干すのがよいと考えられています。しかし実際には、寝具の種類や季節によって、干す時間の長さが異なることをご存じでしょうか。

今回は、布団を干す時間をテーマに取り上げ、干す目的や干す際のポイント、時間の目安を布団の種類や季節ごとに解説いたします。さらに、花粉の飛散する時期や梅雨どきの布団の手入れについてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

なぜ布団を干すの?目的と効果

なぜ布団を干すの?目的と効果

そもそも、定期的に布団を干すとよいのはなぜなのでしょう。

水分の蒸発と消臭

季節を問わず、私たちは睡眠中におよそコップ1杯分の汗をかくとされています。毎日のように多くの汗を吸収する布団は、定期的に干して水分を蒸発させる必要があるのです。また、日光に当てて干すと紫外線によって殺菌され、消臭効果も期待できます。

カビやダニの対策

布団を敷いたままにしたり、起きてすぐにたたんだりしないほうがよいのは、高温多湿の環境が続くと布団にカビが生やすくなるためです。また、布団にはもともと家の中に潜むダニが入り込みやすいことからも、定期的に干して日光消毒をしましょう。

ただし、ダニは布団を干しただけでは死滅しないので、取り込んだ後に専用の掃除機などで吸い取ってください。

質の高い睡眠を促進

日に干した布団はふっくらとして肌触りがよいうえ、「お日さまの香り」がしてよく寝られるように感じる、という方が多いかもしれません。心地よく眠ることのできる布団の中の温度は33℃くらい、湿度は50%くらいとされています。

また、室温は夏26℃くらい、冬12~13℃くらいに保ち、照明などにも配慮することが良質な睡眠を得るためのポイントです。布団を干してふかふかに仕上げ、快適に眠れる環境を整えましょう。

【参考】一般社団法人日本ふとん協会「ふとんと健康【睡眠について】」

布団を干す際のポイント5つ

布団を干す際のポイント5つ

布団を干すときは、次の5つのポイントを心がけてください。また、取り込んだ後は、しばらく熱を冷ましてから収納しましょう。

① 布団干しに適した天候

基本的には朝から晴れている日が適していますが、晴れでも風が強いときや前日に雨や雪が降った場合は避けてください。なお、フェンスではなく壁が主体のベランダは表面に湿気を多く含んでいるため、晴れの続いた日を選んで干す必要があります。

② カバーを掛けたままで

羊毛や羽毛の布団は日光に弱いので、カバーやシーツを掛けたままで干しましょう。ほかの素材の布団も、ベランダとの摩擦を避けるためにカバーを掛けて干すことをおすすめします。ダニの対策には専用の黒いカバー、花粉やPM2.5、黄砂の時期には専用の布団袋に入れて干す方法もあります。

③ 途中で表と裏を返す

布団を干すときは、途中で裏に返して両面を日光に当ててください。厳密にいえば、布団は肌に触れる側が湿気を多く含んでいます。また、冬に床が結露する環境で寝ている場合は、床側に湿気がこもります。寝室の状況に合わせて、湿度の高い面を表にする時間を長めにするとよいでしょう。

④ 布団をたたかない

古くから、布団をたたいて取り込む光景をよく見掛けます。しかし、布団をたたくと中の繊維が壊れ、ダニの死骸などが細かく崩れる心配もあります。布団たたきは、表面を軽くなでるようにして、ホコリをはらう程度にやさしく使用しましょう。ブラシのついた布団たたきは、ブラシの部分で軽くホコリをはらって布団を取り込んでください。

⑤ 夕方まで干さない

夕方まで干した布団や洗濯物を取り込んだら湿っていた、という経験のある方もいるのではないでしょうか。15時以降は徐々に気温が下がって空気中の湿度が上昇するため、外干しの布団は湿気を吸収しやすくなります。布団を干したら、15時までに取り込みましょう。

布団を干す時間の目安~解説と一覧

布団を干す時間の目安~解説と一覧

それでは、布団を干すのに必要な時間の目安を、季節や素材および種類に分けて解説いたします。

布団を干す時間~季節

必要な時間の目安は、夏は片面を1時間ずつ計2時間、冬は片面を2時間ずつ計4時間が基本です。10~15時の時間帯にすのが一般的ですが、日差しの強い夏は午前中に干して正午には取り込みましょう。

また、布団の素材や種類によって干す時間の目安が変わるので、以下を参考にしながら調節してください。

布団を干す時間~種類

敷布団は汗を多く吸い取るため、掛け布団よりも回数を多く干しましょう。湿気のこもりやすい綿の布団は、ポリエステルや羊毛の布団に比べて頻繁に干すことをおすすめします。綿やポリエステルの掛け布団は1~2週間に1回を目安にしますが、冬はさらに間隔を空けてもよいでしょう。

ベッドのマットレスで移動できるタイプは、月に1~2回ほど風通しのよい室内に立て掛け、湿気を飛ばしてください。

布団を干す時間~素材

続いて、布団を干すのに必要な時間を素材別にご紹介いたします。

綿の布団

綿の布団は湿気がこもりやすいため、掛け布団は1~2週に1回のペースで、夏は2時間、冬は2~3時間を目安に干します。敷き布団は週に1~3回のペースで、夏は2~3時間、冬は3~4時間を目安にしましょう。

ポリエステルの布団

ポリエステルの掛け布団は1~2週に1回のペースで、夏は1.5~2時間、冬は2~3時間を目安に干します。敷き布団は週に1回のペースで、夏は2時間、冬は3時間を目安にしましょう。

羊毛の布団

羊毛の掛け布団は2週に1回のペースで、夏は1~2時間、冬は2時間を目安に干します。敷き布団は1~2週に1回のペースで、夏は2時間、冬は2~3時間を目安にしましょう。羊毛の布団は、風通しのよい室内で週に1回ほど陰干しすると快適に使用できます。

羽毛の布団

羽毛の掛け布団は月に1~2回くらいのペースで、夏は0.5~1時間、冬は1~2時間を目安に干します。敷き布団は月に1回くらいのペースで、夏は1~2時間、冬は2時間を目安にしましょう。

なお、羽毛布団は傷みやすいので、高温になる金属製のフェンスなどには干さないでください。羽毛の布団も、風通しのよい室内で週に1回ほど陰干しするとよいでしょう。

真綿(まわた)布団

真綿布団は、カイコが作る繭(まゆ)を熱湯などで処理し、平らに引き伸ばして積み重ねた「真綿」を成型したものです。通気性がよく湿度を放出しやすいため、月に1~2回のペースで風通しのよい日陰に数時間ほど干します。

布団を干す時間の一覧

上記の布団を干す時間について、素材や季節、種類別で一覧にまとめました。どうぞご活用ください。

布団の素材 布団の種類 干す回数 夏:午前中 冬:10時~14時 干し方のポイント
綿 掛け布団 1~2週に1回 2時間 2~3時間 ほかの素材よりも頻繁に干す
敷き布団 週に1~3回 2~3時間 3~4時間
ポリエステル 掛け布団 1~2週に1回 1.5~2時間 2~3時間 カバーをつけて干す
敷き布団 週に1回 2時間 3時間
羊毛 掛け布団 2週に1回 1~2時間 2時間 カバーをつけて干す
週に1回は室内で陰干し
敷き布団 1~2週に1回 2時間 2~3時間
羽毛 掛け布団 月に1~2回 0.5~1時間 1~2時間 カバーをつけて干す
週に1回は室内で陰干し
敷き布団 月に1回 1~2時間 2時間
真綿布団 掛け布団 月に1~2回 日陰で2~3時間 日陰で2~3時間 風通しのよいところで陰干し
敷き布団

花粉や梅雨の季節の布団は?

花粉や梅雨の季節の布団は?

最後に、外に干せない季節の布団の手入れについてご紹介いたします。

毎日の手入れ

畳や床で寝ている場合、毎日きちんと布団の上げ下ろしをすることが基本です。ただし起床直後の布団は、掛け布団をめくってしばらく湿気をとばしてからたたむとよいでしょう。ベッドのマットレスは、立て掛けて扇風機などで風を当てながら湿気を飛ばしてください。

湿度の高い時期は、敷き布団の下に除湿シートやすのこ状のマットを使用する方法もあります。商品によっては、起床後に布団を乗せたままマットを山型に折り、水分を蒸発させるタイプもあります。

布団乾燥機の使用

日光に当てたときと比べると仕上がりは多少劣りますが、熱によって水分が蒸発するのでカビを予防できます。ただし、布団の素材によっては乾燥機が使えないため、表示を確認してください。

取扱説明書に従って布団の間にシートをはさみ、1時間ほど温風を送って乾燥させます。湿気のこもりやすい敷布団は、途中で裏返して送風するとよいでしょう。ダニの対策ができるタイプは、高温で送風した後に専用の掃除機などで死骸を吸引します。

専用の掃除機やテープ

ホコリとダニは、布団用に開発された掃除機や専用のヘッドを使用して、定期的に吸い取ってください。一般の掃除機では布団が吸いついてしまうため、ビニールひもをヘッドに等間隔で巻きつけて使用するとよいでしょう。

【参考】一般社団法人日本ふとん協会「ふとんのお手入れ方法」

また、粘着テープをセットしたローラーで、布団の表面のホコリやダニを取り除く方法もあります。

洗える素材は洗濯

ポリエステルや羊毛、羽毛の布団のなかには洗えるものもあるので、表示を確認してください。布団を洗うときは、洗濯機の「布団コース」やコインランドリーなどを利用しましょう。ただし、梅雨の季節に布団を洗ったときは、雨の晴れ間にしっかりと干すか、コインランドリーの乾燥機を使用して完全に乾かしてください。

なお、シーツは週に1回のペースで洗濯して清潔を保ちましょう。布団のカバー類も週に1回の洗濯が理想ですが、家庭の状況に合わせてこまめに取り換えてください。

クリーニングに出す

梅雨の間は、専門の業者に布団のクリーニングを頼んでもよいでしょう。ただし、布団の素材や状態によっては取り扱いができない場合もあります。クリーニング中は代わりの布団を貸してくれる業者もあるので、問い合わせてみましょう。

なお、布団の「打ち直し」とは、中の綿などをほぐして新しいものを足し、外側の布を変えて仕立て直す作業を指します。打ち直しに出す目安は、掛け布団はおよそ5年ごと、敷き布団はおよそ3年ごとです。

便利グッズも併用して

布団のダニ対策には、フマキラーの「ダニよけ桃のチカラ」をおすすめします。布団や枕(まくら)にスプレーするだけでダニを寄せつけず、除菌や消臭の効果も期待できます。心地よい桃の香りで、お部屋の中もリフレッシュ。食品成分を100%使用しており、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心してご使用いただけます。


また、網戸の虫よけはフマキラーの「虫よけバリア ブラック アミ戸にピタッ! 300日」にお任せください。太陽の熱によって温度上昇する大型の黒いボディが、有効成分を効率的に蒸散します。網戸にセットするだけで最大300日もイヤな虫の侵入を防ぎ、雨の日にも効果を発揮します。

布団の種類や季節で干す時間を変えよう

布団の種類や季節で干す時間を変えよう

今回は、布団を干す時間をテーマに、干す目的と効果や干す際のポイント、干す時間の目安と花粉や梅雨の季節における布団の手入れもご紹介いたしました。

基本的に布団は、晴れた日の10時から15時の間に干し、季節や素材によって時間の長さを調節してください。布団の適切な手入れを心がけ、睡眠の環境を整えて健康な生活を送りましょう。

「For your LIFE」で紹介する記事は、フマキラー株式会社または執筆業務委託先が信頼に足ると判断した情報源に基づき作成しておりますが、完全性、正確性、または適時性等を保証するものではありません。

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