2020年3月19日 | お役立ち情報
洗っても落ちない…タオルのイヤな臭いの原因と落とし方
顔や体を拭こうとしたときにタオルの臭いが気になることはありませんか?毎日洗濯をしても、一度タオルに臭いがつくと洗っても簡単には取れません。「もう臭いが取れないのでは?」と困っている方も多いことでしょう。
この記事では、タオルの臭いの原因と臭いを落とすための方法を解説します。臭いが気になって使えないタオルがある人は、ぜひご紹介する方法を試してください。
また、タオルが臭くならないために予防する方法についてもご紹介します。普段から気をつけておくことで、タオル使用時の不快感をなくせるでしょう。
タオルの嫌な臭いの原因
タオルの嫌な臭いを落とすため、まずは臭いの正体を知っておきましょう。なかなか取れない嫌な臭いの原因は主に次の3つです。
雑菌
お風呂で体を洗った後や、手を洗った後にタオルで水気を拭き取りますが、洗った直後であっても皮脂や皮膚、角質などがタオルに付着します。タオルは水分を含みやすいため、雑菌はあっという間に繁殖し、臭いの元となるのです。
雑菌の中でも人間の粘膜に住む常在菌「モラクセラ菌」は、皮脂などをエサにして繁殖し、「4M3H」というニオイ物質を発生して悪臭を放ちます。モラクセラ菌は、天日干ししたくらいでは簡単に死滅しません。濡れるとまた繁殖して、臭いの原因になってしまいます。
洗濯槽のカビ
洗濯槽には汚れや洗剤が残りやすい上に水気がついて湿っているため、雑菌やカビが繁殖しやすい環境です。洗濯して衣類やタオルを清潔にしたつもりが、洗濯槽のカビを付着させてしまうこともあります。
タオルに残った汚れ
洗濯したタオルでも、汚れが落ちていない可能性があります。洗濯の仕方や洗剤の量などに問題があり、残った汚れが臭いの原因になってしまいます。
タオルの臭いを落とす方法
タオルのイヤな臭いは普通に洗濯して干すだけでは落ちません。臭いが気になるタオルは次の方法を試してみてください。
漂白する
酸素系漂白剤は、粉末タイプが弱アルカリ性、液体タイプが弱酸性の性質を持つため、粉末タイプの方が高い除菌力を持ちます。雑菌の多くは酸性のため、弱アルカリ性の働きで中和する粉末タイプの酸素系漂白剤で除菌しましょう。
塩素系漂白剤はアルカリ性の性質を持ちますが、生地を傷めたり、色落ちしたりする可能性があるので酸素系漂白剤をおすすめします。
必要なもの
- 酸素系漂白剤(粉末タイプ)
- 40度程度のお湯
- 洗面器
- ゴム手袋
手順
- 洗面器に40度程度のお湯を張り、酸素系漂白剤を溶かします
- 臭いが気になるタオルを入れ、20分程度つけ置きします。
- よくすすいでから乾燥させます。
漂白剤を使うときは40度程度のお湯を使うことで効果が高まります。手荒れを防ぐために、ゴム手袋を使用してから洗いましょう。
重曹につけ置きする
できるだけ漂白剤を使いたくない人は、重曹を使いましょう。重曹は家の中の掃除に幅広く使えますので、家庭に常備しておくと便利です。100円ショップでも売っていますので、気軽に手に入ることも魅力です。
重曹は弱アルカリ性の性質を持っていますので、酸性の汚れやニオイを中和する効果があります。また、重曹には臭いを吸着する効果がありますので、タオルの臭いが気になるときに利用してはいかがでしょうか。
用意するもの
- 重曹(お湯10Lに対し大さじ1)
- 洗面器
- 40~50度のお湯
重曹は水に溶けにくいので、40~50度程度のお湯を用意しましょう。
手順
- 洗面器に40~50度のお湯を入れます。
- その中に重曹を溶かします。
- タオルを30分~1時間程度つけ置きします。
- つけ置き後は、通常通り洗濯してください。
熱湯で殺菌する
天日干しでは効果がない菌も熱湯には弱いので、熱湯を使って殺菌する方法を試してみましょう。モラクセラ菌は60度以上のお湯に20分ほど浸けておくと除菌できます。
用意するもの
- 60度以上のお湯
- 洗面器
手順
- 洗面器に60度以上のお湯を入れます。
- その中にタオルを浸します。
- 湯温が冷めないようにフタをして20分程度つけ置きします。
- お湯から取り出したら、すぐに洗濯して乾燥させてください。
お湯から取り出したまま放置しておくと、また菌が繁殖してしまいます。お湯から取り出したら、すぐに洗濯してください。
コインランドリーを利用する
コインランドリーの乾燥機は家庭用と比べて高温なので、雑菌やカビを除去しすいです。臭いが気になるタオルがたまってきたら、コインランドリーに持って行って臭いを落としてはいかがでしょうか。
用意するもの
- お金
- 持ち帰るとき用のきれいな袋
手順
- 洗濯機のフタを開け、タオルを入れる。
- 洗濯コースを選び、料金を投入する。
- 終わったら取り出す。
イヤな臭いを落とすためには、濡れた状態から乾燥させる必要があります。洗濯コースは洗濯と乾燥コースを選びましょう。
アイロンの高熱で除菌
アイロンは高熱なので、まずは洗濯表示を確認して熱を加えても大丈夫か確認してください。タオルが高温でも問題ない生地であれば、アイロンの高熱で雑菌を除去する方法があります。
少し手間がかかりますが、家庭のアイロンを使った次の方法で臭いを落とせます
用意するもの
- アイロン
- アイロン台
手順
- アイロンを高温に設定します。
- 脱水後の濡れたタオルにアイロンをかけます。
タオルのイヤな臭いを予防する方法
イヤな臭いがつかなければ、落とす手間がかかりません。タオルにイヤな臭いを寄せ付けないための予防法をご紹介します。
湿ったまま放置しない
入浴後に体を拭いて湿ったタオルを放置しないように気をつけましょう。雑菌は湿度が高い環境で繁殖しますので、濡れたタオルをそのまま洗濯カゴに入れてしまうと臭いの元になってしまいます。使ったタオルをすぐに洗濯しないときは、ハンガーなどにかけて乾燥させましょう。
洗濯機の中に洗濯物をためておかない
洗濯物を洗濯槽にためておくご家庭もあるでしょうが、洗濯槽の中は湿気が高くカビや菌が繁殖しやすい環境です。洗濯物は、洗濯をするまで風通しがよい洗濯カゴなどに保管しておくことが、臭い予防につながります。
洗濯機に衣類を詰め込みすぎない
一度に洗濯する量が多すぎると、きれいに洗えずに汚れが残ってしまう可能性が高くなります。洗濯物の汚れや皮脂などは雑菌のエサとなってしまうため、きれいに洗わないと菌が繁殖し、臭いの元となるので注意が必要です。洗濯機のサイズに合わせて適量を洗濯するようにしましょう。
洗剤を入れすぎない
洗剤の量が多い方が洗濯物の汚れや臭いを落とせそうに思えるかもしれませんが、入れすぎないように注意が必要です。洗剤をきれいにすすぎきれなかったら洗剤カスが残ってしまい、臭いの原因となってしまいます。洗剤も適量を入れるようにしてください。
残り湯を使わない
節水のため、お風呂の残り湯を洗濯に再利用している家庭も多いことでしょう。しかし、残り湯は皮脂などで汚れています。残り湯に残っている菌は、時間がたつにつれ増殖し、一晩放置すると約1000倍ほどに増殖するそうです。
残り湯の菌は皮膚についていたものなので、病気になるほどのものではありません。しかし、家族の人数が多いほど残り湯の細菌は多く、翌日まで放置していると大量に増殖します。タオルの臭いが気になる際は、洗濯に残り湯を使わないようにするのもよいでしょう。
【参考】衛生微生物研究センター「風呂の残り湯は使っても良い?」
アルコールスプレーを使う
洗濯後のタオルにアルコールスプレーを吹きかけてから干しましょう。アルコールは揮発(きはつ)しますので、小さな子どもがいる家庭でも問題なく使えます。念のため、端の方にスプレーして退色しないか確認してみてください。スプレーするだけなので、ほとんど手間をかけずにイヤな臭いを予防できます。
できるだけ早く乾かす
洗濯物が乾くまでに時間がかかると、菌が繁殖してしまいます。できるだけ早く乾くように干しましょう。そのためには間隔を空けて、風通しがよくなるように干してください。
また、共働きの家庭などでは夜に洗濯する家庭も多いでしょうが、夜間は洗濯物が乾きにくいので、できるだけ日中に干すのが理想的です。部屋干しも乾燥するまでに時間がかかりますので、除湿器やエアコン、扇風機などを使って部屋に湿気がこもらないようにしましょう。
また、タオルを早く乾かすコツとして、ハンガーの2本使いがおすすめです。2本のハンガーに渡すように干すことで空気に触れる面が広くなり、より早く乾燥させられます。
洗濯後は洗濯機のフタを開けておく
洗濯後は洗濯槽が濡れていますので、そのままフタをすると湿気がたまり、カビが繁殖しやすいです。洗濯後は洗濯機の内部を乾かすために、フタを開けたままにしておきましょう。
定期的に洗濯槽を掃除する
一見きれいに見える洗濯機も、洗濯槽の裏側ではカビが繁殖していることがあります。汚れた洗濯機で洗っては、タオルを清潔にするどころか臭いの原因となるカビや雑菌を付着させてしまいます。
洗濯物を清潔に洗い上げ、臭いを防ぐには、まず洗濯機を清潔に保つ必要があります。洗濯槽専用のクリーナーで定期的に洗浄しておきましょう。
まとめ
タオルは使うと濡れるものなので、雑菌が繁殖してイヤな臭いを発生させてしまいます。濡れたタオルはできるだけ乾燥させることを意識し、洗濯時も雑菌を繁殖させないように注意しておきましょう。
通常の洗濯では落ちにくいイヤな臭いは熱を加えることで落とせますが、最初からイヤな臭いを防ぐのが一番です。毎日快適にタオルを使うためにも、日頃からタオルに雑菌を繁殖させないように気をつけておきましょう。